期待度♪♪♪♪♪
星空に向かって踊れ
会場『d-倉庫』は、知られざる現代舞踊の聖地である。
私は『東京新聞コンクール』で、現代舞踊を志す若者を何百人と観察してきたわけだが、みな真剣だ。
現代舞踊は 初心者にしてみれば不規則かつ、肉体的であり、非大衆受容性だから「あなた、何やってるんですか?」という感想を抱くことだろう。
ただ、その「動き」は人類の進化だとも思う。
原始時代、破れた布にくるまれた一人の男性が集落広場で「現代舞踊」をパフォーマンス。1日後、彼はマンモスの捧げものになったろう。
人類は数千年かけ、「身体の束縛」と引き換えに「形式」を獲得した。
「現代舞踊」が目指したのは「身体の解放」であり、そうした点ではポスト・モダニズムに深く関係する人類史的分岐点だ。
「アバンギャルド舞踏会」は強烈なインパクトだ。
しかし、私は「計算機が答えを示す狂気」だと考えている。
ただ、踊ればいいわけじゃない。
「アバンギャルド」で心酔させることは、素面にはできない。