ヨウの観てきた!クチコミ一覧

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東京ねじれ

東京ねじれ

東京ネジ

ワーサルシアター(東京都)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

「震災後」のために
「震災前」に公演が決定していた、「震災後」のための作品。とてもいいものを観た。
天災というのは唐突すぎて、いっぺんにの中にいろんな詳細を持ってかれたあとは、しばらくそれどころじゃない時間に懸命になる。今現実はまさにその渦中だろう。
けれどいつか彼らには、持ってかれたこまごまとしたものを取りに行く時間が必要になるはずだ。
この作品が描いてるのはそんな、彼らたち自分たちが必要になる「これから」だ。
しかし何より、重みのある題材を取り上げつつも、それをありがちな胡散臭さや湿っぽさとして見せないところがいい。
高野文子やこうの史代のマンガの読後感のような、あるいはマームとジプシーのような、言葉のたおやかな折り込みと女性的な繊細さ。
噛み締める程に旨味がでる味わい深い乾物のような作風は、決して理解しやすいものではないので、明快な物語が好きな人にはつまらないと思う人も少なくないだろうが、好きな人にはたまらないと思う。
役者は言葉の使われ方の妙も相まって印象に残る人ばかりだったが、特に双子姉妹の演技と声は今まで観て来た中でもかなり上位の気になる役者。音楽も好きだなあ。
まあとにかく観ていっぺんにファンになった。最近ここにレビューしてなかったのだが久々に書きたくなるほどによかった。いい劇団だ。
次回予告に高野文子の中編「奥村さんのお茄子」が入っていたので、観に行けたら行きたいなあ。

ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―

ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―

おぼんろ

GALLERY LE DECO 1F(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/05/05 (木)公演終了

満足度★★★★★

創意工夫と想像力
使用をめぐって管理人を口説き落としただけのことはある、大分アナログな創意工夫が凝らされたギャラリー空間の使い切りっぷり。
空間との関わり方を頭に入れて作られた作品はそれだけでもうかなり好きなのだが、通路もままならぬ観客のぎっちりさと、高さのある無造作なルデコ1Fと、観客と役者の空間作りの間で絶妙なバランスができていて、それはもう今まで観て来た中で「この演劇空間がいい」の3指に入る空間だった。
参加型というか巻き込み型なのが特徴的。観客と役者の間に他愛ないやくそくごとを取り決める、この距離感なんか懐かしいなあと思ったら児童演劇での観客の巻き込み方だ。このアットホームさにのれるかのれないかが分かれ目かも。引導されるがままに身を任せ、楽しもうという心意気を持ち想像力を働かせば、スペクタクル間違い無し。個人的には飛んでるシーンと食べてるシーンに超ワクワク。
一つ一つの言葉にのびのびとした力がこもっていて聞いてて気持ちいい。
シアターコクーンでの上演を目指しているらしいが、全国の小さな劇場や学校みたいないびつな空間の方がこの団体のおもしろみを上手く伝えられるんじゃなかろうか。むしろバラックとかで観てみたいな。

雲をつかむような冒険【当日券あり】

雲をつかむような冒険【当日券あり】

とくお組

駅前劇場(東京都)

2011/04/20 (水) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

ドーラ一家の生活
という言葉にワクワクする人は特に浸れそうな、すてきなファンタジー日常感。
役者がイケメン含む男性軍団のせいか若い女性客が目立った客席だが、イケメンじゃない役者も皆魅力的。おしつけがましくなくさらっと笑いを取ってく上手さ。疲れた時に観て、観終わったらあー面白かったーと誰かと言い合いニコニコしながら帰れる作品。

ひとがた流し

ひとがた流し

ブルーノプロデュース

タイニイアリス(東京都)

2011/04/22 (金) ~ 2011/04/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

おお、面白いなあ
上演3時間半。休憩込みで4時間弱の長さ。しかしこの作品に限っては必要な長さ。飽きずに全然観れちゃう。
作りはリーディングやみきかせの手際に近く一見シンプル。けれど演出がすごくよく練られている。ト書きの処理の仕方なり、言葉の身体の主体の不一致だったり、リアリズムとは違うさりげなくクールな演出は最後まで徹底していた。
役者もよく本を読みこなし身体に落とし込んでいる。小説ならではの情景描写や丁寧な文語体を、意識的な文語調とさらりとした口語とで織り交ぜつつ発せられてゆく時の感触は他じゃなかなか味わったことがない。とむさんの織り交ぜ方は絶妙すぎてそれだけでもう楽しい。
この重量この料金でこの観客の少なさはもったいないと思わざるをえないレベルの作品。

わが星

わが星

ままごと

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/04/15 (金) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

ひとまず記録
普段演劇を全く観ない、付き合い程度に来た友人が「当日券並んでもう一度観たい」と興奮ぎみに語る。そういう舞台。

weekly2【或る、致し方ない罪に対する やるせない復讐のはじまり】

weekly2【或る、致し方ない罪に対する やるせない復讐のはじまり】

アヴァンセ プロデュース

「劇」小劇場(東京都)

2011/04/13 (水) ~ 2011/04/19 (火)公演終了

満足度★★

酷い作品
「酷い作品」っていうと、ひっでえなあこれとか思いながらもちゃんと面白い愛すべき酷い作品と、本当どうしようもないなんでこんなの作ったんだと怒りが込み上げる酷い作品とがあるけれど、これは間違いなく後者。脚本も演出も役者もとにかく酷い。下品な下ネタと、無理矢理なテンションが痛々しい。暗転が無闇やたらと長い。それでも☆2つ付けてるのは二人程いいなあと思えた人達がいたから。

ネタバレBOX

自傷の人と殺人鬼の人はニヤリとさせる演技をしていて安心できた。
殺人鬼の人は前回もこの脚本家の作品でさらりとした殺人者を演じていたがそれも好みだった。芸人なのかな?よくわからないが役者としてとても気になる演技。
前回の作品はそれなりに見れたもんだったのになあ…なんで今回こんな酷いんだろう。
I/me

I/me

ConRary、

シアターブラッツ(東京都)

2011/04/09 (土) ~ 2011/04/10 (日)公演終了

満足度★★★

劇場/子宮
ここに存在し生活するという事。劇団理念からも窺えるが、ソーントン・ワイルダー、ままごと、マームとジプシーあたりの舞台が脳裏をかすめる視点と演出。個人的には大好きで興味深く追っている領域の色彩だが、圧巻の先達の作品を観ているためか全体的に「惜しい」という感覚がつきまとう。
それは肝心の日常の魅力が捉え辛いのが大きな要因かと。普遍的な、何の変哲もない日常を展開の動力にするとなると「人間」の魅力を見せて然るべきだと思うのだが、人物像や状況や言葉があくまで類型を超えるものでない。それが残念。実年齢を演じている時にはまだ惹かれる部分があったが、不安定な子供の身体を見せた前半ではふと冷静になる。象徴性を結構意識しているのであろう演出だったが、頭の比重が大きいなあと感じるシーンが多かった。
しかしオッと思う瞬間も幾つかあった。
物語の時間軸とは異なった、大らかな時間軸の動向と、数世代?の時間を一気に駆け上がってゆく最後の5分間のしなやかさなど。その5分は特別美しかった。

夏への扉

夏への扉

演劇集団キャラメルボックス

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2011/03/05 (土) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

タイムパラドクスなんて気にしない
キャラメルの演出や脚本に独特の押し付けがましさを感じもはや「良くも悪くも」という眼で観てしまってるひねくれた観客なのだが、今回はかなりすんなりと面白いと思えた。
原作はどうも名作と名高い古典SFらしい。やはりその面白さがこの公演の推進力になってるのだろう。ちょっと考えればすぐにタイムパラドクスが見当たるし、論理的に見れば突っ込み所満載なのだが、そんなことは二の次。グイグイと展開する冒険とロマンに溢れた物語の魅力には抗い難い。一言で言えばそう、夢がある。
原作が持つ力強さと、「SFっていいじゃない、夢見たっていいじゃない」と25年胸はって言い続けるキャラメルの志が丁度いい感じに組み合わさった良作。
権利の関係で絶対DVDでは残さないそうなので、気になる人は行って損はないかと。
ピートは正直ちょっと飼いたい。

ネズミ狩り

ネズミ狩り

劇団チャリT企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/03/03 (木) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

濃厚な群像劇
犯罪に直接的にあるいは間接的に関わらざるをえなくなった悪意のない小市民達を、中立に近い視点から綴る渾身のストレートプレイ。誰がWキャストなのかわからない位役者も皆魅力的で、二時間がとても短く感じた。
一幕ものという、観客にとっても心理的に逃げ道のない舞台の上で、一番その場に一緒にいちゃいけない人が最悪のタイミングで集まってしまうスリリングさ。
誰も間違っちゃいないのに、自分のリアリティからどうしても対立する立場に立たざるをえなくて起こる修羅場の緊迫感は圧巻。実際にこんな場面に出くわしたら脱兎の如く逃げたいのだが、きっとそうもできずに背後の人々のように「ひー!」とか思いながら言う通りにしちゃうんだろう。
メインの人々だけではなく、この修羅場に居合わせた人々全ての人生が何か少しづつ変化を迎えていく様子をさりげなく描いていて、群像劇としてとても見事。
そしてびっくりすることにこれだけ描いてちゃんと笑わせている。最高にギスギスしたシーンで、妙になさけなく笑わせてくるバランスがいい。

ロクな死にかた

ロクな死にかた

アマヤドリ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2011/02/03 (木) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

満足度★★★

もっと動いて欲しい
言葉が言葉として、ダンスがダンスとしてバラバラに配置されてるなあというのがビックリしてしまった点。ひょっとこの、言葉と身体動作の音楽的配合センスに惚れていた自分にはあまり嬉しくないわかりやすさだな、と。
身体が言葉とわけられた分、舞台の見方としては言葉の、つまり物語の力に集中することになったのだけれど、話も話で謎解きホラーのごく具体的な導入が次第に抽象的に拡散していくような感覚で、さらに身の置き場が混乱してしまい、結果、キャラクターや展開が破綻してないか?とか、おかあさんとか出てくる意味あるか?ラスト取って付けたようでないか?とか。合理主義立場のツッコミ精神がフルに働いてしまった始末。
正直他の方の評価の高さを鑑みるに、どうも自分の見方がメケメケに混乱していただけなのかもしれないとも思うのだが、でも自分にとってこの公演は楽しくなかったのは事実。もっとひょっとこには動いて欲しい。ひゅっと息を呑ませて欲しい。

選曲センスは毎回ドツボだけれども今回は特に好き。曲欲しい。ミックスした曲なのかなあ。

パペット・オン・ザ・パニック 完全版【全ての公演は終了致しました。ご来場いただき本当にありがとうございました!!】

パペット・オン・ザ・パニック 完全版【全ての公演は終了致しました。ご来場いただき本当にありがとうございました!!】

隕石少年トースター

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/02/17 (木) ~ 2011/02/21 (月)公演終了

満足度★★★★

可もなく不可もなく
というのが正直な所。
ウィルメイド進め方をする作品だったので、ラストにかけてぐんぐん盛り上がって終わるのかなと思って観ていたら、思ってたよりあっさりな終わりでちょっと物足りず。
OPの窓の使い方がよかったなあ。

舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)

舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)

TAKE IT EASY!

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2011/02/17 (木) ~ 2011/02/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

原作ファンもぜひ
ust初回配信と東京公演を拝見。
演劇で本編ust配信したのはここが初かな?前例あったらごめんなさい。
でも普段演劇に触れない人達が数多く公演に触れ新鮮な感想を流すという、演劇×ustの可能性が見えたって意味ではこの公演がスタート地点って言っていい気がする。
作品自体は、原作ファンだが納得の出来。音楽と光と演出のトライアングルが、「あの人」を追う千代子の物語と絡み生まれるグルーヴは、風呂上がりのラムネで「くぁー!」となるようなたまらない疾走感に溢れている。パワーマイムの気の抜けようもいい。原作超えてるなと思う箇所もあり。それはネタバレで。
演技にちらほらキツさを感じる部分もあったので「文句無し」とは言えないのだが、上の理由も含め色々と足して割ったら☆5。

そしてこれをust配信をしてくれたことを本当に尊敬。
ぜひ後でust配信が実際の集客にどれだけの効果があったのかデータに出してもらいたい。ust後続増えろ!

ネタバレBOX

この作品の舞台化が成功するか否かのキモは、様々な時代と設定の千代子が一同に「あの人」を追ってゆく疾走感をどう再現するのかにかかっていたと思うのだが、観客の想像力に的確な働きかけをするわりきりのよい演出でカバーし、およそ演劇化しうる限りで最も理想的な疾走感になっていたと思う。
5人が千代子という1人の女優を演じるということ。あるいは、「あの人」を数人で演じることと千代子の最後の台詞の間にある関係。
人数や技法の使い方が単なる演出上の都合であることに留まらず、物語が本来持っていた象徴性をビビットにするという意味を持っていたのが、映画を超えた部分じゃないかと。
投げられやすい石

投げられやすい石

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/01/19 (水) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

気まずさの極地
これだから演劇ってやめられない。
訳あって幼少から「ひきこもり」の青年達を数多く見てきた。『ヒッキー…』で岩井秀人の「ひきこもり」の身体を観た時、そのあまりのリアルさに眼が離せなくなった。
言い知れぬ怯え、力の入り、目線、微妙に過剰な自意識。その後他の人が同じ役を演じていたが、圧倒的に岩井秀人の「ひきこもり」は本物だった。
ただ、個人的には物語としての『ヒッキー…』はあまりピンときてなかったのだが。
だが今作はすごい。すさまじい。岩井秀人の実体験から得た特異な身体性の抗い難い魅力が最大限に活用された。
あれは本当に、岩井秀人の身体でしか表現することができない。
また、「友人」関係のぐらつきも、実際交流が深く信頼関係があるのだろう松井周との間でしか表現できないだろう。
物語性に重きを置く人にとっては、この作品はほとんど何も起こらず最後だけ少し盛り上がるものとして映ったかのもしれない。
けれどそうじゃない。身体を通してでしか表現されない微細ななにものかが隙間に見える部分に網を張り、するすると観客をラストに向かって運んでゆく。この濃厚さ。
岩井は自ら「生涯最高傑作かも」と口にしているようだが、それも納得の公演。これは、うん、すごい。演劇ってすごい。

ながぐつをはいたねこ

ながぐつをはいたねこ

柿喰う客

三重県文化会館(三重県)

2011/02/19 (土) ~ 2011/02/20 (日)公演終了

ustで観劇
なので☆は無しで。
こども向きに作ったのであろう芝居のため、わかりやすいようにいつもよりちょっとスローでオーバーアクト。話は多分原作通り。
スーツにメイドに◇のライトに、演出も派手ではないが緩急しっかり押さえるとこ押さえた中屋敷節。
お遊戯的な児童演劇をこどもながらにダサいと思っていたような自分がもしこれをこどもの時に見ていたら、話の内容は覚えていなくても「なんかかっちょよくて楽しい」とワクワクした感触が残る程度にはクール。そしてそれって重要だと思う。
前にも書いた気がするけど、柿の舞台って本当演劇教育向きだと思う。
口語演劇の「演劇で表現するこをは身近だよ」って教育じゃなくて、「演劇って面白いんだよ」と発見させる教育として。
舞台が終わった後に入ってたこどもの「楽しかったあ」って素直な声の雄弁さよ。

『ながぐつをはいたねこ』で小さい子に原体験。
小学校高学年は『すこやか息子』で演劇表現の奥深さを噛み締め、中高生演劇部は『ダミーサークル』を演じる。本気で女優を目指すなら『いきなりベッドシーン』をやってみるのもいいだろう。
そうすれば日本の演劇界はちょっと明るくなる気がするよ。

ところで『ながぐつをはいたねこ』の教訓って「オシャレは足元から」ってことでいいだろうか。あるいは「形から入る」か。

眠狂四郎無頼控

眠狂四郎無頼控

松竹

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2011/02/16 (水) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

満足度★★★

書き割りもデジタルな時代
背景の書き割りデジタル映像がコロコロ変わるので、舞台上が小さなセットだけでも視覚的には寂しく感じない。なるほどエコだな。
剣の動きに合わせて映像で白い光が動くのが幻想的。デジタルだから可能になった殺陣シーンの光合戦はかなり見物。ただし、映像幕と人との間の関係で一階の中央寄りの席でないと効果は半減。
内容はド王道。ただGACKTスピードに合わせてるのか、すごくゆっくりに感じるのでセカセカしてる人には不向き。
GACKTの吐息が聞きたい人にはお勧め。

第十四回王子落語会

第十四回王子落語会

王子落語会

王子小劇場(東京都)

2011/02/02 (水) ~ 2011/02/02 (水)公演終了

満足度★★★★

江戸の風を見に
夜の部。生の噺家の落語は初体験。
歌舞伎を初めて観た時は「極端に戯化された人達がやる演劇だ」と思ったものだが、落語を観てると「一人でやる演劇だ」と思った。
伝説レベルで語られる噺家って、演出家としての優れたセンスと、それを演じる身体を合わせ持った人なのかも。
一般人が小劇場に足を運び辛いレベルで寄席って足を運び辛い。ましてや立川流って寄席持ってないんじゃなかったっけ?だから王子のこの企画は有り難い。演劇人ももっと落語見た方がいいよきっと。

おやすみなさい

おやすみなさい

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2010/12/22 (水) ~ 2010/12/23 (木)公演終了

満足度★★★

あえて言う
で?っていう。

こういったパフォーマンスは、観ながら何かを考えさせハッと気付く瞬間を持つことが大事だと思うのだが、どうもこれは雰囲気だけで終わってしまっている感。空気感以外の何を見せたかったのかがよくわからない。

アルファ

アルファ

パセリス

東京アポロシアター(東京都)

2011/01/29 (土) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★

物足りない
シュールな笑い(笑いでなくともシュールな作品)は好きでよく観るタチだが、このコント公演は微妙。4番とか中身は好き。だけど頭でが先行してて身体が追いついていない。ニヤッとさせてくれないこの感じ。シュールな作品がきちんと立つのに必要な舞台上のリアリティが見えてこなかった。

ORANGE

ORANGE

劇団PEOPLE PURPLE

PARCO劇場(東京都)

2011/02/16 (水) ~ 2011/02/24 (木)公演終了

満足度★★★★★

真剣
身体も内容も鍛え上げられた実直な芝居。
これだけ舞台上も客席も一同に鼻をすすっている舞台を観たのも珍しい。かくいう自分もしっかりすすっていたわけだが。
そして意外や意外、笑いがいい。関西の笑いが苦手な自分さえ不意に笑ってしまうような、テンポ良く嫌味のないボケツッコミ。題材が題材なだけに重くなりがちな所を、上手くバランスをとり、身構えさせずに観せる。
役者達の演技も含め、観終わって素直に観てよかったなと思える作品。

音尾琢真の上腕二頭筋は惚れる。

俺のお尻から優しい音楽

俺のお尻から優しい音楽

五反田団

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/02/04 (金) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

満足度

空間の広さが肌に凍みる
いくら悪ふざけだと公言していても、会場や知名度に何かを期待して行った人もいただろう(友人の母がそうだった)。
その人が最高にかわいそう。そんな、良くも悪くも酷すぎる公演。
それでも食事シーンの妙な生活感のようにベタ&チープがいつの間にかひっくり返っていくのかと期待していたら、まさかの首尾一貫くだらな展開。
普段の五反田団のやってることや小劇場を知っている人、演劇を「一周して面白い」の境地で観れる余裕のある人にしか楽しむ余地がないのが辛い。そして長い。
小劇場に何かを期待して来てしまった観客を数十人逃してしまったかと思うと、かなしいを通りこして怒りを覚える。せめてもっと小さな劇場でやって欲しかった。

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