最新の観てきた!クチコミ一覧

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かえりみちの木

かえりみちの木

空の驛舎

ウイングフィールド(大阪府)

2024/06/14 (金) ~ 2024/06/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大きな樹というものは、ふとぼんやり見上げてしまう不思議な引力がありますよね。いつまでも、いつまでも。見上げながら様々に揺れる人々の心がリンクしてる不思議な風景。孤独の中では何も動くことのない心が関わる中で動く。わたしもかの人々の心を想う帰り道。

鋼の錬金術師

鋼の錬金術師

舞台『鋼の錬金術師』製作委員会

SkyシアターMBS(大阪府)

2024/06/29 (土) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ハガレン舞台化第二弾、もう…最高でした。期待して楽しみにしてこの日を待ち続けて、期待を裏切らないむしろそれ以上の幸せをくれる。幸せ。ハマりにハマってたハガレンを舞台にしてくれるカンパニーが、このキャスト陣で、石丸さち子さんが演出で、森大輔さんの音楽で、ほんとに幸せ、最高。衣装、照明、特殊効果、どことっても素晴らしい。あんなクオリティのさ生身で動くアルをこの目で観られる日が来るなんて思いもしなかった。長生きはするもんだ。ほんとにね、ほんとに。二人が身体を取り戻すところまで。誰も欠けることなく元気に駆け抜けて…という願い。共に抱きながら共に走って行きたい。あんな素晴らしいカンパニー、ついて行かずにはいられないよ。ありがとう。わたしもまだまだ長生きします。
戦闘シーンの特殊効果もね。そこで目の前で生身の身体で演じる魅力を損なってなくて。むしろより一層魅せてくれてて。生の観劇、生の舞台、その真価を大事に大切にしてるの伝わって。きっとそんなひとつひとつが細々と積み上げられてて、その結果だからこその辿り着いた最高なんだと。
アルが動くタイミングでさ、ちゃんとガチャガチャ音鳴るのよね。鎧の中になんか仕掛けでも施してあんのかって首捻るくらいに自然なタイミングと音量で。それが見た目のクオリティだけではないリアルの質感をもたせるわけで。難しいと思うのよ、想像以上に。なのにその拘りよ。素晴らしい。

誰もが自分を殺人犯だと言う

誰もが自分を殺人犯だと言う

G-フォレスタ

新開地アートひろば(兵庫県)

2024/06/29 (土) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

派手なことは起こったりはしない。人里離れた洋館で起こった身内間の殺人事件。そこに紛れ込んだサスペンスのテンプレートまんまの刑事二人。淡々と進む会話に殺人事件そのものよりも家族の関係性の方が際立ち、そしてそれこそが真相。
なんともね、なんともいえぬ気持ちにのりました。大切な人の願いなら叶えてやりたいと思うではないですか。それがどんなことであれ。叶えてあげられた者、叶えてあげられなかった代替えを差し出す者。その行動の先にある事も丸ごと身に受ける覚悟で。否定なんて出来ない。
なんともいえぬ虚無感を感じなが、時代設定は太平洋戦争激化目前。今ここに残って生きていこうとしてる人達も、何人か生き残れるのだろうか…と、ラストシーンを見ながら思っていたのに。カテコの軽やかな、なんなら飛び跳ねながら出てくる姿に、包まれてた暗雲をほっこり吹き飛ばされるようでしたw
白井さんのね、泣きの芝居が絶品だったのです。圧強めな姉妹にサンドウィッチされて穏やかに静かにしてた人だったからこそ。そんなとき、そんな状況なら、人はそんな泣き方になるのだという。ゲートキーパーとは真逆の立場になるの観るという複雑な気持ちも味わいつつ。

飛華咲け ~龍の福音~

飛華咲け ~龍の福音~

本若

AI・HALL(兵庫県)

2024/07/12 (金) ~ 2024/07/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

今回とてもファンタジー。史実なお話だとどうしても本来の歴史を脳が追ってしまいがちなのだけれど、ファンタジーなので純粋に世界観を楽しんで観てました。結果じ〜んとしちゃった。なんだか登場人物もいつもより少なめな気が。それでも多いけど(笑)
ひとりひとりにストーリーがあって、ひとりひとりに魅力がありました。少なめだからちゃんとひとりひとりにスポットが当たる。白龍が愛おしかったなぁ、そして可愛かった。ビジュアルがひとり際立ってファンタジー。対の平宅さんは…普段お茶目なの多いのにどーしたってくらいばっちり格好良かった。
なべちゃんさんあんな全身真っ黒でしかも顔半分隠した状態なのに即判別できて、そんな自分が誇らしかったです(笑)バリバリ殺陣隊でした!あんな暑そうな格好であんな休む間もなくハケては出てハケては出て…鉄人。アクションシーン支える大切な柱、殺陣隊ふぁいとだ。
撮影OKだったカテコ。全景と、ひたすら撮りまくってしまった3ショットに、世にも恐ろしいはるか高みのハシゴ。こんな高いところのこんなシンプルなハシゴの上で手放して芝居するのぱねぇ。

暁光の魔女と明日の軌跡

暁光の魔女と明日の軌跡

少年ピカレスクロマン

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2024/07/19 (金) ~ 2024/07/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

キャラクターがわっさわっさ出てくる。けれども埋もれずひとりひとりしっかり印象に残る。なんだか安心して観ていられるエンターテイメント性高いコメディでした。面白かったです。
魔法使いとか謎の植物とか出てくる。でも舞台背景も衣装も現代的で。舞台世界をハリポタのようなファンタジー世界と捉えるのか、現代世界と捉えるのか、もしくは現代世界の並行世界と捉えるのか、混沌とする。
観終わって尚そこの結論はわたしの中では決まらず。これはもうあれだ、考えるな感じろ理屈じゃないありのままを受け入れろ系なのだという着地点。ありのままで楽しかったし面白かった。エンターテイメント。
わっさわさたくさんな登場人物。その中にわたしがテンション上がる役者さんがゴロゴロいてくださって。愛するステージタイガーなんきちさん、板の外で会いすぎで逆に新鮮なよしひろさんにゆりさん、相変わらずコメディリリーフ絶品だねな成瀬さん、火ゲキ以来注目な白石さん。
そんであの方、キーパーソンを演じていらっしゃる内藤さん。バキュンズの方なんですね!?帰宅してからパンフで知りました。今年は本公演絶対行きたい。

季節の変わり目に

季節の変わり目に

刹那のバカンス

STAGE+PLUS(大阪府)

2024/07/20 (土) ~ 2024/07/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

劇団として一貫してテーマがあるのは気持ちが迷子にならなくて良いなぁって。またそれも劇団というかたちを継続する魅力のひとつ。作風としてはこれまでみた作品とはまた異なっていて。これからも継続して観に行くのがワクワクします。
前説にて今回はコメディ…とのことだったのですが。それがもはや振りな程にガツンときたし、しんみりもしちゃいました。地球も人類もおかしくなってしまった近未来のマッドサイエンティストSF。でも舞台は寂れた日本料理店。
個人的には昨今のAI技術の発展には危機感を覚えてます。おもしろそー便利そーすげーなんて、とても思えない。恐ろしさしか感じない。ニンゲンが人間である意味を喪失してゆく、大衆が危機感薄く乗っかってゆく大きなうねり。滅亡の始まりのようにさえ。
そんな中で。人の創り出す芸術に光が見えるように思える。そうあればいいと思う。観ながらそう思えて。科学の発展と地球の未来、そこに生きる人間の変わらぬ心を観ました。濃いお芝居でした。笑いの面に関しては…わたしにはちょいシュールでしたが笑
個人的には、刹那のバカンスは大好きなステージタイガー池治くんのもうひとつのおうちなわけですが。その池治くんよ。びっくりしたよね。いつもの洒落た髪型から一変、坊主だったよね。年齢10歳は上乗せされるくらいの貫禄と芝居の安定感。役柄の幅の広さを浴びました。

て

ハイバイ

本多劇場(東京都)

2024/12/19 (木) ~ 2024/12/29 (日)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/12/23 (月) 14:00

座席1階

ハイバイ20周年で、人気戯曲の再演。長男役の大倉孝二をはじめ、役者たちはそうそうたるメンバーだ。主宰の岩井秀人が自らの家族を描いた作品という。

兄妹ら4兄弟が、祖母が認知症になったのをきっかけに実家に集まった。父親が結構暴力的だったといい、それぞれ家を出て実家には寄り付かなかったようだが、長女が家族の絆の再結成を目指して全員集合を企てた。はたして兄弟たちは集まったが、父親の過去の暴力について次男が強硬に迫り、父親は暴力などなかったかのように子どもたちの成長を喜ぶ発言を繰り返すなど、まったくかみ合わない会話劇が展開する。基本的にはバトルだ。実際にはこうだったのかもしれないが、もう少し兄弟たちそれぞれの個性が表れた会話劇があってもよかったと思う。このバトルを聞いていて、自分は恐ろしくてとても笑えなかった。
面白かったのは、火葬場を描いたラストシーンである。本当にこういうことがあったとは思えないけれど、苛烈な家族の会話劇を最後に中和する役割を果たしているのではないか。

演出はいたってシンプル。小劇場でならこれでいいのだろうが、本多劇場の舞台は比較的大きい。もう少し舞台美術を整えて、客席に実家の状況を感じさせるような演出でもよかったような気がする。

流れんな

流れんな

iaku

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2024/07/25 (木) ~ 2024/07/29 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

とても、とても心がざわつくお芝居でした。言葉でまとめるのが難しい思いが湧き立つ。
わたしは姉に寄り添いたい。妹の言動には心底苛立つ。

短編作品集

短編作品集

劇団「劇団」

ウイングフィールド(大阪府)

2024/08/23 (金) ~ 2024/08/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

どの作品も、まるっとただただ面白かったです。
い〜い味出てた〜

雨ざらし満月

雨ざらし満月

演劇ユニット衝空観

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2024/08/23 (金) ~ 2024/08/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

あえかな接点で繋がるいくつかの対人の輪。其々に描かれる心の細波が繊細で穏やかにさせてくれる。人の想い、心の動きを、雑に扱うことなくとても丁寧に描かれていて。心地が良かったです。染み入る。
テル子さんが演じるおかんは、もうどうにもこうにも毎度、めっちゃいいおかん。ベタベタにゲロ甘で甘やかすおかんではなくて。でも愛情が深くて、懐が広くて。でもね、ちょっと不器用なとこもある。サイコーに素敵なおかん。もっとね、も少しね、一緒にいたかったよね。泣ける。

演劇チームずむwith声優 原えりこ

演劇チームずむwith声優 原えりこ

エンターテインメント セルフキートン

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2024/08/30 (金) ~ 2024/09/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

二作品、ひとつめは原えりこさんそのものなきゅんきゅんストーリー、ふたつめはアニメネタぎゅうぎゅうのカオスでした(笑)お久しぶりに石神さん栗田さん観られて嬉しかったし、よしひろさんはどえらいいい仕事してました。。。
今夜の日替わりゲストが菱田さんだったので、幕間と後の二回マンガタリも観られてお得感。すっかりときめきトゥナイトが懐かしくなりました。読みたいなぁ。全巻買おうと思ったらなかなか気合い要るけど(笑)

BURNS FAMILY【大阪公演】

BURNS FAMILY【大阪公演】

無名劇団

扇町ミュージアムキューブ・CUBE01(大阪府)

2024/08/30 (金) ~ 2024/09/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

お久しぶりの無名劇団観劇。イケメン客演さんが中心で、そちらのファンの方が多いような雰囲気。今の無名劇団さんははこんな感じなんですね〜。見目麗しく、全てが豪奢でした。大洋さんとゆりさんが、まんま公演全体のお父さんお母さん感。安心感。

邪魚隊/ジャッコタイ

邪魚隊/ジャッコタイ

東映ビデオ

サンケイホールブリーゼ(大阪府)

2024/08/30 (金) ~ 2024/09/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ずっと楽しみにしてた、やっと観られました〜!困難にも負けず、大阪来てくれてありがとう…。めっちゃ興奮、血肉湧き踊る。夏の嵐、夏祭りのような舞台でした。みんな格好良かったなぁ。
やっぱり。あの中に井俣さんいて、森さんいて、誠治郎さんいる…ってのが、実際に観ると思った以上に、なんだか目頭が熱くなってしまいました。主演の佐藤流司くんも、バラエティは毎週観てたけど、よくよく考えたら生で舞台観たのたぶん初めてで。全てが至福の時間でした。

朝日のような夕日をつれて2024

朝日のような夕日をつれて2024

サードステージ

サンケイホールブリーゼ(大阪府)

2024/09/06 (金) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

観てまいりました!もう…凄い!なんて凄い俳優さん達なの!とんでもない俳優さんの演技というものは、その演技に夢中にさせられる、永遠に観ていたくなる。至福の時間でした。生の演劇が好きだ!劇場という空間が好きだ!大好きだ!この舞台を浴びれて幸せ!最高!

あめつち工場カランコロン

あめつち工場カランコロン

彗星マジック

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2024/09/13 (金) ~ 2024/09/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

SF要素のある近未来ノスタルジックファンタジー。なんか個人的には彗星らしいな〜って感じて。これ好きだなぁと思いながら観ていたら。終盤に突如として鬱展開。なんでや、なんでなんや、かつやまじっく。
でもそうなのよね。ある辺りを境に包み隠さず顕著に出し始めたその趣向。劇作家としての矜持…なのかなと思ってる。でもね。定められた運命だとか、抗いがたい人智を超えた命運などのようなものに対する力強い怒り。あれはものすごくすっきりした。
知らんがなっていうよな、自分がどう足掻いても覆らないよなものに支配されて翻弄されるなんて、憤りしかないじゃない。だからさ、鬱展開が鬱展開で終わらずに…は。最高清々しかったよ。ここ数年の彗星マジック長編では一番好きでした。

短篇集『異能ヶ丘』

短篇集『異能ヶ丘』

中野劇団

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2024/09/14 (土) ~ 2024/09/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

すっごい面白かったぁ!めっちゃ笑った!笑った!中野劇団さんは長編もいいけど、このものすごい弾数の短編群をジェットコースターで容赦なく打ってくる短編集もいいのだよ!お腹いっぱいwあの中に紛れ込んだアサガオが…恐怖100%…怖かったです。。。

「父が愛したサイクロン」

「父が愛したサイクロン」

DOOR

SPACE9(大阪府)

2024/09/19 (木) ~ 2024/09/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観劇。あぁ、しみじみ、良い。本当の格好良さって、こういうこと。素敵すぎる。でもやっぱり、生きた時間がまだ短くて見聞きしたこと体験したこと多くはない子供、娘さんにとってはステレオタイプな格好良さをお父さんに求めてしまうわけでそれで亡くなってしまってから、その愛情の深さにも格好良さにもどれだけ寂しい思いさせてしまったのかもいうことに気がついても、もうやり直しはできない。それを伏線で特大ブーメランになる台詞言わせてるの、ゾクっとする。知ってたのに、なのに、っていう。
それも初演も観てて、観劇三昧でも振り返ってるからこそだけど。それをいえば、一升瓶。こんなずっと抱えてたっけ?おかげて序盤から既に何度もポロポロ泣きかけてたんですけど。なんて大切そうに抱えるのか。たまらん。
ほんとにもうどうしていいのか分からない時に、全部話せてどうしたらいいか教えてもらえて相談できる相手って…そんないるもんじゃないと思うの。自分じゃ大したことではないって言ってたけど、とても大したことで、まさにヒーロー。こんな人に出会えるのは奇跡。神降臨に等しい。
あんなに町内会の催しがある地域も尊くて。ジジババの確執?陰口?意地悪?村八分?派閥争い?いや〜あるだろうねぇ…現実的には…でも。きっとあの人のいるあの町内会はきっと平和なんだろうなぁって思わせてくれる。世の中捨てたもんじゃないって、生きようって思わせてくれる。
わたしにも、いる。盗んだバイクで走り出したい気持ちになる夜に、LINEで既読スルーすることもなく聞いてくれるひとがいる。ありがてぇなぁと思う。だから。受けたあったかいもんは、受けるばかりでなくリレーしていけるように。そう思える。ほこほこする夜。

解熱剤

解熱剤

ステージタイガー

日本写真映像専門学校・実習棟1階ホール(大阪府)

2024/09/20 (金) ~ 2024/09/21 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

キャスト変更で火ゲキの時とまた役に対する印象がそれぞれまあ別人の勢いです。言葉を紡ぐ人が変わったからなのか、二回目だからなのか、言葉の心への響き方がなんかちがくて。い〜い夜でした。
俳優が変われば印象も変わる。看護師ズはだいぶノーマルなひとになって、少女は甘えんぼな空気があって、お母さんはだいぶ怖さが増してて、俳優はどえらい怖さで、後輩さんは怯えがリアルになってた(笑)
お母さん怖さ増してるし、俳優さんってか谷屋さんの怖さといったらもうチビる勢いで、あんなの真正面から受けるの恐怖でしかない…!でもだから。ハブとマングースの闘いからの、俳優さんの変化のキッカケは自分と同じ人間、怒りを制御できず撒き散らしてしまう人間を鏡のように目の当たりにしたからかな…というのが腑に落ちる。アミさんは怒っててもなんか優しさが残っててw谷屋さん、ばちばちに恐ろしい。あとさらに、周りが全部敵みたく見えてて、自分は正しいこと言ってるのに認められないという憤りが、少し丸くなった事で思いを伝える事ができるようになった後輩さんの自分を認めてくれる言葉ですっかり憑き物が落ちたんやなぁって。アンガーマネジメント、大切。強い言葉を強い口調で言ったって、自分がどれだけ自分を正しいと信じていたって、伝わるものも伝わらない。孤独になるだけ。正しければ正義というものでもないから。
今回なんだかお母さんが救われてないなぁって。とんでもなくしんどい思いして毎日必死で生き抜いてるであろう…。どんな親であれ親だという言葉がこの作品の中で最もわたしの中にあるものと共鳴する言葉。親をひとりの人間として考えられるようになることがオトナだと思ってる。
奇しくも前夜に観たDOORと繋がる面あるなぁって。同じ世界線だったなら、こちらの親子があの町内会で生きられたらきっともっと肩の力抜いて幸せに生きられるんだろうなぁとか、思っちゃう。二日続けて良い夜でした。

トモダチガーデン

トモダチガーデン

壱劇屋

ABCホール (大阪府)

2024/09/27 (金) ~ 2024/09/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

めっちゃ演劇、めっちゃ壱劇屋。わたしがまた観たいと願っていたものがそこにありました。現実世界から少しズレたどこか違和感のある奇妙でムズムズする非日常の風景。でもそれこそがここでは現実なのだという顔をする世界。たまらん。
衣装がね凝った造りでとても良かった。個性が立ってる各々のキャラをさらに濃く印象付ける。オズなのかな〜?と最初思ったけれど、そういうことでもなかった。
従来からの、壱劇屋ならではの奇妙な世界へ迷い込んだ感覚に大熊くん仕込みのマイムがさらに巻き込んでくるスタイルに加えて、近年のスタンディング公演で培ったライブ感が上乗せされて。壱劇屋の新たなステージの幕開けを観たような気持ちに。どちらの好みの層にもストライクする。
そして今回は、新体制になってからの大熊くんはどこかラスボス的な、共に創り上げてはいても、上手く言えないけれど将軍的な外の立ち位置にいた印象なのだけれど。今回は完全に中にいて、重要な部分はしっかり引き受けながらも、一体化してて。「劇団」なんやなぁ、って。
長々と書いてしまってる時点で言わずもがなではありますが…とても良かったです、壱劇屋『トモダチガーデン』。映像ではなく、映像で観てもあれはたぶん美しいとは思うのですが、でも初見は映像ではなく。生であの感覚を体感してみて欲しいなって。ゾワゾワ、ムズムズ、そしてワクワク。
ワクワクを担うパフォーマンス。わたくしは目を輝かせてしまいました。あれはね、仲間を心底信頼してないとできないよ。信頼して、信頼仕返して、通じ合わないときっとできない。あえて言いたい、生で観る価値がある。
でもたぶん一番大切なことは。演劇を演劇たらしめるギミック的なところではなく。描いているのは現実世界で生きる女の子の繊細な対人関係による悩みと、そこからの未来へ向けての一歩の踏み出しというところ。そこをきちんと描けてる辺りがもうまた良きで。リスペクト。

無職の皆さん、ついに反撃を開始する

無職の皆さん、ついに反撃を開始する

喜劇結社バキュン!ズ

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2024/10/05 (土) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

おっもしろかった〜!笑った!笑った!笑いのツボ押され続けました。一分一秒どの瞬間もずっと面白い、面白いとこしかない。ポケの嵐!あの世界の中で正気保てる人はむしろ逆におかしいのかもしれない(笑)恐るべき反撃でした…!
期待通りの爆笑の渦に、日ごろの鬱屈も吹き飛ぶ思いでした。

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