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団体所在地 | 応募数 | 割合 | |
---|---|---|---|
東京都 | 36 | 70.59% | |
大阪府 | 4 | 7.84% | |
北海道 | 2 | 3.92% | |
愛知県 | 2 | 3.92% | |
京都府 | 2 | 3.92% | |
愛媛県 | 2 | 3.92% | |
埼玉県 | 1 | 1.96% | |
神奈川県 | 1 | 1.96% | |
奈良県 | 1 | 1.96% | |
計51団体 |
審査員がそれぞれに10作品を推薦し、1作品につき1票ずつ票を投じました。票の入った作品について約3時間45分に渡って議論を重ね、10作品を決定しました。
※公演初日順。
DADA
幻灯劇場(京都府)
★審査員より(深沢祐一)
「祈り」と「遊び」のテーマのもと多様な表現者が集う2013年旗揚げの演劇集団。2017年初演の三演となる本作は、ある兄弟を軸に彼岸と此岸のあわいを行き交う人々を通して、従来の家族像へ問いを投げかける音楽劇です。これまでの意欲的な公演活動と演劇の裾野を広げようとする今後の計画に将来性を感じています。デザイン性の高い宣材や公演動画、各種SNSをうまく使った広報など制作力の高さにも期待しています。
橋の上で
タテヨコ企画(東京都)
★審査員より(關智子)
タテヨコ企画はその説明能力の高さが高く評価できた。自己紹介が上手く、見たことがない人でも団体の特徴をイメージしやすいのではないだろうか。加えて、CoRichを含めメディアを上手く活用しているのも好感が持てる。他方で、「将来のヴィジョン」がやや平凡であり今ひとつ具体性に欠ける点は気になった。とはいえ、今まさに取り上げられるべき重要な問題を応募作品のテーマとしており、視野の広さと社会と演劇のつながりへの意識も評価へと繋がった。コロナ禍において顕著になった、貧困に端を発する女性の抱える問題を今どのように描き出すのか期待される。
少女仮面
ゲッコーパレード(埼玉県)
★審査員より(松岡大貴)
「俳優は何かに奉仕する存在なのか?」という疑問が、舞台芸術の、特に小劇場の創造環境に接する俳優から発せられても特に驚きはありません。演出家が持つ権威性への疑問や、稽古場での創造主体は誰なのか、模索する試みは重要なはずです。一方「消費」という言葉が持つ意味は何なのか、俳優を中心に創作が行われた時、戯曲は、制作者は、消費されるのでしょうか。唐十郎『少女仮面』を演出することは、戯曲をも「消費」から救う試みなのでしょうか。葛藤や戸惑いとそれでも向き合う貌を、観に行きます。
松竹亭一門会Ⅱ 春の祭典スペシャル
afterimage(愛知県)
★審査員より(園田喬し)
愛知県名古屋市を拠点とするコンテンポラリーダンスユニット。ダンスを越境した活動も目立ち、応募テキストから伝わる「異端」のオーラに目を奪われがちですが、僕個人は「…意外と王道では?」と予想しています。今回はダンスと落語を融合させたスピンオフ企画「松竹亭一門会」としてエントリー。コンテンポラリーダンス×落語とは!? の正体を目撃するのは勿論のこと、落語の奥深さ、紡いだ時間、器の大きさ、等々を感じさせてくれる上演に期待しています。ちなみに僕、古典落語の愛好者です。
あげとーふ
無名劇団(大阪府)
★審査員より(丘田ミイ子)
“「演劇活動を諦めない」という決意”。その一文から始まる応募書類からは継続と発展への意欲とそれを実現するための具体的なビジョンを受け取ることができました。劇団が掲げる演劇と地域の接続と共存は、舞台芸術業界全体の繁栄に繋がる試みであると感じます。
『あげとーふ』は、団体の母体である高校演劇部の全国大会準優勝作の15年ぶりのリメイク。そのきっかけは、コロナ禍でも“演劇活動を諦めない”多くの学生達との出会いでした。団体の一つの転機となった作品が今だからこその形で新生することに期待が高まります。公演場所は大阪・西成区の老舗商店街の空き店舗を改装した劇場兼アトリエ。「どんな場所でどんな景色が立ち上がるのか」。そんな高揚感とともに街の空気を存分に感じながら上演に立ち合えたらと思います。
令和5年の廃刀令
Aga-risk Entertainment(東京都)
★審査員より(園田喬し)
東京を拠点に国内各地で活動し、主にシチュエーションコメディを多く手掛ける劇団。登場人物たちが特定の状況下で右往左往するドタバタ展開を含みつつ、終盤はキレイに収束させる作風にカタルシスを覚えやすい。今作は、劇団の代表作『ナイゲン』に通じる会議劇形式を取り入れており、その意味でも安定した一作かも。「武具の所持について議論する」というモチーフも様々な社会的諸問題の暗示に繋がりそう。笑いながら個と社会の接点を再考する。そんな機会になることを願っています。
きく
エンニュイ(東京都)
★審査員より(丘田ミイ子)
「演技が下手な人なんて存在しない」、「自分の言えないと思った台詞は変えても良い」。
メンバーは元より、ワークショップなどを介して年齢や職業を横断したコミュニケーションを重ねるエンニュイ。表現に対する自由で独創的な眼差しは応募文の端々から伝わってきました。そんなエンニュイの新作公演のタイトルは『きく』。他者の話に耳を傾ける中で生じるイメージの相違や思考のズレに焦点を当てた本作は、「共感」や「想像」という行為をまっさらなところから見つめ直す機会になるかもしれない。そんな期待を抱いています。 “me too”という声に触れる機会の多い現代で、その奥に内包されるものを「きく」こと。エンニュイの発する声を受け、私は何に耳をすませられるだろう。期待と少しの緊張を胸に、聞き手としての新たな体験を得られたらと思います。
本人たち
小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク(東京都)
★審査員より(松岡大貴)
「舞台芸術」という箱庭を華麗に飛び交う者もいれば、その箱庭を破壊しようとする者もいる。自身がスペースノットブランクに抱く印象はそのどちらでもありません。ある種の既存を既存として認識した上で、それを緻密に繋げ、あるいは離して、その激しく揺れるビーカーの中で“リアリズム”は泡を吹いているはずです。その一方、制作面の特徴としてここ数年驚くほど多数のフェスティバルやコンクールにも参加しています。自らを“観る”ことの出来る存在を自ら創出する試みも、コミュニケーションを通したスペースノットブランクの実験なのでしょうか。注目しています。
半魚人たちの戯れ
ダダ・センプチータ(東京都)
★審査員より(關智子)
応募ページの言葉使いはやや観念的であり、自己紹介等に特定の劇作家を挙げているがそれが逆に理解を妨げているように思われたが同時に、それが当該団体の目立った特徴であり興味を惹かれた点でもある。HPに掲載されているYouTube動画および短編戯曲は非常に助けになり、それらの魅力が今回の選考に大きく影響した。「将来のヴィジョン」は手法の洗練に限定されているが、応募者の思い入れの深さがよく理解できた。総合的に見て、自己の位置付けができている点と演劇に対する応募者/団体の強い思いによって期待値が上げられた団体である。
あたらしい朝
うさぎストライプ(東京都)
★審査員より(深沢祐一)
主宰の大池容子さんの作品を上演する2010年結成の劇団。2020年10月のアトリエ公演を劇場サイズにリメイクした本作は、新しい生活を始めるために旅に出る人々の物語です。劇団員のライフステージや生活拠点が変化しても、共に創作を続けていこうとする前向きな姿勢から学ぶべきところは多いです。各地に持ち運びしやすい作品の巡演を通し、新たな出会いを獲得している意欲の高さにも興味を惹かれています。
以上の10作品です!
次の最終審査では、審査員が実際に公演を見に行きます。
CoRichメンバーもクチコミをして
全国の舞台芸術ファンみんなで盛り上がろう!
最後まで候補に残っていた、大変惜しかった作品です。
“審査員注目の作品”として公表させていただきます。※初日順
The Reed | 犬猫会(神奈川県) |
Spring Grieving | PLAY/GROUND Creation(東京都) |
シーユレーター | 老若男女未来学園(東京都) |
Q&Q | y/n(東京都) |