おどる葉牡丹 公演情報 おどる葉牡丹」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-10件 / 10件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/02/12 (水) 14:00

    前半の昭和的な政治家の妻の役割・陰の力。一心同体の活動の大変さが伝わる。夫政治家の浮気が発覚しても妻の黙認が理解できてしまう。後半女性が光となるべきメッセージ。興味深く面白く観劇しました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    座・高円寺1は何度も行ったことがありますが、こんな作りの舞台は初めてでした。2方向に客席があり、しかも舞台は円形で椅子のような台があるだけ。そこへ出てきた議員の妻らしき人達は全員白い衣装です。みなさんカチコチのスーツを着ているのだろうと思って行ったのでとても意外な始まりでした。その後の別人になる時の衣装がえ?も面白かったです。
    実際に議員の横に並ぶ奥様の図と言うのはお目にかかったことはないような気がするのですが、想像するだけでも大変そうで夫が立候補するなんて言い出したら断固反対します。
    「おどる葉牡丹」と言うタイトルがもうひとつピンときませんが、議員の妻たちの建前やら本音やらが踊って、とても面白かったです。
    事実に基づいたフィクションという角栄話は途中で離脱してしまいましたが、今回の舞台は取材を元にしたフィクションというところでしょうか。私としてはこちらのほうが安心?して見ていられました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/02/10 (月)

    女性たちの内側のバトルが面白く、怖く。
    そして巻き込まれて図太くなっていく主人公!!
    笑って、なんか応援したくもなりました。
    座・高円寺でL字型舞台面白かった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    座高円寺には珍しくL字型客席とし(能で言う脇正面席が下手側=能に同じ=にある)、上手側袖と、下手寄りの奥裏に逃げる口の二箇所から、9名の女優がよく出入りする。JACROW女優の一人が「いきなり市議を目指すと宣言した夫の妻」の役どころで今作の主人公。
    自民党ならぬ民自党からの出馬ゆえ、横の紐帯を保つ古い因習や選挙で勝つ「合理的」手法としての地元との関係作りやドブ板選挙など、「先人たち」の集まりで学び知っていく。その実録ドキュメンタリー的世界が単純に面白く、女同士のバトルといふものはかくも面白き哉、である。
    作劇の工夫としては本来「ライバル」であるはずの「政治家の妻」たちの本質が行き着く所まで行き着いた後、主人公の女性が自ら進路を切り開く所がユニーク。それなりのメッセージ性を残して終幕となる。9名の役の描き分けも良い。
    座高円寺のだだっ広さの今回のような解消法もあるのかと発見。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    実力派の男性俳優陣をメインに、骨太なストーリーを力強く演じる社会派劇団というイメージのJACROWの女性だけの舞台は、華やかさの中にしっかりと棘のある風刺を効かせた物語だった。
    夫を「主人」と、妻を「家内」と言い、夫を陰から支えるのが妻の役目、夫あってこその妻、夫の成功こそ妻の最大の幸せという「政治家の妻」たち。
    表で戦う「政治家」の夫たちの影で、夫を当選させるために動く妻たちの表と裏の顔が「あー、まさに『女の世界』だなあ」と、自分の過去を振り返り(もちろん夫は政治家ではないが)、ニヤニヤしたり苦笑いしたりしながら観た。
    それにしても、「政治家の妻」たちの何とパワフルで美しいことか。静かに、時に激しく繰り広げられるガチンコトークバトル。みなさん大熱演である。素晴らしかった。
    夫を当選させたい!という願いと、社会情勢、週刊誌やSNS、妻同士の関係などが渦巻く中で、熱に浮かされるように踊り、踊らされた妻たち。それでもこの先を進む彼女たちの道は明るくあってほしいと思いながら劇場を後にした。
    終わってみれば、やわらかなオーガンジーの白い布で覆われたように見せかけつつ、実にJAROWらしい骨太でパンチの効いたバリバリに社会派な舞台であった。
    とても面白かった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    地方議員の妻たちの選挙戦を勝ち抜くバトルをちょっと変わったコメディ方式でまとめたJACROW/中村ノブアキの新作。素材が素材なので、国会議員、県会議員二人、そのしたに市会議員五人と新人候補。その妻たち9人の登場人物で選挙戦の一部始終を描いて地方の政治構造を笑っているドラマだ。最近は地方政治が何かと話題になるので、創ったのか。JACROWは実社会をネタに会社ものが多かったように思うだが、田中角栄一代記の大作が評判が良かったからか、これは政治ものである。
    三枚の円盤を重ねた抽象舞台を囲むように五本の柱が立っている抽象舞台で、地方政治の仕組みが妻たちの会合を舞台に演じられる。あまり新しい情報はなく、聞いたような話とキャラ付けだが、一つの選挙が始まり終わるまでの話の展開が早くドラマもコント風なので、楽に見られる。主人公の新人候補の妻(福田真夕)が選挙を経験して、国会議員選挙に出馬しようとする落ちはなかなか面白いのだが、やはりドロドロの実態を思うと浅い。
    選挙の内幕、これでいいのか社会ドラマ、風なところもある。最近の現実の事件を取り上げた社会派ドラマはこういう作りが多く、以前のようにそこに登場する人間にテーマを重ねて問題を深めていく、と言う昔風社会ドラマはさっぱり減ってきた。どこか、テレビの芸人が出るコメントドラマのような感じである。社会問題素材ドラマと言っても良いかもしれない。
    社会問題は現実の複雑さを反映するから、結論が感動に結びつくドラマ作りは取材も大変だし、そう簡単には出来ないが少し軽すぎる。最近見た沖縄問題も、女性性交時同意問題も、職業高校差別問題(差別問題)も、いずれも人間ドラマとして一つの主張を強く持つところまで問題を追い詰めていない(あるいは流行としては追い詰めるのはダサい)ので問題列記ドラマになってしまう。これも一つ一つは笑ってみられるが、結局挿入歌で使われている中島みゆきの一曲に及ばない。「社会ドラマ」も難しいところに来た。それが今風かも知れないがそういう社会風潮のツケはもう払わされている。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/02/07 (金) 14:00

    座席1階

    今回は、政治家の妻たちの物語。男性俳優は1人もおらず、9人全員が女性で、それぞれ国会議員や県議、市議の妻(立候補予定も含む)という役柄だ。このような切り口での舞台はなかなかなく、期待して座・高円寺へ出かけた。

    まず、座・高円寺の客席を円形舞台を囲むようにして配置したところがおもしろい。なくなってしまった青山円形劇場を思い出すが、あの劇場のような完全な円ではない。ステージの下に照明を配置するなど、これまでのJACROWとは異なる趣だ。
    異なると言えば、全員女性という舞台も推測だが初めてなのではないか。冒頭の滝行の場面は、中村ノブアキ自身が「当選祈願のため行ったと取材で聞いて驚愕した」と言うように、結構強烈なオープニングだ。
    物語は、市役所を辞めて次の市議選に出ると夫が言い出した妻が猛反対するところから始まる。しかし、義母や義理の姉と話すうちにとりあえずは先輩議員の妻に話を聞いてみようと、県議の妻を訪ねる。だんだんその気も芽生えてきて、ええぃとばかりに夫を支えることを決意する。
    選挙戦では「内助の功」がよく言われる。特に保守系陣営では夫婦が二人三脚で遊説や演説をすることは珍しくなく、今作でも自民党を揶揄した「民自党」からの出馬ということで、県議の妻が選挙に臨む姿勢・心構えなどを指南する場面が出てくる。
    また、国会議員、県議、市議という縦社会の構造がその妻にも及んでいることが、この物語の柱となっている。民自党議員の妻の会合がこうしたヒエラルヒーの場として描かれていて、このあたりもよく取材されているなと思った。
    政治家は、選挙に落ちればただの人、しかも無職になってしまう危険もある。物語の終盤では、現実の政治のように裏金問題の逆風を受け、明暗が描かれている。最近問題になっているSNSでの炎上とかも取り上げられていて、なるほど身近なストーリーとして受け入れられる。

    政治家の妻たちを描く物語だが、一部はその夫、すなわち議員を男性俳優を用いて登場させてもよかったのではないか。特に冒頭の市役所を辞職して市議選に出るという夫は、夫婦として重要な会話が展開されるのだから、俳優をあててもよかったと思う。トークバトルはJACOWの得意分野。男性俳優がいたら面白いだろうな、と感じた場面はほかにもあった。最初から全員女性と決めていたのかもしれないが、少しもったいない気もした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    古代の円形劇場のようなステージをL字型で囲む客席に座・高円寺1をレイアウト。滝行に臨む議員の“家内”達が真白な行衣姿に竹の遍路杖を頼りにゆっくりと岩肌を進む。何という寒さ。肌を刺す冷気。真冬だと言うのにこれから滝を浴びる⁉口ずさむのは般若心経。いつしか歌になる。

    仕事を辞めてきた旦那が突然来年の市議会議員選挙に出馬すると言い出す。は?全く理解不能。子供のない家庭、愛猫との日々。部長昇進が内定している妻。男社会でよくぞここまで耐え抜いた。それがいきなりの旦那の人生設計変更には付き合い切れない。正気?受かると思う?何がしたいの?
    狂った人生の展開に絶叫する主人公は福田真夕さん。

    地元の区の顔役である与党の県議会議員幹事長の妻(宮越麻里杏さん)を紹介して貰い話を伺うことに。区の現職の市議会議員の妻(堤千穂さん、廣川真菜美さん)。
    隣の区の顔役である県議会議員の妻(井口恭子さん)、隣の区の市議会議員の妻(駒塚由衣さん、井口睦惠さん、橘麦さん)。
    そしてその親睦会を束ねる地元の衆議院議員、法務副大臣の妻(みやなおこさん)。毎月集まって交友を深めている。

    出馬するならば地元商店街会長の花屋(井口恭子さん二役)が後援してくれると言う。

    皆の話を聴いていくうちに旦那の出馬に前向きになっていく主人公。裏方である女の戦いの面白さ。大学時代チアリーディング部で培った応援魂に火が点く。

    伊丹十三や滝田洋二郎系の社会派コメディー。男を一切登場させない作劇。
    裏金問題で逆風が吹き荒れる与党、女達の選挙運動はとどまる所を知らない。

    ネタバレBOX

    失敗作だと思う。作家は女性モノが向いていないのでは。無理してる感じが最後までした。男性ならグロテスクに誇張して笑えるキャラにカリカチュアライズ出来るネタなのだが、女性となると気を遣ってしまうのだろう。TRASHMASTERSでこのネタをやればとんでもない着地点にまで辿り着きそう。

    自民党の後ろ盾があってこそのド素人の立候補の決意。当初から何某かの関係性が見えないことには旦那の目算が不鮮明。ただの自分試し?男を出さないことに拘ったせいでリアリティーを犠牲にしてしまっている。

    女優の名前が出て来ず、堤千穂さんしか判らなかった。後半、みやなおこさんにやっと気付く。TRASHMASTERSの怪演ばかり観て来たので驚く。凄く常識のあるまともな役だった。終わってから宮越麻里杏さんが出演していたと知る。この人は毎回尻尾を掴ませない。

    選択的夫婦別姓制度まで踏み込むネタだったと思う。何でこれを導入すべきなのか、絶対にすべきではないのか、日本人の家族観の核を突く問題。男女観の根底を流れる無意識の川、ジェンダーロール、ジェンダーバイアスの正体。劇団印象なんかが得意そうなジャンル。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/02/05 (水) 19:00

    ベテラン劇団が女優9人で政治家の妻たちのあれこれを描く。面白い。(3分押し)107分。
     架空の百木市で、夫が市議会議員に立候補するということから、政治に手を染めることになった荘子(福田真夕)が出会う様々な政治家の妻たち、…の物語。9人の「妻」が出てくるのだが、前半はステレオタイプな物語が展開され、選挙戦に入って当否が決まるあたりから、一種のファンタジーになるのが面白い。9人のキャラクターを描き分け、エンタメ要素も入って飽きることはないが、終盤の展開は若干のもたつきも感じる。円形を意識した舞台が面白く、白を基調とした衣装が美しい。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    主演を始め9人の女優たちがときに2役をこなしながら活き活きと演じている。ストーリーはコメディタッチだが終盤ちょっと展開が飛躍してしまった感があり、今ひとつまとまらなかった印象。

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