最新の観てきた!クチコミ一覧

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めばえめつみ

めばえめつみ

劇想からまわりえっちゃん

「劇」小劇場(東京都)

2025/02/19 (水) ~ 2025/02/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/02/22 (土) 19:00

若葉組を観劇。
いつもの青沼さんの前説ではなかったので構えてしまったのですが、えっちゃんらしい演劇でした。
サソリの眼力に引き込まれた。
学生時代のアオハルを感じる舞台で面白くて良かった。

ボンゴレロッソ 2025

ボンゴレロッソ 2025

A.R.P

小劇場B1(東京都)

2025/02/19 (水) ~ 2025/02/25 (火)公演終了

実演鑑賞

女子高の同級生と新し目の懐メロ(?)なんてあたりは「サニー」的なもの予想しました。
実際それっぽい感じはあったけど。

ネタバレBOX

最後に意外な展開があるのがロックマンってことかな。

狂言回しのバイト役がダンスきれきれ。
『300年の絵画と鉄仮面の姫君』

『300年の絵画と鉄仮面の姫君』

KENプロデュース

萬劇場(東京都)

2025/02/20 (木) ~ 2025/02/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「アラジンと魔法のランプ」をモチーフにしている話。分かり易いストーリーで最初から話に引き込まれました。
衣装やメイクも華やかで、ビジュアル的にも楽しめました。魔人や盗賊、王様、姫、王子、亜人など魅力的な登場人物たちが続々とご登場でとても楽しめました。個人的に魅入ったのは絵画に住む魔人。妖艶で迫力のある演技で主人公を追い詰める展開に釘付けになりました。最期は意外な結末。機会があれば、また観に行きたいです。

ボンゴレロッソ 2025

ボンゴレロッソ 2025

A.R.P

小劇場B1(東京都)

2025/02/19 (水) ~ 2025/02/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

さすが、A・ロックマン。今回も最高の脚本かつ演出ですね。途中の歌で最後に3人のヴォーカルがいい感じでハモリましたが、思わずシュガー(昭和のコーラスバンド)かと思いました^^ このぐらいのコメディがほんと頭も使わず肩の力抜いて観られていいです。今回も最高の舞台を観させてくださり感謝、感謝です。次回のA.R.P.の作品も期待させてもらいますね^^

現代能楽集Ⅵ 『奇ッ怪 其ノ弐』

現代能楽集Ⅵ 『奇ッ怪 其ノ弐』

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2011/08/19 (金) ~ 2011/09/01 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

世田谷パブリックシアターにて前川知大(劇団・イキウメ)の奇ッ怪~其の弐を観劇。

前作の奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話の続編。
寺の住職の息子が、廃墟家した実家の寺を訪ねてみると、そこにはホームレスが住みついていて、その彼から語られる怪談話し。ホームレスが語り始めると、素の舞台と俳優が一瞬にして異次元に移動して、恐怖の世界へ導かれる。それも舞台美術の展開もなく、あくまでも俳優の演技で場面展開する辺りが、前川知大の18番である。上手い役者の使い分けと戯曲の巧妙さ、そして無骨な芝居をする仲村トオルの扱いが抜群で、もしかしたら舞台向き?と思ってしまうほど仲村トオルの芝居は前川知大の下だと実力を発揮する。そしてこれだけの役者と戯曲が揃ってしまえば、後は前川知大の世界観を楽しむだけである。2009年の傑作舞台と言われている前作に劣らずに、今作も全く期待を裏切らない舞台だった。

大好きな内田慈の活躍も嬉しい。
未だ定まらず

未だ定まらず

演劇集団円

ステージ円(東京都)

2011/06/22 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

五反田団の前田司朗の新作は円との共作だ。
おとぼけ前田司朗は円をめった切りにするだろうか?それとも円の俳優人はこんな演劇を演じた事がない!と行って劇団を辞めてしまうだろうか?

【バナナ学園★王子大大大大大作戦】

【バナナ学園★王子大大大大大作戦】

バナナ学園純情乙女組

王子小劇場(東京都)

2011/05/17 (火) ~ 2011/05/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

そして遂に演劇界の新しい天才に出会ったのです。歴史に名を残している演劇人は寺山修司、唐十郎、つかこうへい、蜷川幸雄、野田秀樹ですが、その新しい天才とはバナナ学園純情乙女組の演出家・二階堂瞳子。寺山修司の観客参加型の演劇、唐十郎の劇場体験、蜷川幸雄の群集劇、つかこうへいの汗と唾、野田秀樹の走り回る演劇。天才が行ってきた事を全て網羅しすぎているほどの芝居が行われているのです。誰にも決して真似できない、誰にも決して考え付かないほどオリジナリティーに溢れているのです。その二階堂瞳子の演劇とは、革命に燃えている学生か?文化大革命の紅衛兵か?トチ狂った宗教団体か?秋葉アイドルに熱中しているオタクか?ネット依存症の集団か?人間が狂喜に走っていて、もう誰にも止められない姿を、常に50人近い俳優が狭い劇場を90分間休まず狂乱しているのです。野田秀樹の迷言?演劇とはスポーツだ!なら、二階堂瞳子にとって演劇とは?????だろうか?
天守物語

天守物語

少年社中

吉祥寺シアター(東京都)

2011/06/03 (金) ~ 2011/06/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

劇団・少年社中の天守物語を観劇。

劇研(早稲田演劇研究会)に所属していたので、初見ながら期待をもって観ました。
物語は人間と妖怪が共栄共存出来るか?という話をエンターティメントにもっていき、派手な衣装、凝った照明、すごいセット、アクションと最近の若手劇団にはない演劇構造を元に、しっかりと面白さを追求している。俳優も声音、肉体が訓練されていて見ていてうっとりする。だが残念だったのは、市川猿之助のスーパー歌舞伎や劇団・新感線と全く同じ路線をたどっていて、物足りなさを感じた。演出家が映画から受けている影響が強いのか、映画の舞台版を観ているようで、生舞台での体感をさせてくれなかったのがもったいない。見た事のないエンターテイメントを作りだすのは難しだろうが、今作は脚色でオリジナル戯曲ではなかったので、次に期待しよう。この劇団は実力はありと見た!
ゲヘナにて

ゲヘナにて

サンプル

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/07/01 (金) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

岸田戯曲賞を取った松井周の劇団・サンプルのゲヘナにてを観劇。

自称・太宰治に翻弄される人達の話だったようだが、さっぱり理解出来なかった。どんな内容か?とも説明出来ない舞台だった。訳の分からない観念的な舞台ならそれはそれで良いのだが、観念的ではなく、太宰治を読んでいれば理解出来るのか?というとまた違うようだ。終了後の岩井秀人(ハイバイ)と松井周のトークショーで、実はお客のほとんどが理解出来てない事が判明。その辺りを岩井秀人が突っ込んで聞いてくれて、何となく理解した気がした。でも人には内容を出来ない状況は変わらず。
お勧め出来ないが、世間では期待の劇作家と思われているのは間違いないようだ。
メガネ夫妻のイスタンブール旅行記

メガネ夫妻のイスタンブール旅行記

城山羊の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/05/21 (土) ~ 2011/05/31 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

城山羊の会のメガネ夫婦のイスタンブール旅行記。

タイトルからすると旅の話と思いきや、一匹の猫の死から、夫婦、隣人の関係性へ繋がっていく。そしてシリアスな展開から入って行き、不条理、笑い(クスクス~ゲラゲラ)と狙ったような大笑いの芝居になっていく。上手い展開の見せ方で、別な意味での起承転結という言葉がピッタリとハマりそうだ。やや五反田団に似ているか?と思われるが、五反田団はおとぼけ、クスクス、まるで偶然に芝居が出来あがったように見せる上手さがあるが、城山羊の会は、作られた笑い、狙った笑い、生芝居でしか得られない笑いで上手く見せている感じだ。作・演出の山内ケンジはCMディレクターだ。僕がアシスタントの頃に一本だけ仕事をした事があるがまさか?その方だとは思わなかった。この芝居を観て損はしない。
かなりお勧め!
荒野に立つ

荒野に立つ

阿佐ヶ谷スパイダース

シアタートラム(東京都)

2011/07/14 (木) ~ 2011/07/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

三軒茶屋のシアタートラムで劇団・阿佐ヶ谷スパイダースの新作・荒野に立つを観劇。

長塚圭史がイギリス留学後の劇団での2作目の新作。

精神に不安を抱えている女性がある日、探偵から貴女の目玉、片方無くしてませんか?という問いかけに自分の目玉を探しに行く話である。彼女の生活と目玉を探しに行く彼女の旅を二重構造で描いていく。断片的な展開の羅列や、別々に描いていた二重構造の世界が簡単に繋がっていたり、これは何かの比喩か?と思わせぶりで全く関係ない構成で舞台は進行していく。見ている観客は明らかに混乱していくが、観客は見ながらフルスロットルで想像力駆使していき、勝手に展開を繋ぎ合わせる行為を楽しみながら舞台を観ていく。これこそ長塚圭史にしか出来ない舞台でしか味わえない演劇での楽しさを満喫させてくれる。どうみてもこれは明らかに玄人向けの芝居。今までの長塚ファンは間違いなく離れていくだろうが、演劇の新しい表現方法と長塚圭史の枯れない才能に喜びを感じる。そしてこれを楽しめないようじゃ演劇を観る資格なし!             
今回は、大好きな女優・佐藤みゆきの活躍の場があまりなくて残念。          
観客席には多数の芸能人を発見。そして斜め前に行定監督を発見(芝居小屋で見かけるのはこれで5回目)
ヨゴレピンク

ヨゴレピンク

スラステslatstick

駅前劇場(東京都)

2025/02/19 (水) ~ 2025/02/26 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

2/22 観劇

ボンゴレロッソ 2025

ボンゴレロッソ 2025

A.R.P

小劇場B1(東京都)

2025/02/19 (水) ~ 2025/02/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。
女性15人、人数が多くて混乱するかと思いましたが、それぞれの紹介の演出方法が上手くて、杞憂に終わりました。
役者さん達は、それぞれのキャラクターを好演していて、とても良かったです。
歌、バンド、ダンス等、見所満載で、とても楽しかったです。
ラストのオチ(?)が、ちょっと笑えないないかな・・という印象はありましたが、エンタメ溢れる良い舞台でした。

カルメン

カルメン

東京二期会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2025/02/20 (木) ~ 2025/02/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

22日に鑑賞。しかし、カルメン役が体調不良とのことでダブルキャストのもう一方である加藤のぞみ氏が代演。非常に演技力に優れカルメンに成りきっているかのようだったが、歌唱はむしろ正統的で情緒に流れずしっかり歌っていた。ミカエラ役も相応しい。他の役も水準に達しており、歌を楽しめた。
演出に関して、最初前奏曲の前に幕が開いて瓦礫の山みたいなものが現れた時はギョッとさせられたが、それ以外は違和感というかショックがあるような演出はない。動きや表情、視線についてかなり細かい演技が付けられているように感じた。また、ダンサーの独特の動きや登場人物のような役割などいろいろ演出上の仕掛けがみられた。第4幕のバレエはなかなか見応えがあった。
近年の二期会の公演は本当に水準が高く意欲的でもある。加藤のぞみ氏は本来の出番である23日も歌うらしいが、24日は、3日連続はさすがに無理だろう。本来の歌手が復帰できるのだろうか。

悲しい時には羊のうたを

悲しい時には羊のうたを

mucho produce

新宿村LIVE(東京都)

2025/02/14 (金) ~ 2025/02/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/02/22 (土) 13:00

開場時の舞台から幻想的で良かった。
とても心に響くお芝居でした。

他者の国

他者の国

タカハ劇団

本多劇場(東京都)

2025/02/20 (木) ~ 2025/02/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/02/22 (土) 13:00

座席1階

秀作だ。2時間余り、かたずをのんで舞台を見つめ続けた。以前から、社会派劇を創作する劇作家として注目してきた高羽彩だが、これほどまでの舞台を見せてくれるとは。タカハ劇団としてはあこがれてきた本多劇場だそうだが、この作品で大きく羽ばたいたと言っていいと思う。

舞台は戦時色が濃くなりつつあった戦前の日本。東京の大学の解剖室に、当時の医学界の権威とされる医者たちが集められていた。彼らが待っていたのは、とある死刑囚の遺体だ。凶悪犯罪を重ねる人間には、肉体的・精神的に特異なものがあるだろうという仮説に基づき、脳を含めた詳細な解剖を行う予定だった。ところが、遺体が刑務所から届かない。イライラを募らせながら解剖について話す医師たちだが、しばらくすると、この解剖に異議を唱える医師が現れた。議論の行方はどんどん微妙な方向にずれていく。そして、一同は担当の教授が伏せていた重大な事実を知ることになる。

過去作でも鋭い会話劇を提示してきた高羽だが、今回は医師や看護師、教授夫人まで交えて息をもつかせぬ会話劇を展開する。テーマとなっているのは、精神障害者、知的障害者、犯罪者は優秀な国民の中にあってはならない人間だとして、解剖で犯罪傾向の身体的特性がつかめれば、犯罪を起こす前に対処する(抹殺する)ことで優秀な遺伝子だけを残していくことができるという発想だ。
このような考え方は戦後までひきずられ、優生保護法によって断種や不妊を強いられた障害者らにようやく政府は謝罪して、補償を始めたばかりだ。重い知的障害や肢体不自由で言葉を発することもできない障害者は生きている価値がないと主張して、大量に殺害した事件から、まだそれほどたっていない。この国では、戦前からの優生思想がまだ、生きているのだ。
そうした事実を、この舞台は真正面から鮮烈に提示している。人事権を握る教授に取り入ろうとする医師とか、教授の娘と結婚すれば出世に有利だとか、そうした小さな物語も織り込まれて見る者を飽きさせないが、舞台の本質は「生きる価値がない人間はいるのか」という劇作家の叫びが太い幹になって貫かれているところだ。

自分が見た日は、舞台手話通訳者を袖に配置し、視覚障害者などにもアクセシビリティが図られていた。今回は本多劇場という席数の多い会場にして正解だ。
見ないと損するぞ。

ボンゴレロッソ 2025

ボンゴレロッソ 2025

A.R.P

小劇場B1(東京都)

2025/02/19 (水) ~ 2025/02/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

とても面白かったです。

ネタバレBOX

随所にクスクス笑ってしまうシーンが数多くあって、ダンスや生演奏もあり、盛り沢山で大いに楽しめました。
トウカク

トウカク

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/02/14 (金) ~ 2025/02/18 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

将棋というと、駒の進み方と並べる位置を知っている程度の素人ですが、開演前の将棋講座と江戸時代末期の棋士のお話で、更に将棋について興味が湧いてきました。

ネタバレBOX

江戸時代末期の棋士 天野宗歩と彼の周囲の人々に、現代の人達を絡めたストーリー展開で、興味深く観劇できました。
開演前の将棋講座で、駒の並べる順序に、大橋流と伊藤流があることを、初めて知りました。
ボンゴレロッソ 2025

ボンゴレロッソ 2025

A.R.P

小劇場B1(東京都)

2025/02/19 (水) ~ 2025/02/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

聖淑高校4期生 3年 2組同窓会を12年ぶりに開催、30歳になる節目の年に集まった13人の悲喜交々を描いた青春群像劇。彼女達以外に2人の女性を加え、15人の女優による遠慮のない会話と演技が可笑しい。なぜ このタイミングで同窓会を行うのかが肝。

その開催場所が 雇われ店長をしているイタリアンレストラン「ボンゴレロッソ」。店の店員が狂言回しを担い、冒頭 この店員が主人公になる女性を早々に明かす。と言っても、最後には別の女性の近未来(数日後)まで言及して…その意味では女30歳、まだまだ若いが それでも色々な事がある。

本作では、たまたま高校時代に優等生であった女性に焦点を当てているが、誰が主人公になってもおかしくない。一人ひとりが卒業後から現在迄の状況を話す、この多様な人生経験が 観ている人の思いに重なるかも知れない。また女子高生の同窓会であるが、男性には男性の30歳が別の形で観えてくるのではないか。

基本コメディであるが、高校時代の文化祭で披露した歌やダンスを交え、面白可笑しく観せている。そして世代間のギャップが時代を感じさせる。時間と言えば、同窓会に集まってくるたびに暗転/明転を繰り返し人数が増える。その時間差を巧く表しつつ、一度に名前や近況が掴めないことから 登場の仕方に工夫を凝らしている。見どころは、30歳女性の複雑な心情、そして12年ぶりの歌・演奏、ダンスを観(魅)せるところ。そのライブ感が実に気持ち好い。
(上演時間1時間45分 休憩なし) 

ネタバレBOX

二面客席。奥に同窓会を祝す看板「聖淑高校4期生 3年2組同窓会 みんな おかえりなさい‼」の文字。そしてドラムセットが置かれているだけの素舞台。

高校の担任教師が、もし店長が30歳になっても独身だったら結婚しようと、その言葉を信じて同窓会を開くことにした。その幹事はクラスの優等生だった相沢愛子が引き受けてくれた。12年ぶりに再会する友人、その現在の姿が観客(特に女性)の共感を呼ぶのではなかろうか。実家の商売を継いだ者、小学校教師、保険外交員、介護職員、広告代理店など色々な職業に就き、生活も 結婚し子だくさんの者、離婚した者など 様々。それぞれの職業や生き方をサラッと説明し、その職業の特徴を生かした物語が面白可笑しく展開していく。

2つの<何故>が物語のカギ。1つは相沢愛子が集合日に現れない。2つ目は、担任の坂本先生も現れず、姪と名乗る女性が先生の近況を伝えに来る。同窓(祝う)会だが、相沢は消費者金融の取り立てから逃げている。実は エリート社員だが、仕事に行き詰まり、付き合っていた彼氏ともうまくいかない。挙句にパチンコに のめり込んで借金地獄。優等生ゆえ友達に事情を告げられず苦悩といった孤独感を募らせていた。一方、先生は入院して来ることが出来ないと との伝言だが、実は姪と名乗る女性と付き合っており、という顛末。登場しないことによって、どのような人物像の先生か想像させる巧さ。全体的に何事も順調とはいかない30歳、その哀歓を面白切なく描く。

祝う会でもあり、そのサプライズを学園祭で披露したもの…バンドライブとチアリーディング、その練習風景から本番までを楽しく観(魅)せる。高校時代と同じ格好で行うため、セーラー服やレオタード姿へ。そして相沢愛子と坂本先生の夫々の事情が分かって大騒ぎ。最後はギター、ピアノ、ドラムなどの生演奏、そしてチアダンスを披露する。何となく予定調和ということは分かるが、それでも面白可笑しい展開は飽きることがない。いやぁ笑い笑いの連続で楽しめる好公演。
次回公演も楽しみにしております。
『300年の絵画と鉄仮面の姫君』

『300年の絵画と鉄仮面の姫君』

KENプロデュース

萬劇場(東京都)

2025/02/20 (木) ~ 2025/02/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 若者、4人の活躍がグー。(追記2.28)

ネタバレBOX

 ストレート班を拝見。オープニングから歌を歌ったり作品の案内役を務めたりする女性が登場するが、節回しが微妙にずれているのが気になった。原因は、アラビア風の音程や節、音階と西洋流のそれらとの違いを明確に表現できていない所から来ているのだろうが、研究の要あり。また案内役の女性が"アラーの神“と表現していた部分は、かつて「クルアーン(コーラン)」日本語訳でアラーの神と誤訳されてきた歴史があるから致し方無い面もあるが、これは論理的にはトートロジーであり間違いである。何となればアラーはアラビア語で神という意味だからだ。
 物語はファンタジーの常として、また「アラビアンナイト」中の一話として表現されて居る為「アラジンと魔法のランプ」に登場するようなジンが登場し極めて大きな働きをするし、物語の展開する場所は砂漠を幾つか超えた所にある王国であり、平和で富み300百年の間繁栄を誇ってきたという前提である。然しその繁栄は絵画のジンと呼ばれるこの地最強のジンとの契約を守って来たことによって達成されてきた。その契約とは、年1度の祭日にこの国で最も美しい生娘を生贄として捧げるという約束であった。300年目のその娘は王の一人娘即ち王国の姫であった。
 今作に登場するジンは3体、各々その従者を持つが最強の絵画のジンには火、水、土、風4体の従者(無論、ギリシャの哲学者・エンペドクレスの唱えた世界を構成する四元素を下敷きにしている)、対抗する2体のジンの内絵画のジンに対抗し得るかも知れぬ暴れ者のジンに2体、指輪のジンに1体の従者がいる。後者2体のジンが姫を救う側に立った盗賊団・砂漠の風の4名の味方である。また舞台となる王国の王は絵画のジンに愛娘を差し出せないように計画を立てていた。東西南北から王子を招集し絵画のジンの祭日前に姫と結婚させる算段を付けていたのである。
 世界観として現代の科学に通じる元素に分解して世界を解釈するギリシャの思想を基盤に置き、方位を表す東西南北を用い、盗賊団のメンバーを4名に絞っているのも面白い。以上挙げたような要素が絡み合って展開する物語に愛が絡むのは物語の基本形ということができる。


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