『ストレイシープ』
ウテン結構
六本木ストライプスペース(東京都)
2025/02/04 (火) ~ 2025/02/08 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
その時、私には冷たい雨粒と水飛沫が確かに見えた。
抽象的な空間、抑制された演技の中に立ち上がる一瞬のリアル。
人それぞれ、刺さるセリフは違うと思うが、
決め台詞があって、それに向かって全てを創っていく
作劇はなんて贅沢なんだろうと。
独特の形状の会場の優しい色と空気に包まれて、そんなことを
思った観劇体験だった。
尾﨑優人ベストセレクション一人芝居 ボンバイエ
優しい劇団
ニュー・サンナイ(東京都)
2025/01/25 (土) ~ 2025/01/25 (土)公演終了
みちなる
ひなたごっこ
元映画館(東京都)
2024/09/11 (水) ~ 2024/09/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/09/15 (日) 18:00
超高速回転演劇。音楽の生演奏には泣きそうになった。山本愛友の表情の豊かさに強い印象。映像の使い方がよくわからなかった。
かみ
中野坂上デーモンズ
ときわ座(東京都)
2024/10/23 (水) ~ 2024/11/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
当日券で観劇。モヘー節は鳴りを潜めるも、「え?」の応酬など曖昧な言葉の感覚は健在。
キキ花香さんが演じる役のちょっと嫌~な感じがたまらない。
歌川さんの空回りする母親役のいたたまれない感じが忘れられない。
土に還る
劇団青桜
新宿眼科画廊(東京都)
2025/01/25 (土) ~ 2025/01/28 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/26 (日) 19:00
「青と秋」ラノベ原作アニメ風のコメディシーンを前フリ。中学から大学まで絶妙なバランスで成り立っていた青と千秋は、あるときを境に断絶を始める。あまりにも永すぎたモラトリアム。女子大生ダーク百合(?)残酷物語。
だいたいみんな躍ってる2024
ユトサトリ。
小劇場 楽園(東京都)
2024/09/11 (水) ~ 2024/09/16 (月)公演終了
こどもの一生
あるいはエナメルの目をもつ乙女
王子小劇場(東京都)
2024/05/15 (水) ~ 2024/05/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
激強役者8人のパワー!ラストをさらっとすることで後味をよくする演出もgood
この公演を観た人が今後「こどもの一生」を上演するときは「エナメル」版を乗り越えないといけない。
逆VUCAより愛をこめて
劇団スポーツ
駅前劇場(東京都)
2025/01/31 (金) ~ 2025/02/02 (日)公演終了
ナイトーシンジュク・トラップホール
ムシラセ
新宿シアタートップス(東京都)
2024/07/16 (火) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
渡口和志、高野渚、大野瑞生ら吉本興業俳優班所属の3人をフィーチャーしたプロダクション。高野渚を活かす演出の腕が光る。もちろんいつものムシラセファミリーも総出演で華やか。
不正に集めたベルマークで
ドアとドアノブとドアノブカヴァー
OFF OFFシアター(東京都)
2025/01/31 (金) ~ 2025/02/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/02/01 (土) 14:00
劇団名から察せる通りの「バカバカしい」作風のコメディ。全身の力を抜いて演劇を観たいときにおすすめかも。
Under the North Stream
ターリーズ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/01/24 (金) ~ 2025/01/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/25 (土) 12:00
ベストパフォーマンスとは言えなかったが、役者の熱さは健在。ストーリー展開にムラがあったと思う。
新投入の斎藤大學は説得力強い。昨年9月に続き起用の林里咲はすでにターリーズファミリーに馴染む。活動休止直前の堀井夢香をよく目に焼き付ける。沼きなこのコメディウーマンぶりに脱帽。エンクラ新一期生の山本柊平はキーパーソンを務め今後も注目。
ごはんが炊けるまで(仮)
演劇企画アクタージュ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/01/30 (木) ~ 2025/02/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/02/03 (月) 16:00
結婚をうっすら考えはじめたカップル、直人と結。
ある日結にせがまれ、家族を紹介することになった直人。
実家に招き家族だと紹介するが、その家族には何か違和感が、実家の家族とは真っ赤な嘘で、家族に対していろんな想いや問題を抱えている人達が集まり、年齢もバラバラな人達で構成される和式の家をシェアするシェアハウスではなく、各々が家族の役割分担を持つゆるい擬似家族だということが結にバレるまでのその場しのぎで何とか無理にでも結を騙しきろうと四苦八苦する直人たちのズレた会話が、劇前半から中盤にかけての、ハラハラドキドキ感満載のシチュエーションコメディで大いに笑えた。
劇中盤から後半にかけては、擬似家族において長男を演じる智陽が実は離婚してたのは真っ赤な嘘で、本当はまだ奥さんがいた上、擬似家族で我儘でぶりっ子な典型的な、いや寧ろそんなに若くも見えないのに痛い末っ子役を演じる杏と2人で肩くんで楽しそうにベタベタと歩いているのを智陽の奥さんに見つかり誤解され、擬似家族がシェアする和式の家の中に居座られたり、それまで優しく可愛らしかった直人の彼女の結が、直人が自分を今まで擬似家族を実の家族と騙していたことが分かり、劇終盤において、それまで我慢に我慢を重ねていたが、ついにブチ切れ、擬似家族を構成している人達を徹底的に糾弾し、直人も追い詰めるという豹変ぶりで、今までとは打って変わって、激的な場面が幾度となく展開し、スピード感があって眼が離せなくて、擬似家族の人達のそれぞれの主張も飛び交い、なかなかの観もので迫力があり、思わず自分が劇中にいるかと錯覚させられるほど、作品世界に引のめり込んだ。
あと、お隣さんの詩織がふてぶてしく、図々しく擬似家族の和式の家に居座って、長椅子に座ったり、漫画読んだりと他人の家なのに自由過ぎるのだが、何処か憎めない雰囲気で、観ているとついつい気になり、なかなか面白くて、原田桃さんが演じていたが、印象に残った。
実は、結の両親は○○で、だからそれが悩みでなど、それぞれの余り他人に言えない秘密や問題を抱えていて、擬似家族という在り方を通して、擬似家族が使う家を通して、世の中で言う『普通』とは何かに鋭く切り込みつつ、大いに笑えるコメディとして楽しみ、多様な「家族」の在り方について考え、一般的なイメージや世間が押し付ける「家族」概念に疑問を持つことの大事さ、少数派の意見を排除しない共生社会について、この疑似家族と直人、結を通して、もっと私達の身近に起こりうること、或いは起こっていることとして考えさせられる物語だった。
おばぁとラッパのサンマ裁判
トム・プロジェクト
紀伊國屋ホール(東京都)
2025/02/03 (月) ~ 2025/02/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白い、お薦め。
沖縄が、まだアメリカから返還される前の 1960年代が舞台。物語は、サンマに関税が課され価格が高騰することに反対した大衆運動。時代背景の妙、そして現代でも地続きの課題・問題として関心を惹く。日本にとって、沖縄の返還は重要な出来事だが、未だに沖縄におけるアメリカ軍基地問題は解決していない。基地の負担や環境問題、そして一番重要だと思われるのは、沖縄住民の声が反映されていないこと ではないか。
公演は 分かり易い内容で、それをテンポよく展開していく。何より役者陣の演技(台詞回し)が小気味よい。庶民が口にする食材 サンマ、その身近さが現代の物価高騰をも連想し切実になる。その戦う相手がアメリカ、しかも相手が定めたルール(法)に則って争う。それ(困難)をいかに論破するのか。大衆運動を扇動するような熱い演技、その漲る力強さ 高揚感溢れるシーンが なぜか清々しい。
脚本 古川健 氏と演出 日澤雄介 氏、この劇団チョコレートケーキ コンビの公演は面白い。アメリカは姿を現さないが、その見えない影の存在として米軍機の飛行音を轟かす。少しネタバレするが、物語は 大衆魚サンマへの不当な関税撤廃から 未来を守る戦いへ…ここに公演の真のテーマ<民主主義の希求>が浮かび上がる。
(上演時間1時間40分 休憩なし)
ディファイルド
T-PROJECT
「劇」小劇場(東京都)
2025/02/01 (土) ~ 2025/02/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
2020年にはコロナ禍のもとCATの制作で、10数組のリーディングの組合わせで上演された二人芝居である。2001年にはアメリカで9・11の時、便利優先で進むグローバリズムへの警鐘として初演された。原作はあまり知られていない米作家でテレビがメインのようだ。今までにで、見た作品では23年にハリウッドを舞台のバックステージ話を加藤健一事務所が公演している。ハリウッドライターはホントに鍛えられるらしくとにかく繋ぎ、つないで2時間二人だけで面白く持っていく腕はすごい、と言うしかないが、中身が深いかというと、やはり、よくできたエンタテイメントだなぁ、と言う印象だ。
現代社会が便利になって失ってしまったものは・・となれば、テーマもスジの終わりも見えているので後は本の技術を楽しむ、あるいは役者がどこまで出来るか、見るしかない。
主宰・演出・出演の田中正彦(刑事役)は今は声優としてベテラン、で相手役の佐々木望共に(書庫の移動を命じられて爆薬と共に図書館に籠城する司書)と殆ど2時間しゃべりっぱなし、籠城ものだから緊張が続くので役者も大変だ。こ三演目で7年ぶりというから、やっている方は一種の麻薬に溺れているのかも知れない。話はよく組まれているが、後半はこの話どう納めるか、と言うのが関心の軸になってしまう。そこも後で考えればそれしかないというあたりに持っていく。そういう万端出来ていて、俳優もガンバテイルのはご苦労様としか言いようがないところがアメリカの普通によく出来たのエンタティメントらしい、とはいえ、このクラスの本がゴロゴロ転がっているらしいのはスゴいことだ。いわずもながの注文で言えば、こういうシチュエーションの演技としては二人とも、声優だから仕方がないが、役を客観的に見ているところは見えすぎる。
作品のタイトルと、副題が飼い犬なのは解るがそれ以上にどういう意味を持たせたかったのかよくわからなかった。
藤戸
劇団演奏舞台
演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA(東京都)
2025/02/01 (土) ~ 2025/02/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
いつもながらとても素晴らしかったです。生演奏とお芝居見どころたくさんでした。内容も人の内面をとてもよく表現されていて、見ていてこちらも心が苦しくなるような真に迫ったお芝居だったと思います。演出もオープニングから良かったです。次回も楽しみにしています。
ごはんが炊けるまで(仮)
演劇企画アクタージュ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/01/30 (木) ~ 2025/02/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
感想遅くなりました。湯呑みチーム拝見しました。とても面白かったです。ここ最近の作品は続けて拝見させていただいてますが、どれも笑いあり涙あり心が暖かくなるものばかりです。本作も、少し変わった家族のでも、心かよう家族のいいお話でした。お父さんがこの家族になった理由が知りたくなりましたね。優しい時間ありがとうございました。次回作品も楽しみにしています。
おばぁとラッパのサンマ裁判
トム・プロジェクト
紀伊國屋ホール(東京都)
2025/02/03 (月) ~ 2025/02/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
2月4日鑑賞。沖縄にこんな闘いがあったなんて、改めて沖縄のいたたまれない過去と、その中でも逞しく明るい沖縄の人達の姿に勇気づけられた感じがしました。この度、鶴屋南北戯曲賞を受賞した古川健氏と劇団チョコレートケーキの演出家日澤雄介氏の最強コンビで、個性あふれる俳優陣が活き活きと舞台を創り上げていました。柴田さん、太川さん、大和田さん、あまり舞台人としてはなじみがなかった人たちが自然体で演じているのが印象的でした。それに唐組に居た鳥山さん、若手の森川さんも上手くマッチして好感度を持てるキャスティングだったと思います。
寂しさにまつわる宴会
上田久美子
蒲田温泉 2階 宴会場(東京都)
2025/01/24 (金) ~ 2025/02/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
寂しいからなのかな、とふと思う。私がなんでも多めにしてしまうのは、寂しいからなのかなと思う。
買わなくていい量の日用品を買う時。
作らなくていい量の料理をつくる時。
どんな文章もつい長くなってしまう時。
演劇を観るのも、映画を観るのも、本を読むのも、音楽を聴くのも、お酒を飲むのも、銭湯に行くのも、セックスをするのも、結婚や妊娠や出産ですら、そして文章を書くのだって、私が好んでやっていることは全部全部、本当は寂しいからなんじゃないかな、と思うことが結構、というか、いつもあって。だけど、その生活や仕事や芸術や性交のどれをしたって結局全く寂しくない気持ちにはならなくて。
そのとき、私にとって「寂しさ」という穴は終わりのある窪みではなく、どこか果てしない場所に繋がっている四次元ポケットみたいなもののように思うのだけれど、この演劇によって一瞬そんな宇宙のような場所で何かに繋がった気がした。
projectumï『寂しさにまつわる宴会』
私はこれをわりと覚悟して、そして必ずという強い気持ちで観にいった。
この演劇を観ている間もやっぱり私は寂しかったのだけれど、少しだけ、わずか一瞬だったけど全く寂しくない瞬間があって、そのときに、そのときにこそ私の身体は涙を流した。それは果てしのない場所から届くサインみたいだった。お人形遊びをしている子どもとお人形のように、私という人間を上から見て、操っている何かがいて、その何かと目が合ったような、あるいはその何かと決別するみたいな。たとえるならそんな感覚で。
それは、理屈じゃどうこう説明できないもので、でもたまに日常生活でもある。
その人にしか言えない言葉を伝えたり、伝えられたとき。
その人にしか見せられない姿になったり、なられたりするとき。
そして、その人としか見られない景色を二人だけで見たような気がするとき。
それは手紙のような文章を書いているときや、自らの意思で熱望したセックスをしているとき、真夜中の散歩で朝や昼とは全く違う顔をした駅や店や公園に辿り着くときとも言えるのかもしれないけれど、解像度を上げるとそうじゃなくて「触れられたところのない場所に触れ、触れられる」ということなんだとなんとなく思う。
これまで宝塚という大きな舞台を手がける中で、いわゆる「推し活」についても、もっと言うならばこの国の産業としてのスターシステム、資本主義としての芸術、そしてそこに生じる諸問題を間近で見てきた上田久美子さんがその側面(それもどちらかというとネガティブな)を描く、という点において様々な感想が寄せられていることもなんとなく知っていたし、ストーリーにおいてなされるあらゆる視点からの議論についても理解はできた。
でも、正直なところ、私にとっては、そういったストーリーやその設えよりも、この演劇のそこかしこに隙間なく配合される「寂しさ」が胸に迫った。
(続きはネタバレBOXへ)
Under the North Stream
ターリーズ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/01/24 (金) ~ 2025/01/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
10歳娘と観劇。
世田谷区北沢が下北沢と上北沢に分裂したのち、上北沢が"神北沢"に改称し東京全体を支配する...というめちゃくちゃくだらない物語(最高ですよね)なのですが、"シモキタ"という文化の喪失と戦う若者たちを等身大で力演する俳優陣の姿に思わずグッときてしまう。それはやはり≒演劇であるし、また、花まる、北とぴあ、そして重要な場面で叫ばれる「インディペンデントシアター!(※from大阪)」と多出するワードに通底する王子への愛着も演劇を愛する者には殊更グッと響く。
演劇やライブなどのパフォーマンス活動がエネルギーの無駄遣いとして規制され、破った者には厳罰が下る、という設定も一見破茶滅茶なコメディ展開に見えるけど、震災時などには実際に挙がった声でもあるので、その実切実なテーマであったりもする。
表現や創作などの文化活動が国や世界、そして人々やその暮らしにとってどういうものであるのかというクエスチョンは普遍的かつ表現を生業にする以上必要不可欠な問いかけであるし、それが若手カンパニーによってめいいっぱいくだらなくパッケージされた喜劇世界の中で叫ばれる、というのはやはり胸を打つものがありました。
そして、観終わって初めて気づいたのだけど、タイトルもUnder=下 North=北!!!
(以下ネタバレBOXへ)
トップ・ガールズ
犬猫会
SOOO dramatic!(東京都)
2025/01/23 (木) ~ 2025/01/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
キャリル・チャーチル代表作を新訳(常田景子)にて上演。
一人のキャリアウーマン・マーリーンの役員昇進を祝うべく集ったのは家族でも友人でも同僚でもなく、歴史や芸術の中に姿や名を残した女性たち。時空を越えた女たちが語る「わたしたちはどう生きたかトーク」はまさに弾丸の如し。誰もが誰の話も聞いておらず、「あるある」と思わず笑ってしまうのだけど、その混沌が生き方の異なる姉妹の物語に接続し、二人を隔てる「分かり合えなさ」に着地した時、本作の鋭利な核心をぐさりと突きつけられた。
(以下ネタバレBOXへ)