第一次審査(ネット審査)結果発表!
地域別エントリー状況
審査のポイント
最初に審査員それぞれが10票ずつ投じ、票の入った作品について5人で審査し、10作品を決定しました。
小出 | CoRichならではの団体選定になるように投票したつもりです。制作、俳優みずから頻繁に利用し、結果認知され、観てきたコメントが増えていくという好循環している団体は特に最近増えてきているように思いましたので。 |
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細谷 | 「ビジョン」「意気込み」を踏まえつつ、「説明」から垣間見える、その劇団ならではの“視点”のユニークさ・独自性に注目させていただきました。その上で、次回公演を含め、今後につながる展望をしっかり持っている劇団を選ばせていただきました。 |
巽 | 現在数多くの表現方法がある中で、どうして“演劇”なのか、“演劇”で自分たちは何をしていきたいのかを、しっかりと言葉で伝えることができているかどうかを基準に選ばせていただきました。 |
高野 | 舞台芸術を客観的に見つめる視点を持って、前向きに活動していること、長期的な展望を掲げていること等を重視しました。応募文章はインターネット上に公開されています。世界に向けて発信する覚悟が感じられる団体に惹かれました。 |
手塚 | 過去公演のCoRich舞台芸術!へのクチコミ(観てきた!)を重視して選びました。まず、クチコミ件数を見て、そして次に内容を見ました。また劇団の将来性ということにも重点を置きました。 |
それでは10作品の発表です!
※公演初日順。
劇団6番シード(東京都)
昨年の3カ月連続公演時には、何度も折り込みチラシを見飛ばしていましたが、CoRichにて高評価が多かったため、「VOICE ACTOR」を初見。15年のキャリアを証明する作品でした。CoRichの観てきたコメントにたいしてのお礼コメントも全員に丁寧に返し、公演時の制作体制においてもバリアフリーを心がける姿勢など好印象。多様なジャンルを発表されていますが、今回も自信作とのことで期待します。
(小出真佐樹)
(小出真佐樹)
MCR(東京都)
昨年に続いての選出となりましたが、毎回、確実に面白い作品を提供してくれる劇団であり、かつその期待を裏切ることがないだろうという強い信頼感が、審査員一同にありました。今回も、軽快でありながら、心にぐっと刺さる名台詞から繰り出される巧みな会話に、劇場は笑いの渦と化し、それでいて最後には櫻井氏ならではの変化球な“視点”に酔えることでしょう。更なる進化を、楽しみにしています。
(細谷まどか)
(細谷まどか)
劇団コーヒー牛乳(東京都)
CoRichの観てきたコメントで知った劇団です。昨年、「密八」では素舞台ながらも男優のみで繰り広げられる世界観で観客を魅了。再演作「0号」では、シアターグリーンの広さを利用し、撮影スタジオを舞台とした空間演出を丁寧にされていたと思います。コメディーを追求しながらも、常に<熱>を感じさせる作品は、もっと多くの観客に開かれてよいと思います。高校生以下無料という料金設定や、公演をハイペースで展開していく姿勢には、明確なるセルフプロデュース力を感じます。
(小出真佐樹)
(小出真佐樹)
DULL-COLORED POP(千葉県)
短編7本という形態での上演をどう考えるか、正直、悩みました。ただ、オリジナル長編公演ですでに定評を得ている彼らが挑む、“あえての短編”…。どのようなものになるのだろう、と興味を抱かずにはいられませんでした。観客に演劇の持つ無限の可能性を体感させたいのだという、創り手の強い熱意・意気込みも感じられました。あらためて演劇の幅広さ、面白さを体験させていただけるような舞台を期待しております。
(細谷まどか)
(細谷まどか)
FUKAIPRODUCE羽衣(東京都)
劇中にオリジナル楽曲を積極的に取り入れ、「妙ージカル(妙なミュージカルの意を表す造語)」という新たなジャンルを構築している FUKAIPRODUCE羽衣。観客の目の前に俳優がいること、その場所に行かないと観られないという演劇ならではの魅力を意識している点に惹かれました。頭で考えるのではなく、身体に響いてくるような作品を期待しています。凝った舞台美術も楽しみです。
(巽大介)
(巽大介)
北京蝶々(東京都)
エンターテイメント全盛の時代に公演毎にしっかりとしたテーマを持って取り組んでいることを評価します。カオス理論に基づいて名付けた劇団が、カオス的状況の演劇界に新しい光を差し込むことを期待しています。CoRich舞台芸術まつり!をきっかけに世界に羽ばたく劇団になってください。
(手塚宏二)
(手塚宏二)
studio salt(神奈川県)
人間一人ひとりを大切にする真摯な想いと、演劇の創り手としての覚悟が応募文章から伝わってきました。studio saltはCoRich舞台芸術!をオープン当時から上手に活用されていて、見やすくてわかりやすい団体公式ホームページも好感度大です。2007年に拝見した作品『7』では、客席と舞台との間に生まれた前向きで温かい関係がとても心地よかった。横浜の小劇場界で最多レベルの動員数を誇る劇団が、他地域へも活動の幅を広げるという新展開に期待します。
(高野しのぶ)
(高野しのぶ)
犬と串(東京都)
今から35年前、早稲田の大隈裏劇研アトリエで公演をやったことがあります。大隈裏からは当時第三舞台が羽ばたきました。今早稲田の演劇シーンは百花繚乱、新たな突出した才能が誕生しそうな予感がしています。是非、犬と串にしか出来ない、荒削りでも才能のほとばしる公演を期待しています。
(手塚宏二)
(手塚宏二)
劇団ぎゃ。(福岡県)
劇団ぎゃ。の作品を初めて拝見した時、宣伝ビジュアルと作風がぴったり合っていて、納得すると同時に少々驚きました(笑)。自分たちが思いついた面白いアイデアを観客と一緒に楽しもうとする、前のめり気味で若々しい積極性に魅力を感じます。今回もチラシのお顔のように、「ぎゃ。」とつぶやかせてくれるのかしら。東京、大阪、福岡の三都市カフェ・ツアーに、驚く準備をして乗り込みたいと思います。勢いだけでなく、したたかさも期待して。
(高野しのぶ)
(高野しのぶ)
時間堂(東京都)
今年に入って劇団員が増え、再出発した同劇団ですが、今回何と言っても注目すべきは主宰の黒澤世莉さんの5年ぶりの新作だということ。近年の海外作品や若手作家の戯曲の演出経験が、今作にどう反映されるのか、それとも……。審査員全員が「楽しみ」と口をそろえただけに期待もひとしおです。じっくり丁寧に紡ぎ上げた作品になるのではと、今から想像を膨らましています。
(巽大介)
(巽大介)
以上の10作品です! 次の最終審査では、審査員が実際に公演を観にいきます。
「あと一歩!」だった作品
最後まで候補に残っていた、大変惜しかった4作品です。
“審査員注目の作品”ということで、公表させていただくことにしました。
「チェリーボーイ・ゴッドガール」 | ゴジゲン(東京都) |
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「怪盗流星仮面」 | 謎のモダン館(長崎県) |
「偽伝、ジャンヌ・ダルク」 | アロッタファジャイナ(東京都) |
「兄弟舟」 | 劇団爆走蝸牛 ~Bakusou Katatumuri~(福岡県) |