バルブはFB認証者優遇に反対!!の観てきた!クチコミ一覧

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雨と猫といくつかの嘘

雨と猫といくつかの嘘

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2017/05/23 (火) ~ 2017/06/04 (日)公演終了

満足度★★★★

■C(=『時計屋の恋』リーディング)鑑賞/約85分■
タイトルからハートウォーミングな物語を想像してたら、案外ヤバめな話で面白かった。
リーディング劇としてはト書きが長く、それを追うのにひと苦労。ト書きの一部をうまいこと会話に置き換えるとか、何らかの工夫ができなかったものか?

ネタバレBOX

男やもめの実直そうな時計屋が恋心を寄せる相手が、まさか息子の嫁だったとは…。吉田小夏という人は、こういう昼メロじみた、妖しいお話も書くのだな。昼メロと違うのは、禁忌な物語の中に、純愛モノのような初々しさも嗅ぎ取れるところ。過剰にドロドロしないのは、吉田小夏という劇作家の資質というべきか?
あ、カッコンの竹

あ、カッコンの竹

コトリ会議

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/06/08 (木) ~ 2017/06/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

■90分弱■
レトリックでしかありえない「生と死の境」の世界を、SF的空想力と演劇的自由、そしてブラックユーモアを駆使して描き、観客の死生観にじわじわと揺さぶりをかけてくる、見応えのある劇でした。描かれる世界はおぞましいのに、観たあとほんわり穏やかな心持ちになったのが不思議。

ネタバレBOX

人が死んだら竹が鳴る。作品世界ならではのこの現象が、なんとも美しく感じられた。
タイム!魔法の言葉

タイム!魔法の言葉

動物電気

駅前劇場(東京都)

2017/06/03 (土) ~ 2017/06/11 (日)公演終了

満足度★★★★

■120分弱■
タライが頭に落ちてきたり、昭和コメディの伝統を継ぐ動物電気に下宿モノはぴったり。大家さん一家と下宿人たちが繰り広げる体を張ったドタバタに、こちらの期待の斜め上いく奇抜なギャグが色を添えて、可笑しく楽しいひとときでした。
構成はやや雑だったかな。

ネタバレBOX

印象的だったのは、異星人女子に求愛された下宿人の漫画家が宇宙めざして旅立つ間際、下宿の面々を写真に収めるラストシーン。満面笑顔の幸せそうな一同が、一瞬、ストップモーションになって、熱いものが胸にこみ上げた。
宇宙人女子と新生活を始める漫画家の心に、この場面は人生の忘れがたい一ページとして強く強く焼きつけられることだろう。
ところで、下宿からどんどん物がなくなっていくという伏線は、一体どこで回収されたのか? 回収された心当たりが私にはない。
仕事の前にシンナーを吸うな、

仕事の前にシンナーを吸うな、

シティボーイズ

よみうり大手町ホール(東京都)

2017/06/12 (月) ~ 2017/06/14 (水)公演終了

満足度★★★★★

■約60分■
シティボーイズライブの作・演出はやっぱり三木聡でなきゃあ!と再認識した60分。
シティボーイズのコントは中編1本のみとはいえ、堅牢な大局観のもとしっかり作り込まれていて、三木流のバカバカしい小ネタもぎっしり、しかもカッコよくて奥行きがある。
前田司郎作・演出の前作『燃えるゴミ』とは雲泥の差。グダグダダラダラして失笑を誘う作風の前田と違い、三木聡はしっかり笑いを取りにきて、しかも押しつけがましさがない。
3人とも70歳間近、加齢の波は演技にも及び動きはキレを欠いていたが、ツッコミの大竹まこと、ボケのきたろう、大ボケの斉木しげるによる連係プレーの滑稽味は往時と変わらず、気持ちよく笑えました。
これくらいの尺のライブを半期に一度くらいのペースで今後も打ってもらえたら、ファンとしてこの上なく有り難い。
『キング・オブ・コント』ではやりにくそうな、笑わせるだけに終わらないライスの新作コントも堪能しました。

ネタバレBOX

薬物中毒者が更生施設で次々襲ってくる誘惑と闘う、という設定は、わかりやすくて強固。だから笑いが生まれやすい。こういうストロングな枠組というものは、容易に思いつきそうでいて、じつは案外浮かびにくいのではないか?
作品の構成は少し複雑だったが、枠組が盤石かつ明快なので迷子にならずに済んだ。
そろそろセカンドバッグ

そろそろセカンドバッグ

フロム・ニューヨーク

OFF OFFシアター(東京都)

2017/05/31 (水) ~ 2017/06/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

■約100分■
グダグダしたネタの目立った前回公演と違い、今作はどのネタにもしっかりとした芯があった。芯のあるデタラメを見せてくれた。
気心の知れた者同士ならではの“締まりの無さ”は今作にも感じられたが、今作では、行き過ぎないよう注意しながらその“グダグダ”を効果的に用いていた印象。程々に抑えてあれば、その“グダグダ”はブルー&スカイ流の尖ったナンセンスの良き中和剤となり、また和やかさとなって、劇を観やすくする。

ネタバレBOX

つながりのなかったそれまでの4編を、最終話の第5編で強引(?)にまとめ上げる手腕も見事でした。
『あゆみ』『TATAMI』

『あゆみ』『TATAMI』

劇団しようよ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/06/01 (木) ~ 2017/06/05 (月)公演終了

満足度★★★

■約85分■
男だけで上演するにあたっての工夫というものがあまり感じられず、その点では面白くない。ただ、余計なことをしてない分、『あゆみ』という作品自体の良さは充分感じられた。横浜赤レンガ倉庫で女性キャスト版を観て以来、今回で3度めの観劇だったが、やはりいい。
とはいえ、セリフのみで作り出す音楽性、という点においては、赤レンガ倉庫で観た柴幸男演出版に遠く及ばない。

ネタバレBOX

男が女を演じる際、女装したりオンナ声を作ったりせず、ほぼほぼ素でやるところが最近の演劇ぽかった。
粛々と運針

粛々と運針

iaku

新宿眼科画廊(東京都)

2017/06/02 (金) ~ 2017/06/06 (火)公演終了

満足度★★★★

■約95分■
テーマが普遍的なうえ会話劇にあるまじき(?)斬新な趣向もあって面白く鑑賞したが、観終わってからもカナザワさんのことが気になって気になって…。個人的には、カナザワさんの人物像にもっと迫って欲しかった。

ネタバレBOX

長い反物を二人がかりで縫っている、この世のものではないかのごとき妖気をまとった老婆と娘。天界の住人のようなこの二人に見守られつつ、ある兄弟が母の延命治療の是非をめぐって言い争い、あるアラフォー夫婦ができたかもしれない子供を産む産まないで衝突し、果ては二組の会話が時空を超えて混じり合う“命”についての会話劇。
老婆は兄弟の母であり、娘は産んでもらえるかわからない夫婦の子であるとのちにわかるが、その一方で老婆と娘は針を駆って時を編む“時の女神”“運命の女神”のような存在でもあり、この超常的な二人がいるお陰で、兄弟と夫婦、無関係な二組の会話が時空を超えて混じり合うのも“まぁありか”と思えてくる。この劇構造が面白い。
なお、カナザワさんとは、兄弟の70歳になる瀕死の母が夫の死後に作った恋人。母に尊厳死を勧めたというこの老爺、兄(弟だったか?)の邪推通り、遺産の分け前にあずかるために母と籍を入れているのか、いないのか? そもそも、そんなことを考えるような悪人なのか、どうなのか? その辺のところをもう少しだけつまびらかにして欲しかったです。
なんにせよ、人の命の問題にも、浮世の事情が否応なく絡んでくるのだなぁ、とつくづく。
エンドルフィン

エンドルフィン

モノモース

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/05/24 (水) ~ 2017/05/29 (月)公演終了

満足度★★★★

ダークなお伽話といった趣の一作。しかしながら、今の日本の状況を踏まえつつ観ると絵空事とは言いきれない迫真性があって、前のめりで鑑賞。玉置玲央さんの体を張った演技が凄い。

ネタバレBOX

山崎彬お得意の脱力的ギャグやメタフィクショナルな趣向が今回ほぼほぼないのは、内容が切実すぎて入れ込む余地がなかったせいか? 山崎彬がこういうストレートな劇も書くとは。少し意表を衝かれた。
バージン・ブルース

バージン・ブルース

うさぎストライプ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/05/04 (木) ~ 2017/05/21 (日)公演終了

満足度★★★

4人の劇中人物はいろんな意味でマイノリティ。でも、彼らをつなぐ愛情関係は元型的かつ普遍的、その点に少しだけグッときたのは否めない。

ネタバレBOX

小瀧万梨子の男装にグッときたのも否めない。
不謹慎な家/佐藤さんは殴れない

不謹慎な家/佐藤さんは殴れない

MCR

OFF OFFシアター(東京都)

2017/05/12 (金) ~ 2017/05/17 (水)公演終了

満足度★★★

■『佐藤さんは殴れない』鑑賞/約80分■
MCRにしてはねじれが足りない。加えて、何が主張したいのかもうひとつ伝わってこなかった。

ネタバレBOX

伊達香苗の風俗嬢のシーンには、いけないと思いながらも高揚してしまった。
新世界ロマンスオーケストラ

新世界ロマンスオーケストラ

東京グローブ座

東京グローブ座(東京都)

2017/04/30 (日) ~ 2017/05/21 (日)公演終了

満足度

■約130分(カーテンコール込み)■
●上田竜也を立たせるための非現実的な設定から導き出されたストーリーは底が浅く、楽しめなかった。

ネタバレBOX

五股をかけてた主役の男がなぜ映画館バイトのあの女の子を最終的に選んだのか? その点に説得力がないところにも不満。
『死なない男は棺桶で二度寝する』 &『オハヨウ夢見モグラ』

『死なない男は棺桶で二度寝する』 &『オハヨウ夢見モグラ』

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/05/03 (水) ~ 2017/05/14 (日)公演終了

満足度★★★★

■『死なない男は棺桶で二度寝する』鑑賞/約110分■
初演は観ていないが、大幅に加筆・改稿して盛り込んだとおぼしき最新の政治ネタほか、ハチャメチャなギャグの数々に大笑!
ストーリーは同巧のものが過去作品にあったためもうひとつ食いつけず。

ネタバレBOX

この劇団の不死モノは以前に何作か観ている上、そのうち一作にストーリーラインがかなり似ていた。人気劇団、すなわち、過去作品も知っている常連客が多い劇団。その点への配慮も欲しい。
『死なない男は棺桶で二度寝する』 &『オハヨウ夢見モグラ』

『死なない男は棺桶で二度寝する』 &『オハヨウ夢見モグラ』

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/05/03 (水) ~ 2017/05/14 (日)公演終了

満足度★★★

■『オハヨウ夢見モグラ』鑑賞/約120分■
前回の短編集には遠く及ばない印象。最も長尺のものが、ワチャワチャしているだけで実(み)のない作品なのが痛い。

ネタバレBOX

「きみはぼくのやさしいともだち」
「無音はお前の耳にも届いている」
短編らしい切れ味のある上記2編は面白く観ました。
Keep On Monkeys

Keep On Monkeys

ジョビジョバ

クラブeX(東京都)

2017/05/03 (水) ~ 2017/05/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

■120分弱(カーテンコール込み)■
メンバー6人が久々に集うという話題性に甘えた部分が強く強く感じられ、同窓会的ヌルさが否めなかった3年前の“最結集公演”から一転、「ジョビジョバ再起動公演」と銘打たれた今作は、「また6人でやってくぞ!!」という意気込みが強くうかがえるハイレベルな一作。
自分たちの加齢さえもネタにして作り込まれた諸コントには、見過ごされてスルーされるのを楽しんでいる節さえあるジョビジョバらしいビミョーな小ネタがふんだんに織り込まれ、往年からのファンとして大満足!
オッサンだてらに体を張って狭い舞台をドタドタと暴れ回る全員コントも笑えた♪

ネタバレBOX

個人的には、オープニングのモンゴリアンコントがナンセンスで好きでした。
でも、次のママさん合唱サークルのネタも笑えたし、オッサンたちがバーベキューに失敗するネタにもクスクス、ニタニタ。
今公演はほんと粒揃いだったナ。
好き

好き

劇団5454

赤坂RED/THEATER(東京都)

2017/04/21 (金) ~ 2017/04/30 (日)公演終了

満足度★★★★

■約120分■
SFでもファンタジーでもないのに、現実味を欠く人物が次々と出てくることは大目に見よう。これは、「好き」をめぐる形而上学を演劇で表現した作品なのだから。演劇で形而上学をやるためには、諸々のイデアをわかりやすく体現して混じりっ気のない、ある意味でマンガじみた極端な登場人物が必要とされる。
彼らの織り成す物語もまた、いわゆる現実味を欠いてはいるが、現実よりも高次の“真実”がそこには垣間見えました。

ネタバレBOX

「好き」はただの言葉、それに見合う実体はないと言い張るシニカルな青年・幸太に、「好きです」と告げて去っていくだけの華奢な美少女・里穂。
「好き」という純な思いを体現したようなこの役に、清楚な森島縁さんはハマり役。現実世界ではまず見ない真っ白なロングワンピースが里穂の持つ神々しさ、“この世のものならざる感じ”を強め、結果里穂が“「好き」の女神様”みたいに見えてきて、その清らかな立ち姿に心が洗われる思いでした。
思い出せない夢のいくつか

思い出せない夢のいくつか

青年団国際演劇交流プロジェクト

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/04/28 (金) ~ 2017/04/30 (日)公演終了

満足度★★★★

■約65分■
乱暴なまとめ方をするならば、単なる駄弁芝居。とはいえ…

ネタバレBOX

暗い夜汽車のなか、フランス人の男女がボソボソボソボソ無駄話をしている様は趣深く、面白く見ました。
今にも消え入ってしまいそうな、淡くはかない光を生かした演出・美術も良かった。
罠々

罠々

悪い芝居

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/04/18 (火) ~ 2017/04/23 (日)公演終了

満足度★★

■なぜココは上演時間を短めに発表するのか?/120分弱(105分とあったのに…)■
人生は神様の仕掛けたドッキリかもしれない、という山崎彬の世界観に同調できないと食いつきづらい芝居。楽しめたのは、山崎流のしょうもないデタラメが爆裂する前半まで。変化に乏しい演出のもと観念的なやり取りが続く後半は正直つらかった。

ネタバレBOX

ここ数作のうちいちばん遊びの少ない作品。前作に続きせっかく石塚朱莉をキャスティングしたのだし、今回も彼女が歌い踊るショー的シーンが欲しかったところだが、人間のちょっぴりコワい領域にまで踏み込んだ本作には、確かにそういう愉快な余興はそぐわない気も。
約三十の嘘

約三十の嘘

劇団テアトル・エコー

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2017/04/13 (木) ~ 2017/04/16 (日)公演終了

満足度★★★

■Bチーム鑑賞/約115分■
映画化もされた人気作品とのことですが、当方はこれが初見。話はとても面白く、何が真実で何が虚偽なのかがどんどん分からなくなっていって、心地好い混乱に酔い痴れました。しかし、当公演のやや新劇寄りの演出は、土田英生脚本にはなじまないな。

ネタバレBOX

犯人はほぼほぼ志方だと思わせながら、そうと確信もできないような微妙な書き方をしているところが面白味。
取ってつけたような重いラストには違和感。「わこんそば」の話でライトに締めるのが作品に合っている気が。
FOCUS

FOCUS

「ボールルームダンスフェスティバル in 品川」実行委員会

きゅりあん(品川区立総合区民会館)(東京都)

2017/04/08 (土) ~ 2017/04/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

社交ダンスの枠にとらわれない多彩なパフォーマンスを一編のストーリーの中に編み込んだ見応え十二分な90分。
最年少キャスト・岡田サリオ嬢のバレエ経験者らしい激しくも優美なダンス、社交ダンスを極めた熟女たちのきらびやかにして艶やかな舞い、男性陣によるコミカルなダンス、濃厚なペアダンスなど、その全てを堪能!
社交ダンスは未知の領域だったけれど、こんなにも素敵なものだったとは…。
何かに目覚めた気分。

ネタバレBOX

全編楽しかったけれど、アフリカ探検隊と現地民との追いかけっこをコミカルかつダンサブルに表現した、男性陣によるパフォーマンスがとりわけ愉快でした。
はい、チーズ

はい、チーズ

順風男女

OFF OFFシアター(東京都)

2017/04/05 (水) ~ 2017/04/09 (日)公演終了

満足度★★★★

■約110分■
面白かった。ただ、男子キャストでも成立しそうなネタが多めだったかな。

ネタバレBOX

数あるネタの中では「バカの壁」「プライオリティ」などがお気に入り。

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