最新の観てきた!クチコミ一覧

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もびいる

もびいる

COMPANY<らなうぇい>

王子小劇場(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2025/03/22 (土) 13:00

2回目の公演だそうだが初見。兄弟として暮らす他人の7人と、物語を書く男と…。何が言いたいのか、何故男は物語を書くのか。133分。

白い輪、あるいは祈り

白い輪、あるいは祈り

東京演劇アンサンブル

俳優座劇場(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

これも傑作。面白かった。
名奉行として名を残す大岡忠相(ただすけ)。作者不明の「大岡政談」として草双紙、講談、落語で大活躍。その中の一つ、大岡裁きとして有名な「子争い」。元ネタとされるものは無数にあり、その中で最も古いのは「旧約聖書」の「列王記上3章」。それを描いた「ソロモンの審判」という絵画も有名。今作は13世紀の元(中国一帯をモンゴル系が支配した時代)の作家、李行甫の書いた戯曲『灰闌記』、それを翻案したベルトルト・ブレヒトの『コーカサスの白墨の輪』が原作。2015年、鄭義信(チョン・ウィシン=てい・よしのぶ)氏が韓国にて歌劇・唱劇(チャングク)としてアレンジ。歌いながら物語を語る伝統芸能パンソリを土台に芝居として構成し直した。

鄭義信氏の良い所が揃っている。笑いの一つ一つに拘り、本当に観客を笑わせようと練っているのが伝わる。下ネタもガッチリ。音楽の久米大作氏の曲も素晴らしい。一曲も捨て曲がなかった。演出の求めにより、俳優陣の魅力がかなり引き出されていて一人ひとり見せ場あり。ブレヒトに興味ない人も素直に楽しめる音楽劇。皆何役も兼ねるのだが驚く程衣装もメイクもがっちり変えてみせる。懸けるエネルギーが半端ない。そのエネルギーを浴びる為の舞台なのか。

この劇団は学校巡回公演を行なっているのが強み。演劇に興味のない、初観劇の学生達を相手に楽しませるには腕がいる。お約束が通用しない世界で何が伝わり何が伝わらないのか、ハッキリしてくる。
今回の語り部、アツダクを演じた洪美玉(ほん・みお)さんなんか強い。ただの呑んだくれのエロ爺。
ヒロイン、グルシェ役永野愛理さんは流石。鄭義信氏の演出との相性がいいのでは。ジブリヒロインのように輝いていた。イチャつきキスネタが決まる。
彼女と婚約を交わす衛兵シモンは雨宮大夢氏。他にも何役かこなすのだがグルシェの兄、ラヴレンティをラヴとレンティの二人に分けて演ずるギャグが最高。このアイディアは狂ってる。
領主他の公家義徳(こうけよしのり)氏は第二幕、ショーケンみたいな絶唱シーンあり。
領主夫人ナテラは福井奏美(かなみ)さん、何か甘いもんを食いつつおんぶを求める。
彼女を護衛する口髭が決まっている三木元太氏。この人も凄かった。全ての役で観客を沸かせた。唾がかなり飛ぶので共演者は大変。
クーデターを率いる裏切りの胸甲騎兵、浅井純彦氏。音の鳴る鞭の小道具がカッコイイ。つまみ枝豆っぽい邪悪さ。
志賀澤子さんと真野季節さんの老婆コンビのギャグ「狙われる〜!」「犯される〜!」が炸裂!
肩から吊るしてクンチェ(バチ)で叩く韓国の伝統的打楽器・杖鼓(チャンゴ)。歩きながら前後違うリズムを見事に鳴らすのは戸澤萌生(もえみ)さん。前村早紀似。

劇団の代表作になる完成度。ラストも見事。

ネタバレBOX

アツダクの物語がよく判らなかった。イマイチ彼のキャラが客に伝わりにくい。(金持ちから賄賂を受け取りつつ、貧乏人を裁判で勝たせる)。

今作で重要なのは「領主夫人に子供を渡せば大金持ちになって恵まれた生活が送れる。子供の幸せを願うならそちらの方が良いのでは?」とアツダクがグルシェに言う。
グルシェの返答「あの子が金の靴を履いたなら、その足で私達を踏みつけるでしょう。弱い者達を嘲笑う惨めな人生が待っている。自分の不幸は怖れても光を怖れることを忘れてしまう。」

仙石貴久江さんは?

個人的にはラストはThe Rolling Stones「Gimme Shelter」なんか流して欲しかった。そんな気分。(作詞作曲キース・リチャーズ)。

war, children, it's just a shot away
it's just a shot away

戦争だ、子供達よ、そいつはすぐ目の前にある
すぐ目の前だ
楽屋 ~流れ去るものはやがてなつかしき~

楽屋 ~流れ去るものはやがてなつかしき~

Liveoak企画

オメガ東京(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

この演目を観ると、あらためてチェーホフの台詞の深さ(元のロシア語が日本語に翻訳された時点で変わってしまったり伝わらなかったりがあるとしても)やチェーホフの作品がその後の作家にいろいろインスピレーションを与えていることがわかってくる。
この上演では、女優たちが時として観客に非常に近い位置で話すので、客席まで楽屋の中にあって近接した距離で目の前のドラマを目撃しているように感じさせられる。全編でフォーレのレクイエムが流されるのが印象深く、女優たちを鎮魂しているかのよう。

狂人よ、何処へ ~俳諧亭句楽ノ生ト死~

狂人よ、何処へ ~俳諧亭句楽ノ生ト死~

遊戯空間

上野ストアハウス(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

吉井勇の歌碑を、何度も目にしたことがあるので、歌人という認識しかありませんでしたが、今回、このような再構築された芸人のお話を観劇し、今まで知らなかった、新たな吉井勇を発見できました。

ネタバレBOX

桂 右團治 さんも、桂 小すみ さんも、先月、浅草演芸ホールで拝見したばかりでしたので、上野ストアハウスへのご出演は、感激しました。
楽屋 ~流れ去るものはやがてなつかしき~

楽屋 ~流れ去るものはやがてなつかしき~

Liveoak企画

オメガ東京(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

とても有名な演目のようですが、初めての観劇でした。序盤から抱いていた違和感の正体が明るみになった時、演劇に関わる方々の念の強さを感じました。舞台は、楽屋を舞台に4人の女優の人間模様が描かれています。他の戯曲を演じる場面もあり、まるでその場で別公演が行われているかのようにも感じました。4人のお芝居がとても素晴らしく、楽屋の中を見ている気分になりました。女優陣の競演を楽しむことができました。良い演劇を見させていただき、ありがとうございました。

狂人よ、何処へ ~俳諧亭句楽ノ生ト死~

狂人よ、何処へ ~俳諧亭句楽ノ生ト死~

遊戯空間

上野ストアハウス(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大正・昭和の歌人、劇作家、小説家である吉井勇の知られざる作品群「句楽もの」は俳諧亭句楽という落語家とその仲間たちの騒動を描いた九本の戯曲と日記体小説。これらの作品は、裕福な境遇にあった吉井勇が社会の底辺で生きる芸人たちに向けたあこがれの眼差しによって描かれている。公演は、吉井勇の心を捉えた芸人たちの姿に想いを馳せながらエピソードを再構築し、失われた下町情緒、生活風景を生き生きと描き出していました。自分はその時代の情緒を知らない年代なので、下町文化が新鮮に感じました。同時に今の時代の人との接し方が、希薄な感じがしてなりませんでした。コミュニケーションについて、どうあるべきか考えさせられる作品でした。良い舞台を鑑賞させていただき、ありがとうございました。

泡風呂で生まれなおす

泡風呂で生まれなおす

COLLOL

cafe MURIWUI(東京都)

2025/03/20 (木) ~ 2025/03/20 (木)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

狂人よ、何処へ ~俳諧亭句楽ノ生ト死~

狂人よ、何処へ ~俳諧亭句楽ノ生ト死~

遊戯空間

上野ストアハウス(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

狂人よ、何処へ ~俳諧亭句楽ノ生ト死~

狂人よ、何処へ ~俳諧亭句楽ノ生ト死~

遊戯空間

上野ストアハウス(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

まぁすごい舞台を観た。
前売り4,500円のレベルじゃない。
歌舞伎ばりの早替わり、息をつかせぬ台詞回し。
絶妙な間。
8,000円、12,000円払って観る舞台より遥かにすごい舞台だった。
まさに「芸人」の集団。

~喜楽に落語~ ハルカス寄席

~喜楽に落語~ ハルカス寄席

近鉄アート館

SPACE9(大阪府)

2025/03/04 (火) ~ 2025/03/27 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

楽しい落語を有難うございました\(^o^)/

短編集『滴』

短編集『滴』

幾何学おばけ

イズモギャラリー(東京都)

2025/03/21 (金) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ホラーテイストの短編集。思わせぶりな設定も、その後の展開やオチは物足りない。まぁ、好みの問題でしょうけど。

ルミエールの冒険

ルミエールの冒険

壱劇屋

門真市民文化会館ルミエールホール・大ホール(大阪府)

2025/03/20 (木) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

壱劇屋のこのシリーズは本当に楽しい♪普段観るお芝居とは違う体験型演劇☆「とにかく楽しい🎵」しかないテーマパーク演劇や〜✨️今回はデュエル対決などゲーム要素が増えた印象★個人的には頭に包丁突き刺さる小道具付けて挑んだ過去のエンタメ冒険も好きやったな〜🎶このシリーズもう6回目になるんや‼️毎回参加して改めて思うのは「コレ作るのどれだけ大変やねん‼️」て事★色んな所で起こるイベントを楽しませながら尚且時間配分も計算せなアカンとか大熊さんの才能恐るべしやしそれを計算通り進行しながらお客様を楽しませる役者陣もブラボー過ぎるって!!7回目の冒険も楽しみにしてます✋

おかえりなさせませんなさい

おかえりなさせませんなさい

コトリ会議

なみきスクエア 大練習室(福岡県)

2025/03/14 (金) ~ 2025/03/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「追い詰められた家族の選択」

 「CoRich舞台芸術まつり!2024春」で準グランプリを獲得した連作短篇上演『雨降りのヌエ』から間もなく、2024年12月にAI・HALLで初演された新作長篇の福岡公演である。

ネタバレBOX

 舞台は幾度かの世界大戦を経て空襲警報が流れるような日々を送る近未来の日本である。山生家の行きつけの純喫茶「トノモト」で父の三好(大石丈太郎)と母の水(花屋敷鴨)、長男の椋尾(吉田凪詐)は、長女の飛代(三ヶ日晩)から、自分と夫は人間とツバメの合成生物「ヒューマンツバメ」になると告げられる。無限に近い寿命と硬い皮膚を持つヒューマンツバメは生き物の理想形だが、人間だった頃の記憶の7割を失うことになってしまうのだ。驚きを隠せない家族3人が飛代に意見するところへやってきた夫の一永遠(山本正典)は、ヒューマンツバメになれば徴兵を拒否することもできるうえ、自分に原因があるため子どもができない一永遠にとってせめてもの罪滅ぼしになる、これから可能性のある飛代には人間のままでいてほしいのだと苦しい胸の内を明かす。市役所でヒューマンツバメの登録用紙を受け取った一永遠を尾けてきた白石礼(原竹志)は、ヒューマンツバメになった立場からいかに人間のままでいることが危険であるかと語り、徴兵拒否が目的であれば妻帯者である一永遠が独身の椋尾に委任すればすべて済む話だと告げるのだった。

 ようやくやってきた末妹の愛実(川端真奈)は、ほかの家族がいなくなったところを見計らい子どもの頃からの度が過ぎる愛情を椋尾に示すが、すでにヒューマンツバメになっていた彼女は人間だった頃の記憶に関わる行動を控えるようにと白石にたしなめられる。ことの発端は愛実による仕業と露見すると、彼女の行動は次第にエスカレートして……入口にかかっている巣のなかでツバメの家族が狩ってきたトンボを餌と分け合い、時折「神田川」の替え歌が空襲警報として流れるなか、思い出の喫茶店で山生家の人々は選択を迫られる。

 これまで私が観てきたこの劇団の作品と同様に、コミカルながら狂気をはらんだ登場人物たちによる予測できない展開を大いに堪能した。本作ではそこに越冬し帰巣するツバメの旅情や昭和歌謡、管理社会の恐怖や戦争などさまざまな要素が加わったことで、より一層台詞のイメージの飛躍が激しくめまぐるしい。しかしブレることなく統一感を出した作劇と劇団のチームワークは特筆に値する。非常時に益にならない人間はキメラのように改造して差し支えない国策が推奨される設定に触れて、かつて高齢者の集団自決論を説いた経済学者の発言や、「LGBTQには生産性がない」とある政治家が雑誌に寄稿し問題化した出来事を思い出した。またジョージ・オーウェルが『1984年』に描いた世界が現実化している現代の世界情勢をも想起した。

 ヒューマンツバメとなった登場人物たちはクチバシと耳を付け、両手に翼を模した衣装と太陽の意匠を半分に割ったような赤い首掛けを下げて舞台中を駆け回る。その動きは鳥のそれというよりはだいぶ人間に近いものであり、いい意味での安っぽさが面白い点でもあるが、戯曲を読んだときに抱いた空恐ろしさや、物理的かつイメージとしても飛翔する言葉の印象は薄まっているように見えた。むしろ私は冒頭の水と愛実による「思い出」を巡る対話や山生きょうだい間のゆがんだ愛憎、椋尾が一永遠に向ける嫉妬といった生々しい感情の発露の方に目が向いたため、戯曲の言葉と演出が齟齬を起こしているように思えた。古ぼけた思い出の喫茶店での家族の愛憎劇は、時折挟み込まれるツバメの親子のやり取りと重なり深いドラマに感じられたため残念である。
ハッピーケーキ・イン・ザ・スカイ

ハッピーケーキ・イン・ザ・スカイ

あまい洋々

王子小劇場(東京都)

2025/03/13 (木) ~ 2025/03/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「さまざまな『暴力性』を総括する群像劇」

ネタバレBOX

 「今ね、秘密の部屋を作ってる/その部屋ではなんでもできるの、誰にも邪魔されない、誰にも脅かされない。私だけのとっておきの場所なの」

 父親から虐待を受け児童養護施設に入っている七原千波(結城真央)は、近い境遇にあった同級生の新田仁子(チカナガチサト)にこう打ち明けていた。このあと千波は行方不明となり、8年後に彼女の白骨死体が見つかる。虐待を受けた女子高生はなぜ死ななければならなかったのか。千波を取り巻く人々の邂逅が、誰しも持ち得る「暴力性」の是非を我々観客に突きつける。

 千波の事件を追うルポライターの高務(櫻井竜)は、現在は荻窪のキャバクラ「パライソ」のキャストとして働く仁子や黒服の音弥(平林和樹)らに接触し、インターネット上にセンセーショナルな記事を投稿している。他方で千波の元同級生のひとりで駆け出しの映像作家の乙倉(松村ひらり)は、事件を題材に映画を作ろうとして元同級生たちに連絡を取り始めていた。千波と友人関係にあり現在は児童養護施設で働く綾瀬敦(松﨑義邦)は、乙倉から取材を申し込まれ戸惑いを隠せない。元同級生たちの間に広がった波紋は少しずつ重なり、やがて千波が好きだったアイドル「レモンキャンディ(前田晴香)」に結びつくことになる。

 事件の真相を追い世に出す高務と、千波を弔うために事件を映画化しようともがく乙倉を見ていると、マスメディアの公共性や表現が持つ暴力的な側面を考え直さざるを得ない。自身の体験をもとに創作活動をしている作者本人が己を総括しようとするこの真摯な主題に、私はまず心を打たれた。寝た子を起こす行動が他者の古傷をえぐることになりかねないことはもとより、千波の元同級生たちのなかには、思いやりのつもりでかけた言葉が千波を傷つけることに繋がったのではないかと悩む者たちがいた。ジャーナリスティックな視点な視点に加えコミュニケーションなど社会心理学的な視座を感じさせる意欲的な作劇である。高務のライターとしての苦悩や、職員の視点から感じた児童養護施設の生活を敦に語らせるなど、主要人物の心のうちを独白させることで多面性を出そうとしていたことにも好感を持った。ただし作者の主張が明確すぎるため、考え方の異なる登場人物による対話のズレよりも合致地点へ収束していく過程が見えすいてしまい、図式的になってしまった感があったことは指摘しておきたい。

 作者自身が手掛けたケーキを模した台の舞台美術をうまく使い、家、キャバクラ、ライブ会場、児童養護施設などテンポよく転換する鮮やかな手つきも本作の魅力である。前田晴香による実物のアイドルさながらのパフォーマンスや、唯一の部外者であるパライソのキャストのタルト(百音)による夜の店の悪ノリなどが、ややもすれば観続けることがしんどくなりそうな場面で息を抜く役割を担っていた。

 当事者の取材や関連資料を相当に読み込んだうえで創作した形跡が伺える一方で、児童養護施設の仕組みや日本の福祉の問題点を台詞で説明してしまうなど、学んだことをそのまま出してしまっている箇所が散見していた点は残念である。そして登場人物が多くその一人ひとりが雄弁であるため、作者の明確な主張の方向へ進んだ結果やや説教臭くなってしまった感もあった。パライソに全員が集結し千波の事件について対話するくだりでも十分な重量があったが、そのあとに後日談がついたことで感興が削がれてしまった。作者が書きたいことを詰め込んだ結果だとは思うが、もう少し削ることもできたのではなかったか。
 
 些末な点ではあるが、高校時代の千波が児童養護施設の職員に作ってもらったと喜んで開けた弁当箱をひっくり返してもなんの反応もしなかったり、終盤のパライソの場面で音弥がシャンパンコールを切り出すくだりでフッと緊張が抜けるなど、役の性根とズレたアクシデントが目についた。いずれも初日ゆえのことだったと思いたい。
業界~恥ずかしながら、ボクらがこの世をダメにしてます~

業界~恥ずかしながら、ボクらがこの世をダメにしてます~

Tom's collection(808株式会社)

駅前劇場(東京都)

2025/02/28 (金) ~ 2025/03/02 (日)公演終了

実演鑑賞

コロナ禍で知られるようになったノーミーツ主宰による新作。110分。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/03/post-e235b6.html

XXXX(王国を脅かした悪霊の名前)

XXXX(王国を脅かした悪霊の名前)

お布団

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2025/03/08 (土) ~ 2025/03/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/03/14 (金) 14:00

名家の令嬢の立居振舞について母から説教されるヒロイン……な場面(後半で出るジェンダー論の前振り?)から始まるのは「あのマクベス」のパラレルワールドの…(ネタバレBOXへ)…といういわば「マクベスジークアクス」(!)にして事前情報通り沙翁作品本歌取りがいつの間にか真犯人が明らかになる法廷ものノリに転じており「騙し絵」ならぬ「騙し芝居」みたいな?(笑)
さらにジェンダー論も加えていかにも「イマの芝居」。
沙翁作品を追究しているしている方や王政などに詳しい方からは批判があるようだが「一応マクベス(の内容)は知っている」レベルのσ(^-^) には面白かった。

ネタバレBOX

まさか原典の千年後(現代じゃねーか!)の物語とは……。いわば「マクベス・ミレニアム」?(笑)
しかしその期間で十代目とは計算が合わないのでは?(笑)
そして原典と似たような事態となるのはまさに「歴史は繰り返す」でニヤリ。
また、「マクベスが王となる」という言葉に囚われるという設定、そしてそこから「マクベスの名を譲れ」とは見事な発想で脱帽。
たびたび

たびたび

明治大学演劇研究部

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2025/03/21 (金) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 演劇研究部2024年度卒業公演である。自分が大学生活を送った時代と余りにかけ離れた世界、世界観に衝撃を受けた。

ネタバレBOX

 出演者総数15名の比較的近場への旅行の話だが、登場人物各々のキャラは自分が大学生であった頃とは、当に隔世の感。最も異なるのは人間関係の在り様だ。我々が大学生活を送っていたのは所謂学生運動の盛んな時代であったから個々人は理論武装し互いに対峙し合っていた。当然の事乍ら戦争(当時はベトナム戦争)を巡る日本の在り様や、知的階層に属す予備軍たる自らの社会的位置と同世代で社会人となった者たちとの偏差や出身階層の差、未だ人生経験の乏しい自分達が世界を知る為に海外一人旅をすることへの憧れ、生きていることの意味を考える或いは生き続けていることに意味があるのか否かを問う、といったことが当たり前の時空に生き、大人世代と戦っていた。経験が足りない以上、理論武装する他無いから哲学書も可成り読んだしそうして覚えた論理で互いに戦った。どちらかというと時代は沸騰していた。
 これに対し、今作で描かれる登場人物たちは、日常生活の細部や個々人間の空気を互いに乱すまい、と思惟し行動しているように見えた。我々の時代とは対照的に互いの心象領域に立ち入ること、立ち入らないことを決定すること自体が大問題で中心を為しているように取れるのだ。その結果、基本は自らを規定し得ない一人称世界をベースにせいぜいがそのようなアモルフな己を社会全体が演じている気遣いの内側に置き、せいぜいが二人称の世界迄で構成されることになる。即ちどれだけ多くの人々が集うことになろうと現実的なこれらの集団はエパーブに過ぎないことになる。これが現代日本の真の姿であるとしたら慄然とする他ない。
 以上のような思考に導いてくれた点で極めてインパクトの強い作品であった。
「溟海と卍編」「精霊と焔編」

「溟海と卍編」「精霊と焔編」

劇団ココア

萬劇場(東京都)

2025/03/18 (火) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2025/03/21 (金) 19:30

価格4,500円

「溟海と卍編」観劇。エルザ役の小森香乃さんが堂々としていたのが良かった。
そして全体的に思ったより殺陣が多かった

ネタバレBOX

主人公のはずなのにエステリーゼの影が薄いのがかわいそう。周りのキャラが濃い
怪人二十面相

怪人二十面相

J-ROCK

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/03/18 (火) ~ 2025/03/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

二十面相が天寿光希、明智が横⼭統威の回。乱歩を読むきっかけになったのは虫プロが制作した「少年探偵団」のアニメ版を見たことだったから、こういう試みもこれはこれで楽しめた。

ネタバレBOX

でも、このチケ代(定価)を考えると、これでいいのか?とも言いたくなる。
劇団狼少年『嘘つきたちのアモーレ』

劇団狼少年『嘘つきたちのアモーレ』

Raven Company

「劇」小劇場(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/26 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/03/21 (金) 19:00

座席1階

劇団狼少年結成十周年公演。メガヒットを飛ばし紅白にも出たが、その1曲だけで表舞台から消えた女性歌手の半生を描いた。メガヒットの曲を母親から何度も聞かされて育った若い女性が書いた戯曲を、崩壊寸前の劇団が上演するという物語をもう一つの軸に展開する。舞台後半は感動の連続。客席のすすり泣きが続いた。

この女性歌手の子ども時代の物語が秀逸だ。詳しくは舞台で見てほしいが、現実でも十分あるだろうと思われるリアリティーを感じた。そこで登場する周囲の大人たち、家族の群像劇もよかった。細部まで綿密に練られた台本であるのだろう。
タイトルは、この女性歌手が出したたった一つのヒット曲名だ。最後の最後で披露されるのだが、この曲自体、誰か有名歌手が歌って世に出したらヒットするのではないかと思われる完成度の高さだった。こうした数々の見どころに驚かざるを得ない。
場面転換の切れ目を感じさせない演出もよかった。2時間という長さだが、舞台から目を離すことができない工夫がされていた。劇中に登場するのは昭和の歌だけでなく、今はやっている曲も盛り込まれるなど、世代を超えて舞台に没頭できる。

少しだけ盛り込まれているギャグにはすべったものもあったが、舞台の面白さには何の影響もない。次回作は本多劇場に進出ということで、内容が明らかにされてないのにチケットの前売りをしているのには少し笑った。

人間ドラマが好きな人にはたまらない、いい作品だった。これは見ないと損するぞ。

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