エンニュイ

「CoRich舞台芸術まつり!2023春」で14代目グランプリに輝いたのは、エンニュイ!
グランプリ受賞作『きく』再演の資金として賞金100万円を贈呈しました!


グランプリ受賞ページ
審査員クチコミ評

CoRich舞台芸術まつり!2023春 グランプリを受賞して
グランプリを受賞できてめちゃくちゃ嬉しかったです!

CoRich関係者の皆様、出演者のみなさん、公演に関わってくれた全ての方々、会場に足を運んでくれた皆様、会場のSCOOL、アフタートークゲストのみなさん、気にかけてくださった全ての皆様へ、深く感謝の意を表します。

『きく』という作品に向き合う作業は、僕自身の傷口を抉るような苦痛を伴いました。思い出したくないけど、忘れてはいけないことを脳裏に焼き付けていくような。そして、そんな話を他人に背負わせてしまう罪悪感とも対峙しました。

全力でこの作品を作り、そしてパフォーマンスしてくれたみなさんに感謝です。本場中、みなさんと汗と眼差しが頼もしくてカッコよくて、涙が出てくる時がありました。出演していないエンニュイメンバーも含め全員の気持ちがガッチリ合う瞬間がありました。その瞬間を感じられたことが今回最大の収穫です。

また、忘れてはならない感謝の気持ちを伝えさせてください。『きく』という物語の源となった母への深い感謝です。彼女から得た人生の教訓と経験が、物語を創造する源泉となりました。母への感謝を込めて、再び、ありがとう。

そして、『きく』が、「CoRich!舞台芸術まつり!2023春」のグランプリを獲得しました。これは、誰かただ一人の功績ではなく、全員が一丸となって取り組んだ結果であり、初演から現在に至るまでに関わってくださった全ての人々の力が蓄積され、結晶化したものです。

ブラッシュアップして新作として公演してきましたが、この過去の二回の創作があったからこそ公演は成功しました。今まで関わってくれたみなさんから出た言葉、動き、アイデア、全て蓄積となり残っています。

僕の経歴は、多くの演劇人とは少々異なるかもしれません。高校時代に演劇部に所属していたわけでも、大学で演劇を学んでいたわけでもありません。僕は中卒のお笑い芸人です。メンバーの経歴も様々です。所謂、演劇界という世界にいる人間がほぼいません。そんな劇団なのか、何なのかわからない団体がグランプリを獲得したという事実を見て、こんなやつらでも、やれるんだと思って、変な人がたくさん変な演劇を始めてくれたら嬉しいです。

今回の『きく』は、SCOOLというインデペンデントスペースで公演をしました。劇場だったら、舞台監督や照明、音響などをつけなければいけなくて、相当なお金がかかります。劇場代も普通ならかなり高額です。

というか、普通にゼロから演劇を始めようとしたら、まず舞台監督や照明や音響の知り合いなんていねーよって思いますよね。僕もそうでした。でも、だからと言って、そこで諦めては勿体ない。

僕は、今回の公演で照明も担当しました。音響はいません。生演奏です。それでも、ほんの少しの黒字にしかなりません。僕の今回のギャラは7000円くらいです。赤字にならないだけいいんです。ここから取り戻せば。しかし、ここまでをも体験せずにやる前から断念してしまう人がいることが勿体ない。面白いことを考えられるのにカンパニーが作れない人や、演劇界隈に知り合いがいなくてどうしたらいいかわからない人、そんな方がたくさんいると思います。

そんな人たちが、気軽にやってみようかなと思えるライトな雰囲気の演劇界を作っていけたらなと考えていたので、今回のグランプリは嬉しいです。議論が分かれたことも嬉しいです。

色々な経歴の人の作品をたくさん観たい。

今回の公演情報には演劇公演ではなくperformanceと記載しました。それは、演劇と言う色眼鏡で見てほしくなかったからです。僕は「演劇の上演」をしたつもりですが、その言葉に縛られて「演劇の文脈的にはどうたらこたら」みたいな作品の本質とは違うところで楽しめなくなるのが嫌だったんです。なのでこれからもエンニュイはperformanceと記載します(気分で変わるかもですが)。僕は演劇だと思っていますが、メンバーでさえそれぞれ違う捉え方をしていると思います。みなさんにも好き勝手にジャンルは決めてもらっていいです。観る人によってはダンスかもしれないし、ミュージカルかもしれない、剣道かもしれない、、、剣道はないか。

今は芸人の活動より演劇をしているので、劇作家・演出家と名乗ることが多くなりましたが、僕自身は芸人だと思っています。でも、自分が心の中で思ていれば、どう捉えてもらってもいいんです。

とにかく、自由に肩の力を抜いて観に来てほしいです。一緒に目の前の現象を素直にシンプルに楽しみましょう。

今回のグランプリは、演劇界からしたら、ほんの小さな小さな出来事だと思います。でも、率直に嬉しいです。

いえーーーーい!!!!!!

実際の世界で喜びを叫ぶ人間ではないのだけれど、素直に叫べる人に憧れているので、文章上だけでも叫んでおきました。

このグランプリを糧に、文脈とか枠組みとか界隈とか気にせずに、自分たちが面白いと思う道を進んでいきます。

まだまだ新体制になって2年も経たない未熟な団体(組合/場所)ですが、引き続きエンニュイの活動をたまに覗きに来ていただけると幸いです。新たな舞台で皆さまとお会いできる日を楽しみにしています。

最後に、今回の出演者、制作、全てのメンバーが滅茶苦茶面白くて素敵なメンバーなので、今後注目してください。今回も審査の中で出演者が魅力的と書いてあって嬉しかったです。

みんなのアイデアでできた作品です。全員が作演出です。僕はなにもしてません。枠組みを作っただけ。改めて、みなさんグランプリおめでとうございます。みなさんのグランプリです。

(脚本・演出:長谷川優貴)
本公演は、人間の「聞く」という行為をコンセプトにしています。

私たちは、他人が伝えたいことを完璧に捉えることはできないし、おそらく、自分自身が体験したことから想像することしかできない。

他人の話を聞いている最中に、まるで連想ゲームのように思考がズレていったり、別のことを考えたりもしてしまうことがある。そんな自分が不誠実なように思えるかもしれないが、それはもしかしたら、自分の中にある共感するためのファイルを探しているのかもしれない。

私たちは、世界中の他の誰の宇宙にも本当の姿を現さず、他方で私の宇宙にいる誰もが、そこでは決して本当の姿を現さない。

他者のことを想像し傾聴する様を可視化した作品です。

聞く・聴く・訊く・効く・利く

物語は、母親が癌になってしまったという悲しい出来事を語る男性から始まります。

出演者たちが織り成す空間と共に、観客自身が想像力を働かせ、自己の経験を重ね合わせたり、思考がズレたりすることを体験できる作品です。

この作品は、いわゆる、演劇と言われているもの、思想や物語を魅せる、そういったものよりも、もっとシンプルでかつ複雑でお客さんに寄り添ったものだと思います。

CoRich舞台芸術まつり!にて本作品がグランプリを受賞しその特典として再演の機会を頂きました。この機会にぜひ沢山の方々に体験していただきたいです。
(脚本・演出:長谷川優貴)

→【公演詳細情報
次回公演ポスター

ご応募頂いたCoRichメンバーの中から抽選で、スポンサード公演のチケットをプレゼント致します!

対象公演 きく
ご招待 2024/6/18(火)19:30の回・6/19(水)19:30の回・6/20(木)19:30の回
各回 2様×2組、1名様×2組
【劇場:アトリエ春風舎(東京都)】
申込締切日 2024/6/3 (月)
応募条件 氏名(ふりがな)、メールアドレス、電話番号を明記の上ご応募ください。
いただいた個人情報はこの度のご連絡にのみ使用させていただきます。
当選者にのみ締切日翌日以降に当選メールをお送りします。
転売等の防止のため、当選者ご本人のみ入場可能です。
抽選の際はFacebook認証済みの方を優先します。
「観たい!」にコメントを公開登録していただければ幸いです。

チケプレ応募フォームへ

こりっちにログインした状態で上記ボタンより応募フォームへ進み、応募時の注意事項をよく読んだ上でお申込み下さい。

※当選者にはエンニュイから当選メールが届きます。

名前

市川フー(いちかわ・ふー)

市川フー…市川フー…市川フー…市川フー…市川フー…市川フー…市川フー!!!顔と名前だけでも覚えてください!コリッチありがとうー!!
名前

zzzpeaker

聞かなくてもよかったことを聞いてしまって落ち込むことがある こちらから訊いたわけじゃないのにそういう場合は秒でノイズになる 人間はこれ以上恐らく進化できない人間で あらかじめ『ききたくなかったこと』を予知して鼓膜をシャットアウトするなんてことはできないはあーーーーーーーいきづら
人によっては今回の演目は しんどいと思うんだけど しんどいよ
名前

二田絢乃(にた・ひろの)

思い入れのある『きく』でグランプリをとることができてうれしいです。
ものがたり、でも、演劇、でもなく、体験に近いと思います。再演にて覗きにきてください…!
名前

浦田かもめ(うらた・かもめ)

いつまでも忘れたくない瞬間や、大切にしたい情緒に出会うことができた作品です。
この度はありがとうございます。
劇場にて、ご一緒にお楽しみいただけたら幸いです。よい時間でありますように!
名前

オツハタ(おつはた)

グランプリ受賞&再演とても嬉しいです。ありがとうございます。
社会的行為としての「きく」ことを端緒に、コミュニケーションのあり方や日々の暮らしについて振り返ったりしてもしなくてもいい作品です。
と僕は思っていますが、メンバーの皆はそれぞれまた違う考えがあることでしょう。
ご覧になった皆さんの感想も知りたいです。ぜひ観にきてください!
名前

小林駿(こばやし・しゅん)

グランプリ授賞ありがとうございます!!
エンニュイを初めて見た時の作品が5年前の「きく」の初演でした。
不思議なもんで自分が出ております。
姿かたちが変わりながらも、面白さはずっと同じままにあると思っております。
第一に観てくれる方が楽しめるように頑張るからよ!楽しみにしてておくれ!
名前

青木省二(あおき・しょうじ)

かつてに比べて、この人やけに自分の話をきいてくれてるな、と思う瞬間が増えました。本屋に行くと「傾聴力」とか「きく技術」的な感じの本が並んでいて、なるほどね、とは思うものの、じゃああの瞬間って「傾聴力」だったってこと? トレンドに乗ってるだけ? みたいな、なんだか据わりの悪い気持ちになったりもします。
コミュニケーションは誰しも、程度の差こそあれ緊張するものです。緊張するのはコミュニケーションの正体が解らないからで、傾聴力に頼るのも致し方ない。でもそもそもきくってなんなのか、コミュニケーションってなんなのかについては依然として解らず、ずっと考え続けるしかないのかもしれません。

「きく」はコミュニケーションについてなにか知りたい人は必ず楽しめる作品だと思います。コミュニケーションについてなにか知れるわけではないにせよ。
名前

高畑陸(たかはた・りく)

再演の機会を頂きありがとうございます。この作品で自分は、観客のような演者と、映像や音声のオペレーターとを、どっちつかずのような感じでいます。どっちつかずなことをしていたいものです。お客さんも、聞いたり聞かなかったり、どっちつかずでも大丈夫ですので楽しんでもらえたらと思います。

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