満足度★★★★★
気持ちよかった!
世界が解けて身体の中までしみわたっていくふうでした。
生な音だけの空間が世界を美しく構築していて・・・
終わってしまうのがせつなかったです。
また次回もみ観たいです!!!
満足度★★★★★
アンデルセンのようなファンタジー
ダンテ『神曲』をモチーフに。とあるがたぶん、地獄篇だと思う。
ものすっごく面白い!スペインの洞窟を思わせる地下の空間での舞台。地下という立地条件が自然の音響効果を表してキャストらの歌やセリフや楽器が心地よく響く幻想的な世界だった。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★★
絵本のような世界
白い空間が古そうな小さな家に変わって、大きくてブサ可愛い猫が真ん中に寝ころんでいると思うと、いつの間にか観客ごとトロの胃の中に落っこちてしまった。
舞台と観客席といった概念がないので、隣に座っている人が役者で周りを走り回っている人も役者で、、今話しかけられた人は?お客さん?あれ、じゃ一緒に拍手しているあたしは?
と客として観ているというより、自分も物語に存在している感覚だった。
いつもだけれど衣装、メイクは人のイメージにぴったりだし、道具もトロの口は面白い表現だし、照明もリアリティがあった。そして効果音と口笛と歌が素敵すぎ!すごく好きです!
役者さんの濃くてしっとりした雰囲気と劇場全体の雰囲気が混ざり合って、もう最高でした
なんていうか、あんまり表現できない、、体感できて幸せっ!
満足度★★★★
解体され新しく語られる童話の塊
<<感想>>
ラストは、素直でなんてことはないシーン、なのに純粋に超感動。そして大満足!
ライモンドの演技はちょっとクサいくらい、それでも感動できるのは何故? これには言葉が見つからなくて、つまり「ナマ」のなせる技だろう。月並みだが、やぁ演劇ってやっぱりいいですよね、としか言えない。座席が絶好のポジショニングだったってこともあるかもしれないけども。
どこにいても役者を間近で観られるステキな会場構成。
主に外周を使うアイディアは少し新鮮で、
自分(観客全員)もお腹の中に飲み込まれたもの扱いで芝居の一部になったのは楽しかった。
この公演は地下空港としては番外実験公演なのでlightな作品。いつもなら、うねってうねってぐるんぐるん回わるとこ、今回は持ってかれるようなグルーヴ感はナシ。いつもと同じとは限らない、それが実験の旨みと心得たり!
で、物語はダンテの神曲が下敷きになっているというが、神曲だと分かって面白いことはなんだろう? 不勉強にして神曲の筋を知らないのだが、古典ならではの重厚な部分は醸せていなかったのではないかと思う。地獄っぽさはない。むしろ「神曲です」と先に言うことで地獄を感じてくれということかと。
それよりも、能のエッセンスの方が効果を発揮していた気がする。どこでそれを感じたかというと、種明かし的なシーン:腹の中の案内人・トロがライモンドを喰おうとするところ。ここでは、幽玄さが出ていたように思う。トロが中央に立ってシテのように衣を被り正体を明らかにすると、遠巻きに囲う役者、ライティングで青くなった空間、驚きを誘う上手い流れがカチっとかみ合って、ファー!っと幽玄、入ったーーーーみたいな。予想出来なかった。このことはよく覚えておきたい経験となった。
あと書いておきたいのは効果音。ヒュードロドロドロとか、敢えて古典的な音に徹していてくすぐったい面白感を出していた。それを違和感なく受け入れている自分がいて、童話の教育って凄いな、と今改めて思わされた。
総じて、古典的なものをいろいろ混ぜて独特の作風が感じられた。
テーマについては何なんだかイマイチ分からなくて、キヨが語るメッセージにも唐突感があったけど、横山大地の人柄がなせる技か無限の兄性愛が伝わりまくって、これはこれでまとめちゃっていいのでは?
童話にあるウザイ道徳とは無縁に、観客がそれぞれストーリーから思い出したことを頼りに得るもの得て納得すればいいと思う。
し、か、し、敢えて発破として書かせて貰いますけれども、
幻のセールスマン以降、いのちを削るような脚本に出会えていないのはどうしたことだろう?
(注:幻のセールスマンは、演出の方が7年暖めた物語だそうで、いのちを削ってはいないけど賭けてはいた…ような特別な本、だと思われます)
次の6月の本公演に大いに期待!! 今から超楽しみ!
満足度★★★★★
すべてにおいて幻想的な芝居!
オフオフブロードウェイのようなテイストの芝居。そして、オフオフブロードウェイで成功し、オフブロードウェイで成功し、ブロードウェイのロングランを勝ち取ることが出来るようなそんな予感を感じさせる作品だった。終わった瞬間、まだまだ終わらないでほしいと心から願った。
実験劇と銘打っているが、すべての試みが計算され完成されており、これこそ正当派幻想劇だと感じた。客席の中から歌声が聞こえてきたときには鳥肌がたった。
幻想的な物語、想像力をかき立てる言葉、そして手作りの音響、象徴的な照明、そして表現のしようのない合唱。すべてが効果的だった。
幻想的な世界観と田代絵麻さんの顔立ちがぴったりしていてとても素敵だった。眠っているときの姿はロミオとジュリエットのジュリエットかと思った。
満足度★★★★★
地下の風
実験公演という言葉からアバンギャルドなものを想像していたが、内容はとてもスタンダードで纏まりがよい舞台。地下の一室という空間と脚本の間で行われる実験という趣の方が強いかもしれない。(もしかしたら「神曲」との間に内容的な実験も行われているのかもしれないが、読んでないのでなんともいえず)
実験の中で特によかったのが音響。地下空間独特の反響効果を上手く取り込んだ、唄やアナログな楽器が起こす音空間が際立って美しかった。どこから聞こえてくるのかわからない、耳の奥に響きながら四方の壁に向かって吸い込まれてゆく風の音や群唱の静かな立体感は、確かにこの空間でしか味わえないだろう。
とりあえず文庫の上巻の半分も読まず放棄していた「神曲」に再びトライしようと思う。
満足度★★★★
魅惑の実験公演
まず舞台設定?がよい。赤い椅子席には坐れないのだから,多分そこには役者さんが使うんだろうと予想して,その隣の黒い椅子席に陣取ってみた。そして芝居が始まると,その席には・・・・。役者さんを,そして芝居をあんなに至近距離で見られるのがとてもいい。ストーリーは幻想ロマンと言うべきか。好みの芝居であることはたしか。結構気に入った。次はぜひとも本公演を観てみたいものである。