土反の観てきた!クチコミ一覧

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カズコと、天使

カズコと、天使

さるしげろっく

テアトルBONBON(東京都)

2010/10/14 (木) ~ 2010/10/17 (日)公演終了

満足度★★★

色々なスタイル盛り合わせ
ある建物とその中に飾られた絵にまつわる物語を3つの時代のオムニバスとして描き、それぞれの話ごとにテイストや役者の演技が変化するのが楽しかったです。

1話目は現代の話で、人の来なくなった記念館の取り壊しについての騒動を描いているのですが、意外な展開が面白かったです。
2話目は未来。あるレジスタンス集団のアジトに訳ありな強盗団がやってくる話で、物語としては全然解決されないまま終わってしまった感じですが、強盗団の女性メンバーの台詞が印象に残りました。
3話目は大正時代で、女流作家の元に集まる人たちをユーモラスに描いた物語でしっとりとした雰囲気が良かったです。

それぞれの話が緩やかに関連している脚本の骨格は良かったのですが、細かい部分に粗が多く、演技がオーバーに感じるところが多々あったのが残念です。効果音も安っぽく感じました。あと、オープニングのダンスはこの作品の導入部として必要性が感じられませんでした。

坂口安吾 白痴

坂口安吾 白痴

726

OFF OFFシアター(東京都)

2010/10/14 (木) ~ 2010/10/19 (火)公演終了

満足度★★★★

静謐な舞台
思いの外、実験的な演出で幻想的で美しい舞台でした。
原作を読んだことがないので、脚本で原作からどう変えたのかは分かりませんが、いくつかの場面が何回か繰り返されて物語が明らかになっていくのが効果的でした。

対面に配置された客席の間に傾いた舞台があり、舞台上にはブランコと電柱のみというシンプルな美術と、煽情的にならない控え目な音響が役者の演技を引き立てていて良かったです。
演技も方向性がバラバラのようでいて統一感があって不思議でした。

1人2役や、1人称と3人称の文体の切り替えが効果的に使われていて、演劇ならではの作品になっていたと思います。
言い争いのシーンなど騒がしいシーンもあるのですが、観終わった後は
とても静かな作品という印象が残っています。

口笛を吹けば嵐

口笛を吹けば嵐

ピーチャム・カンパニー

イワト劇場(東京都)

2010/10/14 (木) ~ 2010/10/20 (水)公演終了

満足度★★★

熱い
社会の底辺にうごめく若者たちを熱いタッチで描いた作品でした。シアターイワトを普通と異なった客席配置にしていたのがとても効果的で、印象的なシーンを作っていました。
物語自体はあまり楽しい内容ではないのですが、歌や映像など盛りだくさんの演出で楽しかったです。

しかし、公式サイトや劇場のロビーに上演時間の表示がなく、開演前アナウンスでも告知しないで3時間弱(間に休憩あります)は心の準備も出来ていなくて、ちょっと疲れました。

異邦人

異邦人

カンパニーデラシネラ

シアタートラム(東京都)

2010/10/07 (木) ~ 2010/10/13 (水)公演終了

満足度★★★★★

楽しい『異邦人』
最近はダンス作品だけではなく演劇の振付を多く手がける小野寺さんの自身のカンパニーの公演、本領発揮といった感じで素晴らしかったです。

原作が原作だけに少し暗い雰囲気のシリアス目な作品になるかと想像していたのですが、小説に書いてある台詞やエピソードしか用いていないのに、構成や演出でここまでユーモアのある作品に化けるとは驚きました。

1人2役や2人1役で頻繁に役が入れ替わり、セットや小道具も次々に違うものに見立てられて行き、時間軸もシャッフルされていて、ストレートプレイでは表現できない、目まぐるしく変化して行く世界が描かれていました。マイムのテクニックを用いて時間や空間が歪んだように感じさせ、『異邦人』の不条理感がよく表現されていたと思います。

ダンサーのレベルが高いのは当然として、片桐はいりさんも他のダンサーに見劣りしない身体表現で、全然違和感がありませんでした。

原作を読んでいなくても楽しめますが、知っていると構成の巧みさを楽しめると思います。

気付かない奴は最強

気付かない奴は最強

箱庭円舞曲

駅前劇場(東京都)

2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★

演技に見入る
ビルの1部屋に事務所を構える社会人サークルの話で、冴えない登場人物たちのそれぞれの思惑が渦巻く作品でした。

あまりドラマチックな展開があるわけでもなく、立ち代わり事務所にやって来る人たちの会話が続くのですが、役者たちの演技が素晴らしく全然飽きることもありませんでした。シリアスなシーンの緊張感はもちろん、日常会話のちょっとした一言から起こる笑いまで、役者のアンサンブルが気持ち良かったです。どの役も一癖あるキャラだけど、それがあざとくならないギリギリのラインでの演技で、リアリティがありました。

丁寧に作り込んだセット(特にエレベーターが演出効果的にも秀逸)も良かったです。窓の外に本当に外部空間があるような空気感が出ていました。

The Gate

The Gate

SOUKI

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2010/10/09 (土) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★

ゴージャス
音楽や照明や映像を駆使した迫力のあるエンターテインメント作品でした。赤と黒と白の3色を基調としたビジュアルが鮮烈でした。

パントマイムと聞いてイメージする、あたかもそこに物があるような動きはあまり使われていなくて、ダンス的な動きが多かったです。もっとトリッキーな動きを観てみたかったです。群舞は多少そろっていない箇所もありましたが、小道具の使い方が印象的でした。
さすがパントマイムのカンパニーだけあって、スローモーションやストップモーションが美しく、時間の流れの速度が変わったように感じました。

身体表現に対して照明や音響の印象が勝ってしまっていたので、もっと小さな会場で、役者を近くに感じながら観てみたく思いました。

無邪気で邪気なみんなのうた【総製作期間2週間終了しました!】

無邪気で邪気なみんなのうた【総製作期間2週間終了しました!】

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/10/08 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★

勢いあり
前作はやりたいことが分かるような分からないようなもどかしさを感じたのですが、今回は突き抜けた感じで良かったです。大勢の若い役者たちのエネルギーが凄かったです。

物語としては幼稚園でのエピソードを描いた他愛のないものですが、演出は色々と実験的なことをしていて、しかもそれがあざとくなっていなくて、演出家のセンスの良さを感じました。
女性多数対男性1人でいくつもの会話が同時進行するシーンが面白かったです。動から静へのシーンの切り替えがビシッと決まっていて爽快でした。

大勢がハイテンションに喋るのは楽しかったですけどで、少し耳が疲れました。

友達が全員死んだ

友達が全員死んだ

チェリーブロッサムハイスクール

ザ・ポケット(東京都)

2010/10/07 (木) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★

素敵な大きな嘘
題名や、チラシの宣伝文にある「友達代行サービス」といった単語から、ブラックなドタバタコメディなのかと思っていたのですが、中盤から予想外の方向に話が展開して行く面白い脚本でした。しかし途中でオチが読めちゃったので、もう少し情報を小出しにして最後に畳み掛けた方が効果的な構成になったかと思います。

演出や演技も分かりやすく良かった(特に回想シーン小道具をうまく使って素晴らしかったです)のですが、この劇団ならではといったカラーが感じられませんでした。
オープニングにキャスト紹介のダンス的なシーンがあり、照明や音楽は格好良かったのですが、作品全体の構成から考えると無い方が自然な流れになったと思います。

「Floor in Attic 屋根裏の床を掻き毟る男たち」ご来場ありがとうございました!

「Floor in Attic 屋根裏の床を掻き毟る男たち」ご来場ありがとうございました!

演戯団コリペ

タイニイアリス(東京都)

2010/10/02 (土) ~ 2010/10/04 (月)公演終了

満足度★★★

言葉の壁…
韓国で賞を取るなど話題になった作品とのことで観に行ったのですが、字幕もイヤホンガイドもなく、当日パンフにもあらすじが載ってないため物語を追うのは諦めて、役者たちのパフォーマンスとして観ました。

台詞(たぶん皮肉っぽいことを言っていたのだと思います)がわかれば、深みを感じられる作品なのだとは思いますが、視覚的情報だけだとドタバタのコントにしか見えず、残念でした。

役者たちは脱いだり、本当に殴ったりと体当たりの演技で、生き生きとした表情も良かったです。終盤、出前の配達人がお金がないことに怒って、ラーメン(?)をぶちまけて、セットを破壊して行く場面の勢いは爽快でした。

やわらかいヒビ

やわらかいヒビ

カムヰヤッセン

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★

雄弁な沈黙
近未来の日本が舞台で、エリートが集まる研究所「アカデミー」に関わる人たちの物語でした。
登場人物たちはそれぞれ愛する人のことを思って行動するのですが、その思いがすれ違って悲劇が生まれるという古典的な物語構造を、SF的要素を絡めながら感情をリアルに描いていました。

舞台の手前と奥を仕切るように設置されたシンプルな舞台美術や効果的で、人物の配置や照明とうまく組み合わせて、次々と変わるシーンをスムーズに繋げていました。天井から吊り下げられた竹や日本庭園のような玉石の床などの和風な要素も意外に違和感がなく良い雰囲気を作っていたと思います。最後のシーンの美術もとても美しく、印象に残りました。

激しい言い争いになるシーンが何回かあるのですが、その中に差し挟まれる沈黙の時間が登場人物の心情を強く感じさせて素晴らしかったです。解決されないままの中途半端なエピソードもいくつかありましたが、物語の主軸がしっかりしているので、観ている間は気になりませんでした。悲しい結末ですが、清々しさを感じました。

このクオリティで2500円とは、コストパフォーマンスも素晴らしいと思います。当日パンフに挟まっている人物相関図はネタバレになるので先に見ない方が良いかもしれません。

野辺の送り―暗殺風聞'84

野辺の送り―暗殺風聞'84

劇団演奏舞台

アトリエフォンテーヌ(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★

迫力のある音楽
幕末時代の赤松小三郎の半生を劇中劇で描くという設定で、政治的なテーマも絡めた骨太な作品でした。赤松小三郎の名は初めて聞いたのですが、進歩的な人だったようで興味を持ちました。

演奏舞台という劇団名の通り舞台の1/3の面積はバンドの演奏スペースで迫力のある演奏を聴かしてくれました。バンドだけでなく役者も歌う場面(各時代の流行歌)が多くありました。

骨格は真面目な内容ですが、笑わせようとするシーンがたくさんあり、重い雰囲気ではありませんでした。ただし、あまりにベタな効果音やリアクションばかり用いていて、あまり笑えるところはなかったです。
初演(1984年)当時の流行語を用いたギャグが多くあり、それがしつこく繰り返されるのも今の時代に観るには空回りしていて残念でした。

台詞を話す人がいちいち前に出てくるというスタイルは劇中劇という設定からそうしていたのかもしれませんが、芝居というより語りを延々聞かせられているみたいで、ドラマとしての盛り上がりに欠けるように感じました。
もう少し現代的な演出での公演を観てみたく思いました。

Root Beers-ルートビアーズ-

Root Beers-ルートビアーズ-

劇団東京ヴォードヴィルショー

ザ・ポケット(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★★

王道
涙あり笑いあり、そしてバイオレンスもエロもありと王道的な作品でした。物語自体はオチが読めるありがちな感じでしたが、立体的なセットを活かして小さなエピソードを次々に見せたり、現実ではないシーンを違和感なく挿入したりと桑原さん得意の演出手法が冴えていました。

絶対的な悪役が存在しない健康的な雰囲気が心地良く、殊更に盛り上げ過ぎない終わり方も良かったです。
それぞれの役に見せ場があり、演技も十分に楽しめました。

バニラ

バニラ

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/05 (火)公演終了

満足度★★

白組鑑賞
日常的なコメディかと思わせて、意外にサスペンス的な要素の多い作品でした。

狭い劇場で場面を切り替えるために空間を仕切るアイデアは良かったのですが、その空間で横になると客席から全然見えず、何が行われているのか分からず残念でした。

色々なエピソードが消化されないまま終わってしまった印象を受けましたが、タイトルにつながる最後のシーンは、小さい劇場だからこそ可能な演出で、とても良かったです。

赤組はどのような話なのか気になります。

【公式ブログにて結果発表中!】何にも知らないわけではない

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パセリス

OFF OFFシアター(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/27 (月)公演終了

満足度★★★

絶妙な幕切れ
物語のレベルでは舞台上と客席は無関係であるという約束事を破ってみせた最後が見事でした。気まずい感じと、してやられたという感じが入り混ざって、今までに感じたことのないような何とも不思議な気分になりました。

最後のどんでん返しまでは、ちょっとしたことから人間不信に陥って行くプロセスを描いたもので、それなりに面白かったのですが少々単調に感じました。もう少し笑いの要素があっても良かったのかもしれません。

この劇団の前作を観たときも何となく稚拙な感じを受けたのですが、今回のを観て、実はわざとそうしているのではと思い始めました。熱くもなく、クールでもなく、いわゆる「ユルい」とも異なる温度感が洗練されれば、構成上の仕掛けと合わせてこの劇団の独特な個性に発展して行きそうです。

ワイルドターキー

ワイルドターキー

ゲキバカ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

男男男
出演者が男ばかりのハードボイルドな作品でした。物語自体はありがちな感じの話でしたが、役者のレベルが高くてシリアスなシーンでコミカルなシーンでも楽しめました。どうやらコント的な部分ではアドリブが多いらしく、舞台上の役者もウケて吹き出してたり。客席のノリもお笑いライブみたいな状態になっていました。
宮沢賢治の有名な作品が物語に巧みに織り込まれていて、とても効果的でした。

エンターテインメント系の舞台でダンスを取り入れていても、やらなきゃ良いのにと感じることが多いのですが、この劇団はダンスのレベルが高く、観ていて気持ちよかったです。

しかし、隣の劇場でやっている某大御所の舞台を茶化しまくっていて(劇中どころかエントランスでも)、大丈夫なのでしょうか…。面白かったですけど。

底抜けカンガルー

底抜けカンガルー

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/27 (月)公演終了

満足度★★

一見シュールですが…
崩れた文体のダラダラとした噛み合ない会話が続き、最後までこんな感じなのかなと思っていたら、終盤に一気に物語が立ち上がってきて意外でした。

「最バカ宣言」と銘打っていましたが、単純にバカをやっているのではなく、演劇の新しい潮流を批判的に取り入れて作っている感じがしました。しかし、それが演劇的快楽に結びつかず、もどかしかったです。

空間を横に広く使った舞台での同時多発会話や、象徴的でない水の使い方が印象に残りました。

柔らかいモザイクの街

柔らかいモザイクの街

サラダボール

アトリエ春風舎(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/10/06 (水)公演終了

満足度★★

ある女性の人生
老人ホームで生活する80歳になる女性が人生を回想する話で、それぞれの時代に出てくる言葉や物が色々とリンクしている巧みな脚本でした。各年代で思うように行かず悩む姿に共感が持てました。

主役の鈴木智香子さんが中学生から老人までを過度なデフォルメをすることもなく自然に演じていたのがとても印象的でした。

キャスト全員でのパラパラ風ダンスや出オチ的な笑いを用いたポップな感じの演出は脚本と方向性が合っていないと思いました。舞台美術ももっと落ち着いた感じの方が最後のシーンが活きたのではないでしょうか。

視点 vol.1 Re:TRANS(MU×ミナモザ×鵺的) 満員御礼、審査発表をblogにて公開しました!

視点 vol.1 Re:TRANS(MU×ミナモザ×鵺的) 満員御礼、審査発表をblogにて公開しました!

視点

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/09/21 (火) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

素晴らしい企画
3人か4人の役者のための30~40分程度の作品のコンペで、それぞれ異なる質感を持った魅力的な作品で楽しめました。

ミナモザ
理由もなく肋骨を折ろうとする医者と患者のやりとりが古典的不条理劇みたいでした。サスペンス→コメディ→感動モノ(?)と緩やかに切り変わっていく脚本が見事でした。

鵺的
性的マイノリティの中のマイノリティという特殊な立ち場を描いていて、何が常識なのかを考えさせる内容でした。途中で女の立場が明らかになった後の展開が圧巻でした。殺駁とした演技が素晴らしかったです。

MU
臨死体験の記事のライターを軸に生と死を書いた作品。笑いとシリアスさのバランスが良く、分かりやすい作品でした。エピソードを膨らませて長編にしても良さそうです。アシスタント役の演技がいかにもいそうな感じで、しかしわざとらしくもなく印象に残りました。

良い企画だったので、今後も継続して行って欲しいです。

ЖeHopмan【シャハマーチ】 下北盤

ЖeHopмan【シャハマーチ】 下北盤

電動夏子安置システム

Geki地下Liberty(東京都)

2010/09/21 (火) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★

独創的な作品
普通の物語ではなく、「シャハマーチ」というオリジナルのゲームの進行を見せるという変わった趣の作品でした。
当日パンフに27条からなるゲームのルールが載っているのですが、覚えなくても十分に楽しめると思います。

お互いの組に一人スパイがいるという設定で、チーム内に不信が生じて行く様子が面白かったです。
ルールに縛られた中でもがく人々たちのドタバタぶり、という作品の構成から生じる笑いよりかは、体型をいじったり突飛なものを取り出したりといった設定とあまり関係ない単純な笑いに重点が置かれているように見えたのがちょっと残念でした。

もう終わってしまった池袋での公演や、今回のもう一つのバージョンがどんな感じなのか気になります。
今回は台本があって、それに基づいて演じていましたが、台本なしでリアルタイムにこのゲームをしたらどうなるのかも観てみたいです。

悪魔のセバスチャンと天才演出家

悪魔のセバスチャンと天才演出家

Attic Theater

テアトルBONBON(東京都)

2010/09/15 (水) ~ 2010/09/20 (月)公演終了

満足度★★★

面白い仕掛け
前情報なしの状態で観たのですが、演劇に対してのちょっと自虐的な部分もあり面白かったです。

雇われバーテンダーのセバスチャンの「酒と音楽によって人の感情を膨らます」能力によって起こるドタバタを描いたコメディ作品ですが、演技が多少悪くても音楽で盛り上げて誤摩化すという演出方法に対してのアイロニーを感じました。
役者にとっては音楽が変わる度に演技のモードを変え、技の見せ所でした。ストーリー自体よりこの仕掛けが面白かったので、もっと音楽によって演技が変わるところを見せて欲しかったです。

人気がなくなって落ちぶれてしまった演出家の役を演じた家入賢仁さんが鬱陶しいけど憎めないキャラで良かったです。

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