じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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葵上~源氏物語より~

葵上~源氏物語より~

演劇ユニット 金の蜥蜴

ブディストホール(東京都)

2018/02/14 (水) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/16 (金) 14:00

座席H列5番

価格3,800円

源氏物語の「葵上」に「野宮」のエピソードも加味した「カジュアル古典」。
光源氏は自業自得どころか殺人罪ではないか?とまで思ってしまう内容は、昭和の昼のメロドラマかイマの金曜ナイトドラマか?はたまた昭和の婦人雑誌の連載小説か?みたいな。(笑)
そんな風に感じてしまうほどワカり易くそれでいて古典のオモムキを失わない……どころか古典情緒も満載なのはいつもながら、それに去年あたりから顕著な照明の技(影を使った効果と牛車の表現が良かった)も光り満足。
また、基本は笛と鼓ながらピアノ(あれはいわば「光源氏・愛のテーマ」では?(笑))を使った場も良かった。

Gothic&Lolita Fantasia

Gothic&Lolita Fantasia

フラワースタジオ

フラワースタジオ(東京都)

2018/01/30 (火) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/05 (月) 19:30

千夜一夜物語の変奏のような形で「先生」が少女語る三編の物語。ダークさはほぼなくむしろファンタジックあるいはメルヘンチックに受け取る。時にハートウォーミング(違うか)時にユーモラスなのが意外?(笑)
1編目の二者の関係に「胡蝶の夢」を思い出したりも。はたしてあれはどちらの幻想だったのか?

『戯作三昧  〜飛び出す読み聴かせ〜』

『戯作三昧 〜飛び出す読み聴かせ〜』

劇団Peek-a-Boo

新宿文化センター(東京都)

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/08 (木)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/08 (木) 19:30

価格2,500円

芥川の短編三編の「立体読み聞かせ」。テキストなしでのリーディング的なパフォーマンス。
文学というのは「文字で読む」ことが前提なので知らない言葉が出てきても漢字から類推することが可能だが、朗読では知らない言葉は音声として耳から入っただけではワカらない……というのが弱点。
本作では耳だけではわからない言葉が出てくる度に紙芝居風の枠から文字や絵の描かれたフリップを取り出して、紙媒体で言えば「脚注」のあたる解説を加えるという妙案によりその弱点をカバーしていたのが見事。
また、黒のセーター、黒のパンツに白布をからませたシンプルな衣装も◎。

流刑地エウロパ

流刑地エウロパ

sons wo:

北千住BUoY(東京都)

2018/02/02 (金) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/02 (金) 19:30

価格3,000円

木星の第2衛星・エウロパに向かう宇宙船内とある村という複数の状況で交わされる会話やモノローグで構成された台詞劇。
起承転結的物語があるわけではないが場の積み重ねから脳内に喚起されるストーリーがあり、舞台上に展開する物語だけが演劇なのではなく、作者・演者によって提示されたものによって観客の心に生じたナニカもまた演劇なのではないか?などと考えた。

スマホ等の電源を切らない/切れない輩によって上演中にバイブ音が響いたり光が洩れたりするのも全部ひっくるめて演劇と考えれば少しは腹も立たないのではないか?上演する側が提供するものだけが演劇とは限らないのではないか?(ヒント:ジョン・ケージ「4分33秒」)と開演前にたまたま考えていたのが本作を観たことでさらに発展したのかも?

なお、会場の内装が(かつてのピカピカのものではない「エイリアン」の宇宙貨物船のような)宇宙船内にも村の施設にも思えて妙な説得力もあった。

ぜんぶ水にながしたるねん

ぜんぶ水にながしたるねん

なかないで、毒きのこちゃん

OFF OFFシアター(東京都)

2018/02/02 (金) ~ 2018/02/07 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/03 (土) 14:00

価格3,000円

「糖衣錠の毒薬」にして元ネタ盛り沢山。
表面上はポップでにぎやかだが、根底に流れるものに……とか、あそこはアレのオマージュだとか、公演中は言えないことだらけ。(笑)

ネタバレBOX

ポップでカラフルではあるが、奥底にマチルダと出会う前のレオン(想像)や「サムライ」のアラン・ドロンのような孤独感が漂っており、考えてみればそもそも棄てられた子でもあるのでそう言えばそうか、と。

既に死んでいる人物や異なる世代の同一人物が登場する場面では、その場面の全員が死んでいる(←好きなパターンの1つ)のかと思ったが、むしろクスリでラリっている方が近いなと感じた後に吸引する場面があり、当たり♪(←ちゃんとそう思わせるのが巧いやね)

ところで丹下はアイパッチを着けた後は確かにそうだが、冒頭、まだ両目の時はフレディ・マーキュリーだよね。(笑)

気付いた元ネタは
レオン
ニキータ(あるいはアサシン)
死亡遊戯
TV版エヴァ最終回
あしたのジョー
フレディ・マーキュリー
などなど(あと何だっけ?)
天竺ダイヤモンド

天竺ダイヤモンド

ひげ太夫

シアター風姿花伝(東京都)

2018/01/30 (火) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/30 (火) 19:30

価格3,300円

毎度ながら無条件で愉しい。本作に限らず、アジアの英雄伝承や千夜一夜物語を想起させるストーリーが実は現代が舞台というギャップはオトナのお伽噺的で肩が凝らないし、文字通りチカラ技な組体操を筆頭とした表現は観ていて厭きない。ネオ伝統芸だよね。

『LOVE』Chapter2

『LOVE』Chapter2

シンクロ少女

OFF OFFシアター(東京都)

2018/01/29 (月) ~ 2018/01/31 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/01/30 (火) 15:00

価格2,800円

それなりの歳のオトナのラブコメ、甘酸っぱさ・初々しさ(?)がどこか懐かしい。
しかしあの健全さは「小学舘級」ではないかしら? ほら、「オトナのあだち充」か「平成めぞん一刻」か、みたいな。(笑)
で、Chapter3も楽しみ♪

Weのために

Weのために

松澤くれはプロデュース

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2018/01/23 (火) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/26 (金) 19:30

価格3,700円

【あなたの短編集】
各編とも切り方が絶妙で「え、するとこの後は……」な余韻が残る。

1編目のメタ落語はいかにも噺家っぽく「本来は即興的なものである」マクラを語り、しかし本作の場合はすべて台本通りなのであろうことを考えると「予め決められた即興」という矛盾する概念が生じて堂々巡り状態(ゲシュタルト崩壊?)に……(笑)

2編目は生のピアノ演奏に乗せての台詞が衣装も相俟ってリリカルというかメルヘンチックというか……が、その衣装のまま1編目のアタマから三方客席の角と言おうか演技エリアと客席の境界と言おうかな位置でスタンバっているのがシュール。(笑)

3編目の答辞のヤツは中盤の「(これは)筆というものです」という台詞でおや?と思わせ「イメージでなく実物です」と続けてやはりこれはかなり未来の設定なのか、と悟らせるのが巧い。
また、その後の「書」も(書道経験がある訳でなく初演時に練習したとのことながら)若手前衛書家のもののような味わいがあってステキ。

4編目はある趣味によって繋がっている4人の「お茶会」で起こる「事件」を描いており「共同体の壊し方」という感じ。ちょっとフーダニットなミステリー風味もあって独特な味わい。

Weのために

Weのために

松澤くれはプロデュース

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2018/01/23 (火) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/26 (金) 16:00

価格3,700円

【わたしの長編劇】
初演時(2013年6月)は世界観的なものが強く印象に残ったが、今回はそれを踏まえていたからか「伝播型の怪談とネット社会の怖さや進歩したテクノロジーの邂逅」が印象的。
初演は天井の低いギャラリー悠玄が悠理の引きこもりっぷりを強調していたが、今回は天井も高めで三方客席という開放的な空間での上演であることが受け取り方に影響したのかも?
その電子怪談的な内容に映画化もされた小説、ホラーとSF各1編を想起したりも。

ネタバレBOX

現代的なアイテム(片やビデオ、片やネットとその時期の旬(?)のもの)を使って「コワいもの」が人々に広まってゆくことに「リング」を、AIが自我を持つあるいは故人の意思を継ぐことに「アンドロメディア」を想起。
父の黒歴史

父の黒歴史

ラッパ屋

紀伊國屋ホール(東京都)

2018/01/20 (土) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/23 (火) 19:00

座席P列2番

価格3,000円

平成30年の今を舞台に世相も盛り込みながら「昭和のホームドラマ」感たっぷりで、使い込んだ木製の日用品あるいは木綿の衣類のようなやわらかさ、あたたかさが「老舗の手造り製品」っぽいのがいかにも「ラッパ屋クオリティ」。(笑)
また、平日エコノミー席のありがたさよ!

『カザカミ』

『カザカミ』

kazakami

王子小劇場(東京都)

2018/01/31 (水) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/31 (水) 19:30

価格2,800円

職場での人間関係などで精神的にも疲れた入社3年目のあおい。自宅でうたた寝(?)から目覚めるとなぜか入社間もない頃に世話になった先輩・アヤメがそばにいて、アヤメにいざなわれたあおいは職場の人々のいろいろな場面を見ることになり……な物語。
割と早い段階である海外文学を連想したために先入観を抱いて観たせいか、優しい気持ちになれる作品と感じたが、見ようによってはダークかも?
また、対面客席で通常は客席入口として使うことが多いドアと楽屋に直結した角の2箇所を出ハケ口とした会場の使い方も内容に合っていて効果的。

ネタバレBOX

割と早い段階で連想したのはディッケンズの「クリスマス・キャロル」。RTされたツイートにもそんな旨があったのでやはりσ(^-^) だけではないんだな、と。また「法則」はムーブメントも含めて「バランスを司る女神」のように感じた。
また、ヤなヤツに思えた人物の言動も実は裏があって結局は思いやってのことだったと明かされるので優しい気持ちになったが、終演後に「(序盤では封が切られていない)あの瓶」がラストシーンでは空になっていると伺って(観ている時は気付かなかった)ゾゾゾ……(笑)
かりそめ/てんじく

かりそめ/てんじく

EgofiLter

RAFT(東京都)

2018/02/03 (土) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/04 (日) 14:00

価格2,300円

タイトルからも判るように大きな流れが二つあり、序盤は複数の場が提示されるのでそれらの関連など推察しながら観ていたが、物語が進むにつれて少しずつ孤独な女性のあれこれが浮かび上がりその哀しみ(?)がじわじわと迫ってくるツクリが巧み。
そうして割と最近あった事件を思わせる部分も含めた全貌が明かされての幕切れは昭和末期の松竹映画(野村芳太郎監督作)かNHKの「ドラマ・人間模様(特に早坂暁の事件シリーズ)」か、な味わいで、どこか懐かしさも感じる。
そうして観終えればいかにも EgofiLter らしいなぁ、と。
それにしても会場の使い方、恐れ入りました。(笑)

まるでデジャヴな眠り姫

まるでデジャヴな眠り姫

BASEプロデュース

BAR BASE(東京都)

2018/01/18 (木) ~ 2018/01/25 (木)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/21 (日) 14:00

価格2,500円

タイトルに微かな記憶があり、設定も大枠だけ記憶にあった。そうか、「さしすせそ」はこれで聞いたのだったか。
BASEプロデュースのBAR公演って本作に限らず鍵盤ハーモニカ(一般名詞で言ってみた)による軽妙かつ温もりを感じさせる音楽も魅力の1つだなと改めて感じたりもして。

楽園の怪人

楽園の怪人

トツゲキ倶楽部

小劇場 楽園(東京都)

2018/01/24 (水) ~ 2018/01/29 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/24 (水) 19:30

価格3,800円

原作は書かれた時節柄、戦意高揚の色合いがあったそうだが、先端技術の軍事利用に関しての批判などむしろ反戦のメッセージが織り込まれ、さらにレイシズムにも触れる内容で「だから今なんだ」と感じた。
そんなことから根底に流れるものとして井上ひさし作品に通ずるものがあるようにも思えた。

配役関連では過去パートの特異性(しかしちゃんと内容的に活きている)、SUMIOさんの「どちらかと言えばその見かけは……」からのラストでの納得、高橋(亮)さんのコメディリリーフぶり、中澤さんの小澤征悦(@「もみ消して冬」)っぽさ(笑)が印象的。

【余談気味】
小劇場「楽園」での公演なので「楽園の怪人」だとすると、d-倉庫だったらタイトルは「倉庫の怪人」? 今ひとつな感じ。(笑)
以下、いくつかの劇場を想定すると……
駅前劇場→「駅前の怪人」:森繁、伴淳、フランキー?(爆)
ザ・スズナリ→「スズナリの怪人」:怪人が沢山いるような
シアターグリーン→「緑の怪人」:乱歩の「緑衣の鬼」に通ずるか
ザ・ポケット→「ポケットの怪人」:コロポックルかよ(笑)
小劇場B1→「B1の怪人」:オペラ座の怪人風
スタジオ空洞→「空洞の怪人」:なんとなくそれっぽい?
シアターKASSAI→「喝采の怪人」:芝居興行的に良さそう

ハラカラ・コエダス・レクイエム

ハラカラ・コエダス・レクイエム

GAIA_crew

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2018/01/25 (木) ~ 2018/01/29 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/25 (木) 19:00

急逝した女性の魂と遺族、弔問客、葬儀屋らによる通夜の物語。「橋渡し役」の「覚醒」が急過ぎる気もするがドタバタ気味の前半から「故人を偲ぶとは?」な方向にシフトして行くのがイイし締め括り方も巧い。
堤泰之の「煙が目にしみる」に通ずると言うか考えようによってはアレの裏返し的な部分もあるので、あちらを知っていると、より楽しめるかも?

千に晴れる

千に晴れる

制作「山口ちはる」プロデュース

OFF OFFシアター(東京都)

2018/01/17 (水) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/24 (水) 14:00

価格3,000円

演劇にハマり込んだ女性・山口千晴の波瀾万丈の半生記。(どこまで事実でどこから創作なのか聞くのはヤボでしょうね)
少女期から高校・大学・社会人といくつかの時制をしょっちゅう往き来するのに転移してすぐにそれがいつ頃のことかすぐワカるので観ていて混乱しないのが上手いし、劇中人物が口にした出来事あるいは結果だけ見せた出来事をその前に遡って再現するループを多用し実は全体の構成もそうなっているのも巧み。
ところで最近、3作に「山口ちはる(役)」が出てきているが、まさか今後ずっとそうなるのでは……(笑)

そこのこと

そこのこと

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2018/01/17 (水) ~ 2018/01/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/01/18 (木) 14:00

座席G列17番

価格5,500円

1足の白いスニーカーの眼(?)を通して描く歴代持ち主たちの人生……で進行しつつ、メタな部分やキ上でも描いた「あのこと」などを経て浮かび上がる更なるストーリー。

中盤あたりから展開される劇団内幕的/バックステージ的な部分(偏見や思い込みから「ありそー!」と思いがち(笑))は、自虐的(と言うよりはむしろ反語的?)な笑いも交えながら作家論・役者論……と言うか作家・役者の姿勢/心構えなども語っており、今を踏まえた上での今後への決意表明とも思える。

そんなこんなで確かに現時点での集大成であり、「ここまで来たか!」との想いもあるが、さらにこの先への大きな期待を抱く。

しょうちゃんの一日

しょうちゃんの一日

風雷紡

d-倉庫(東京都)

2017/08/16 (水) ~ 2017/08/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/08/16 (水) 19:00

価格3,500円

作家の想像力(むしろ妄想力?)のコワさに舌を巻いた。当日パンフレットから罠(思考誘導?)を仕掛けているし(謎)。
で、秘密を持つ二組の家族を中心に据えて対比させつつ、時節柄(?)戦争のイヤな部分をワサビのように効かせて2時間超は感じず。
本作や横溝正史の「犬神家の一族」など、昭和40年代あたりまでが時代背景の物語は内容や登場人物に太平洋戦争が影を落としているものが少なくない。それに対して現代の物語は当然の如く戦争の影響はなく、それはそれで喜ばしいことではあるけれど、戦争の害悪は忘れてはいけない、伝えていかなくてはならないのではないか、などとも思う。

1万円の使いみち

1万円の使いみち

monophonic orchestra

Geki地下Liberty(東京都)

2018/01/13 (土) ~ 2018/01/21 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/01/13 (土) 19:00

価格3,500円

新宿眼科画廊の初演版を膨らませて、各人物の背景/ドラマと笑いが(劇中の経過期間も)増えて「劇場版」な感じ。一方で「あー、そうだったそうだった♪」な部分もあり(バッテリーを忘れて取りに戻るとか)、それぞれに良さがある、的な。
なお、箱庭的、と言うか、街なかのあれこれが取り入れられた舞台美術はピヨレボ「リバース、リバース、リバース!」の方と伺い、テイストの共通性になるほど納得。

齢、8歳のアンティゴネ

齢、8歳のアンティゴネ

Ahwooo

新宿眼科画廊(東京都)

2018/01/19 (金) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/01/23 (火) 15:00

価格2,700円

バンギャとかつて行動を共にしていた元バンギャの主婦、解散したビジュアル系バンドのボーカルと妹たち、そのバンド再結成にボーカルとして迎えられた多才な男とマネージャー、翻訳家カップル、とそれぞれ関連した4組の会話場面を積み重ねてゆきやがて……なスタイル。
各グループの会話は「ありそー!」と笑えたり、内幕もの風だったり、思想的・哲学的であったり、とタイプは違うもののそれぞれ緻密。(ゆえに時として理屈っぽかったりもするが(笑))
そんな会話を積み重ねることで世界観が確立されるのか、ラストで明かされる「驚愕の事実」が説得力を持つというか、「確かに【そういうもの】が実在して【そんな風に現れる】こともある」、あるいは「この世界(劇中世界)はそういうものなのだ」と納得できてしまうのが不思議であり快感でもある。
「特殊な世界」にしばらく滞在していたような独特な感覚が残った。

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