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- 応募作品
零れ落ちて、朝
世界劇団(広島県)
公演に携わっているメンバー:9人
- 【団体紹介】
- 拠点日本の舞台芸術団体。2017年に愛媛大学医学部演劇部を母体とした医者と医学生の劇団として発足し、現在は現役医師である本坊由華子のプロデュース団体として活動中。日本国内から作品に適した俳優とスタッフを集め、精力的な全国ツアーを繰り返している。2023年に法人化し「拠点日本」と定めた。昨今では若手劇団の県外公演への支援や、国内各地に在住するダンサーを集めたダンス公演のプロデュースを手掛け、土地を超えて人を繋ぐことをテーマにプロジェクトを運営している。
作風は、医師という独自の観点から日本の歴史を解体する劇構造を特徴とする。戦争や生命倫理をテーマとし、その二面性を生々しく描いてきた。
また、2023年ごろから舞台芸術を身近で敷居の低いものにしたい、というコンセプトから創作のプロセスもプロモーションとして捉え、クリエーションの裏側に密着するドキュメント動画の発信に力を入れる。稽古の様子をSNSやYouTubeで発信し、話題を呼んだ。
- 【応募公演への意気込み】
- 本作品は2023年に国内5都市上演し、2025年に3都市ツアーを実施する。広島や三重公演が審査対象であるが東京公演も加え、またクリエーションメンバーも国内各地から集め、「拠点日本」としての活動を振興し、強化する。これまでのツアー地とは異なる場で上演することで、更に土地を超えて人と繋がっていきたい。
本作品は医者の功罪に着目し、戦争と生命倫理の二面性を刻みたいと思った。『医学の進歩のためなら何をしても良い』という生命倫理の破綻に着眼し、医者の戦争犯罪に辿り着いた。当時の医学界の世相から、明治から戦後に至る日本の加害した歴史を立ち上げたい。
対象公演は一般前売り3000円と設定し、低価格でアクセスしやすい観客にとって敷居の低い文化になることを推進する。また、2023年には創作のプロセスを追った短尺の密着動画を配信したが、長尺の動画発信に挑み再生数上昇を図る。また第1稿から第44稿に渡る戯曲を、改定される過程と共に公開していく『戯曲公開プロジェクト』も実施する。
- 【将来のビジョン】
- これまで国内各地で上演し土地を超えて人と繋がる活動をしてきた。今後は公演地を世界に広げ、国を超えて人と繋がる活動を行う。また、これまで日本の劇団の公演支援や企画プロデュースを行ってきたが、将来的には国を超えた作品の企画プロデュースを実現したい。
私の舞台芸術家としての最終目標は、原爆に纏わる演劇をアメリカで上演することだ。日本の医学、歴史を語る上で原爆は必ず通らなければならないテーマだ。「零れ落ちて、朝」は日本の加害した歴史であるが、原爆は被害の歴史である。加害も被害も、戦争の二面性を同様に語らなければならない。
また、YouTube活動をより拡大する。将来的には、過去作品の全てに英訳字幕を付け国を超えて私の作品と無料で繋がれるよう整備する。現在発信している創作ドキュメント動画にも英訳を付け、国を超えて私の活動そのものをコンテンツ化したい。また動画配信により観劇料に依存しない収益源を確保することも目標だ。チケット料金を低く抑え、舞台芸術を身軽で敷居の低い文化にすることを促進する。
公演に携わっているメンバー(9)