しのぶが投票した舞台芸術アワード!

2017年度 1-10位と総評
きらめく星座

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きらめく星座

こまつ座

浅草にあるレコード店を舞台に、太平洋戦争開戦直前の1年間の庶民の暮らしを描く群像劇です。3年振りの再演で、メインキャストが継続出演するからこそ到達し得た境地を観せていただけました! 
【メルマガ号外】http://shinobutakano.com/2017/11/06/7499/
第72回文化庁芸術祭賞・演劇部門大賞受賞
http://www.bunka.go.jp/seisaku/geijutsubunka/jutenshien/geijutsusai/h29/pdf/r1396049_03.pdf

THE BEAUTY QUEEN OF LEENANE

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THE BEAUTY QUEEN OF LEENANE

風姿花伝プロデュース

マクドナー戯曲といえば暴力的で陰惨で、強烈なブラックユーモアが特徴だと解釈していたのですが、小川版は優しくて温かくて、人間へのいたわりに満ちていました。そして笑いが絶えない!
メルマガ号外を発行しました:http://shinobutakano.com/2017/12/18/8105/

リリオム

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リリオム

ユマクトプロデュース

女にモテるダメ男リリオムと女中ユリの“愛”のお話。中盤以降はまさかの展開(笑)。約100年前から生き残っている作品が、私に何を届けてくれたのかと、色んな想像ができました。お涙頂戴にせずストイックに徹しているのが私好み。とはいえ、欲を言えばもっと歌を聴きたかったかな~。初日らしいギリギリ感があって、座組みの全力を発揮できていなさそうでしたが、戯曲の面白さは受け取れました。2/3(金)14時の回も割引DAYで3700円。
詳しい感想(2回目):http://shinobutakano.com/2017/02/17/4644/

人間の究極の目的は他者の役に立つことなのだなぁ、とか、愛は見返りを求めない行動そのものなのだなぁ、とか、最後の食事の場面こそが幸福の象徴なのだなぁとか。そう考えると、俳優が舞台上でパンとスープを実際に食べることは重要でしたね。

屠殺人  ブッチャー

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屠殺人 ブッチャー

名取事務所

“東欧の民族抗争”を題材にしたカナダの劇作家ニコラス・ビヨンの推理劇。1時間半スリルが持続!面白い!怖い!佐川和正さんは『エレファント・ソング』と全然違う役。森尾舞さんの低い声が良い。
詳しい感想:http://shinobutakano.com/2017/06/28/5921/
『ベルリンの東(再演)』:http://shinobutakano.com/2017/03/21/4968/

マルコの「リベンジはしない」という言葉が彼女を再び“公爵夫人”にしたのかも。

冒した者

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冒した者

文学座

10分休憩2回を含む3時間50分という大作。めちゃくちゃ面白かった。三好十郎戯曲を隅々まで読み込んだ上で、独自の解釈や遊びを加える上村聡史さんの演出に感服。終戦直後の話なのに、ヒリヒリするほど今だった。アトリエを活かした急勾配の抽象美術に、人間の本性を暴くような照明。突き放すような選曲のセンスも好き。神妙になり過ぎず意外な展開を生む演技も楽しかった。
詳しい感想:http://shinobutakano.com/2017/09/08/6755/

須永はイエス・キリストのように、血まみれになって私たちの犠牲になったのかな。
こんなに上村ワールドなのに、三好十郎さんにしっかり説教された心地。嬉しい。

トロイ戦争は起こらない

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トロイ戦争は起こらない

新国立劇場

楽観的な考えを、完全に覆されました。戦争は、止められない。戦争は必ず起こるのだと、認めさせられました。人類がやるべきことは、停戦、休戦状態をどれだけ長引かせられるか、になるのだと思います。
詳しい感想:http://shinobutakano.com/2017/10/06/7018/

男も女も、老いも若きも、賢者も愚者も、兵士も庶民も、皆が戦争を起こす原因になっていました。戦争を始めるのは政治家だ、軍隊だと思い込むのは想像力が足りていないし、政治家でも軍隊でもない自分の、責任逃れに過ぎなかったのかもしれません。

三月の5日間 リクリエーション

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三月の5日間 リクリエーション

チェルフィッチュ

約1時間半弱。めっちゃ面白かった…興奮がさめないよ…!20代前半の若い俳優の初々しさと、岡田利規さんの演出のますますの洗練と。私自身も感じていた「若い俳優ほど演技がうまく見える謎」が解けたかもしれない。彼らが自在だから、約14年前の渋谷が大昔にも未来にもなった。衣装も素晴らし過ぎる!
男女の性差も超えるから、最初からよりユニバーサルな印象。
詳しい感想:http://shinobutakano.com/2017/12/02/7863/

自分に人間を人間と思わない(動物だと思っていた)瞬間があったと知り、ユッキーは嘔吐する。人間の上に爆弾を落とす戦争や、意識高い系のデモ参加者をすぐに連想できた。

ファインディング・ネバーランド

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ファインディング・ネバーランド

フジテレビジョン/キョードー東京/ホリプロ

ジョニー・デップ主演の映画「ネバーランド」↓のミュージカル版です。
舞台の額縁全体を染める映像とアナログの手法のコンビネーション、光って飛び回る妖精と、その“粉”の仕掛けは、舞台ならでは。マジカルな演出に大いに驚かされ、魅せられました。「想像力と信じる力が創造力になる」というメッセージに深く頷き、涙々…。ホントに、どうかと思うほど涙ぼろぼろでした(笑)。
【メルマガ号外】http://shinobutakano.com/2017/09/11/6830/

にんぎょひめ

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にんぎょひめ

to R mansion

期待以上!親子向けの温かい余興あり、ダンスや大道芸の見せ場あり。光と影のイリュージョンで劇世界に厚み。道具も衣装も凝ってる。物語に泣かされた…。 座・高円寺で本日15時の回が千秋楽。約70分。

特にシャボン玉を使うアイデアは見事!

数直線

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数直線

福島県立ふたば未来学園高等学校

この上演を観て、福島県は、誰も見たことがない、予想もしたことがない未来が生まれる場所なのだと、思いを改めました。

総評

小劇場だけでなく中・大劇場でも、俳優・ダンサーのアンサンブルで魅了する舞台が増えて嬉しい。
2017年の観劇本数は222本(内、2回観たのが4本)。

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