最新の観てきた!クチコミ一覧

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家庭教師マミヤ

家庭教師マミヤ

ライオン・パーマ

駅前劇場(東京都)

2025/02/05 (水) ~ 2025/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

出張の移動日に観ました。東京・下北に出てる劇団、レベルたか!っと思いましたね。
すごい。シナリオ、演技、音の使い方、暗転の使い方、すごいです。
わたし仙台ですが、仙台で見る芝居とはレベルが全然違うなあ、としみじみ
思いました。

ネタバレBOX

歴史の年号を覚えている、という前振りに
家庭の教師がそうなった経緯を掛けて 年号でその
家庭の教師の男性の出来事を被せる、
その辺のセンスの凄さ。
これは一例でしかないですが、こういうセンスを
感じる部分がかなりたくさんあり、いやあ、驚きました。
ぼんやりブルース 2022

ぼんやりブルース 2022

ヌトミック

静思堂シアター(兵庫県)

2022/09/18 (日) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

ハイ・ライフ

ハイ・ライフ

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2025/02/07 (金) ~ 2025/02/18 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

流山児演出を鑑賞。ヤク中で愚かな、更正する気配のないワル達が犯罪計画を実行するストーリー。最高に手練れた俳優たちが役を手中に収めて活き活きと演じており、これ以上の舞台が望めるとは思えないが、もう一つの演出バージョンではどんな感じなのだろう。

まともな星

まともな星

B子

イズモギャラリー(東京都)

2025/02/11 (火) ~ 2025/02/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/02/11 (火) 15:00

今回でおそらく3回目の2回目
とても観やすい作品だった
文学的な知識も天文学的な知識も持ち合わせていないので、未だに謎なところはあるのだけれど、自宅をそういうふうに例える発想、視点はなかったので勉強にもなったなと

ますます興味深いが、次公演はハードルが高すぎる!
がチャレンジはしてみようと思った次第

女性映画監督第一号

女性映画監督第一号

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2025/02/08 (土) ~ 2025/02/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 ベシミル! 華5つ☆

ネタバレBOX

 満州から引き揚げてきた親戚の家に良く行っていたが、引き上げ時の苦労は、誰も一度も話してくれたことがない。冬のとんでもない寒さや現地の中国人との関係についての話はそれなりに聴いたことがあるが。
 今作の舞台美術で異様だったのは天井から下がっている十くらいはあっただろうか。梯子形のオブジェで何れも横木の部分が何か所も欠損し不完全で不安定な趣を醸し出していたことである。今作の内容からそれは丁度、芥川 龍之介の「蜘蛛の糸」に描かれた状況の象徴のように思えた。関東軍は真っ先に逃げ護衛を失った開拓村に残ったのは女性、子供、老人だけであった。その村を襲ったソ連兵たちは有無を言わさぬ機銃掃射で死体の山を築いた後生き残った女性達を集団レイプした。その直前ソ連が参戦し攻め入ってくるという情報を得た村の女性たちは自死か一緒に逃げることの出来ない総ての者を置き去りにして逃げるか、齢のいかない子供たちは母が自身で子を殺して生き延びるかの選択を迫られ機銃掃射の前で武器にもならぬ包丁を構えて突進していった、満州開拓団崩壊の凄まじい地獄に垂らされた不完全で不安定な梯子である。この天から下がる梯子の下にはタッパ高60㎝程の真四角の平台を頂角を起点に据えその奥には突堤のような形でハの字型の真四角より更にタッパ高の高いオブジェが据えられており、これが人々の暮らす地上である。1年前には夢にも思わなかった有様であった。
 この惨劇の起こる前には主人公・坂根 田鶴子の文化映画が完成しており、村の男達には召集令状が届いて居て既に出征していたこと、田鶴子が助監督に抜擢した優秀な中国人・包の失踪とその原因(彼女は映画製作の取材中、開拓村が無人の荒れ地で日本からの開拓民が五族協和の為にこの地を開墾したという噓を証立てる、この地で農業を営んでいて追放された中国農民に会っており、撮る・見る側と撮られる・見られる側の非対称性即ち権力構造の差を指摘していた)ことなどが描かれていて作劇の構成の上手さも際立つ。
最終部分では、単に満映のプロパガンダのみならず五族協和の茶番とその結果を坂根を通して我々観客にも突きつけている点が素晴らしい。また坂根を演じた万里沙さんの力演、包を演じた内田 靖子さんの演技も気に入った。
 ところで、現在でも戦争状態や植民地支配の構造は本質的に全く変わっていないことがパレスチナに対するイスラエルの行いによく表れており、土地を奪われた・奪われ続けているパレスチナ人の状況は単に爆撃などによるジェノサイドのみならず、イスラエルの意図的パレスチナ人住居の破壊、水の供給停止・制限、食糧の搬入禁止・制限、弱った人々への空爆、病院破壊・医療関係者殺害、アラブ系報道陣殺害、歴史的建造物破壊、大学破壊、知識人を家族ごと殺害等々単に婦女子、老人、子供殺害以外にパレスチナの生活、歴史、文化、知的環境等総てを破壊し尽くし無かったことにすることが目的だと考えさせる事例は枚挙に暇がない。またハーレツでも報じられた通り10月7日に殺されたイスラエル人のうち、可成りの数の人々はIDFの攻撃で亡くなっている。然しイスラエルは10月7日、実際に何が起こったのかの検証を敢えてしていないと考えられる等々。無論ハーレツの報道通りならイスラエル軍が自らの手でイスラエル国民を殺したということだ。事態は変わらないどころかアメリカの莫大な軍事援助と拒否権によって守られたイスラエルの横暴は前代未聞の悪辣と言えるし、世界の政治倫理は第2次大戦時より腐っていると言えよう。この状況をウクライナと比較することは現在この日本でその気になれば誰にも未だ可能だ。観客の1人としてそう思う。
女性映画監督第一号

女性映画監督第一号

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2025/02/08 (土) ~ 2025/02/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

一人の女性を軸として映画への思い、時代や社会の闇がこれでもかというほど繰り広げられて、とても見応えがありました。知らないエピソードばかりだったのもあり、朝ドラを半年見終わったみたいです。歌の使い方も良い。万里紗さん、本当に魅力的。内田さんの監督とさいたま村の男、うまいなあ。皆さん、二役以上やられてとてもお上手。

ネタバレBOX

冒頭の会話がもたついて聞こえて、こんな感じかと思っていたが、回想になって急に引き込まれていきました。
最終場に込められたメッセージ、過去はどうしようもないけれど、人は過ちを繰り返してはならないと強く思います。
女性映画監督第一号

女性映画監督第一号

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2025/02/08 (土) ~ 2025/02/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/02/10 (月) 14:00

凄く良かった。そして今ザラザラとした思いが心に澱の様に残っている。題名から想像していた伝記的なことだけでは無く、他の要素も重ねて問かけて来る!出演された皆さんが素晴らしい。そうキャスティングがはまっているのだ!続きはネタバレbox にて

ネタバレBOX

劇場に入ると、舞台の上部に梯子状の物が連なって吊るされている。ところどころ切れていて不完全。フィルムなのかとも思うが、この舞台美術が最後のシーンに関わって来るのだ (終演後、鈴木アツトさんに伺ってそうか!と判った訳ですが)
そしてブロックで構成された舞台でこれまでの拝見した作品と違って素舞台に近い。
最初の10分から20分ぐらいでぐいっと舞台に引き込む導入部。これも最後にそう繋がるのかと言うことになるのだけど。
細かく場面の時代が進み、行き来する。大道具、小道具も、出捌けも見せて、その姿も場面転換を認識させて良い具合だ。
物語は、アフタートークに登場された池川玲子さんが述べておられた様に、板根 田鶴子が持つことになる 2面性、題名から評伝劇で、日本で最初の女性の映画監督を描くのだと思っていたのだけど、満州で映画監督として居たことも過酷な要素として、時代に巻き込まれてしまうのは避けられないのだけど、それが最後に描かれる。彼女にその事実が残酷に付きつけられる。
でも最後のシーンは、後で教えてもらったのだけど、板根 田鶴子が虚空に手を伸ばすシーン、あれはあの舞台美術に手を伸ばしていたのだ。このシーンが、最後の展開でザラザラとした思いが心に澱の様に残らせる作品に終わらせず、未来へと繋ぐのだと言うことを思わせてくれたと思う。
9人の俳優達が素晴らしかった。細かい場面転換に合わせ、何役も演じられて、それぞれが良い。主役の万里紗さんが良い、その相手役の内田健介さんが素晴らしい、その妻役の佐乃美千子さんが、と書き始めると全員を挙げることになってしまう。皆さんが素晴らしかった。
吉祥寺シアターの舞台の奥行を使った演出も良かった。
そしてアフタートークの「『帝国』の映画監督坂根田鶴子」の著者、池川玲子さんの話から、板根 田鶴子の説明を聞く機会を戴けたことも良かった。終演後ロビーで満州のことを研究された方とお二人で話込んでおられたのを横で立ち聞きさせて貰って、そこからもそうなのだと言うことを伺えた (立ち聞きしてしまいましたと後に話に加えてもらいました)
個人的には劇団印象の作品は 5作目だけど、鈴木アツトさんのベスト。ブラボー!
WORKER ANTS と 働かないアリ

WORKER ANTS と 働かないアリ

五反田タイガー

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2020/03/18 (水) ~ 2020/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

高橋胡桃さん出演。
2020年の3月。結果として高橋さん、引退前の最後の舞台になりました。

五反田タイガーさんの第7弾。高橋さんは4つ出演。あとの3つは「花街花魁クロニクル」「Casket」「OH MY GODDESS」。

ミュージカルのように、ときおり歌唱ライブのシーンが入ります。そういえばサイリウムを売ってました。客先にも出張販売してて、けっこう買う方がいましたね。

蟻、キリギリス、蜂、カタツムリなど。それらを表現する衣装はまるで学芸会のようですが、それはそうなりますよね。「Casket」と同じテイストでした。

昆虫の物語、なのに涙を誘うのはさすがですね。リーダーの東ななえさん、いつもながら良かったです。

ネタバレBOX

引退する高橋さんの集大成、にはなりませんでした。役はガーディアンのひとりであるアゲハチョウ。大事な役とは言えず。
3番目に名前があるのは集客力のなせる業だったと思います。分かる人には分かりますが、2016年の「雪のプリンセス」を思い出しました。
僕をみつけて

僕をみつけて

かわいいコンビニ店員 飯田さん

OFF OFFシアター(東京都)

2025/02/06 (木) ~ 2025/02/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/02/09 (日) 19:00

価格4,500円

バ先仲間を集めたゲーム大会で繰り広げられる人間模様
何かしら自分に重ねてみてしまう、加藤さん序盤のシーンとなるシーンは共感でしかないよ!
作品としてとても面白いし、笑えるし、人狼もわかりやすい、共感できるところもあるのだけれど、不公平かというと、あくまで主観であって強要するものでもなく、若さと閉じてしまっても良いのだけれど、何か物足りない
とは思うけど、個々の圧(個性)が強いので、それだけでも愉しめる良い作品かなと

ディファイルド

ディファイルド

T-PROJECT

「劇」小劇場(東京都)

2025/02/01 (土) ~ 2025/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ふたり芝居というと熟練された役者さんがやられるイメージで、さらに長台詞で難しい言葉ばかりでしたが、さすがベテラン声優、安定感のある発音でしっかり脳に入ってきました。密室での会話劇というのが良かったと思います。舞台経験の少ない佐々木望さんにこの戯曲を提案した田中正彦さんのセンス!

その田中正彦さんはこの作品では3回目のブライアンという事でした。警察の交渉人であるブライアンは人格者であり、嘘がなく、ハリーが友情を感じていく様子にも共感しましたし、田中さんの見た目も地毛の白髪が外国人っぽくて素敵でした。

全く暗転のない、ずっと緊張が続く2時間。登場人物が少なくて、図書館の1室での、そのままの時間経過なので、初めて舞台を観る方でもわかりやすかったと思います。

女性映画監督第一号

女性映画監督第一号

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2025/02/08 (土) ~ 2025/02/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

二年前に「犬と独裁者」と言うスターリンの若き日をネタにした本が面白かったので楽しみに出かけた。しかし、これはいけなかった。スターリンは謎の多い外国の暴君だからフィクションになるが、こちらは主人公の女性監督も、その合わせ鏡で登場する溝口健二も私ですらかなり知っている。満映がこんな楽園風ではなかったのは史実として材料もでている。(史実をこのようにいいとこ取りするのはタブーである)タイトルを始め実録であることを強調しているのがまずいと思う。フィクションだからどう作っても良い(良いというものでもないが)となるのはやはり関係者全員があの世に行ってから、あと十五年といった時間は必要だ。戦前の映画会社の女性労働者の群像も、国際劇場のダンサー風でこれもどうかとおもう。当時を知る老年者の一人としてかなりしらけた。前作でも感じたが、この作者、作と演出のバランスにかなり研究の要アリで、振付など同じ繰り返しがかなりあるのも気になる。下手なミュージカル風にする必然性など何もない。
俳優は万里紗、佐野美智子が演出の線で健闘しているが、元気の良いところが単調であまりにも今風。見ていてかえってはぐらかされてしまう。脇だが全作でも良かった武田知久、この人は細かく柔軟でいつ見ても成長している。

ハイ・ライフ

ハイ・ライフ

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2025/02/07 (金) ~ 2025/02/18 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/02/09 (日) 14:00

このジャンキーたちの疾走感はどこから来るんだろう?
ムショから出たり入ったりを繰り返す行き当たりばったり人生の、どこからこんな
転がるようなスピード感がほとばしるんだろう?
怒涛の台詞に見ている自分が前のめりなっていくのが心地よい1時間50分。
終わり方がまた心憎い。

ネタバレBOX

対面式の客席を挟んで長方形の舞台。
四隅には固いベッドが置かれ、ハケた役者はそのベッドへ倒れ込んでいく。

ディック(千葉哲也)はジャンキー仲間でも策士で通っている。
今も銀行のATM強盗計画を立てて、昨日7年ぶりにムショから出てきたばかりの
バグ(塩野谷正幸)を仲間に引き入れようとモルヒネで誘っている。
もうクスリは止めたんだ、と言いながらまた昔と同じ生活に戻って行くバグ。
ドニー(若杉宏二)は人の好いコソ泥、薬のせいで内臓のほとんどは移植が必要な状態。
短気で暴力的なバグを怖れているが、ドニーもまた、ディックの計画に無くてはならない
メンバーだ。
そして一人だけ、ムショ暮らしの経験が無い色男ビリー(小川輝晃)も今回初めて
一緒に仕事をすることになる。

みんな破たんしたような人生なのだが、一人ひとりを見ると誰もが持つ弱さを体現していて
その個性は哀しいほど魅力的だ。
銀行の前に止めた盗難車の中で、仲間割れしそうなメンバーを必死でなだめる
ディックの呼吸につられて、観ている私の肩に力が入る。
いつ爆発するかと息をのんでバグを見ているときも、どもりながら言い訳を重ねる
ドニーを見ているときも、”殺られる前に殺る”気分でナイフを突きつけるビリーを
見ているときも、、彼らに感情移入せずにいられない。
一緒に切羽詰まって追いつめられて、私の気分もどん詰まりだ。
そしてものの見事に、計画は失敗に終わる。

ビリーの挑発を受けて、逆に彼の手からナイフを奪って刺し殺してしまうバグ。
血にまみれたナイフを、気を失ったドニーの手に握らせて逃げるバグとディック・・・。

なのにあの終わり方、爽やかな明るさは何だろう?
ドニーは刑務所から病院へ送られ、必要な臓器移植手術を受けて元気になった。
そしてバグの「なあ、ビリーは俺に殺されたかったんじゃないか?」という意味のひと言。
救われないジャンキーが皆救われて、また笑って次の計画を考え始める。
失うもの、守るべきものを持たない彼らジャンキーは、ある意味最強だ。

この4人全員に感情移入させる役者陣が秀逸。
台詞もキメッぷりも凄まじいほどのリアリティに首根っこを押さえつけられた感じ。
すごいホンだなあ。
モルヒネさえあればハイ・ライフ!
次の銀行強盗に失敗しても、ハイ・ライフ!



カタロゴス〜「数」についての短編集〜

カタロゴス〜「数」についての短編集〜

プロデュースユニット・カムパネルラ

劇場HOPE(東京都)

2025/02/07 (金) ~ 2025/02/11 (火)公演終了

実演鑑賞

「数」にまつわる短編作品、抽象的なセットの組み合わせによって異なる物語が展開される
余り一の悲哀、最善策が生み出す意外な結果、近未来の人間性など、笑いを散りばめつつ
考えさせられる意欲的な作品

映像都市

映像都市

“STRAYDOG”

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/02/05 (水) ~ 2025/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

昭和時代のストーリーを、懐かしく観劇できました。

ネタバレBOX

3つのストーリーが並行して進み、集約されていく、切ない結末ながらも、秀逸な作品でした。
舞台セットも、素晴らしかったです。
映画館,映画撮影風景や登場人物などの懐かしい雰囲気が、よく出ていました。
女性映画監督第一号

女性映画監督第一号

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2025/02/08 (土) ~ 2025/02/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

所々欠けた木製の梯子が十余り舞台上部に吊るされている。映画のフィルムをイメージしているのだろう。欠けたフィルム、一体何が欠けたのか?

1959年(昭和34年)、京都の坂根田鶴子(たづこ)55歳の家を訪ねて来た映画プロデューサー(藤井咲有里さん)と助監督(岡崎さつきさん)。岡崎さつきさんは浜野佐知(300本以上ピンク映画を撮っている女性監督)をイメージした鋲の付いたPUNKな革ジャン姿。
坂根田鶴子(万里紗さん)が1934年に書いた手書きの準備稿を押入れの奥から探して持って来る。『Daddy-Long-Legs』。
結局その企画は実らず、1936年『初姿』を日本の“女性映画監督第一号”として撮ることとなる。当時32歳。

訪ねて来た二人に本当に撮りたかった映画について語るうちに坂根田鶴子は若返り、いつしか1929年(昭和4年)の京都・日活太秦撮影所前に立つ。24歳。
運命的な天才映画監督溝口健二(内田健介氏)との出逢い。夫の女癖の悪さに神経をすり減らす溝口千枝子夫人(佐乃美千子さん)との交友。

1933年(昭和8年)、大ヒットし、溝口無声映画時代の代表作となった『瀧の白糸』の撮影風景。浦辺粂子(岡崎さつきさん)と岡田時彦(峰一作氏)。

女性であることを全て捨てて男社会に飛び込んだ坂根田鶴子。一本のドイツ映画『制服の処女』に衝撃を受ける。レオンティーネ・ザーガン監督からスタッフ、キャスト、ほぼ全て女性。こんな映画を私も作りたい!

主演の万里紗さんが抜群に美しい。手塚治虫の漫画キャラのような表情。輝いている。
内田健介氏は今回も最高。溝口健二の天才と駄目人間の振れ幅を人間臭く形取る。
佐乃美千子さんも魅力的。ハイヒールのまま後方に飛び降りるシーンには驚いた。かなり段差のあるセット、振り向かずにポンっと。相当日々身体を動かしているのだろう。キレキレのダンス。
何役も兼ねる役者陣の着替えとキャラ変にも感心。
岡崎さつきさんは強烈な印象を。
内田靖子さんは癒えることのない心の痛みを。

ウォルター・ドナルドソン作曲の『私の青空』の替え歌が今作を一本貫く串となる。
戦前の映画黎明時代、魅入られた者達の狂騒。どうしようもなく映画が好きだった。この世よりも、銀幕に映し出された虚構の世界こそが真実だと思った。
かなり演出に力を入れ工夫を凝らしている。
見事な作品、130分、面白かった!

ネタバレBOX

溝口健二の物語が面白すぎるので、後半満州篇から戦争責任の話になる流れにちょっと無理矢理感。やはり敗戦の混乱の中、満州から何とか引き揚げ、溝口を訪ねて松竹でスクリプターの仕事を貰う描写。世界的名声を得ていく溝口、対照的に編集の記録係しかやらせてもらえない坂根の後半生。国策映画、啓民映画を撮ってきたことへの無意識に潜む罪悪感。それを溝口との関係性から描いて欲しかった。
井上ひさし節のように西瓜をガジェットとして巧く使っている。ラストの流れはこまつ座っぽい。

坂根田鶴子は後年女性と暮らしていたので同性愛者と思う人も多いらしい。

全く関係ないがアントニオ猪木は4回結婚していて最後の女房がカメラマンだった橋本田鶴子さん。猪木は「ズッコ」と呼んでいた。
『パラレルワールドより愛をこめて』 『パラレルワールドでも恋におちて』

『パラレルワールドより愛をこめて』 『パラレルワールドでも恋におちて』

ザ・プレイボーイズ

シアター711(東京都)

2025/02/02 (日) ~ 2025/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

愛→恋 の順で、1日でハシゴで観ました。
脚本は正直、余白があって想像の幅があると言うよりも、色々と解像度が低いなって思いました。
ただ、上演時間1時間。チケット代もお手頃で、リピートや逆チーム観る場合は割引。
そして、役者陣が両チーム素敵で、物足りない本を豊かにしてくれていた。
公演は総合力なので、いい公演だったのでは、と。

何時までも果てしなく続く冒険

何時までも果てしなく続く冒険

ヌトミック

吉祥寺シアター(東京都)

2025/01/17 (金) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

久々のヌトミック。宣材も随分前に手元にあり、吉祥寺シアターでやるというので観に行く。(もう一つの後押しは(忘れていたが)滋企画の次回公演に演出として迎えていた事。)
ドラム、ギター(他諸々)、キーボードの三名の演奏と、俳優たちがどう絡むか・・舞台上の奥行の中間あたりに楽器パートの各エリアが下手側、上手側にあって、俳優はその間を縫ったり舞台前で、基本無対象で喋る。
思った通りダイアローグは無く詩的な散文を喋る。演劇の時間の「次の瞬間」への白紙の期待を用意するのは俳優でなく音楽だ。言葉は大したことを言っていない気がしている(言語芸術の側面が弱い)。音楽がその穴を埋めていると感じる。
アフタートーク(つやちゃんとの)で主宰の額田氏が言うには、今回は演者の「役として語ってもらう」面を意識した、との事。従来は「役が無かった」、つまりテキスト・スピーカーとして役者に立たせていた。
地点の手法では延々と「動きながら語る」パフォーマンスの各演者は「役を演じる」というより、当てがわれた役が受け持つ台詞をその身体で語る、という現象だった。これは一つの確立された形態だ(地点の場合「動きながら語る」身体性と声・発語の力が突出)。ヌトミックに限らず「一人称語り」のテキストの上演では、その演劇表現的欠落を補う部分に独自の発想や演出力が発露するが、そこでもテキストの力は重要になる。
今作ではやはりテキストに引き込む力がなく、それは「役」的なものを当てがうといった手法以前の問題に思える。で、どうしても音楽性の高さがアンバランスに際立つ。中盤、言葉のリフレインから複雑コードのファルセットのハモりがクライマックスを作っていたが、音楽ライブとして耳が聴いていたら、素晴らしい瞬間だったろう。
だが「演劇」の中で用いるにはそのストーリー上の必然から用いられる事が理想である所、文脈が分からないため「高まり」に自然に同期できない。折角だからその奥に秘めた狙いを汲み取った気になる観劇の営み(解釈先送り)はよくやる事だし可能だが、「乗らない」選択も出来てしまう。私は分からないものにはやっぱり乗れない、となった。
芸術作品には解説によって作者の意図に近づける事があり、かつ意図が分った方が断然いい場合もある。今作も意図を伝える補助的な何かが欲しかった。言葉を使うとすれば、それは舞台製作上の着想などは二の次で、ここで言う意図とは「何がこれを世に出さずにおれなかった理由か」の自身なりの言葉、社会に向かって自己証明する公的な言葉の事。
色々難癖をつけたが、あるいは自分がいずれ超克するかも知れない「見慣れないものへのハードル」の可能性も無くはない。

おばぁとラッパのサンマ裁判

おばぁとラッパのサンマ裁判

トム・プロジェクト

紀伊國屋ホール(東京都)

2025/02/03 (月) ~ 2025/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

トムプロジェクトは昨秋久々に目にしたが、せせこましい時世をチクリとやる喜劇、舞台では初見の大和田獏の鷹揚な風情も芝居に合っていた。
その点今作では、柴田理恵のおばぁ役からして喜劇の作りとは言え、太川陽介共々、芝居を自分に寄せ過ぎ?の嫌いあり。
大和田氏(娘の友達の父、実は判事)は仕草が押し並べて主役の間合い(もしや台詞の出が遅いのを芝居にしちゃってる?)、太川氏(おばぁが相談に行く弁護士兼議員)は逆に脇役に寄り過ぎ(おちゃらけ風)、もっと草臥れたリアルな中年の深みを湛えていたかった。
そういった役人物の形象の点ではやや淋しい思いがしたが物語は面白かった。

米国統治下の沖縄で、庶民の食卓に並ぶささやかなおかずのさんまに掛けられていた関税が取り払われ、本土の身内から魚を輸入しているおばぁはウハウハ。ところがそこへ関税復活の報が入り、おばぁは立ち上がる。自分の儲け、もとい自分たち家族の生活を守るためだ。関税が無ければ安く売る事ができ、沖縄の家庭の食卓にはお魚が出る。その魚を売ってる自分らも、勿論儲かる事は嬉しいが、何より誇らしい。お客の顔が見えている。商売というものの原点に思いを馳せる。
時代は米国支配下の沖縄と古いが、自治政府の上に君臨するギャラウェイによる関税復活と、庶民・中小いじめの税制を断行する今の財務省(の影響下の政府)が、冒頭の展開でいきなり重なる。
庶民は庶民で頑張っている、それをネコババして自分らの私腹を肥やす支配者という構図が明瞭だ。
願わくは劇中において税というものの本質、正当性の議論が、今に重なる形で展開しないかと最初期待したのだが、焦点は外国支配の不当性に・・それは当然そうなるっきゃない。
ただ、お決まりの正義論に収斂する事の懸念は、それを唱える側が人間的にも無垢で汚れがないという描写に流れがちな事。もっとも本作はおばぁも弁護士も判事も「打算もあれば葛藤もある人間」として戯曲にはっきり書き込まれてあるのだが、演技上そこがさしたる壁になっていない。乗り越える事が決まってるドラマの進行上、ちょっと停滞してみせなきゃ、くらいに私には見えてしまい、ドラマの起伏が乏しく映った(要は予定調和)。
また演技論に戻ってしまいそうだが、自分の好みについては今日はこのへんで。

『APOFES2025』

『APOFES2025』

APOCシアター

APOCシアター(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/02/09 (日) 16:00

価格1,500円

「ちとふな殺人案内」観劇。
何年かぶりに行ったAPOCシアター。
一人芝居で尺もそれほど長くない(約50分)のに、驚くほど多くのシーンがあった

緋色、凍レル刻ノ世界、永遠

緋色、凍レル刻ノ世界、永遠

三栄町LIVE

三栄町LIVE STAGE(東京都)

2025/01/08 (水) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/01/20 (月) 19:00

価格3,500円

Bチーム観劇。主役の神村風子さんの全力の芝居が良かった

ネタバレBOX

再再演とのことだが今回が初見。2017年の自分の芝居と共通点があった

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