土反の観てきた!クチコミ一覧

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15 Minutes Made Volume9

15 Minutes Made Volume9

Mrs.fictions

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/08/12 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★

良企画
1組15分間で6組の作品のコンピレーション公演。
オーソドックスなストレートプレイはなく、劇中劇や反復、3人1役など、構造や形式からアプローチしている劇団が多かったです。個人的にその様なアプローチは好きなのですが、いずれも笑いの方向へ持っていたのが少々残念。違うテイストのもあったらなお良かったです。

このような企画は劇団にも観客にもメリットが多いと思うので、今後もぜひ継続して行って欲しいです。

「ひつじ」 Les moutons

「ひつじ」 Les moutons

TACT/FEST

東京芸術劇場ロワー広場(東京都)

2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★

牧場in芸劇
東京芸術劇場の地下1階の広場で行われた無料公演で、小さな子供もたくさんいて賑やかな雰囲気でした。
内容は羊に扮したパフォーマー達が柵の中で餌を食べたり、寝そべったりとかするだけなのですが、観客とのやりとりがあって楽しかったです。

いわゆる「演劇」ではないですが、この作品に見られる演じる側と観る側の関係性がとても興味深く感じました。

女とカバンと喫茶店

女とカバンと喫茶店

演劇集団Nの2乗

「劇」小劇場(東京都)

2010/08/10 (火) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★

生きることについての物語
タイトルやチラシのビジュアルからはカジュアルな印象を受けたのですが、落ち着いた雰囲気で、生きることについて考えさせられる作品でした。

手堅い脚本・演出で、役者の演技も安定していて、後半の非現実的な展開も違和感がありませんでした。

個人的には、演劇ならではの祝祭性とか虚構性を感じさせて欲しかったです。

通りゃんせ

通りゃんせ

ユニークポイント

座・高円寺1(東京都)

2010/08/05 (木) ~ 2010/08/10 (火)公演終了

満足度★★★★

幸福感溢れる舞台
箱根の旅館での行われる日本人と韓国人のカップルの結婚パーティーを描いた作品でした。巧みな伏線とか予想外の展開がある脚本ではありませんが、暖かみのある演技と演出で和やかな時間を過ごせました。

前半は場所や時間がめまぐるしく飛ぶのですが、説明的な演出が全くないのにどういう場面か分かりやすかったです。
後半の宴会のシーンもその場に一緒に参加しているような雰囲気が上手く出ていたと思います。

舞台上には天井から吊されたオブジェと円柱状の椅子が数個だけだったのですが、照明が素晴らしくて、それぞれのシーンが美しく立ち上がっていました。
日韓の役者が大勢出演していましたが、個性が書き分けられていて無駄な役がなかったと思います。妖精みたいな存在の2人の女も良い効果をあげていたと思います。

トップ・ボーイズ

トップ・ボーイズ

劇団フライングステージ

OFF OFFシアター(東京都)

2010/08/05 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★

ゲイの今昔
言いたいことがはっきりしている、芯のある作品で楽しめました。

前半はオスカー・ワイルドやフレディ・マーキュリーなど有名なゲイの集うパーティーという設定で、各時代・各国におけるゲイの置かれていた立場を描き、後半では現代日本におけるゲイカップルの状況を描いた2部構成で、巧みな構成だと思いました。

各役者の間が絶妙で、コミカルなシーンは拍手が出る程のウケようでした。
後半はカップルの2人がメインで、他の人はあまり出番がなかったのが残念ですが、作品全体として考えるとそれで良かったと思います。

ダンスがみたい!12

ダンスがみたい!12

die pratze

神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★

対照的な2組
杉田丈作(舞踏石研究所)
舞踏となっていますが、あまりコテコテのではなく、身構えずに観られました。
死装束、棺桶、喪服と死に関連したアイテムが多く使われていましたが
、ちょっとユーモアもある作品でした。モーツァルトのピアノソナタをバックに、指だけで踊るシーンが美しかったです。

国枝昌人×古舘奈津子
物語性を排し、踊る身体の自立性をテーマにした作品と捉えました。
音楽なしで劇場の内外の音を増幅した音だけが聞こえる中、お互い無関係にいくつかのムーブメントが延々と繰り返される様がクールで、ダンスだからこそ表現できることを丁寧に抽出していたと思います。

狂騒パレード

狂騒パレード

メッテルニッヒ

明石スタジオ(東京都)

2010/08/05 (木) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★

長かったです。
2時間程度の作品でしたが、とても長く感じました。
役者は良い感じだったのですが、脚本が色々とエピソードを盛り込み過ぎで、テーマが散漫になってしまった様に思います。

サーフィンUSB

サーフィンUSB

ヨーロッパ企画

本多劇場(東京都)

2010/08/04 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★

アナログとデジタル
高さのあるセットが圧巻で、役者の移動も水平方向より垂直方向の方が多いのが新鮮でした。

基本的にはどうでもいい感じの会話がだらだらと続くのですが、その中にデジタル化する社会への不安が織り込まれていました。
単純にデジタルが悪いとはならずに、サーファーたちもお金や数字に惑わされて心が揺れ動く様が良かったです。

タイトルの「サーフィンUSB」は比喩的な意味かと思っていたら、モロそのままの物が出てくるとは想像していませんでした。

The Michest

The Michest

高襟〜HAIKARA〜

Dance Studio UNO(東京都)

2010/08/02 (月) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★

マイケル
横浜アリーナで4人組が公演を行っているという設定で(tetorapackさんは武道館と書いているので、会場は日替わりなのでしょうか?)、ダンサーそれぞれのキャラを活かしたキュートな作品でした。
マイケル・ジャクソンのダンスやバレエの要素を組み合わせた振付で、気楽に観ることができました。スタジオ公演で音量が小さめだったのが残念です。

終盤の布は美しかったけど、この作品にはあまり必要がないように感じました。

蝉の穴

蝉の穴

13号地

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2010/08/03 (火) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★

交差する記憶
初めて13号地を観ました。
アラン・レネの映画『去年マリエンバートで』を思わせる、不思議な時間構造を持った作品で引き込まれました。
音楽がちょっと仰々しすぎる感じがしました。
派手な要素はありませんが、印象に残る作品でした。

バラシて終わりと思うなよ

バラシて終わりと思うなよ

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

着想は良いのですが…
バラシが進むに従って、それぞれの心情が明らかになっていくのは面白かったのですが、エピソードやキャラクターを作り過ぎでいて過剰説明のように感じました。台詞や物語ではなく行動や状況でそれぞれの心情を見せて欲しかったです。その点、照明係の役の人の演技は淡々とした振る舞いの中に心の内が見えて良かったです。

オープニングに映像を使っていたのですが、キャスト紹介ではなく、このバラシが始まる前にやっていた公演の映像を音なしで流せば、最後の音だけのシーンと呼応して、より良くなったのではと思いました。

ちなみに、庭劇団ペニノの『アンダーグラウンド』も、リアルタイムの作業・舞台上のタイマー・最後数分の緊迫モードと似たような構成の作品だったのですが、あちらは行為に重点を置いて非現実的、こちらは物語に重点を置いて現実的と、全然違う感じになるんだなあと思いました。

ブルースな日々「あぁガス欠!」

ブルースな日々「あぁガス欠!」

(有)パン・プランニング

時事通信ホール(東京都)

2010/07/24 (土) ~ 2010/07/30 (金)公演終了

満足度★★★

わかりやすい
話も演出も素直な感じで、老若男女が楽しめる作品でした。
多くの出演者の大半はコーラス隊で、歌以外にも楽器や道具を使って効果音を出したりしていて、ほぼ舞台上に出ずっぱりでした。

メインキャストたちが言葉に出さない心情を、コーラス隊が歌で説明し過ぎに感じました。もう少し観客に想像させる部分を持たせてくれた方が楽しめるのに、と思いました。

ザ・ワンダフル・ワールド・オヴ・ディソシア

ザ・ワンダフル・ワールド・オヴ・ディソシア

劇団黒テント

イワト劇場(東京都)

2010/07/23 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★

アリス
リーディング公演とのことでしたが、かなり役者の動きが多く、映像や美術や歌もあって、台本を持ちながらの試演会といった趣でした。

作品は現代版アリスみたいな感じで、前半に描かれる不思議の国は実は精神を病んでいる主人公の妄想だったという話でした。

会話のやり取りで見せる感じの作品ではなかったので、リーディングでやらなくてもとは思いましたが、海外の戯曲を紹介するこの様な機会は続けて欲しいです。

ヤマト版 夏の夜の夢〔公演終了!今後は「天幕旅団」としてリニューアル致します。〕

ヤマト版 夏の夜の夢〔公演終了!今後は「天幕旅団」としてリニューアル致します。〕

笑劇ヤマト魂

劇場MOMO(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★

悲劇版を見ました。
スピーディーな展開で中だるみのない演出でした。アンサンブルのキビキビとしたが動きが良かったです。
音楽やダンスは個人的には好きではない感じのものでしたが、客を楽しませようとする気持ちを強く感じました。

物語は原作を知ってないと少し分かりにくいかもしれません。
オリジナルのキャラクターが設定されていて、終盤に良い効果をあげていました。

イカロスのかけら

イカロスのかけら

NICK-PRODUCE

シアター711(東京都)

2010/07/13 (火) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★

意図が分からなかったです。
使われなくなった映画館で起こる一騒動を描いた話で、元々ミニシアターだったシアター711に適した舞台設定でした。

物語自体は分かりやすい喜劇風のものでしたが、何を表現したいのかが掴めませんでした。心理描写が弱く、どの役にも共感も反発も感じられませんでした。

チェロとピアノの生演奏に興味があったのですが、生演奏でやる意味が感じられませんでした。会場が音響的にデッドなので、ホールで聴くときに較べて音が直接的過ぎて耳が疲れました。
クラシックの曲ばかりでなく、オリジナル曲も演奏して欲しかったです。

本と演出の方向性が合っていないように感じました。
もしメタ演劇的なものを意識していたのなら(ライブ映像やチケットの扱いがそういう感じでした)、もっと思い切ったことをした方が作品の意図がはっきりしたと思います。

「霞葬(かすみそう)」公演終了しました。

「霞葬(かすみそう)」公演終了しました。

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★

アジアンな世界観
初めてこの劇団を観ました。
神々の世界に人間が来るという話で、物語としては淡々とした感じですが、人が生きているということを愛おしく感じさせる、素敵な内容でした。
大人のための童話というテイストを狙ったのでしょうが、演出がベタ過ぎて子供向けの芝居みたいに感じられるところが所々にあり、残念でした。美術や衣装、あとチラシの淡くて可愛らいビジュアルセンスは新鮮で良かったです。

韓国から客演のベク・ソヌさんの演技に惹き付けられました。最初に赤ん坊役で出てきた時は日本語が駄目でそういう役なのかなと思いましたが(その後は日本語の台詞を話します)、幼児〜少女〜老婆を1時間ちょっとの間にリアルに演じきり、その表情と声の表現力に驚きました。
他の女優陣も魅力的でした。それに較べて男性陣が弱かったのが残念。

もっと洗練されて行くと、とても素晴らしい劇団になると思います。

2番目、或いは3番目

2番目、或いは3番目

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2010/06/21 (月) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

長さを感じさせない
3時間半近くある作品ですが、あっという間に終わった感じでした。
笑いのシーンがとても多いのですが、ちょっとシニカルで考えさせられれたりと、コミカルな部分とシリアスな部分のバランスが絶妙です。

ナイロンメンバーや常連の客演はさすがの安定感で、演技を堪能しました。特に犬山さん&松永さんの陽気な双子姉妹や、緒川たまきさんの裏に狂気を秘めた善人っぷりが良かったです。

毎度のことですが、セットやオープニングの映像が素晴らしいです。

東京ノート

東京ノート

BeSeTo演劇祭

新国立劇場 特設会場(東京都)

2010/07/02 (金) ~ 2010/07/17 (土)公演終了

満足度★★★★

日中韓版鑑賞
何度も再演されている有名な作品ですが、やっと今回観ることが出来ました。

音楽や照明の演出もなく、役者の発声も日常の会話みたいで、さらに別々の会話が同時進行していたりで、芝居を観ているというより、その物語の現場に実際に立ち会っている様な気分でした。

特に事件もなく、淡々と会話(あるいは沈黙)が続いて行くだけの
なのですが、最後まで全然飽きるところがありませんでした。

新国立劇場の奥行きのあるエントランスホールを使っての公演で、遥か遠くから役者がゆっくりと近づいてくる美しさは、他の会場では味わえないものだと思います。

オリジナル版ではどうなっているのかわかりませんが、中国と韓国の役者が出演していたことが、良い効果を生んでいたと思います。

欲望の海

欲望の海

BeSeTo演劇祭

新国立劇場 中劇場(東京都)

2010/07/06 (火) ~ 2010/07/07 (水)公演終了

満足度★★★

初、中国伝統演劇
熱中するような面白さはありませんでしたが、中国の伝統的演劇を観るのは初めてだったので興味深かったです。
物語は欲望に動かされて破滅して行く家族というものでした。
役者は歌うシーンが多くてオペラみたいでした。素舞台で、たまに椅子が出てくるだけの美術で、同時に舞台上に出てくる人数も2、3人だったので、新国中劇場の空間を持て余しているように感じました。もう少しコンパクトな劇場でPAなしで上演すればもっと楽しめそうと思いました。

真夜中のパーティー

真夜中のパーティー

ネルケプランニング

PARCO劇場(東京都)

2010/07/04 (日) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★

観ました。
ゲイの疎外感・孤独感を描いた、重みのある作品でした。前半はところどころに笑いがあり、だんだんシリアスになって行く演出は、奇を衒わない分かりやすいものだったと思います。
主役のマイケルを演じた阿部力さんの台詞が聞き取りにくい箇所が多くて残念。村杉蝉之助が演じたアンソニーのキャラ作りが独特で良かったです。

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