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団体所在地 | 応募数 | 割合 | |
---|---|---|---|
東京都 | 40 | 68.97% | |
愛知県 | 4 | 6.90% | |
福岡県 | 3 | 5.17% | |
北海道 | 2 | 3.45% | |
神奈川県 | 2 | 3.45% | |
大阪府 | 2 | 3.45% | |
埼玉県 | 1 | 1.72% | |
京都府 | 1 | 1.72% | |
兵庫県 | 1 | 1.72% | |
広島県 | 1 | 1.72% | |
愛媛県 | 1 | 1.72% | |
計58団体 |
審査員がそれぞれに10作品を推薦し、1作品につき1票ずつ票を投じました。票の入った作品について約3時間30分に渡って議論を重ね、10作品を決定しました。
※今年の≪審査のポイント≫には選考結果についての具体的な言及があります。ご了承の上、お読みください。
※公演初日順。
ハッピーケーキ・イン・ザ・スカイ
あまい洋々(東京都)
★審査員より(曽根千智)
2019年に旗揚げしたあまい洋々。主宰の結城真央さんは、作・演出・出演・舞台美術・宣伝美術と多くの役をひとりで担いながら、一貫した劇世界を作り出そうとしています。作家自身の経験をもとに作品を立ち上げる際に生じる「当事者性の暴力」という問題を、勇気と優しさを両手に持って見つめる姿勢にエールを送ります。審査員の中でも「気になる」との声が多く聞かれました。かわいらしいケーキを糖衣として我々が劇場で何を目撃することになるのか、鑑賞者としての静かな覚悟を携えて開幕を待っています。
おかえりなさせませんなさい
コトリ会議(兵庫県)
★審査員より(松岡大貴)
昨年の準グランプリ団体であり、さらに岸田國士戯曲賞最終候補になっている本作を残すべきかは議論があった。それはネガティブなものではなく、もはやコトリ会議は何かを確立しつつあるのではないかという、我々の応援は必要なのだろうかという、ある種の信頼によるものであったと思います。しかしそれ以上の魅力によりCoRich舞台芸術まつり!においても最終候補に残ることとなりました。応募文章(本年度「CoRich舞台芸術まつり!」最初の応募者です)、地域性、過去の評価といずれも隙のない、コトリ会議が今年もやってきます。
零れ落ちて、朝
世界劇団(広島県)
★審査員より(丘田ミイ子)
現役医師・本坊由華子さんがプロデュースを手がける世界劇団の拠点は「日本」。応募文章には団体の個性と強み、本公演で成し遂げたいこと、そして、劇団名に違わず「世界」を視野に入れたビジョンが脈々と綴られていました。土地を越えて人を繋ぐ。そのアクティブかつオリジナリティ溢れる活動を一層強化するべく上演されるのが、代表作『零れ落ちて、朝』の再演。2023年に国内5都市、今回さらに3都市でツアー上演され、より多くの人との繋がりが築かれます。医学界の世相から歴史の闇を切々と立ち上げるフィジカルシアターによって「日本」の舞台芸術が「世界」へと拡がっていくこと。そんな未知なる風景の目撃に期待を寄せています。
wowの熱
南極ゴジラ(東京都)
★審査員より(松岡大貴)
2年連続、南極ゴジラの登場である。昨年王子小劇場で観ていた団体が、今年新宿シアタートップスで公演をする。この驚きとロマンを共有出来る皆さんは長年の小劇場ファンでしょう。南極ゴジラの応募文章、WEBや発信する各種コンテンツはいつもワクワクさせてくれます。何か面白いことが起きるのではないか、すごいものが観られるのではないか、大きなうねりを作り出そうとしていることが感じられるからかもしれません。今回も『「創造」と「熱」をテーマに過去に類を見ない超常的な演劇を上演する。』と仰っています。今から楽しみにしています。
悲円 -pi-yen-
ぺぺぺの会(東京都)
★審査員より(曽根千智)
「ぺ」のヒトビトの集まりであるぺペペの会。応募文章からも、チケット購入から鑑賞後のつながりまで一連の制作の設計アイディアそのものが演劇という表現なのだという強い意志を感じました。「新NISA批評演劇」と銘打たれた本作品は、アートから資本主義への抵抗にも歩み寄りにも見えます。作品を観るために集うこと自体が人間の経済活動であることを反映して、日経平均株価がチケットの値段になっている点も面白い。分断が加速する現在社会の中で、集い方を考え続けるぺぺぺの会の果たす力強い問題提起に期待しています。
なんかの味
ムシラセ(東京都)
★審査員より(丘田ミイ子)
結成17年目となるムシラセは保坂萌さんが主宰する演劇プロデュースユニット。限りある文字数の中でも、参加する俳優への敬愛や観客に対する想い、演劇を通じてどんな社会に近づけたいかという願いがぎゅっと込められた文章がとても印象的でした。最新作『なんかの味』は、日本を代表する映画監督・小津安二郎の『秋刀魚の味』の再解釈に挑む、という意欲作。昭和の家族風景を活写した小津映画と現代の家族の在り方がどう繋がり、また派生していくのか。人と人がともに生きていく上での痛みと希望、それらの心の機微を掬い上げるその劇作によって、どんな瞬間と風景が劇場に立ち上がるのかを是非この目で見届けたいと思います。
kaguya
まぼろしのくに(東京都)
★審査員より(深沢祐一)
「幻のような劇」をテーマに福地海斗さんが2019年に旗揚げした劇団です。『竹取物語』を下敷きに現代日本を描く本作は、劇団発足当初から一貫している幻想的な作風に時事的な話題が織り込まれるようです。舞台芸術を含む文化芸術の存在意義を深く掘り下げ、日本を拠点に世界に発信しようとする意欲に満ちた「将来のビジョン」が審査会で話題にあがりました。「祭りと祈りの演劇の発信」を標榜するこの団体と「CoRich舞台芸術まつり!」がどのような化学変化を起こすか、いまから目が離せません。
絵本町のオバケ屋敷 〜愛!いつまでも残るの怪!〜
優しい劇団(愛知県)
★審査員より(河野桃子)
2018年に名古屋で旗揚げした優しい劇団は、劇場にとどまらず多摩川の河川敷や名古屋の公園など様々な場所で野外劇も上演しています。掲げる「名古屋から小劇場ムーブメントをおこしたい」という言葉について、応募文では名古屋という土地柄に言及しながら、自身の言葉で足元の実感が伝わるテキストを寄せられていました。
今回の公演は、2024年から行っている、1日で顔合わせから稽古・本番を行う演劇企画の上演です。1日だけの演劇の作り方について創作過程だけでなく目標や根拠などが具体的に説明され、企画の魅力を具体的に伝えられていました。演劇の魅力のひとつでもある「生」の手触りを感じる姿勢には好感が持て、期待が高まります。
牧神の星
劇団UZ(愛媛県)
★審査員より(深沢祐一)
新型コロナウイルスが流行していた2020年、愛媛県松山市の小劇場「シアターねこ」を応援する目的で俳優の上松知史さん、座付き作家の伊豆野眸さんらが設立した劇団です。2024年に同劇場が閉館したあとも、地域に根ざした活動を続けています。劇団の稽古場であるアトリエhacoの柿落とし公演となる本作は、終戦時に実際に起きた事件を描いた作品に取り組む俳優たちの葛藤から、文化や表現の役割について考えを促す意欲作です。新たな創作拠点のお披露目となる本公演から、さらなる飛躍が期待されます。
湿ったインテリア
ウンゲツィーファ(東京都)
★審査員より(河野桃子)
その作風は「ネオ会話劇」と標ぼうされており、北海道戯曲賞で大賞や優秀賞を受賞するなど戯曲への評価も高く得られています。空間づくりや演出などの緻密な作品は、リアリティのある日常から、意識的あるいは無意識の層へといつしかもぐりこみ、また行き来するような不思議な感覚を、演劇という表現によって実現しています。
これまでアートスペースやギャラリーなどの小規模な場所を中心に公演されていましたが、今後、客席規模を拡大していきたいとのこと。応募文ではそこに向かうための具体的な数値目標も書かれていました。2024年に活動10周年を迎え、この先の新たな一歩になるだろう今回公演の上演が待ち遠しいです。
以上の10作品です!
次の最終審査では、審査員が実際に公演を見に行きます。
CoRichメンバーもクチコミをして
全国の舞台芸術ファンみんなで盛り上がろう!
最後まで候補に残っていた、大変惜しかった作品です。
“審査員注目の作品”として公表させていただきます。※初日順
いいから早く助けてく | 匿名劇壇(大阪府) |
Blue Light Tokyo | 劇団Tomorrow(東京都) |
逆光が聞こえる | かるがも団地(東京都) |