じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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DOLL 後ろむきな人生の前むきな歩き方

DOLL 後ろむきな人生の前むきな歩き方

劇団天動虫

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2014/03/18 (火) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

物語・演出・演技・装置どれも好し
かつての夢を諦めきれずに日々を過ごす男が心機一転、何でも屋を開業し、偶然知り合った女性を応援する物語。
素舞台でのオープニングから瞬時にしてポップでファンシーな装置が出現しテンポ良く進む冒頭でツカミはオッケー。
以降、フィクションならではの個性的な人物たちが織り成すストーリーに引き込まれる。
後半で若干テンポが落ちる感無きにしも非ずだが、それでも125分の長さは感じさせず。
演技・演出・装置と三拍子揃ってお見事。
「あ、そこって開くんだ」とか、「そういう向きにして他にも見立てるんだ」とかの工夫がある装置は劇団阿佐ヶ谷南南京小僧の段ボール製の装置に通ずるモノがあり、珍しくもそれを使わないのが残念だった先日の阿佐南公演の仇(爆)をここで討てた気も…(笑)

ろだん

ろだん

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2014/03/13 (木) ~ 2014/03/18 (火)公演終了

満足度★★★★

80分の中にキャラとそのドラマを凝縮
2人の主婦に「あなた方の夫と付き合って妊娠したので金を出せ」と脅す若い女…な状況から始まりそれとは別方向のサスペンスフルな展開へ。
以降は二転三転し、その度に新たな面(テーマ?)が見えてくる構造。
その感覚は、初めての道を案内されるがままに付いて行ったら途中で何度か「あ、あそこか」と思うもそこではなく、風光明媚な所なども通って「あぁ、ここだったんだね」な所に着いた、みたいな。

ショッキングなほど煮えたぎれ美しく×アイロニーの夜

ショッキングなほど煮えたぎれ美しく×アイロニーの夜

KAKUTA

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2013/12/02 (月) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

ショッキングなほど煮えたぎれ美しく
高校生が「ひと夏の経験」を経て少し前進する物語。
起承転結がハッキリしてワカり易く、クライマックスは確かに「ロック」。
全体的にはユーモラスな中、時折ほろ苦さも漂い、好きだなぁ。
序盤の映像(?)を使った演出も面白い。

ショッキングなほど煮えたぎれ美しく×アイロニーの夜

ショッキングなほど煮えたぎれ美しく×アイロニーの夜

KAKUTA

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2013/12/02 (月) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

アイロニーの夜
いつもながら作品選択がステキ。
また、開場前のカフェでの朗読でオリジナル版を復習した後だけに「神様2011」の皮肉(?)が沁みる。
さらにそれに引き続いて書き下ろし「アイロニーの夜」の最終場が続くので効果は倍増、的な。

ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~

ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~

劇団東京イボンヌ

ワーサルシアター(東京都)

2014/03/18 (火) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

よろしいんじゃないでしょうか
作曲の妨げになる、とジョルジュ・サンドと別れたがっているショパンのもとにシューマン夫妻やリストらが集まり…なドタバタ気味コメディ。
これはこれでアリと言うか、新しい切り口で愉快。
そんな中、3人の作曲家の曲のピアノ生演奏や生歌も当然入るし、劇中人物が演奏する場面の見せ方の工夫がイイし、オチも巧いし、小ネタも笑えるし、よろしいんじゃないでしょうか。
中には「東京イボンヌの馬鹿!!!」とお怒りの方もいらっしゃるかも知れないが、肩肘張らず「あは、あは、あは」と笑って過ごす90分間もまた楽しからずや。
次は謎の多い作曲家を取り上げての推理劇などどうかしらん?

AKINA

AKINA

劇団阿佐ヶ谷南南京小僧

ザムザ阿佐谷(東京都)

2014/03/14 (金) ~ 2014/03/16 (日)公演終了

満足度★★★★

あれやこれやの元ネタにウケる
当日パンフレットの役名を見た時点で「あ、アレね」、客入れ時のS.E.で「その場面」が目に浮かび、劇中で「別モチーフ」とツッ込まれたネタももちろんワカり、そもそも大元の昭和歌謡はリアルタイムな世代なもので、大ウケ。
特に序盤と終盤を筆頭に元ネタの翻案ぶりは見事で、そう思って見るとまんまだもんなぁ(笑)。
また、後半はかの歌姫の歌満載だし。
こりゃあ元ネタを知っているかいないかで面白さがかなり違うのでは?
一方、お馴染みの段ボール、カメラとスマホくらいにしか使われていなかったのは残念。
ステージが広いと装置に使うのは大変なのかな?
あと、椿焼きそば太さんとちっぽんさんが出演されていなかったのも残念、次回は是非。

超能力裁判

超能力裁判

風雲かぼちゃの馬車

シアター711(東京都)

2013/09/21 (土) ~ 2013/09/23 (月)公演終了

満足度★★

題材と表現方法に齟齬?
超能力で交際相手の首を折った人物の審理をする裁判員と判事。
着想、状況設定、人物設定、ストーリー展開、歌詞の乗せ方などそれぞれに於いてよく出来ていると認めるが、落とし所に今一つ得心がゆかない。
さらに題材と表現方法に齟齬がある気がしないでもない。いっそ番外公演としてストレートプレイで見せてくれないものか?

オイル 

オイル 

劇団のの

明石スタジオ(東京都)

2013/09/20 (金) ~ 2013/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

自分達なりの解釈に好感
野田に近付くのでなく野田を引き寄せる=背伸びして野田っぽく見せるのではなく自分たちなりに解釈し、消化吸収した上で見せる姿勢に好感。
美術もあまり費用をかけずにいながら(←推定)全体の統一感など保ってそれなりに見られるのがイイ。
今後の作品選定とその見せ方にも期待。

【全ステージ終了致しました。ご来場ありがとうございました!】そしてまたキミのユメをみる。

【全ステージ終了致しました。ご来場ありがとうございました!】そしてまたキミのユメをみる。

なかないで、毒きのこちゃん

新中野ギャラリー 風みどり(東京都)

2014/03/17 (月) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

Aちーむ
旨辛で「負けないで編または大人編」なBに対して甘口で「オトメの妄想編または未成年編」なAといったところか。(「負けないで」「オトメの妄想」についてはABとも3編目は微妙に当てはまらないかも?)
そして6編それぞれスタイルが異なるとは、鳥皮ささみ嬢、おそるべし!
また、各ちーむとも、上演順は直前まで悩んだとの情報も得た(確かに当日パンフレットの記載順とは異なる)が、観た私的感覚ではそれぞれベストなんじゃないかな。
そんなこんなで、若手実力派小劇場女優ショウケースにして若手実力派劇作家作品集、オススメ。
(各編毎は具体的に内容に触れるのでネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

おせきはん、たく。(演:浅川千絵)
浅川嬢は体操服にブルマが似合う小劇場女優の頂点ではあるまいか?(爆)。
会場のあの部分を小学校の女子トイレの個室に見立てての「ある顛末」、女性作家ならではの視点だな。

そしてまたキミのユメをみる。(演:坂本梓)
一人芝居の1つのパターンである一人二役(落語を別にすれば本作では初)かと思いきや、実は告白の練習…と言うより妄想、なシカケ。
その意味ではAB両方を観ると二役の演じ分け・切り換えの違いが見てとれて面白く、また、幕切れが鮮やか。

ふつうの女の子、18歳(仮)(演:田村優依)
初のワンマンライブ(しかし小規模)で卒業宣言をする地下アイドル。
風みどり(と客)をその会場に見立ててのパフォーマンスは臨場感(?)があり、アイデアの勝利+演技の賜物だなぁと感心。(上演回によってはコール&レスポンスが成立するのでは?)
それにしても「MajiでKoiする5秒前」とは懐かしい…しかも名曲!(笑)
【全ステージ終了致しました。ご来場ありがとうございました!】そしてまたキミのユメをみる。

【全ステージ終了致しました。ご来場ありがとうございました!】そしてまたキミのユメをみる。

なかないで、毒きのこちゃん

新中野ギャラリー 風みどり(東京都)

2014/03/17 (月) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

Bちーむ
いずれも「負けないで」な感じの3編、意表を突く1編目と王道な2編目の「静と動」な対比を経てまた異なるスタイルの3編目、という構成の妙を若手実力派女優が裏打ちする、な感じ。
女優系ゴウアー以外も是非!
(各編毎は具体的に内容に触れるのでネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

芝ちゃん浜ちゃんたかなしくん(演:背乃じゅん)
M0が出囃子なので「もしや?」と思ったらその通りの落語風。
そして夢の話から始まるので「芝浜」を知っている身として「なるほど」と。
よって、落とし方は予想通りではあったが、そこに至るまでの道筋がコミカルな冒頭からは想像がつかないもので、3月11日に観たちび3企画の「忘れらんねぇよ」と相俟って胸に響く。
背乃嬢の上下(かみしも)の振り分けも見事で、終演後に落語経験の有無を尋ねたほど。(回答は「無し」)

さよなら、はじめましてちゃん(演:三澤さき)
冒頭からテンションが高めだが、話が進むにつれて更にシフトアップしてグイグイ観客を引っ張って行く印象。
途中で予想と異なる方向へ進むが、結局は予想通りな結末はビター。
女性作家ならではの視点・描き方ではなかろうか?

みどりちゃん、もうすぐべいじゅちゃん(演:梅本幸希)
前2編は小道具などはほぼ使わなかったのに対して椅子・テーブル、デジカメなども使っての「ビデオレター撮影もの」。
必ずしもハッピーエンドとは言えないが、この3編の中ならこれが締めなことに納得。
ちょっと待って誰コイツ!こんなヤツ知らない

ちょっと待って誰コイツ!こんなヤツ知らない

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2014/03/14 (金) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

遅くとも開演15分前には必着!
お得意のナンセンスから実はこれもお得意であるホロリとさせるもの(O.ヘンリーを連想)、ホラー、哲学気味のSFまで短編集の醍醐味を堪能。
西田シャトナー作品は氏の作風モロ出しで、惑星ピスタチオを知っている世代として涙チョチョギレもの。
また、それらのつなぎ方もお見事! しかしまさか開演15分前からの「客入れパフォーマンス」がオチの伏線になっていようとは。

【閉幕】自作歌謡音楽劇 髑髏沼の女【ありがとうございました!!】

【閉幕】自作歌謡音楽劇 髑髏沼の女【ありがとうございました!!】

駄目なダーウィン舎

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2014/02/20 (木) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

これぞエンタメ
「ぷち帝都物語」的な無駄にデカいスケール+サイキックウォーなハナシをバラエティに富んでいる上にクオリティの高い楽曲と敢えてのわざとらしい演出(メイク含む)でコーティングして、これぞエンタメ!(笑)

secret

secret

劇団伍季風 ~monsoon~

小劇場 楽園(東京都)

2014/03/07 (金) ~ 2014/03/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

「戦争」に関して考えさせられる息詰まる70分
全地球的に南北に分かれての戦争が100年も続いている未来、ある場所の調査に来た北軍兵士3人が南軍兵士3人と遭遇し…な物語。
戦争の原因と終わらせ方、戦時下教育などに関して考えさせられる。
息詰まる…と言うより息苦しいほどのやり取りが続くので70分の上演時間も妥当。

想稿 銀河鉄道の夜

想稿 銀河鉄道の夜

空かると

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2014/02/27 (木) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★

原作を知っているとより楽しめる
作品初見。
原作よりも二人の「別れ」を明確化するなど、元ネタを知っているとより楽しめる感じ。
また、灯りや紙吹雪、シャボン玉などが美しい演出も堪能。
なお、ジョバンニ役の菅野友美嬢のかなり早口ながら細部まできちんと聞き取らせる滑舌・声質に驚愕。
なお、選曲がキャラメルボックス風味(私見)なことにニヤリ。

イエドロの落語 其の壱

イエドロの落語 其の壱

イエロー・ドロップス

新宿カールモール(東京都)

2014/03/08 (土) ~ 2014/04/11 (金)公演終了

満足度★★★★

機動力増
古典落語3編をアレンジしイントロとアウトロを付けて1つのストーリーに仕立てる新手法により全体的なまとまりが出てきた感じ。
二人芝居となり以前より身軽になったことから地方も含めて、イベントの出し物や老人ホーム慰問など、いろんな所での公演が可能なのではないか?とも思う。

『恋煩いのなおし方』『紙風船』

『恋煩いのなおし方』『紙風船』

トレモロ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/03/08 (土) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

満足度★★★★

岸田作品で「まさかのアレ」
1編目(「恋煩い…」)がトレモロにしては極めてオーソドックスで「ありゃりゃ?」と思っていたら、まさかの岸田で「アレ」を…。(笑)
しかし考えてみるとメインの人物2人が普通に芝居をしている中、1場面専属の3人がバックグラウンド的に「アレ」を演るという新手法、本編の状況に適合して鮮やか。確かに走り出した列車感があったもんなぁ。

ある冬の朝、Kは

ある冬の朝、Kは

タテヨコ企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/10 (月)公演終了

満足度★★★

八百屋丸見えの位置で観劇
大学時代のテニスサークルのメンバーの死によって集まる当時の仲間たち…な物語。
抽象舞台が瞬時に具象に換わる(場所設定も含む)鮮やかな冒頭でツカミはオッケー、以降、現在と学生時代を往き来する展開に引き込まれる。
後半にやや中弛み感もあるが、最後に主人公が復縁した妻に言う「時々“貴方は生きている”と言って欲しい。自分も言うから」という台詞(大意)が胸を打つ。
しかし三方客席のうち、横から観る位置にしたら八百屋で演ずる役者がモロ見えで、その苦労が偲ばれたのは良かったような良くなかったような…。

ゴーストライターズ!!

ゴーストライターズ!!

企画演劇集団ボクラ団義

SPACE107(東京都)

2014/02/28 (金) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

満足度★★★★

傑作ふたたび
笑いとハラハラドキドキの配分が絶妙。
また、一件落着の後にもう一波乱ある…と言うよりむしろそちらがキモで、実はそれまでは入念に伏線をはっていた、な構造が鮮やか。
ボクラ団義を初めて観たのが本作(の初演)ということによる刷り込みもあり、今まで観た中で一番好きな作品かもなぁ。

最 終 回

最 終 回

麻生夢想

荻窪小劇場(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★

最終公演とは勿体ない
今は便利屋的な仕事をしているかつてのヒーロー達の物語。
出だしはコミカルながら中盤以降は熱血系に転じる展開はさすがきだつよし氏の直系の後輩。
ストーリーテリングも巧みだしキャスティングも的確だし、これが最終公演とは勿体ない。
が、クライマックスで音楽の音量は大きいわ、怒鳴り気味だわで台詞が聞き取りにくい…どころかほとんど聞き取れないのは惜しい。盛り上げたい気持ちはよくワカるんだけれどね。
なお、「あれだけ闘ったのに次のシリーズが始まればこんな扱い…」というヒーロー達の言い分に「ランボー(1作目限定)」を思い出す。

糸、巡礼、失うこと

糸、巡礼、失うこと

アムリタ

北品川フリースペース楽間(東京都)

2014/02/21 (金) ~ 2014/02/26 (水)公演終了

満足度★★★★

マイルドな「ドグラ・マグラ」?
一言で表現すれば「マイルドなドグラ・マグラ」?(私見)
生まれ出ずる前に双子の妹と描く人生(胎児の夢)、死ぬ前に見る人生の走馬灯、一族の女性のDNAに刻み込まれた記憶などが渾然一体となった世界として観る。
ズームイン、ズームアウトするように子供から老人まで自在に変わったり、各世代の同一人物が居合わせたり…な「時空のねじれ・交差」的な表現も面白く、と言うか好みで脳内であれこれ想像・補完して楽しんだ。(「2001年宇宙の旅」を連想したりも)

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