アテネのタイモン
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2017/12/15 (金) ~ 2017/12/29 (金)公演終了
満足度★★★★
気合いの入った渾身の作品。見応えあり。
そこまで人を呪うかというタイモン・吉田鋼太郎さんの熱演。
将軍役・柿澤勇人さんの、客席での一人舞台のようなシーンに迫力あり。
観客はスタンディングオベーションで、蜷川幸雄さんから引き継いだ、吉田鋼太郎さんの新しい「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の開幕を祝った。
『部屋に流れる時間の旅』東京公演
チェルフィッチュ
シアタートラム(東京都)
2017/06/16 (金) ~ 2017/06/25 (日)公演終了
満足度★★★★
これは能だ。
それも夢幻能。
名乗りから始まり、亡霊(幽霊)が登場するところなど。
チカチカする照明や何かわからないが、回る白いものや石。
それは「能」で言うところの「囃子方」にも見えてきた。
(後はネタバレboxへ)
マンスリープロジェクト・リーディング公演「やとわれ仕事」
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2017/11/19 (日) ~ 2017/11/21 (火)公演終了
満足度★★★★
現代カナダ戯曲のリーディング公演。
演出は、新国立劇場芸術監督でもある宮田慶子さん。
それぞれが自分の気持ちに忠実であろうとすることで、すれ違い、ぶつかり合ってしまう。
いい戯曲で、役者もいいので、情景が目に浮かぶようなリーディング公演だった。
この公演、無料なのに空席があったのがもったいない。
夢一夜
加藤健一事務所
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2017/12/06 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了
満足度★★★★
カトケンらしいウェルメイドな作品。
ニューヨーク州バッファローのモーテルが舞台。
女装の男たちとアーミッシュの人々が吹雪の中、一緒のモーテルに泊まることになる。
〜その企画、共謀につき〜『そして怒濤の伏線回収』
Aga-risk Entertainment
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2017/09/15 (金) ~ 2017/09/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
狂気の大回収!
お得意の「屁理屈会議・シットコム」の展開で、「ん? 回収?」「回収って何?」と思っていたら、ラストへなだれ込む回収の大嵐!
面白すぎ。
もう「屁理屈」を超え、「狂気」と言っていいレベル。
会議&狂気・シットコムの誕生か!?
通し狂言 霊験亀山鉾(れいげんかめやまほこ)
国立劇場
国立劇場 大劇場(東京都)
2017/10/03 (火) ~ 2017/10/27 (金)公演終了
白蟻の巣
新国立劇場
兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)
2017/04/04 (火) ~ 2017/04/05 (水)公演終了
ボス村松の竜退治
劇団鋼鉄村松
レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)
2017/06/03 (土) ~ 2017/06/30 (金)公演終了
くるみ割り人形
新国立劇場
新国立劇場 オペラ劇場(東京都)
2017/10/28 (土) ~ 2017/11/05 (日)公演終了
満足度★★★★
「少女の憧れが夢の中で…」の新演出が素晴らしい。
「呪い」なんかはなく、わかりやすいし楽しいしのだ。
今まで観たことのない『くるみ割り人形』だった。
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Dancing PLANETS
大駱駝艦
大駱駝艦・壺中天(東京都)
2017/06/30 (金) ~ 2017/07/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
Jeff Millsのアナウンスから始まり、彼の音楽に合わせて繰り広げられる「水金地火木土天海冥」。
そして、惑星探査機ボイジャー。
ユーモアを交えながら宇宙への旅が舞台の上に広がる。
シンプルなセットで肉体を魅せる。
「水金地火木土天海冥」の行列が楽しい。
壺中天の花道設定は初めて見た。
これにより舞台の左右にプラスして前後の動きも出るし、本当にすぐ真横で踊る姿も観ることができる。
壺中天自体が小さな会場で舞台との距離は近いが、それがさらに近いのだ。
踊り手が手や足を伸ばしていくと、観客の頭の上をぎりぎりに通ることもあるが、踊り手が微妙に「すみません」という表情を見せたりするのもなかなか面白い。
近いだけに舞台の上でぐるぐる回す、大きな金属リングだけは少し怖い。
同郷同年
公益社団法人日本劇団協議会
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2017/09/13 (水) ~ 2017/09/18 (月)公演終了
ふしぎな影
世田谷シルク
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/11/24 (金) ~ 2017/11/29 (水)公演終了
満足度★★★★
世田谷シルクとスウェーデンのTeater Sesamとの共同制作。
影絵+人形+ダンス+無言劇によって構成される作品。
(あとはネタバレboxへ)
ロッキー・ホラー・ショー
パルコ・プロデュース
サンシャイン劇場(東京都)
2017/11/16 (木) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
『ロッキー・ホラー・ショー』は、最初の藤木孝版から欠かさず観てきたが、今回のフランク古田版(笑)が一番「ショー度」が高い。
開演前から楽しい。
販売するグッズを使わせて観客を参加させ、劇場内の一体感も今回が一番強い。
演出を変えたのが功を奏したか。
予想以上に東京ゲゲゲイがいい! エンタメ感とインディーズ感が上手く共存している。ダンスも上手いし。
ソニン、小池徹平、ISSAもとても良かった!
GIRLS(大好評終演御礼!次回MUは11月コメフェス、2018年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭へ参加!)
MU
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/30 (火)公演終了
満足度★★★★★
Aプログラム:『めんどくさい人』+『スーパーアニマル』
短編というと、やはり「オチ」ではないか、と思われがちではないか。
しかし、MUというか、脚・演のハセガワアユムさんが目指していめのは、ストーリーのオチではない。
一見、「面白」な構図に見えていてもその根底にあるテーマは、ハセガワアユムさんの「世界のとらえ方」が表れている。
センスある、というか極々個人的なセンス“のみ”(笑)に散りばめられた台詞は、あまりにも言葉の選択が鋭い。
そこがコメディ的でもあるのだが、その「笑い」と「歪んだ(笑)キャラクター」たちの背後には、彼から見える「世界」がある。
(以下ネタバレbox)
豪雪(ごうせつ)
good morning N°5
駅前劇場(東京都)
2017/09/14 (木) ~ 2017/09/25 (月)公演終了
満足度★★★★
確かに豪雪だったが、舞台の上は最初から最後までテンションが高すぎて熱い。客席も暑かったが……。
とにかく女優陣が凄すぎた。
藤田記子さんには「ええっ!!」となって、野口かおるさんの破壊力も相変わらず。
宮下今日子さんの衣装にも「ええっ!!」。
そこまでやるか! の応酬。
そんな舞台の上に高橋由美子さんもいるのが驚き。
すげー長台詞の掛け合いも面白い。
11月歌舞伎公演「坂崎出羽守(さかざきでわのかみ)」「沓掛時次郎(くつかけときじろう)」
国立劇場
国立劇場 大劇場(東京都)
2017/11/03 (金) ~ 2017/11/26 (日)公演終了
プライムたちの夜
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2017/11/07 (火) ~ 2017/11/26 (日)公演終了
満足度★★★★
介護は肉親だからこそうまくいかないことがある。
そして介護には後悔がつきまとう。家族に先立たれた者も同じ。
テクノロジーが慰めてくれることもない。
プライムとは「 ′ 」のこと。舞台に登場する「アンドロイド」のことを指し、いわゆる「不気味の谷」のことを指しているのではないかと思う。
その「不気味の谷」を演じることで人間との違いを見せた役者が上手い。
そしてラストの不気味さ。
浅丘ルリ子さんの“普通にどこにでもいるおばあさん”ではない感が、翻訳物に登場するアメリカ人のおばあさん役にぴったり、とも言える。
ただ、どのタイミングでも付けまつげたっぷりお化粧バッチリなのは、少々違うとは思うのだか(笑)。
トロイ戦争は起こらない
新国立劇場
新国立劇場 中劇場(東京都)
2017/10/05 (木) ~ 2017/10/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
運命は神が決めるのではなく、人が決めるのだ。
「戦争の門」は人の手によって開かれる。
それを人は押しとどめることができるのか。
ジャン・ジロドゥによって第二次世界大戦前夜に書かれた戯曲が素晴らしい。
彼が大戦前夜に感じたであろうヒリヒリ感が、トロイ戦争のそれと重なる。
戯曲のタイトルもとてもいい。
どの台詞も重く示唆するところは深い。
舞台上ではエクトール(鈴木亮平さん)とオデュッセウス(谷田歩さん)の対決に鈍く火花が散る。
ラストの演出は少々外連味すぎかも。
バイオリン一挺の生演奏もいいのだが、休憩前の1幕の終わり、バイオリンがまだ鳴っているのに席を立つ観客が多かったのは残念。
鳴り終わるまで1幕ではないのか。
ボーイ・ミート・ガール!!~凝り性のサンタ、苦労する~
ピヨピヨレボリューション
シアター風姿花伝(東京都)
2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
たたたた楽しすぎる!
ピヨピヨレボリューションを観るのは初めて。
この長さの作品でダンスシーンを見事に入れ込んだ。
そして、ダンスも上手い!
本公演も観たいと思った。
東理紗さんがとても良い。
キレのいい動きのmacoさんも良い。
この作品1本でこの2人のファンになってしまいそう(笑)。
やっぱり猫が行方不明
MU
シアター風姿花伝(東京都)
2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了