2019年結成。演出家・俳優の橋本清と批評家・ドラマトゥルクの山﨑健太によるユニット。リサーチとドキュメンタリー的手法に基づいた作品を発表している。作品は主にレクチャーパフォーマンスの形式をとり、作品ごとに観客との関係(たとえばカミングアウトをする/聞く、金銭を支払う/受け取る、騙す/信じる等)を問い直してきた。作品そのものと同じかそれ以上に、そこから生まれる思考や言葉が重要であるという立場から、公演後には毎回Q&Aを実施している。これまでの作品に男性同性愛者のカミングアウトを扱った『カミングアウトレッスン』(2020)、セックスワーカーと俳優の仕事を扱った『セックス/ワーク/アート』(2021)、日本における手品の歴史を扱った『あなたのように騙されない』(2021)、東京芸術祭ファーム2022 Farm-Lab Exhibitionでの国際共同制作によるパフォーマンス試作発表『Education (in your language)』(2022)がある。
【応募公演への意気込み】
本作は教育をテーマにした新作レクチャーパフォーマンスである。同じく教育をテーマとした東京芸術祭ファーム2022Farm-Lab Exhibitionでの国際共同制作によるパフォーマンス試作発表『Education (in your language)』では、○×クイズをモチーフに、最終的な「答え」としての正解不正解を、互いに異なる文化的背景を知りコミュニケーションをはじめるための立ち位置、つまりはスタート地点の確認へと読み換えることを試みた。本作ではその成果を踏まえつつ、日本の状況と橋本・山﨑個人の体験により焦点をあて、既存の価値観を再生産しつつもそれを書き換える力を養うものとしての教育について考えたい。創作過程ではYAU STUDIOなど(他の場所については後日情報公開)での滞在制作を通じ、共通の興味関心を持つアーティストや教育関係者などとの意見交換を行なうことで、より多角的な視点から教育について考える。