最終審査に残った10組をご紹介します!(上演順)
あまい洋々(東京都)
作品タイトル「ハッピーケーキ・イン・ザ・スカイ」(応募内容)
あまい洋々は、主宰結城真央の経験を元に、社会的に弱い立場にある「見えない子どもたち」について言及した演劇の上演を目標とするひとりユニットである。
悲劇の押し付けではなく、事実を演劇というエンターテインメントで包み込む糖衣錠のような作風が特徴。当事者へは、お守りのような。作品を観た人には、見えない子どもたちの存在に気づくきっかけになるような作品を作る。
コトリ会議(兵庫県)
作品タイトル「おかえりなさせませんなさい」(応募内容)
2007年旗揚げ。18年間、入団・退団がいろいろあり、現在の拠点は兵庫県。劇団員は兵庫県、大阪府、東京都と住まいはバラバラ。
生と死が境界を超えて繋がっているSF的世界を可笑しく切なく描く作品が特徴。見過ごされがちなものを掬い上げる視点で創作する。
旅が好き。これまで東京、愛知、宮城、新潟、福岡、静岡、石川で上演している。
小さな会場が好き。大きな会場も小さく使いがち。
山本正典は第27回OMS戯曲賞大賞を受賞。
原竹志は第二十六回関西現代演劇俳優賞大賞を受賞。
2025年に第3回関西えんげき大賞最終週作品賞を受賞。
ぺぺぺの会(東京都)
作品タイトル「悲円 -pi-yen-」(応募内容)
ぺぺぺの会は、2018年に発足した、令和時代のあたらしいアートを作ろうとする「ぺ」のヒトビトの集まり。
2019年シアターグリーン学生芸術祭vol.13にて、『夢の旧作』上演 し、優秀賞を受賞。2020年には『No.1 Pure Pedigree』がこりっち舞 台芸術祭 最終審査にノミネート。2021年10月に豊岡で行われた演劇 人コンクール最終審査に出場。
2024年1月上演『「またまた」やって生まれる「たまたま」』撮影:日野敦友
2022年12月上演『斗起夫 -2031年、東京、都市についての物語-』撮影:日野敦友
まぼろしのくに(東京都)
主宰・福地海斗による「どこへもいけないあなたの、まぼろしのくにへ」をテーマとした幻想劇団。演劇×児童文学×冒険活劇のファンタジーな作風と役者の身体を用いた演出が特徴。
2019年に旗揚げ後、沖縄戦をテーマにした「オトオト」「竜宮城の山羊」などを上演。2022年頃からゴッホのひまわりがテーマの「離レ姫」、不思議の国のアリス×三島由紀夫をテーマにした「アリス供養」など「大人のためのおとぎ話」をテーマに、情報化社会の中に埋もれた目に見えない真実を追求した作品創りを行なっている。
作品は、80年代の小劇場ブームの特徴を感じると観客から評されることが多い。
優しい劇団(愛知県)
作品タイトル「絵本町のオバケ屋敷 〜愛!いつまでも残るの怪!〜」(応募内容)
【名古屋から小劇場ムーブメントを】をモットーに、名古屋と東京にてハイペースに活動。
綺麗事を大声で叫ぶネガティブ&ロマンチックな演劇作品を生み出し続ける。劇場公演にとどまらず、多摩川の河川敷や名古屋の公園など様々な場所で野外劇も上演。
一日で作る演劇企画【優しい劇団の大恋愛】を2024年より開始。一日で顔合わせから稽古・本番を行うという、演劇の持つ出会いと別れの成分を凝縮した公演を実現した。
『歌っておくれよ、マウンテン(再演)』 (2024)
『優しい劇団の大恋愛Volume1 「口笛町のおそいおそい夕暮れ」』(2024)
ウンゲツィーファ(東京都)
劇作家・本橋龍を中心に活動する演劇ユニット。2024年で活動10周年を迎える。
リアルな日常描写と潜在意識にある幻象を、ひとつの舞台空間で重ね合わせ、複数のシーンやキャラクターが交錯することで、新たな景色や感情を生み出していく「撹拌(かくはん)される会話劇」として独自の作風を確立。
代表作『動く物』が平成29年度北海道戯曲賞大賞を受賞し、以降も2年連続で優秀賞を受賞。緻密な脚本と没入感のある演出で小劇場ならではの濃密な演劇体験を通じ、観客を「ここじゃないどこか」へと誘う。