1
青春の門-放浪篇-
桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP>
私の中で、断トツの第一位。2013年の、というより生涯のベストワンかも、というくらいの作品。
単に感動した、という以上に「お気楽に芝居ばっかり観ている生活していて、お前、それでいいのか」と問われているような気がした(笑)。
フライヤー、及び当日パンフレットの、鐘下辰男氏の文章がすばらしい。ここの部編小に書かれている彼の想いが、ちゃんと舞台の上に描出されているから見事だ。大学の卒業公演のレベルを大きく超えた演技陣の演技も忘れ難い。
2
読書劇 テロならできるぜ
オフィス再生
オフィス再生は、私がいま一番、ワクワクして観ている劇団なのだ。ストイックな感じ、アングラな感じ、観客にへつらわない感じが、とてもいい。今回は、この作品を選んだ。見沢知廉の母親の想いが、伝わってきて、私は落涙した。
3
もしも僕がイラク人だったら
カムヰヤッセン
これも気軽に観にいって、驚嘆した作品。軽やかなタッチの演出、演技。しかし、内容はこの上なく重い。
4
ハルメリ2013
世の中と演劇するオフィスプロジェクトM
素晴らしい脚本。才気がキラキラと横溢していた。暗い、危機感あふれる話なのだが、トーンが高い感じも新鮮な印象。
5
革命日記
映画美学校
作家としての平田オリザの力量を改めて再認識した。映画美学校の第2期アクターズ・コース初等科修了公演なのだが、みなさんの演技は堂々たるもので素晴らしかった。もちろん演出の松井周の力量、指導あってのものだろうが。
6
美しい国
実験劇場企画公演
2013年も明治大学実験劇場の芝居には感銘を受ける作品が多く、楽しませていただいた。深く御礼申し上げます。各作品、それぞれ゛素晴らしいが、今回は静謐な雰囲気の中で兄妹の微妙な情感を描出した本作を、選ばせていただいた。脚本・演出の森周の力量、妹役の宝保里実の演技が強烈に印象に残った。
7
タントンの部屋で
ジョン・スミスと探る演劇
ほとんど事前情報ないまま、気楽に観に行ったが、度胆を抜かれた、とはこのこと。作演出の三宅章太郎、主演の伊東翼ほかのスタッフキャストのみなさん、こいつらタダものじゃない(笑)、という印象。
8
『タガタリススムの、的、な。』
舞台芸術集団 地下空港
こちらも初見の劇団さんだったが、鋭角的でスタイリッシュな「作り」ながら、物語は若々しく適度に情緒的で、最後まで引き込まれた。熱烈な固定ファンもおられるようだが、もっと知られてもいい集団だと思う。(私だけがしらなかったのかもしれないが・笑)。
9
鉄の時代
劇団霞座
やはり劇団霞座はすごい、と改めて感じた。
この総合的クオリティの高さ、に驚嘆するのみ。
10
emiko
保木本真也がプロデュース
コメディフェスティパル参加作品だが、典型的なコメディではなかったため、こりっち「観てきた!」コメントを観る限り、あまり評価されてないようだ。だが、私はこの作品が大好き。ウダウダした日常こそ、コメディ、なのだ。