満足度★★★
「其の貮」が早くも待ち遠しい
前年夏に0 BEAMSによって上演された作品の「エピソード0」。
最初は夜叉狩や夜叉もチラチラ顔を出しつつ、しかし宿場での権力を奪おうとするヤクザ者の話が中心で、そこから次第に斬十郎と夜叉狩たちのストーリーにシフトして行くというツクリはまさに「エピ0」(笑)。
そこに部下を単なる駒としか考えない夜叉狩の幹部やそれに対して疑問を持つ夜叉狩、斬十郎以外にも「半夜叉」となる人物なども配してよりドラマ性を深めるシカケ。
また、後方正面に障子戸、その左右に丸と長方形の窓(こちらも障子張り)を配してそこに映る影を効果的に使ったり、夜叉となった少女が歌う数え唄(手毬唄?)が内容につれて進んで行ったりするのも上手い。
当日パンフに人物相関図を載せているのも親切だし、クライマックスではアクション炸裂だし、「其の貮」が早くも待ち遠しい。