各団体の採点
初日ゲキバカバージョンを観劇。
開演前には、避難経路や誘導、スタッフの配置などについて説明があり、来場者への配慮が感じられました。
オープニングからエンディングまで、緩急とりまぜながら、高い身体能力を最大限に発揮した、ダンス、パフォーマンス、そして5人の男優が通わせる熱い想いが力強く感じられる舞台を堪能しました。
女囚バージョンも期待しています。
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ゲキバカバージョンも拝見しましたが、女囚バージョンも観劇。
戯曲そのものは大きく変更しないでも、ジェンダーの違いからにじみ出てくる差がとても面白く拝見しました。
特に看守だけ男性をキャスティングすることで、描かれた風景がとても秀逸でした。
ゲキバカの名に違わぬゲキバカぶりでした。
男性バージョンを拝見したのですが、めくるめく展開、ショウアップされたキレのあるダンスで飽きることなくラストの展開まで連れて行ってもらえました。
角度によっては、観たい表情が見られなかったのが少し残念。その分、背中で演技されていたのが伝わってきましたが。
女囚バージョンも観たかったなぁ。
四方を客席が囲むほぼ何もない抽象舞台で、文字通り俳優の身体で見せていきます。やり手の窃盗団が見事に宝石を盗み出したものの、逃げる途中で警察に捕まり全員監獄へ。窃盗場面を躍動的なダンスで表すのは見ごたえ抜群です。
女囚バージョン、男囚バージョンの順に鑑賞しました。女囚バージョンは健康的なお色気ムンムンで、たとえば所長役の三枝奈都紀さんの美脚に目が釘付け!(アタシ女なんですが!)男囚バージョンは高い身体能力ならではのダンスとステージングにチームワークの妙、舞台上での即興的な遊びなど、ライブ・パフォーマンスの魅力、迫力が詰まっていました。劇団員の役者さんは粒ぞろいだと思います。
どちらかというと私は男囚バージョンの方が面白かったですね。女囚バージョンばダンスも演技も、女優さんが必死で理想に追いつこうともがいている状態で、まだ自分たちのものにはなっていない印象でした。公演後半に観たら違っていたかもしれません。
所長(副所長)と看守とのアドリブ場面では大いに笑わせていただきました。女囚バージョンでの看守(岡田一輝)、男囚バージョンの副所長(渡辺毅)は1人で全空間を担う大役で、観客の反応に合わせる自由自在さも爽快。
華麗なダンス、素敵な音楽、かっこいい照明、舞台装置が何一つないのに、豪華ささえ感じた。
ゲキバカバージョン、女囚バージョン、両方観たが、両方観てさらに面白みが増した。同じ脚本とは思えないほど細部の演出を変え、テイストは全く違う、それにも関わらずどちらも素敵な作品に仕上がっている。1本だけでも満足出来るが、両バージョン観ることで楽しさが増す作りだ。
この作品も完成度が高い。