1
青春の門ー放浪篇
桜美林大学パフォーミングアーツ・レッスンズ<OPAL>
普段の入り口でないところから会場内に案内されたら、そこは年季の入ったトタンの壁の倉庫みたいな場所。暖房のかかりぐあいはちょうど良かったが、ステージのほうが見ているこっちがやけどするほどの熱さ! 数年に1度しか見れない伝説のステージを見たと思う、今日は。怪我をしないか心配なほど。
2
ただやるだけ
good morning N°5
世の中に元気のない昨今ですが、711のステージは弾けてた! 物語がなさそうで実はあったり、ふざけてるかと思うと哲学的なセリフだったりと、いろんな顔を見せてくれました。ステージと客席は透明なシートが区切られてましたが、こんなものない状態で上演活動ができるといいな。
3
通りすがりのYouTuber
ジェットラグ
チラシ裏に載ってた粗筋のようなものとは全然違うお話でしたが、予想よりもっとずっと深みのある内容で大満足。途中、小難しい演劇論も交えながら、最後は親子の絆を取り戻し、姉弟が精神的に大きく成長するという人間ドラマが展開。ジャニーズが中心になって作っているステージは、将来お母さんになる人へのメッセージが込められてるような気がしますが、この作品も例にもれず。ちょっとポップなバージョンのトラッシュマスターズでもあったかな。
4
対岸の絢爛
TRASHMASTERS
2時間40分、とにかく与えられる情報量が多い。日頃のニュースを消化しきれてない脳みそには、良い刺激を通り越して大きなゲンコツをもらった感じ。最後のカジノ誘致をめぐる勉強会シーンの臨場感は見事なもの。
5
野獣降臨
ドナルカ・パッカーン
劇場の新ガイドラインが発表された時、それじゃフェイスガードでも装着してやれって言うのかよ、という文句が出ましたが、そういう規制を逆手にとって見事に作品を作り上げてたじゃないですか! 劇場に着くなり、臨時の流しで手を洗い、体温を測り、客席はビニールシートで区切られ、ものものしい厳戒態勢が敷かれていて、見に来たこっちが緊張しまくりでしたが、それも作品の一部になってましたね。そうした中で、古事記的神代と現代、日本の下水道と宇宙空間を行き来するサイケデリックな作品は、いろんなレベルで優れた現代社会批評になっていたと思います。
6
ボノボたち
株式会社NLT
人間賛歌。男3人組のコンビネーション最高! 優れた海外の作品をどんどん紹介してほしい。
7
ロックンロール ニッポン 愛のクラクラクラスター
lovepunk
半年延期になった分の利息がた〜っぷり付いた気迫でロックの初期衝動が舞台に乗っかった作品でした。ストーリーはというと、あったようななかったような感じでしたが、今回はそれよりも、我々(見るほうも含む)の心の中にたまってた半年分の何かマグマのようなものが一気に噴出したステージだったと思います。こういう作品が必要な時がまさに今。とにかく上演できて良かった。
配布されたチラシの中には中止になってしまった4月公演のものもあり、そういう心くばりに涙。
8
コロス県自殺市呪い村四丁目
U-33project
現代日本の縮図。鋭い社会批評になってました。他人のフリ見て我がフリ直せ的なステージで、見ていて、自分のダメな部分を反省することしきり。会場の階段に巨大ミミズのような換気ホースがのたくっててビックリ。
9
エーリヒ・ケストナー〜消された名前〜
劇団印象-indian elephant-
主人公はケストナーだけではなく、いろんな意味で群像劇でしたね。当時の社会情勢や人々の意識の変化がぎゅっと詰まった濃密な2時間でした。彼らの戦後の精神的葛藤を描いた作品も見てみたい。
10
浪漫活劇譚「艶漢」第四夜
CLIE
前回別の会場でスタンディングで見た時よりもステージは過激化。いろんな意味で刺激的。