アキラが投票した舞台芸術アワード!

2013年度 1-10位と総評
cocoon

1

cocoon

マームとジプシー

「戦争は悲惨だ、残酷だ」というメッセージにとどまらず、さらにもう一歩、その先へ、現代に生きる者たちへ、「生きる」ことのメッセージを送っていた。

『静かな一日』

2

『静かな一日』

ミクニヤナイハラプロジェクト

初期衝動と再生。震災の記憶は、まるで重低音のようなイメージで観客に響かせ、普通の生活、静かな一日だったはずの世界を見せる。

四畳半ベンチプレス

3

四畳半ベンチプレス

小松台東

苛立ちと自己嫌悪。中高生だった、あの頃に感じていた、言葉にできない、そういう「何か」をうまくトレースして見せていた。

て

4

ハイバイ

戯曲は面白く、役者さんたちもいい。
とても深く考えさせられ、笑ったり、あるいは泣いたり、痛くなったりする。

獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)

5

獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)

イキウメ

現実の世界の「柱」は見えない −− 現代社会の危うさ
スケール感のあるSFタッチな作品。

帰郷 -The Homecoming-

6

帰郷 -The Homecoming-

Runs First

手でつかめるぐらいの質量感。
濃くて重くて、生きた台詞の応酬が楽しめる。

ギャラクティカ・めんどくさい。

7

ギャラクティカ・めんどくさい。

劇団鋼鉄村松

いくつかの「テーマ」となるべき「軸」が、安普請で壮大な銀河の物語を編み上げていく。
とてもくだらないのだけど、とても面白い。

『駈込ミ訴ヘ』『トカトントンと』

8

『駈込ミ訴ヘ』『トカトントンと』

地点

役者の力を見せつけられた。どの舞台に立つ役者もこのレベルな人たちであれば、演劇はもっと面白くなるのではないか、ぐらいのことまで思ってしまった。

ホテル・アムール

9

ホテル・アムール

ナカゴー

ナカゴーのナカゴーらしさが、極まった。
これは凄い、というか酷い。

「テヘランでロリータを読む」

10

「テヘランでロリータを読む」

時間堂

「抑圧」の部屋から、「(隣の)青い芝生」が見える「窓」を開ける。

総評

2013年は181本の舞台を観た。2013年も素晴らしい舞台が多かった。

小川絵梨子さんの演出作品を数多く観たが、どれも素晴らしい。
小松台東は、どんどん面白くなっていく。ナカゴーはどこまで行ってしまうのだろう。

ハイバイ、イキウメ、桟敷童子、MCRは、2013年も期待を裏切らなかった。

(三谷さんも蜷川さんもケラさんの作品もいくつか観たが、ここでは小劇場系の作品を中心に選んだ)

以下はベスト11〜20まで。

⑪MCR『栄え』
これ、好きなやつだ。

⑫新国立劇場『OPUS/作品』
スピード感のあるコメディ。
上手い役者がスリリングなやり取りを見せる。

⑬バジリコFバジオ『兄よ、宇宙へ帰れ。』
脳天気ではない演劇LOVEで、自己再生。根底にあるのは、どーしようもないくらいの、演劇へのポジティヴ感。

⑭劇団桟敷童子『風撃ち』
怒濤の叙情、土着な哀愁とセンチメンタリズム。設定だけで泣けてくる。

⑮小松台東『デンギョー!』
褒め言葉かどうかはわからないが、このまま本多劇場ぐらいのサイズで上演しても通用するような作品。
リアルな働く人々の姿がある。

⑯FUKAIPRODUCE羽衣『サロメvsヨカナーン』
情念の妙ゅーじかる。ロックだ。

⑰葛河思潮社『冒した者』
三好十郎はやっぱり面白い。濃密。人間模様。
⑱柿喰う客『発情ジュリアス・シーザー』
女優の演じる男たちに、「ジュリアス・シーザー」ってこんなに「男臭い」物語だったのかと思う。スピード感とロックな舞台。

⑲取事務所『ピローマン』
寺十吾さんはじめ、役者がいい! 演出も最高。台詞の噛みが多いのにもかかわらず面白かったのだ。


⑳ポップンマッシュルームチキン野郎「どっちがいいとかない!ペプシもコカ・コーラも両方頑張れ!公演『仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので』」
タイトル長すぎ。
今まで観たポップンマッシュルームチキン野郎の中で一番面白かった。

このページのQRコードです。

拡大