じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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夜叉狩斬十郎 ~鬼哭逢魔ヶ淵ノ章~

夜叉狩斬十郎 ~鬼哭逢魔ヶ淵ノ章~

梵天ギルド<FU-TEN GUILD>

アドリブ小劇場(東京都)

2008/11/14 (金) ~ 2008/11/16 (日)公演終了

満足度★★★

「其の貮」が早くも待ち遠しい
前年夏に0 BEAMSによって上演された作品の「エピソード0」。
最初は夜叉狩や夜叉もチラチラ顔を出しつつ、しかし宿場での権力を奪おうとするヤクザ者の話が中心で、そこから次第に斬十郎と夜叉狩たちのストーリーにシフトして行くというツクリはまさに「エピ0」(笑)。
そこに部下を単なる駒としか考えない夜叉狩の幹部やそれに対して疑問を持つ夜叉狩、斬十郎以外にも「半夜叉」となる人物なども配してよりドラマ性を深めるシカケ。
また、後方正面に障子戸、その左右に丸と長方形の窓(こちらも障子張り)を配してそこに映る影を効果的に使ったり、夜叉となった少女が歌う数え唄(手毬唄?)が内容につれて進んで行ったりするのも上手い。
当日パンフに人物相関図を載せているのも親切だし、クライマックスではアクション炸裂だし、「其の貮」が早くも待ち遠しい。

炎の三銃士

炎の三銃士

ノーコンタクツ

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2008/11/14 (金) ~ 2008/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★

宮崎アニメの世界観、空気感を引き継ぐ
初見であった前回公演『もののけの姫』に登場したキャラクターの前日譚。単に宮崎アニメを真似るのではなく自分のものとして咀嚼・吸収して昇華させ、世界観、空気感を引き継いだ作品に創り上げているのはお見事。

ヌンチャクトカレフ鉈鉄球

ヌンチャクトカレフ鉈鉄球

芝居流通センターデス電所

青山円形劇場(東京都)

2008/11/13 (木) ~ 2008/11/16 (日)公演終了

満足度★★★

クセ球
事前情報にもあった通り、また物騒なタイトルにも顕れているように多分に暴力的。冒頭から血にまみれて首にロープを巻いた中谷さとみが登場するほどで。
 
そんな中、「死と再生」「姉妹の絆」「神(?)の慈悲の限界」などが示されるといのは初めて観た『輪廻は斬りつける(再)』でも感じた如く柿喰う客と近いテイスト?
が、オープニングのみならず劇中にもしばしばミュージカル風の歌とダンスが入ったり(しかも生伴奏)するのが独特。
 
また、考えてみると中谷さとみをこんなに近い距離で、しかもナチュラルに近いメイクで観たのは初めてで、改めてそのキュートさに気付く(爆)。
 
万人にオススメ、とは言い難いが、クセ球がお好きな方は気に入るかもなぁ。
もちろんσ(^-^) も次回にさらなる期待。

まんまるレールウェイ

まんまるレールウェイ

春の日ボタン

劇場MOMO(東京都)

2008/11/12 (水) ~ 2008/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★

構造が巧み
ローカル鉄道にまつわる4編の短編、4編目で新たなストーリーを紡ぐ一方、それまでの3編の「その後」も見せて全体を締めくくる構造が巧み。
 
内容もそれぞれユーモラスな「ちょっとイイ話」系で面白く、4編目のオチにはスタンダップコメディアンがスパーンとパンチラインをキめたような、あるいはテンプルにクリーンヒットを受けてノックアウトされたような(実経験はないのであくまで想像)快感アリ。

ブラックM

ブラックM

Office《RELAX》

六行会ホール(東京都)

2008/11/12 (水) ~ 2008/11/16 (日)公演終了

満足度★★★

映画も好きな身として愉快
自殺しようとしていたスタンダップ・コメディアンが取り立て屋に拾われ、映画業界に伝わるアイテム「ブラック・マリア」を探すことになる…という映画界内幕系で、映画『ゲット・ショーティー』を連想。
 
劇中、そのアイテムを手にしたことでスターダムにのし上がった、あるいは秘密を漏らしたことで不幸に陥った例としてハリウッド俳優が沢山挙げられて、映画も好きな身としてその大半がわかったりして愉快。ってかヘンに説得力があったかも。

歌の翼にキミを乗せ

歌の翼にキミを乗せ

昭和芸能舎

赤坂RED/THEATER(東京都)

2008/11/07 (金) ~ 2008/11/12 (水)公演終了

満足度★★★★★

機会ある毎に演を重ねて欲しい
シラノ・ド・ベルジュラックの設定を太平洋戦争中のテニアン島の日本軍に置き換えたのが巧みな上に冒頭(とラスト)のヒロインの台詞を筆頭に反戦メッセージもたっぷり盛り込んだ名作。機会ある毎に演を重ねて欲しい。
 
しかし、「観たい!」コメントに使った「なんくるないさぁ」が出てきたのにはビックリ。予知能力か?

『愛の四部作~笑ってはいけない。これも真剣な愛の形~』

『愛の四部作~笑ってはいけない。これも真剣な愛の形~』

u-you.company

池袋GEKIBA(東京都)

2008/11/07 (金) ~ 2008/11/13 (木)公演終了

満足度★★★★

4編目が白眉
タイトルの通り「愛」をテーマ(というよりはキーワード的?)にした4編の短編オムニバス。
 
「恋愛」系でどちらかと言えばコミカルな3編と、「恋愛」以外の「愛」を描いたシリアス系の1編という取り合わせが良くそれぞれ面白かった(1編目と2編目の「言葉の取り違え」ぶりなんか大好きだし、加えて1編目の艶笑噺っぽいところもかなり好き)が、やはり4編目が白眉。(3編目の印象が今一つ薄いのは男性の2人芝居だったからに違いあるまい(爆))
 
ちょうど重松清の「その日のまえに」を読んでいる最中だったので身近な人物が逝ってしまった設定に敏感になっているし。
 
しかしベット・ミドラーの「ザ・ローズ」を流す(イントロクイズではないけれど冒頭のピアノの音でわかってしまった)のはちょっとズルい?(笑)

幸せ最高ありがとうマジで!

幸せ最高ありがとうマジで!

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2008/10/21 (火) ~ 2008/11/09 (日)公演終了

満足度★★★★

今まで観た中では一番笑いが多かった?
やはり本谷ワールド…ではあれ、今まで観た本谷作品(映画も含めると6本)の中では一番笑いが多かったかも? そこはPARCO劇場の客層を配慮したのか?(笑)
 
また、序盤でもう7年も関係を続けていると誇る愛人とパッとしない妻の立場が「1年前に再婚した」という妻の言葉によって逆転するのが鮮やか…と思っていたら、それがすぐにひっくり返されるところも巧い。
 
出演者も説明不要の永作博美、本谷作品常連の吉本菜穂子のほか、梶原善、広岡由里子、近藤公園と鉄壁の布陣で、もう1人の目当てであった前田亜季もチャイドル時代とは別の意味でパンツを見せるようになったか、的な?(爆)

ファミリア

ファミリア

30-DELUX

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2008/11/07 (金) ~ 2008/11/09 (日)公演終了

満足度★★★★

原曲を知ってから変奏曲を聴くような
舞台上にリアルな居合道場の装置があった前月の「客席一方向プロセミアムスタイルバージョン」に対して、今回は四方が客席のため素の舞台だったが、これが観る側の想像力を刺激するし、舞台の四方が出ハケ口だし、舞台の周辺まで演技エリアに使うし…と、これもこれで面白い、と言うかむしろこちらの方が動的で好み。
 
原曲を知ってから変奏曲を聴くように、基礎編を踏まえて応用編を観たことによる面白さが加算された感じ。

波しぶき

波しぶき

バッカスカッパ

中野スタジオあくとれ(東京都)

2008/11/07 (金) ~ 2008/11/09 (日)公演終了

満足度★★★

若干未整理な感なきにしも非ず
いろいろな要素を盛り込み過ぎて若干未整理な感なきにしも非ずながら、現実ってそんなモンかもなぁ、な感じ?また、未整理なまま2時間も演られると消化不良気味になりかねないところ、上演時間100分程度に収まっているので、そこはさほど問題なし。
 
その「雨降って地固まる…のか?」な終わり方は、中途半端と感ずるムキもあろうところ、個人的にはむしろ好き。考えようによっては判断を観客に委ねるズルさもあるのだけれど、逆に言えばダラダラ演るよりはよっぽど潔くてヨロシイ、的な?
 
さらに、前作同様のリアルでテンポの良い会話はココの魅力。
 
ただ、無精子症や子宮摘出に関して若干…「不謹慎」?「不用意」?「配慮不足」?…な部分があったのはちょっと気になる。とか言いつつ「種なし柿」には笑ってしまったんだが。

ベッドマン・スリーパー

ベッドマン・スリーパー

カリフォルニアバカンス

アイピット目白(東京都)

2008/11/05 (水) ~ 2008/11/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

「悪意の将棋倒し」状態
心霊的なものではなくて、誰もが持っている(そして普通は抑えることができている)「悪意」というものが、いろんなファクターによってどんどん増幅されてしまうという心理的・社会的なコワさたっぷり。
 
まさに「悪意の連鎖」あるいは「悪意の将棋倒し」状態?(笑)
しかも、他人の悪意を利用してやろう・増幅してやろう、と意図する「悪役」的な存在もいるのだが、それだけではなくネットやマスコミによってより増幅されてしまうというのがきわめて現代的で、そこに2ちゃんやイジメ、DVなどの現実も練りこんであるのでなおさらリアル。
 
そんな内容の芝居を、いつもの「なワケねーだろ!」なナンセンスコメディでさえヘンに説得力があると言うか妙なリアリティがあると言うか、「もしかするとそんなことがあるかもなぁ」と感じさせてしまう表現力を以て見せるのだから、初日には泣いてしまったお客さんがいらしたというのもむべなるかな。
コワい夢を見て寝汗をかいて目覚めたような感覚を堪能。

熱風ジャワ五郎

熱風ジャワ五郎

ひげ太夫

シアター風姿花伝(東京都)

2008/11/05 (水) ~ 2008/11/09 (日)公演終了

満足度★★★★

新趣向・新ネタあり
基本的には毎度おなじみのパターンではありながら、今回は…(以下大阪公演前につきネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

前半での「お土産のうた」(?)のちょっとだけケチャっぽいところと、これまた定番化しつつある「この場面を上から見ると」の場面で前転によって落石を表現したことにウケる。
また、従来より南寄りの赤道直下が舞台ということで、オープニングに登場する水牛も角の表現などお見事。

さらに「ハッピー林の前説ソング」に新曲が加わっているとは!(笑)
ハマのメリー伝説「市電うどん~特盛版~」

ハマのメリー伝説「市電うどん~特盛版~」

横浜未来演劇人シアター

「みなとみらいテント劇場」 横浜市西区みなとみらい6丁目、みなとみらい線新高島駅4番出口徒歩8分 、JR他各線横浜駅東口より徒歩18分 (神奈川県)

2008/10/31 (金) ~ 2008/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

ほとんどお祭り騒ぎ状態
テント小屋とその後方100mにわたる空間を使い大人数で描いた「ハマのメリー、魂の旅路」。生演奏にダンス、マスゲーム系のパフォーマンスからエアリアルまであってほとんどお祭り騒ぎ状態。最初こそ座り心地が気になったが終わってみれば「本当に2時間超えていたの?」と感じるほどで、当日券でも観た甲斐は十分にアリ。

図書館的人生vol.2 盾と矛

図書館的人生vol.2 盾と矛

イキウメ

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2008/10/24 (金) ~ 2008/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

むしろコミカル
イキウメとの出会いであった06年3月の『短編集 Vol.1 図書館的人生』に続く短編オムニバスで、ちょっとフシギ、あるいはちょっとヘンな状況から次第に発展させてゆく、というベースラインはいつもと共通ながら、不安要素、不気味要素はほとんどなく、むしろコミカルなところが大きく異なり、これもまた面白い。

魔王転生~maoutenshou~

魔王転生~maoutenshou~

R:MIX

シアターサンモール(東京都)

2008/10/30 (木) ~ 2008/11/02 (日)公演終了

満足度★★★★

重厚で格調高く
大河歴史ロマン「魔のシリーズ」中の一編、魔王軍対レジスタンスというミクロな部分と国民を政治力で統治するようなマクロな部分、それに歴史の流れに翻弄される人々など見どころたっぷり、重厚で格調高くさえ感じてしまうのはいつも通りながら、今回は楽屋落ちや劇団☆新感線っぽいくすぐりなど、フッと緊張感を緩和する笑いのパートが多かったのは休憩込み約3時間半の大作であるがゆえか?
実は魔王軍のキャラたちも(それぞれの)理想世界を構築したがっているワケで、いわゆる「悪役」とがほとんどいないのが架空とは言え歴史劇っぽく感じさせる要因か。
ただ、「予言の勇者」のいでたちが変身ヒーローっぽいのにはちょっぴり違和感を抱く。もしや元スネークオルフェノクと戦うということでそうしたんじゃなかろうな?(笑)

TEN COUNT

TEN COUNT

カートエンターテイメント

俳優座劇場(東京都)

2008/10/30 (木) ~ 2008/11/07 (金)公演終了

満足度

演劇表現を否定あるいは放棄する行為
本当にストレートでわかりやすく、ド真ん中の直球どころか「棒球」か「バッティングピッチャーの球」くらいにひねりも何もなく、味気ないほど。
なので映画レベルの予算と技術をそそぎ込んだというボクシングシーンに一縷の望みをかけていたら、最初と終盤の各2ラウンドのみ舞台上のライブアクションで、途中は新木場1st RING で撮影した映像。それは確かに「映画レベルの予算」が必要でしょう。(苦笑)
そしてその費用はチケット代に上乗せなワケで。(タメイキ)
6月の『帰って来た蛍』での映像は確かに意義があったが、今回のような映像使用は演劇表現の可能性を自ら否定あるいは放棄する行為…と言うか自ら技量の無さを晒す愚行。舞台表現で持て余すのなら映画でやればイイ。(怒)
ストーリー面でも試合を終えた直後にボクサーが意識を失ったのにドクターを呼ぼうとしないなど非常識にも程がある。仮に真っ白に燃え尽きた矢吹丈を真似したかったのだとしたら、動かない主人公を見せてスッパリ切るべきで、引退のテンカウントを婚約者に打たせる場面は蛇足…どころかナンセンスの極み。(タイトルがタイトルだけに切れないのだろうが)
星は出合正幸の鍛え上げられた肉体のみに捧げる。(本当はその分を考慮してもマイナスくらいなのだが…)

Believe

Believe

進戯団 夢命クラシックス

アトリエフォンテーヌ(東京都)

2008/10/29 (水) ~ 2008/11/03 (月)公演終了

満足度★★★

チョイ長め
アーサー王と円卓の騎士たちをベースにした中世の戦(いくさ)物語に聖盃ネタも絡めての2時間余、「守りたい者のために戦う」というストーリーもさることながら、映画におけるアクション監督谷垣健治の演出を想起させる舞うように華麗で体操演技のように美しい擬闘が毎度ながら見事。
また、マンガで言えば動線のような効果を後方のスクリーンに投影する技法がユニークかつ効果的。

プラスチックレモン

プラスチックレモン

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2008/10/31 (金) ~ 2008/11/05 (水)公演終了

満足度★★★★★

理系演劇!
前半で4次元に関する理論物理学(!)を語り、SF系の中盤を経て終盤は哲学に至るという構成がスゴい。初見であった前回公演とはかなりオモムキを異にする感じ? 
前半の理系パートでは次元について非常にわかりやすく解説していて、2次元世界を球が通過するさまを見せた(!)後に「異次元球」の出現のしかたが語られて膝ポン状態。 
ゆえに「うをぉ、理系演劇~!」と思っていたら主宰はバリバリの文系で、この作品のために参考文献を30冊もお読みになったとのこと。(←アフタートークにて)
また、終盤では1万年という尺度を示すことで「悠久の時の流れ」というものを実感させ、それだけ生き永らえることの孤独がひしひしと迫ってくるという…。スケールがデカい。
さらに、そんな中で明かされるタイトルの意味にまたもや膝ポン。
あと、球体を吊り下げて、宇宙とも「異次元球」ともとれる装置がまた内容を的確に表現していてこれまた見事。

そんなこんなで11月4日にD列16番で再見。
2度目に特に心に沁みたのは終盤での「愉快」と「白夜」の会話。「挨拶」が戻るのは1万年後ということで、もう会うことができない「喪失感」がにじみ出ていてホロリ。
いや、「喪失感」だけでなく、1万年後に帰ってくる娘(あるいは妹)を自分たちは迎えることができず、それどころかどんな世界になっているかさえわからない、というのは死別よりも辛い気がして、ご親族の心痛はいかばかりかとお察しいたします、的な。
前半ではこの2人が「トリップ」から戻って来た「挨拶」に対して何事もなかったかのように振舞っているからなおさら。
で、それはもしかすると「挨拶」への心遣いだったのかな、などと深読みをしたりもして。
さらにちょうど劇場への道すがら、重松清の短篇集「その日のまえに」所収の身近な人がある日突然いなくなってしまった後の喪失感も描いた「朝日のあたる家」を読んでいたので、それとの相乗効果もあり…。
また、「哲学パート」における舞台を実際より奥深く見せる照明も「宇宙の広がり」や「1万年の時の長さ」がそれによって表現されているようでステキ。

ワスレモノ

ワスレモノ

デッドストックユニオン

ウッディシアター中目黒(東京都)

2008/10/30 (木) ~ 2008/11/03 (月)公演終了

満足度★★★

前半にややモタついた感あり
様々な理由から職に就けない人々を世話する自立支援施設を舞台にした物語。
前半が登場人物紹介を兼ねての新規入所(?)者にまつわるエピソード、後半が犯罪絡みという2段階の構成で、多少の開演の押しを考慮しても130分くらいあり、前半にややモタついた感なきにしも非ず。
また、いくら内容を知らされていず単に運転しただけといえ、犯罪に加担した人物の逃亡を私人が勝手に手助けするのはちょっとヤバくね?
一方、金髪娘の変身ぶりや刑事の「話がある」のくだりは愉快で楽しく、推理作家を目指す女性が即座に「戦術」を決定するあたりは快感。

斜塔~シャトウ~

斜塔~シャトウ~

ドリームプラス株式会社

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2008/10/23 (木) ~ 2008/11/02 (日)公演終了

満足度★★★★

大規模災害パニック・サスペンス
日本沈没のように局地的(?)なものでなく、地球温暖化によりワールドワイドに各地が水没し、同時に大地震なども起こっているごく近い未来を描いた大規模災害パニック・サスペンス。
六本木にある46階建てビルの最上階に国に選ばれてシェルターに行く人物4人とその付き添い(兄や夫、恋人など)が集まり、自衛隊のヘリが迎えに来るが、反政府側の男によりパイロットは射殺され一同は一旦室内に戻らざるを得ず…という状況からエゴを剥き出しにする者あり、肉親愛や夫婦愛を確認する者あり、実は自分(の家族)を犠牲にしてまで職務に忠実なことが判明する者ありと人間ドラマが展開されるという内容で、「1にササミネ、2に肘井、3、4がなくて5にストーリー」(爆)で観に行ったのだが、そのストーリーにかなり引き込まれる。
もちろん、目当ての2女優も出番が多く(ってかほぼ全員が出ずっぱり)、そっち方面でも満足。
また、時々起こる地震も、天井から下がっているペンダント照明の揺れと出演者の動き(及びSE)で表現され、ちゃんとその大きさが見てとれるのが見事。

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