monzansiの観たい!クチコミ一覧

201-220件 / 301件中
楽屋

楽屋

演劇集団アクト青山

ワーサルシアター(東京都)

2014/04/22 (火) ~ 2014/04/30 (水)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

楽屋よ、戻ってこい






鏡前には茶碗が置いてある。


三日月を映す湖のように、茶碗の中に注がれた緑茶は静寂である。


誇りとライバル心が交差する、本番前の共同生活が、「女優」という生き物の牙を演出する。


つかこうへい はある名言を遺した。



「人間にとって大切なのは、何を恥かと思うかです。」


「恥」が人間らしさだとすれば、「女優」は「恥」を紡ぐ専門家だろう。
そして、頂なき山頂を目指す自立心が、いつしか「恥」を演技から離れた形で忘却させる。

「女優」という繊維質の衣装を身にまとう裸の女達。

それは、誰にでも等しく与えられる同一の称号であり、誰も保有していない空虚である。


情念が茶碗をプカプカ揺らす。

路地裏物語

路地裏物語

劇団暴創族

笹塚ファクトリー(東京都)

2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

全国の『路地裏』応援計画






『劇団暴創族』さんはネーミングを替えましたけど、DMには 前身『劇団BOH!MIMISH』の説明がなく「第2回公演」「再演」と あったので、それを知らない貴婦人は「うそ、旗揚げ二回目なのに再演ですの?勢いあるわ」かもしれませんね。


「一幕劇」=シチュエーションコメディは若手劇団に少なくなりつつある舞台形式です。


脚本・演出を担当される大坪 雅俊さんは「一幕劇の名手」で あり、ちょっとした「無形遺産」かなと思います。


前身から変わらないのは「ファミリー・ラブ」。


私は血縁主義に囚われる思考では ありませんが、『暴創族』さん の場合、それは劇場空間全体を包み込む「ぬくもり」です。



ちなみにテアトルアカデミー子役が客演を務めます!


テアトル子役は しっかりした常識人ですね。


(撮影関係 地方の民宿)和室に布団を敷きリラックスしていると、テアトル子役は襖を開け、「夜遅いのに ほんとに失礼します」と挨拶しながら隣の部屋へ。


「着付け教室の先生なんかより百倍、日本人の『礼儀』わきまえてるじゃん!」 です。



まあ、そのエピソードは 置いておきましょう。



『路地裏物語』は未見なのですが、そういえば、『劇団暴創族』アンケートには「再演希望」項目が ありました。

おそらく この舞台が最も「票」を 集めたはずです。



1984年と2010年という、時代設定が2つ。
流行語、流行歌、流行ファッションを駆使し、どう「違い」を分かり易く演出するのか?
これが注目ポイントですね。


初演時と同じく「Wキャスト」らしいですから、二回観劇すると より楽しめる舞台かもしれません。


Aランチ「はら みか」さんはゴジラ女子。Bランチ「緒方 有里沙」さん も また違った存在感、演技を みせてくれるのではないでしょうか。

といいましても、ご両人「A」「B」に ご出演されるのですね。配役が替わります。


シチュエーション・コメディ。

美味しい「ケーキ」と空腹に負けそうです。


『路地裏物語』を観劇後は近くの喫茶店で 感想を語り合ってみては?



「はら みか」「緒方有里沙」さんが出演する『路地裏物語』 という「花」をまぶたの奥に、喫茶店でコーヒーをすする、贅沢な一時です。

「髄-zui-」

「髄-zui-」

護送撃団方式

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

沼地に沈む「キオク」





「未来人」ジョン・タイターがネット上に出現したのは2000年だった。

2036年から タイムトラベルしてきたという彼は軍事機関に務める立場らしい。


真偽は不明だが、「2036年の日本国」は北海道を除く東日本地域が「政府管轄立ち入り禁止区域」指定されており、首都は岡山市。


国交省試算に合わせ ひとつのTweetが この「列島未来図」を拡散していた。「立ち入り禁止区域」が福島第一原発放射線飛散地域と酷似しているのは 気のせいだろうか。


あの原発爆発で空気中の放射線数値が高くなったのは静岡県~青森県まで だった。それ以西、それ以北にかんしては ほぼ被害がない。


福島第一原発は 未だ使用済み核燃料棒が2000本超、確認されている。

「未来人」ジョン・タイターが2000年ころ「列島未来図」をネット上に公開した事実を私たちは どうみればいいのか。



「護送劇団方式」によれば、「本作品には差別的表現が含まれます。解釈に個人差がある内容の為、ご気分を害する可能性のある方はご来場をお控えいただくよう、
誠に勝手ながらお願い申し上げます。」だという。



「原発の話ですよ」「戦争の話ですよ」「人種の話ですよ」

と、ジャンルを明記し、差別を感じうる観客を排除するならば まだわかる。


ところが、全く「どのような差別」があるか観劇するまで明らかにならないのである。


これは、むしろ「差別」という具体的テーマではなく、「差別を感じる人」を一括りにした解釈だと思う。


つまり、社会的舞台の表現であるとか、そういった「解釈の多様性」を認めることができない観客である。

この「注意書き」は挑発だろう。


遠雷にも似た

遠雷にも似た

くロひげ

STスポット(神奈川県)

2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

「出逢い」の魔法使い






『く口ひげ』は、世界を舞台にした劇団といってもよい。


今年2月開催された、国際舞台芸術ミーティングin横浜 出展作の演出を、北村美岬は担当した。


「何か見覚えがあるぞ…!」とクレジットを確認すれば、あの『く口ひげ』表記が。


以下、出展作の概要_

宮永啄生ディレクセッション 【写真は未来への贈り物です。
あなたが見ているレンズの先には未来の誰かが覗いています。
これは写真の展示という形式を借りた「演劇」です。

衣服はそれぞれ物語を持っています。
その服を着れば誰でもその物語の主人公になれるのです。
これは衣服の展示という形式を借りた「演劇」です。

あなたに訊きたいことがあります。
その質問に答えは必要ありません。
これは言葉の展示という形式を借りた「演劇」です。】





この劇団は手料理が美味しい。

ロビーでスープ一杯を ご馳走になることができるそうだが、早く喫茶店経営をしなければならない。

お腹を温めたら次は舞台だ。



アメイジングな時間空間が流れ出す その現実に、おそらく困惑するだろう。


「出逢い」を スローテンポに、また、性善説的なバリアで空間全体を 覆ってしまう。

ただ 物語の筋に則り、キャストが進行するのではなく、深海にクラゲが漂うように自然な存在の仕方を している。


感情を通し、観客を「楽しい」「悲しい」といった方向に誘導しない。


そのアメイジングな時間空間を、「客席と舞台」という関係性を超えた、非常に 慎ましやかな「一時」として成立させている。
それは、『く口ひげ』が振る舞う 白飯、味噌汁の味に反映する。


『グリとグラ』の絵本に再び浸りたい大人はぜひ 「一時」を味わってほしい。

遠雷にも似た

遠雷にも似た

くロひげ

STスポット(神奈川県)

2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

「出逢い」の魔法使い




『く口ひげ』は、世界を舞台にした劇団といってもよい。


今年2月開催された、国際舞台芸術ミーティングin横浜 出展作の演出を、北村美岬が担当した。


「何か見覚えがあるぞ…!」とクレジットを確認すれば、あの『く口ひげ』表記が。


以下、出展作の概要_

『宮永啄生ディレクセッション 』


【写真は未来への贈り物です。
あなたが見ているレンズの先には未来の誰かが覗いています。
これは写真の展示という形式を借りた「演劇」です。

衣服はそれぞれ物語を持っています。
その服を着れば誰でもその物語の主人公になれるのです。
これは衣服の展示という形式を借りた「演劇」です。

あなたに訊きたいことがあります。
その質問に答えは必要ありません。
これは言葉の展示という形式を借りた「演劇」です。】





この劇団は手料理が美味しい。

ロビーでスープ一杯を ご馳走になることができるそうだが、早く喫茶店経営をしなければならない。

お腹を温めたら次は舞台だ。



アメイジングな時間空間が流れ出す その現実に、おそらく困惑するだろう。


「出逢い」を スローテンポに、また、性善説的なバリアで空間全体を 覆ってしまう。

ただ 物語の筋に則り、キャストが進行するのではなく、深海をクラゲが漂うように自然な存在の仕方を している。


感情を通し、観客を「楽しい」「悲しい」といった方向へ誘導しない。


そのアメイジングな時間空間を、「客席と舞台」という関係性さえも超えた、 慎ましやかな「一時」として成立させている。
それは、『く口ひげ』が振る舞う スープの味に反映する。


『グリとグラ』の絵本に再び浸りたい大人はぜひ 「一時」を味わってほしい。

遠雷にも似た

遠雷にも似た

くロひげ

STスポット(神奈川県)

2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

「出逢い」の魔法使い






『く口ひげ』は、世界を舞台にした劇団といってもよい。


今年2月開催された、国際舞台芸術ミーティングin横浜 出展作の演出を、北村美岬は担当した。


「何か見覚えがあるぞ…!」とクレジットを確認すれば、あの『く口ひげ』表記が。


以下、出展作の概要_

『宮永啄生ディレクセッション 』


【写真は未来への贈り物です。
あなたが見ているレンズの先には未来の誰かが覗いています。
これは写真の展示という形式を借りた「演劇」です。

衣服はそれぞれ物語を持っています。
その服を着れば誰でもその物語の主人公になれるのです。
これは衣服の展示という形式を借りた「演劇」です。

あなたに訊きたいことがあります。
その質問に答えは必要ありません。
これは言葉の展示という形式を借りた「演劇」です。】





この劇団は手料理が美味しい。

ロビーでスープ一杯を ご馳走になることができるそうだが、早く喫茶店経営をしなければならない。

お腹を温めたら次は舞台だ。



アメイジングな時間空間が流れ出す その現実に、おそらく困惑するだろう。


「出逢い」を スローテンポに、また、性善説的なバリアで空間全体を 覆ってしまう。

ただ 物語の筋に則り、キャストが進行するのではなく、深海にクラゲが漂うように自然な存在の仕方を している。


感情を通し、観客を「楽しい」「悲しい」といった方向に誘導しない。


そのアメイジングな時間空間を、「客席と舞台」という関係性を超えた、非常に 慎ましやかな「一時」として成立させている。
それは、『く口ひげ』が振る舞う スープの味に反映する。


『グリとグラ』の絵本に再び浸りたい大人はぜひ 「一時」を味わってほしい。

遠雷にも似た

遠雷にも似た

くロひげ

STスポット(神奈川県)

2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

「出逢い」の魔法使い






『く口ひげ』は、世界を舞台にした劇団といってもよい。


今年2月開催された、国際舞台芸術ミーティングin横浜 出展作の演出を、北村美岬は担当した。


「何か見覚えがあるぞ…!」とクレジットを確認すれば、あの『く口ひげ』表記が。


以下、出展作の概要_

宮永啄生ディレクセッション


【写真は未来への贈り物です。
あなたが見ているレンズの先には未来の誰かが覗いています。
これは写真の展示という形式を借りた「演劇」です。

衣服はそれぞれ物語を持っています。
その服を着れば誰でもその物語の主人公になれるのです。
これは衣服の展示という形式を借りた「演劇」です。

あなたに訊きたいことがあります。
その質問に答えは必要ありません。
これは言葉の展示という形式を借りた「演劇」です。】





この劇団は手料理が美味しい。

ロビーでスープ一杯を ご馳走になることができるそうだが、早く喫茶店経営をしなければならない。

お腹を温めたら次は舞台だ。



アメイジングな時間空間が流れ出す その現実に、おそらく困惑するだろう。


「出逢い」を スローテンポに、また、性善説的なバリアで空間全体を 覆ってしまう。

ただ 物語の筋に則り、キャストが進行するのではなく、深海にクラゲが漂うように自然な存在の仕方を している。


感情を通し、観客を「楽しい」「悲しい」といった方向に誘導しない。


そのアメイジングな時間空間を、「客席と舞台」という関係性を超えた、非常に 慎ましやかな「一時」として成立させている。
それは、『く口ひげ』が振る舞う スープの味に反映する。


『グリとグラ』の絵本に再び浸りたい大人はぜひ 「一時」を味わってほしい。

遠雷にも似た

遠雷にも似た

くロひげ

STスポット(神奈川県)

2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

「出逢い」の魔法使い






『く口ひげ』は、世界を舞台にした劇団といってもよい。


今年2月開催された、国際舞台芸術ミーティングin横浜 出展作の演出を、北村美岬は担当した。


「何か見覚えがあるぞ…!」とクレジットを確認すれば、あの『く口ひげ』表記が。


以下、出展作の概要_

宮永啄生ディレクセッション 【写真は未来への贈り物です。
あなたが見ているレンズの先には未来の誰かが覗いています。
これは写真の展示という形式を借りた「演劇」です。

衣服はそれぞれ物語を持っています。
その服を着れば誰でもその物語の主人公になれるのです。
これは衣服の展示という形式を借りた「演劇」です。

あなたに訊きたいことがあります。
その質問に答えは必要ありません。
これは言葉の展示という形式を借りた「演劇」です。】





この劇団は手料理が美味しい。

ロビーでスープ一杯を ご馳走になることができるそうだが、早く喫茶店経営をしなければならない。

お腹を温めたら次は舞台だ。



アメイジングな時間空間が流れ出す その現実に、おそらく困惑するだろう。


「出逢い」を スローテンポに、また、性善説的なバリアで空間全体を 覆ってしまう。

ただ 物語の筋に則り、キャストが進行するのではなく、深海にクラゲが漂うように自然な存在の仕方を している。


感情を通し、観客を「楽しい」「悲しい」といった方向に誘導しない。


そのアメイジングな時間空間を、「客席と舞台」という関係性を超えた、非常に 慎ましやかな「一時」として成立させている。
それは、『く口ひげ』が振る舞う スープの味に反映する。


『グリとグラ』の絵本に再び浸りたい大人はぜひ 「一時」を味わってほしい。

気狂い輪舞曲(ロンド)

気狂い輪舞曲(ロンド)

高襟〜HAIKARA〜

d-倉庫(東京都)

2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

星空に向かって踊れ





会場『d-倉庫』は、知られざる現代舞踊の聖地である。


私は『東京新聞コンクール』で、現代舞踊を志す若者を何百人と観察してきたわけだが、みな真剣だ。


現代舞踊は 初心者にしてみれば不規則かつ、肉体的であり、非大衆受容性だから「あなた、何やってるんですか?」という感想を抱くことだろう。


ただ、その「動き」は人類の進化だとも思う。


原始時代、破れた布にくるまれた一人の男性が集落広場で「現代舞踊」をパフォーマンス。1日後、彼はマンモスの捧げものになったろう。


人類は数千年かけ、「身体の束縛」と引き換えに「形式」を獲得した。

「現代舞踊」が目指したのは「身体の解放」であり、そうした点ではポスト・モダニズムに深く関係する人類史的分岐点だ。


「アバンギャルド舞踏会」は強烈なインパクトだ。

しかし、私は「計算機が答えを示す狂気」だと考えている。

ただ、踊ればいいわけじゃない。



「アバンギャルド」で心酔させることは、素面にはできない。

ぬれぎぬ

ぬれぎぬ

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/04/01 (火) ~ 2014/04/23 (水)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

カラダ、躍動






その身体観は、広田淳一氏のいう「秩序だてられたカオス」である。


Shakespeareが400年前に戯曲化した「ポリティカル」「ラブ」が人類的普遍だとすれば、まさしく『アマヤドリ』は継承者だろう。


劇場に響くキャストの「足音」が、観客の身体を一定のリズムで揺らす。
身を任せているのは、肉体ではなく、彼らの「思想」である。


私は、『うれしい悲鳴』を2013年ベスト10に数えるべき、現代演劇の秀才だった明らかにしている。



広田氏の「世界観」、それは、ダイナミズムだろう。
ただ、「さて、ロングランである。シアター風姿花伝さまのご厚意で約一ヶ月もの長きに渡って本番を打てることになった。フリーパスなんてものも用意したからぜひ一度と言わず何度でも来てやって欲しい。俳優たちもまた、関係の中でしか俳優ではいられない存在なのだから。」と分析するように、彼らは「関係」を大切に扱い、多数決の因数分解=一致点をヒューマニズムに要求しているように思う。



テレビドラマ『水戸黄門』に代表される日本の「勧善懲悪」は 想像力の欠如である。

むしろ、ハリウッド映画『スパイダーマン』(SONY)シリーズ3部作の方が、「善とは何か?」をCGよりリアルに伝えている。


この差違は「迷い」だろう。



『アマヤドリ』は「考える劇団」だ。

「考えない日本」だからこそ、私たちは晴天の日であったとしても、この劇団に「アマヤドリ」するのかもしれない。



結局のところヒューマニズムは全体主義との戦い だ。『うれしい悲鳴』でも、「日本人らしさ」「政治劇」「ヒューマニズム」の三点セットから解説させて頂いたが、反個人の政治思想は「尊重・尊厳」が ない。


毎回、大平洋のような巨大政治劇である。そのシステムが、人と人の ちょっとした「対立」、ひとりの男の「策略」、カップルの「恋愛」で、いとも簡単に崩れ落ちる二時間を、何度も観てきた。


『NHK東京児童合唱団』定期演奏会にも、現代ダンスは編入されたが、身体観は子供の特権ではない。

彼らの「地響き」には、私たちの胸を熱くし、社会を 一滴 ずつ変え、大平洋を純化するパワーがある。

【全ステージ終了致しました。ご来場ありがとうございました!】そしてまたキミのユメをみる。

【全ステージ終了致しました。ご来場ありがとうございました!】そしてまたキミのユメをみる。

なかないで、毒きのこちゃん

新中野ギャラリー 風みどり(東京都)

2014/03/17 (月) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

その頭上に、『!』な きのこを。


「こちらは浜松のマッシュルームで ございます」


ウエイターの女性は、牛とマッシュルームのミディアム•ステーキを指し、簡素なメニュー紹介を終えた。ミュージック•レストラン。注文したのは私ではなく、隣席に腰を降ろした親子である。


【毒きのこ】は 貴婦人だろう。
赤、黄、紫などのカラフルな装飾品を所持し、採取者という男たちを魅惑する。そのきらめきに惑わされ、大金遣いの【マダム】を伴侶としてしまった 男は一生、【毒きのこ】が肉体から抜けない末期状態である。


だが、それでも、【マツタケ】が 街路樹に生い茂っていたとすれば、人々は 炙ったり、焼いたり、炊き込み御飯にする今晩のため、採取への準備を取り掛かる。


きのこ にはロマンがある。


ギャラリーで、【毒】とも【松】ともえない演劇を。


観客の期待が、適度な湿気となり、その感動はカミナリになる。


「これは『なかないで!毒きのこちゃん』のマッシュルームです」


終演後、観客の頭にニョキっと たっているのは、『!』だろうか。

ひきがね 引いた

ひきがね 引いた

ジソーキッズ

OFF OFFシアター(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

「人生ゲーム」が人生を変える




「賭け」は、毎日の一分一秒で 実施されている。


「あのオーストラリア産豚肉にしようか」「いや、高いけどアメリカン・ポークかな」「うーん、給料日前だけど黒豚いっとく?」


商店街の肉屋のショーウィンドーに立つ主婦は、「財布」「愛情」という元手を保有している。



私たちは「賭け」から逃れられない。


しかし、そのジレンマに「姉妹」が直面している、らしい。


初見だ。


初見は「賭け」でもある。


しかし、私たちは生きている限り、「賭け」とは付き合わなければならない。それはもはや「舞台」だろう。




パラノイアショー op.143

パラノイアショー op.143

hi-pine company

非公開(集合場所:中野駅南口)(東京都)

2014/03/20 (木) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

妄想を、空間に!






公演場所不明…。




完全予約制…。



こうしたツアー型演劇は制作者サイドこそ「楽しみたい」側面が強い。


観客は仲間だ…。



ルフィに「一緒に海賊船に乗ってくれ!」と呼ばれたら、トマトを栽培中の初老農家であったとしても同行するだろう。


「暗闇でコメディやります」宣言は、まるで 富士山の山頂からみた麓だろう。

「オチない」のは当然である。


彼らは一言「寺山」を語ったのだから…。会話で笑わせることを封印した。

パラノイアショー op.143

パラノイアショー op.143

hi-pine company

非公開(集合場所:中野駅南口)(東京都)

2014/03/20 (木) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

妄想を、空間に!






公演場所不明…。




完全予約制…。



こうしたツアー型演劇は制作者サイドこそ「楽しみたい」側面が強い。


観客は仲間だ…。



ルフィに「一緒に海賊船に乗ってくれ!」と呼ばれたら、トマトを栽培中の初老農家であったとしても同行するだろう。


「暗闇でコメディやります」宣言は、まるで 富士山の山頂からみた麓だろう。

「オチない」のは当然である。


彼らは一言「寺山」を語ったのだから…。

仮面狂想曲

仮面狂想曲

戯六遊

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/03/14 (金) ~ 2014/03/16 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

その「仮面」に、温もりは あるでしょうか?



「仮面」を被ってない人間はいない。

子供は「キッズ」という名のプラスチック製の「仮面」を装置している。


老人は「おじいちゃん・おばあちゃん」という名の年季の入った「仮面」を保持している。



Twitterだって、Facebookだって、mixiだって、インターネットに載せる情報は「仮面」に過ぎない。
仮に「素顔」だとすれば、その記入にはどんなインセンティブがあるか。なぜ、夕食のスパゲティは掲載しても、個人情報はNGか。

私たちの現代社会には「素顔」はない。 だから「処世術本」は10万部のベストセラーを叩き出す。



本作は「事件」と「仮面」が混じり合った沼地のようだが、あらすじ を読むとやはり「オトナ」である。

現代風表現では「オトナってる!」らしい。


照明に照らされた「仮面」は何を反射するのだろう。期待である。

南京・Nanjen

南京・Nanjen

メメントC

Geki地下Liberty(東京都)

2014/03/21 (金) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

ブレたっていい。お前が「芯」ならば。

演劇にできることは何か。


前回『太平洋食堂』は、弱者の目線に立ち、新聞やテレビ・ニュースでは伝えられない「埋葬史実」
を、観客の前で再現してみせた。


それは、洞窟で秘密を打ち明ける二人の男女。いや、間違いなくカップルなのだが、コウモリと同程度の人数である。
洞窟全体に血肉のエネルギーが充満している。

『メメントC』が提示する「太い線」は既存のメディアとは かけ離れており、観客側は「演劇」であっても、小説以上の想像力を駆使しなければならない。


これが演劇にできることの 一種の正体だ。

虚像の礎

虚像の礎

TRASHMASTERS

座・高円寺1(東京都)

2014/03/06 (木) ~ 2014/03/16 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

いつも そこに中津留






劇作家・中津留章仁率いる『トラッシュマスターズ』が、劇場で、「人の価値」を 公開測定する。


休憩なし、3時間。


それが彼らの「礎」だった。


かつて、コンビニ24時間営業より…驚愕の上演時間として迎えられた…その二幕構成を、捨てる。


中津留は原発、尖閣問題、TPP、秘密◯護法に対し、「4本の矢」を、強烈に、優しく放ってきた過去がある。


そして、新生児が「オギャー」という「叫び」を主張しながら、『背水の孤島』に今日も また一人、二人…蒼ざめた顔をみせ…降り立つ。


それは、「産まれた」を自ら記念する、讃美歌なのか。



それは、「産まれた」国を哀しむ、鎮魂歌なのか。



『トラッシュマスターズ』は、赤ん坊の鳴き声では…ない。

観客の「胸」を、内側から、役者のリズムに合わせ熱くさせる「個人の鼓動」と、劇場空間全体に、小刻みに、動く、「社会の地殻変動」が共鳴した…「ゴミ箱」である。









タルチュフ

タルチュフ

夢幻舞台

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2014/03/07 (金) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

いつ観るの?今でしょ!





タルチュフは、耳の聞こえない作曲家と一緒だ。
この人間を狂信的に崇める奴らは、彼の『言葉』に潜むゴーストライターを知らないだけだろうよ。

いや、町人オルガンは『言葉』ではなく、彼の肉体・精神に心酔してしまったのかもしれない。まるでウォッカを毎日飲酒し、とうとう道端に倒れたロシア人のように…結局、『破滅』『破滅』『破滅』だよ。



明治大学でいうなら『実験劇場』は観劇してる。しかし、『夢幻舞台』は初めてだ。
なんという興奮!
なんという そよ風!
白馬に乗った女騎士が『夢幻』でないのなら、私は 卒業公演に 跨がり、『会話劇』の城へいざなわれることだろう。




絵空ノート

絵空ノート

演劇ユニット「クロ・クロ」

テアトルBONBON(東京都)

2014/03/05 (水) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

昭和から あなたへ






1985年、通商産業省が発表した標語。




「輸入品 生かして わが家も国際化」




プラザ合意を受け、日本の貿易黒字削減要求に通産官僚が出した答え だった。


それから29年…。

「好景気です!」という情報操作が展開中だが、日経平均株価史上最高値は今とは比較にならない、1989年12月29日に一時つけた 3万8957.44円である。


これが、『三丁目の夕日』につながる“昭和神話”だろう。

このストーリーは、「日本は戦争で焼け野原になったが、国民が懸命に働いた結果、『経済大国』になれた」のだと。
「1964年に東京五輪を、1970年に大阪万博を開催し、国際社会から認められた」のだと。


私は 理解できない。



日本は高度経済成長以前の1940年、「東京五輪」「日本万国博覧会」が開催される予定であったからだ。


それは、「経済大国」の象徴として、また、国際社会からの地位を確保する意味合いにおいての「ビッグイベント」が、『戦前』に決まっていたことと同義だ。


すなわち“昭和神話”の限界であり、本舞台に期待したいコンセプトは そこである。



第二部だから「昭和」か。


“昭和神話”を破壊し、日本人から呪縛を解き放ってほしい。



トムソンガゼル

トムソンガゼル

ぬいぐるみハンター

風みどり(新中野)(東京都)

2014/01/28 (火) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

期待度♪♪♪♪♪

最弱だって、負けない





『ぬいぐるみハンター』が壮大な試みを、開始。


その野望を、彼らは、『オルカアタック』と名付けた。



スタイリッシュで、小規模で、将来性を追求する、それは、“新人類”なのか。



お正月ボケが治らぬ1月28日20時00分に“沸騰”した その試験管は、3月2日14時00分まで臨週替わりの“液体”が“ドロドロ混じり合う”。


『ぬいぐるみハンター』を狙う“狩猟”は二名。


そして、“総勢”三匹のサバンナ最弱「トムソンガゼル」が、小劇場という“アフリカ大陸”で“今”共食いへ“踏み切ろう”としている。


その“50分間”は夢か、幻か、妄想か。


このページのQRコードです。

拡大