満足度★★★★★
鑑賞日2018/02/17 (土) 19:30
生徒対教師の同じ問題の論争劇だった「紅白旗合戦」が事前の会議で「ナイゲン」気味であったのに対して卒業式直前から最中に設定を変えたことにより時間的な制約が加わってまさしくバックステージものに変貌。(東京サンシャインボーイズの「ラヂオの時間」がスタジオ収録であったのに対して映画版は生放送としたことを連想)
10日ほど前の試演会の段階ではクライマックス前までしかできていなかったのでこの短期間であのクライマックスを創り上げたか!な感もひとしおで、伏線回収も屁理屈もアガリスクど真ん中だし中田顕史郎さんの説得力にも納得(今まで観てきた他団体での演技ほぼそのままで、ちょっと考えると違和感がありそうなのにむしろ適合してしまうという……)。
生徒会長・クマガイの行動原理が「国歌・国旗反対」(←シリアス度が増してしまう)ではなく「生徒が自主的に決めたことを死守する」ことであるとハッキリさせるためにPTAのマエダを思想的な国家・国旗反対派として描いて熊谷と対比させるのも巧い。
これによってクマガイの「そこじゃないんだ」感が前面に出て、この芝居も思想的なことに基づいたものではないというのが強調される効果もあって鮮やか。(試演会の時にちょっと出たことを昇華させた感じ?)
また、下手の客席側にある出ハケ口や客席通路など会場の使い方やアガリスク初ではないかと思われる装置のギミックも効果的で良かった。
あと、冒頭部の見所は星秀美さんの顔芸 (爆)