ハッピーケーキ・イン・ザ・スカイ

あまい洋々（東京都）

公演に携わっているメンバー：10人

【団体紹介】

あまい洋々は、主宰結城真央の経験を元に、社会的に弱い立場にある「見えない子どもたち」について言及した演劇の上演を目標とするひとりユニットである。
悲劇の押し付けではなく、事実を演劇というエンターテインメントで包み込む糖衣錠のような作風が特徴。当事者へは、お守りのような。作品を観た人には、見えない子どもたちの存在に気づくきっかけになるような作品を作る。

【応募公演への意気込み】

主宰の結城真央は、虐待サバイバー当事者として、虐待を受けることや里親家族で育つことを演劇作品にして発信してきました。その一方で、子供への虐待や貧困に関する作品や記事には恣意的なものも多く、「表現する」ことの暴力性を感じずにはいられません。自分もまたその暴力に加担してしまっているかもしれないとも恐ろしくなります。しかし、外側から（偏見まじりで）見られるという暴力への対抗は、内側からおそるおそる言葉を発信することなのかもしれないとも思います。今作では、「とある現実」を材料に生み出されるフィクションやノンフィクションに感じる暴力性や搾取性を、「ちいさな世界で暴かれた秘密を守ろうとする人」「真実／虚構に力があると考える人」たちの群像劇で描きます。東京デスロックの松崎義邦さん、モデルや歌手としても活躍する前田晴香さんをはじめとする9名の出演者たちの共演もぜひ楽しみにしてくださいませ。

【将来のビジョン】

一年に一回劇場作品、一回ギャラリー作品と作成しながら、3年以内に公共ホールの劇場で上演の機会がいただけるようになりたいと考えています。また、結城は作・演出・出演・舞台美術・宣伝美術と担当する箇所が多いのですが、前々作から美術を美術家の佐藤茉優花さんと一緒に考えたり、ドラマターグとして脚本家のオノマリコさんを迎えたり、今作から共同演出として山﨑陶熙さんに入っていただいたり、自分自身の演劇を持続可能な形にする方法を考えています。