中古少年漂流記の観てきた!クチコミ一覧

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繋がらない世界の話【終演しました!たくさんのご来場ありがとうございました】

繋がらない世界の話【終演しました!たくさんのご来場ありがとうございました】

ソテツトンネル

RAFT(東京都)

2010/12/14 (火) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

なんというのか……
「ノアの箱庭」と「かいたい」の回を観たのだけれど、佇まいは面白そうで、面白くなりそうな雰囲気もあるのだが、どちらの芝居も結局イマイチという感じのまま終わってしまった。起承転結の起と承だけ、あるいは起だけ観たような不思議なイマイチ半端感がどんよりと全体を包んでいた。この先どうなるかは気になったのだけれど、不思議なイマイチ半端感は、今のところ私には「つまらない世界」でしかなかった。もう少しで次の世界へ繋がりそうな気もするのだが……。

ネタバレBOX

会場の狭さも問題のひとつなのかなあ。「ノアの箱庭」では役者が大きく動けないでいらだつような感じが伝わってきてこっちが息苦しかったし、「かいたい」の交通量調査の3人は、イスに座りっぱなしで動かないのではあるが、もっと広い場所にポツンと3人固まって座っていたら、それだけでもっと面白みが出た気がする。前の芝居の道具類を舞台から見えないようにできないのも厳しい。
さよなら渓谷

さよなら渓谷

演劇企画集団THE・ガジラ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2010/12/05 (日) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

まさに、全編濡れ場!
というのは冗談で、舞台が水浸しになるほど、水が印象的に演出に使われる。それなりに寒い季節だけに、役者さんも大変です。内容は、表面上は事件の謎解きでありながら、そこがメインではなく、むしろ人間の心理の奥深い部分に向かい、本質や根本を問うようなものなのだと思う(そーゆー意味では、けっこう怖い)。なんていうと、小難しく聞こえるけど、たった5人の重みのある演技にグイグイ引き込まれる、見ごたえのある作品。(当然、あの実在の事件を思い出し、犠牲になった子供を思うと、なにやら二重に悲しい部分もあるけど……)

ネタバレBOX

繰り返しますが、皆さん濡れるけど、濡れ場はありません。濡れ場はありませんけど、鮮烈な下着姿の女性は登場します。鮮烈な下着姿の女性は登場するけど、本当に劇中のような生活をしていたら、あんなにきれいなお姿のはずはないと思います。これは、芝居にリアリズムがないと批判をしているのではなく、おかげですさんだ気持ちにもならずにすみ、眼福でありましたと申しております。
TIC-TAC 終了いたしました。御観劇くださった方々、出演者、スタッフに心から感謝しています。アリガトウゴザイマシタ。

TIC-TAC 終了いたしました。御観劇くださった方々、出演者、スタッフに心から感謝しています。アリガトウゴザイマシタ。

anarchy film

新宿歌舞伎町特設劇場(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

まるで頭の中に角の鮮明な金属の立方体でも突っ込まれたような
快感!(意味不明) 雰囲気のあるキャバレー跡地は、舞台美術を越えた舞台美術ともいえるような趣で、開演すぐから物語が疾走し、ダレることなく(しかもほとんどギャグ的な部分なしで!)2時間越えのフィニッシュへ! アングラ(なんか懐かしい言葉!)ムードもあり、役者の見せどころもいろいろ。パソコンは使っても難しいIT用語は一切ナシ(笑)。歌舞伎町の片隅で謎を膨らませながら進むビターテイスト・サイバー(?)・ファンタジー! その独特の世界観で一杯の山の手線は、新宿駅13番ホームから私の趣味のど真ん中を突き抜けて走り去って行った!(ちなみに◎の方のキャストの回でした)

ネタバレBOX

受付が立派なので驚いた(笑)。それはともかく、「アナタハ コノ物語 ノ 全テ ヲ トキ アカセルカ?」なんて挑発的なセリフがパンフの表紙に書いてあるんですけど(笑)、実際は、いろいろな解釈ができるふくらみのある物語だと思った。そのため、不安定でどこに行っちゃうかわからない感もあったんだけど、それが良かった。気の小さい私は、全てはお母さんの妄想でしたという、一番傷つく人が少ないコースで丸く収めたいのですが……。
シルシルシ

シルシルシ

public doc

根津教会(東京都)

2010/12/09 (木) ~ 2010/12/11 (土)公演終了

根津教会というプチな空間で礼拝、
いや、演劇を見るなんて私には貴重な体験だった(しかも牧師さんの説教(?)付き)。物語も根津教会の建物に似て、こじんまりしているけど魅力的。わりにシビアな内容が出てくるのも良かった。ただ、病院、遠くが展望できる山、そして死んだ者が駐留する場所(?)など、登場人物以外に人がいないであろう場面で、対面方向のぎっしりの客が見えるという状況は、どうも臨場感をそぐ感じ。サックスとドラム(でいいのかな)は、葬送行進のようで面白かったけど、教会のオルガンは音が悪すぎです、牧師様。あと、正直なところ、最初と最後の歌が非力。あの場所で、もっと説得力のある歌だったら芝居の印象は格段に良くなったと思う。

ネタバレBOX

教会で、クリスマスも近いってのに、金に目がくらんで友達を崖から突き落とす女の話と、死んで妹に旦那取られる女の話だなんて(オシッコもらす男の話なんてのもあったな)……好き!
『共犯者』公演終了 ご来場ありがとうございました。

『共犯者』公演終了 ご来場ありがとうございました。

津田記念日

OFF OFFシアター(東京都)

2010/12/10 (金) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

チラシを読んだだけで魅かれる不思議な状況。
犯人の、悪ふざけのパズルのような仕掛けに、知的好奇心を刺激される。が、途中から物語は一変、緊迫感に包まれた惨状に……。状況が大きく変わっても、変わらぬ緊張感で最後まで物語が続き、しかも2つの場面を行き来するうちに、絡みあった糸がほぐれてゆく。最初のトリッキーな仕掛けとは違う、物語そのものの仕掛けが姿を現す。謎が解けていく快感。その一方で、暴走した犯人“たち”が突きつける言葉は胸に重く迫ってくる……。あれだけの人数とスペースで(むしろそれを上手く利用して)作り上げた、息詰まる空間が素晴らしい。

ネタバレBOX

閉じ込められた4人のうち、犯人以外の3人に思い入れがしにくいのが残念。だって、最初から最後まで男2人は自己中心的で尊大、女はまともそうに見えて役立たず。3人とも可愛げが少しも感じられないから、いまいち心配してあげられないんですよ。3人がそういう人間になった理由が垣間見られたら、またちょっと違っていたのかも。あと、銃が出てきたら、まず「それで錠を撃ち壊せ」とか「それで錠を叩き壊せ」と言い出す人がいそうな気もした……。
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エムキチビート

シアターサンモール(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

何か起こりそうな(起こるンですけど)舞台美術
がそれだけで雰囲気を盛り上げる。物語は、ゲーム、仮想現実、精神世界といった感じの、近年よく見かける内容で、劇団、あるいは役者のファンが多いのか、あまりたいしたギャグでもなくてもウケたり、特定の役者のギャグにだけ過剰に反応する人がいたりして少しうろたえる(笑)。そんな状態だったから、前半はまあまあという感もあったが、物語が収斂しだした終盤はスピード感も迫力もあり、謎ときも鮮やかで、とても演劇らしい楽しさを味わえた気がした。わりと月並みに思えた設定に沈んでしまわず、人間の物語になっていた。ちなみに、男性客にとっては、会場でくれるチラシ類に入っている吉木りささん(ヒロイン)の写真集のチラシ(クラッ……!)を事前に目にするかどうかで、また違った味わいがあるかも!?

ネタバレBOX

舞台上をうろうろするイイミドリクマナオスケ(勝手に命名)がいい味出してました!?
百枚めの写真

百枚めの写真

トム・プロジェクト

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

とても陳腐な芝居だと思った……
……かもしれない、あれらの写真がなかったら。いや、決して芝居が悪いと言っているわけではないんだけど、戦争関係のものっていくらでも感動しちゃう話ってあるわけで、ハードル高いじゃないですか。そんな中、舞台に大写しにされる写真に、圧倒的な力がある。それは、戦地にいる父親や夫や息子に送るための家族写真。家族写真といっても、父親や夫や息子がいない、欠けた所のある家族写真。人数も服装も表情も様々なんだけど、彼ら彼女らの視線のはるか遠くにいるのは、その写真に足りない誰かであり、帰らないかもしれない誰か。そう思って写真の中の人たちの瞳を見ていると、それだけで泣けてくる。その一方で、淡々と投影される写真が、お涙頂戴っぽくなる物語を現実に引き戻すような力もある。庶民の記録ともいえるしゃしん。その静止画をうまく物語に溶け込ませ、しかも効果的に使って独特の作品にしていると感じた。

ネタバレBOX

しかし、最初にスカイツリーが登場するとは(笑)! それに主人公の役者は、1人3役ですよ(笑)!
ゼロイチ

ゼロイチ

劇団K助

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2010/12/09 (木) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

2本立てと言ってもいい構成で、
前半は、ほぼ想像した通りに展開して、それでも笑える大衆演劇的喜劇。後半は、ちょっと感動させる再生物語。物語の性質の違いがお互いを引き立てているバランスの良さを感じた。そして、2つの物語を妖精が狂言回しとして繋げるといった感じなんだけど、妖精の存在が、最後のちょっとした仕掛けを含めて、いいスパイスになっていたし、水先案内にもなっていて、とても観やすく、暗くならず(後半は、内容的に重い部分もあるのだが)、ストレートに楽しめる印象でしたね。

ネタバレBOX

内容的には満足なんだけど、「説明」にある数字から期待した内容とはちょっと違う印象。いろいろな数字にこだわった内容かと思ったけど、0と1だけに絞られているから(ま、タイトル通りなんですけどね。「説明」の内容も正しいし)、結果的には「あるか、ないか」「もし……だったら」「運命を分けた瞬間」的な、わざわざいろいろな数字をあげる必要のない、ありがちな方向に落とし込まれている感じ。「説明」の前半部分のような、人生の中の数字にこだわった作品も、作ってくれないかなあ……と、ゴミが花吹雪になった風とホコリの中で思いました。

クライマー、クライマー Climber vs. Climber

クライマー、クライマー Climber vs. Climber

WANDELUNG

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2010/12/02 (木) ~ 2010/12/06 (月)公演終了

うううううーーーーーんんんんん?????
「ある田舎町で、11歳の男の子が行方不明になり、一週間後に遺体で発見されるという事件があった。……(中略)……立場の違う様々な人の思惑が交錯する…」というチラシの緊迫感のある言葉で期待したんだけどなあ……しかも「一攫千金のクライムコメディ」とまであって、うわっ、どうやってまとめるのかなこれって……。まあ、チラシの通りといえば、その通りで、「謎が解ける」とか「事件が解決する」なんてどこにも書いてないし、人生あまねく喜劇だと言われれば、そうなのかもしれないし……でもなあ……約2時間半の芝居が終わった時、近くの席の男性が吐き捨てた「時間の無駄!」という言葉が、なぜか自分のことのように胸に痛かった……。所々にはいい感じの場面もあったけど、それがなんのための場面だったかが結局わからなかったしなあ……これだけで見えない部分を想像しろというのは厳しいしなあ……何がやりたかったのかなあ……あれが完成形とは思えないのだが……。

ネタバレBOX

映像を使うのに、しかもそれが2方向の大きなスクリーンに映るのに、そのどちらもよく見えない席がたくさんあるって座席配置、どうなんでしょう? それにあの配置だと、演技によっては、遠くて役者のセリフが聞こえない席もあったと思うのだが。あと、暗転があるたびに、まず客席までが明るくなるという謎の演出も、物語の中からいきなり現実に引き戻される感じで、あまりいいとは思えなかった(客席によっては、照明と音声のオペレーターさん(?)の顔だけが幽霊のようにぼうっと見えるし)。しかも、客席が明るくなった時に見えるのは、向かいの客席の、ドリンクサービスのアルコール類飲んで、上向いて寝ている人だったりするし(……苦笑)。会場の祭りの雰囲気の楽しい環境は、おみくじ引いたり、駄菓子買ったり楽しませてもらったんですが。
モノクローム騎士 KNIGHT

モノクローム騎士 KNIGHT

無頼組合

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2010/12/03 (金) ~ 2010/12/06 (月)公演終了

ハードボイルドな物語だとばかり思っていると
泣きを見る。いや、もちろん、物語はハードボイルド的で、あのスペースであれだけハードボイルド風の雰囲気を出しているのはなかなかのものだけど(ちなみに劇団側は「今回はハートボイルド」と言ってますが)。主人公の探偵は、ハードボイルドというより朴訥ささえ感じさせるいい味があるし、危機的場面を切り抜ける方法に至っては……ああ、これ以上は言えない。誰にも予想できないと思うけど、いい意味でサービス精神旺盛です。

ネタバレBOX

虎の仮面をした悪党が、やっつけられて舞台から消える時のセリフが「いタイガー!」だもんなあ……(笑)。
嗚呼、青春が僕に輝かない。君にも輝かない。

嗚呼、青春が僕に輝かない。君にも輝かない。

コーヒーカップオーケストラ

明石スタジオ(東京都)

2010/12/03 (金) ~ 2010/12/06 (月)公演終了

はっきり言いますが、あそこのパイプイスは
他の劇場のよりお尻が痛い気がする。それにいつもそうなのかわからないけど、客席の段差が小さくて、後ろの席からは演者の腰から上しか見えない。おまけに、なぜか客席の室温は高いし……にもかかわらず、それを忘れるくらい楽しめてしまった。もっとも、いきなり神戸アキコさん出すなんてのは、怪獣が出てくる前にウルトラマンがスぺシウム光線を乱射しているみたいなもんで、反則ですけど(笑)。小ネタ満載、ギャグ山盛り、スベっても、コロンでも、屍乗り越えてどうにでもなれ、ナンセンス万歳!みたいな潔さがいい。チラシに「見終わって何も残らない!」とあったけど、心地よい疲労と満足感が残りましたね、私には。

ネタバレBOX

オムツ王子と、宙乗り王様もいい味出してました。オマケにジャンプ勝負まであるとは!(でも、あのチラシのデザインはダメですよ……あのチラシからでは、この面白さはまるで予想できないもの……)
SHINOBU’s Brain in the soup  weekly1  EGO-WRAPPIN'とメス豚の太股

SHINOBU’s Brain in the soup  weekly1 EGO-WRAPPIN'とメス豚の太股

アヴァンセ プロデュース

シアター711(東京都)

2010/12/02 (木) ~ 2010/12/07 (火)公演終了

登場人物がなぜか、話しだすと皆同様にキレて
怒り叫ぶ繰り返しというのが、観ていて疲れたし、登場人物をみな同じ印象にしてしまっていたと思う。物語の内容が、どこへ進むのかというようなものではなく、人間関係やそれぞれの心理を見せるはずのものだったと思うので、なおさらその点が気になった。劇中3回歌われる歌は、正直どうなんだろう……。

ネタバレBOX

結局、会話で表現しようとし過ぎなのかも。キレ会話ばかりがずっと続いた後、女性が女性の太ももをナメる場面では、他に音もなく、妙に深遠に感じたもの!? 白で統一された舞台の飾りは面白かった。
空気ノ機械ノ尾ッポvol.16

空気ノ機械ノ尾ッポvol.16

空気ノ機械ノ尾ッポ

テアトルBONBON(東京都)

2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

パフォーマンスと呼ぶには演劇すぎるし
……みたいな感じ。もちろん、パフォーマンスの定義も演劇の定義もよくわからない素人の私が言うのもなんだけど、それが私的には一番ぴったり来る表現だったりする。オーソドックスな演劇ではないけれど、問題作って言うようなものではない。ちょっと新鮮で、ちょっと安全で、ちょっとコントで、ちょっと演劇で、かなり元気で、ちょっと難解だけど、ちょっと分かりやすい。コレがこの劇団のオリジナルのブレンドというべきなんでしょう。こどもの観客を受け入れようとしているのも特徴的だし、そういえば子供番組みたいな内容だとも言える。もちろん好き嫌いはあるだろうなあ。私なんかには割と新鮮だったけど、私の隣の席の人なんか、開始5分でため息、10分であくび、15分で爆睡だったもの。

ネタバレBOX

観客に手拍子を求めたりする場面も、嫌いな人は嫌いだろうなあ。私はいい年して笑顔でやっちゃいますけど(子どもっぽいだけか?)。箱を投げ落とすところなんか好きだし。そういえば、「箱」を「運ぶ」から「ハコーボ」というタイトルだったと聞いて、面白いと思うかどうかあたりがこの公演を楽しめるかどうかの境い目か!?
三重奏:フレミングの左手

三重奏:フレミングの左手

三重奏:フレミングの左手

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

3劇団のオムニバス公演
なんだけど、だったんだけど、のはずなんだけど、どういう訳かその印象が薄い。よくわからないのだけれど、明らかにストーリーも表現の仕方も違うといえば違うのだけれど、工夫もあるのだけれど、近いといえば近いというか、どーも似通った空気感みたいなものを感じてしまった。「青春」という統一テーマの解釈が似ているせいだろうか? いや、観客に対して呼び起こさせる感情が同じせい? 個人的な趣味としては、もっと各劇団の表現の方向に差(それぞれの解釈の飛躍?)があったほうが、お互いに引き立ったと思う。でも、こういう企画は好きです。

ネタバレBOX

あれ以来、ハンドクラップの音が脳裏から離れません(笑)。ところで、3劇団、いずれもシンプルな舞台で演じられるのだから、公演直前に観客の前で順番を決めるなんてどうですかね。演者にも観客にも、ちょっとだけ緊張感と興奮が増す効果があるかも!?
測量

測量

タテヨコ企画

笹塚ファクトリー(東京都)

2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

わっ、抽象的な舞台美術なんだ!
と思っていたら、けっこう山奥の小さな旅館のロビーが舞台。そのように使われると、そう見えてくるから面白い。でも、かなりシャレた内装の旅館です(天井からぶら下がってたあれはなんでしょう? 単なる飾り?)。両親のこともあって、それぞれに悩んだり、傷ついたり、そしてわがままだったりもする三姉妹の、誰か一人には、いや、時には三人すべてに観客は思い入れのできるであろうお話。じんわりと胸に浸み込んできます。それぞれの個人的問題は、どれも片付いていないともいえるんだけど(笑)、それでも3人が過去や現在を再確認し、今までより少し強くなって、これからも生きていくという感じが爽やかでした。

ネタバレBOX

蛇奥様が92歳だったとは……。
娑婆に脱帽

娑婆に脱帽

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2010/12/01 (水) ~ 2010/12/14 (火)公演終了

自称「マン・ツー・マン公演
(観客の人数と出演者の人数が同じ!?)」というだけあって、人の多さがまさに昭和30年代という感じ(あれで本物の子供が走り回ってたら完璧!?)。それだけでも見る価値あり。そこで演じられるのもなにやら懐かしい昭和的喜劇。頭にカーラーしている女性がいたり、呼び出し電話があったり、薄汚れていたり、おせっかいだったり、細かい部分でも昭和テンコ盛り。でも、開演前の「上演中にトイレに行きたくなった方は、すぐ外のコンビニか公園の公衆トイレを使ってください」という説明は平成的喜劇!?

ネタバレBOX

ピアノやお金のやり取りの理屈で、少しあやふやな感じの部分もあったけど、すべてはサービス精神旺盛なバルドーさんの脚線美で許す気になりました。ブラボー!
その王国の夜は明けない

その王国の夜は明けない

シアターノーチラス

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

個性的な登場人物が多く、
それがとてもわかりやすく表現されているのだけど、これからという感じのところで、わりとサラッとまとめられてしまった印象かな。人数もそれなりなので大変なのだろうけど、もう少しそれぞれの登場人物のことを深く知りたかった。甘みもあり、マイルドで口当たりもいいのだけれど、もう少し、ゆっくりコーヒーの苦味と香りを楽しみたかった、みたいな。

ネタバレBOX

段ボール箱持ってうろうろの設定は面白かった。あれで、舞台上に見えていないお店の状況もよくわかったし。物語の終盤で本当にコーヒーのいい香りが会場に充満するのだけれど(そーゆー遊び心は楽しい)、あのあと会場でコーヒー売ったら売れたに違いないですね、「王国ブレンド」とか名づけて(笑)。あの店、コーヒー不味いという設定だけど(笑)。
この手にあまる「私」の体とエンジンと【ご来場ありがとうございました】

この手にあまる「私」の体とエンジンと【ご来場ありがとうございました】

みきかせworks

Darts&billiard BOOMERANG(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/27 (土)公演終了

会場のダーツ&ビリヤード・バーの受付で
渡されたチケットは円い紙のコースター。これでドリンクを受け取れというのだけれど、よく見たら、水なんて吸わない紙でできていて、しかも円の縁が凸凹でキレイな形に切れていない。つまり、手作り感満点なんだけど、気取らず、遊び心と作品への愛情を同時に感じるシロモノで、まさに公演もそんな感じ。小さなスペースなので、演技以上に3人の人間そのものの魅力が体温とともに伝わってくる。閉じられた空間でのバグパイプの生演奏は、一気に世界をひとつにするような迫力があって面白かった。

ネタバレBOX

名嘉さんの「●●●●は飽きた~!」とか「●●●●してー!」(気が弱いので、ネタバレでも書けません……あまりに直球で(笑))とかいう叫び声の迫力は、ある意味バグパイプを超えていたかも……。
空を見上げる

空を見上げる

HOTSKY

cafe MURIWUI(東京都)

2010/11/23 (火) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

なんといっても舞台がいいよね。
ホンモノのカフェを使って、しかも小さな庭のようなオープンカフェの部分があって、店内には空が見える窓がある。そこで、ドリンクを注文して、観る。あまりにリアルで、隣のテーブルを盗み見ているみたいな気恥ずかしさもあったりして。芝居は始まってるのに、全く気づかず、知り合いとおしゃべり続ける観客までいる始末。ただ、環境はいいけど、そこでの会話の前半は、逆にリアル過ぎて退屈な部分もあった。だって、本当にカフェで耳にするような会話だから。後半への流れとして必要なのはわかるし、単なる好みの問題なのかもしれない。でも、環境も内容も非日常性を失うと、演劇ってどうなるんだろう……なんて考えながら観てしまいました。窓の外の日も暮れていき、後半の3人は、良かった。特に美音さんの飲み食いしながらの演技がお見事。

ネタバレBOX

ラストで自宅飲み会に移動するために店をでるとき、この先どうなるのか気になって、あとをついて行きたいストーカー気分でしたね。
ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

ハイイロノ・ド・ンゾコ [皆様、応援ありがとうございました!大盛況のうちに公演無事に終了いたしました。これにて休止させていただきます。ちょっと充電してきます…では、また。]

サルとピストル

王子小劇場(東京都)

2010/11/25 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

活動休止ってことで
いわば今回の公演は、さよならパンティー(こらこら)……じゃなかった、さよならパーティーみたいなものなのですね。どの席にも必ず死角が生まれるようなユニークな舞台設計!? 最後は山田洋次監督の映画を思い出したくなる感動的な大スペクタクル!? しかも、変態を通して……じゃなかった、全体を通して仮面舞踏会(こらこらこら)!?  登場人物で唯一まともな(実際は逆か?)由美さんのアニメ声でのボヤキが、実にまっとうでずっと笑ってました。女性陣の衣装が良かったです(むろんここは外側の衣装のことです……意味深……)。

ネタバレBOX

アフタートークの質問コーナーで、観客からたくさんのパンティーをどうやって用意したのかという質問が出たときの「えー、それにはちょっとお答えできません……他に質問ありませんか。どんな質問でもお答えします」なんて、マジに言ってたんですけど……。

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