★★★確立されたスタイルを

初見ですが、劇団チームワークやスタイルを感じました。
ゆっくりと、淡々とした作品ですが、こういう雰囲気の作品を好きな人も多いだろうなぁと、いつもとは若干観客層が異なる王子小劇場の客席を見て思いました。

★★★静けさ

社会からはみ出た者たちが、いかに寄り添っているか、そこにある孤独や温かさを、丁寧に描いていた。

★★★シールをためていくように

初めて拝見しました。ある川辺で暮らす、社会から一時離れてしまった人物たちの物語。全編通して非常に丁寧な作りをしているなと思いました。

★★★ささやかな幸せを愛でる繊細さ

せちがらい現代日本で最低限の生活を獲得するために、川辺で人知れず戦っているホームレスの人々を、とことん優しい視線で描いていたように思います。小さき者を慈しみ、ささやかな幸せを愛でる繊細さが伝わってきました。

ただ、なにげない日常が淡々と続くお芝居は、大事件でなくとも何らかの出来事が起きた時に、空気がぐっと変化するような、劇的な仕掛けが必要だと思います。照明・音響・衣裳・舞台転換などの目に見える(耳に聞こえる)演出でもいいですし、役者さんの演技の密度でもいいのですが。そういったところに物足りなさを感じました。また、具象と抽象のバランスがあまり良くなかったように思います。

終演後は一般客も参加OKの2日目カンパイ(劇場内で開催)に参加させていただきました。自己申告のカンパ制で、炊き出しの料理食べ放題・缶ビールなど飲み放題という大盤振る舞い!赤字が出るんじゃないかと勝手に心配になりましたが、お客様は皆さんとても楽しそうでした。私は缶チューハイをいただいたので150円カンパしました。

★★★★人生への応援歌

 横浜を拠点に活動し、神奈川県では根強い人気のある劇団の東京進出公演。東京と横浜と言えば近いと思われるかもしれないが、メンバー全員、東京のホテルに宿泊しながらの公演ということで、やはり、その苦労は並大抵ではないと思われる。それでも東京進出を図ろうとする劇団の志しと意気込みが作品に溢れていた。

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