1
かげきはたちのいるところ
Aga-risk Entertainment
1年待ちました。途中配信等でネタの放出も多々あったのですが、中身が薄くなるどころか、期待以上の爆笑ステージ。開催前はボロボロ状態だったけど開会式以降はどうにか進行しているオリンピックと同時進行の上演というのも、タイミングばっちりでした。
皆でテレビゲームに興じるシーンは、私が初めて観たアガリスク作品(テトリスのゲーム機の中身を描いたナンセンスなステージ)を彷彿とさせました。あの頃から比べると、いつのまにか立派なステージセットをこしらえるようになったり、主宰の人の名前を深夜ドラマのスタッフクレジットで見かけるようになったり、まさに継続は力なりだなあと感じました。
2
丘の上、ねむのき産婦人科
DULL-COLORED POP
妊娠や出産の前の夫婦や恋人が複数登場することで、世の中を多角的に見ている作品。50年前の様子と50年後の様子が加わっていることで、さらに奥行きが増していたと思います。
3
タイトル、拒絶【2月4日、5日、6日の夜公演のみ中止】
ロ字ック
映画とはちょっと時間差で見た舞台版。初演時の良さを維持しながらスケールアップしたステージでした。大満足。
4
舞台「パタリロ!」~霧のロンドンエアポート~
舞台「パタリロ!」製作委員会
今回も傑作。中盤でイケメン軍団に換気を手伝わせるなど、サービス精神が旺盛。年1作のペースで上演を続けてもらいたい。
5
ホテルカリフォルニア
劇団扉座
昭和レトロなひねくれててカッチョ悪い青春物語。終始笑いっぱなし。
最後にロッド・スチュワートのSailingをバックに座長が登場しましたが、Sailing というよりはDriftingという言葉の方がふさわしいお顔だと思いました。
6
うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた
劇団チャリT企画
ネットの使用に関して、我々は絶対に何かを踏み間違えちゃってますね。苦笑しながら我が身を反省。
7
タンブリング【6月12日~6月13日、6月23日昼の公演中止】
2021 舞台『タンブリング』製作委員会
希望と挫折の青春ていいなあ〜。男子新体操がもっとメジャーなスポーツになればいいのに。
8
普通の人生
lovepunk
生前葬のような作品でした。メンバーに孫が誕生という嬉しいニュースもあれば、音楽担当が亡くなったり、ガンになったメンバーがいたりと、いつまでも同じではいられない、変化は必須という宇宙の摂理には抗えないという点でブルースを感じました。もうあの女子プロレスのお芝居は出来ないかもしれないけど、この劇団の本当の面白さ、奥深さはこれからかも。
9
ネクロマンス・シアター
明治大学演劇研究部
2年ぶりに明大でお芝居を見ることができました。オカルトと笑いにちょっと寂しさをミックスした深みのあるステージでした。死体役の人の衣装とメイクを担当した人、超ブラボー。
10
鈍色(ニビイロ)のヘルメット -20歳の闘争-
KUROGOKU
安田講堂ものの中でも、一番カワイイ部類の作品でした。といっても、あの頃の熱、過激さが失われていたわけではありません。フェミニズム視点から見たというのが新機軸です。最後の、全共闘の敗色が濃くなり、めちゃくちゃになった部屋に主人公がたたずむシーンは、昔の映画で薬師丸ひろ子が機関銃をぶっぱなした後の「カ・イ・カ・ン」と重なって見えました。冬休みに、自宅からは行きにくい会場まではるばる足を運んだ甲斐がありました。ブラボー。