じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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青鬼(あおおに)<当日券あります!>

青鬼(あおおに)<当日券あります!>

劇団印象-indian elephant-

相鉄本多劇場(神奈川県)

2009/03/19 (木) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

シュール、ブラック、シニカルなコメディ
主人公夫妻が(食べることを前提に)非合法に入手してマンション自室の生簀(!)で飼っていた「食用イルカ」(笑)がある日突然進化して…という物語、「他者の命を奪って食し生き永らえる」というテーマを内包しながらも、あくまでシュール、ブラック、シニカルなコメディとして楽しめるスタイルは好み。
また、生簀やクローゼットの照明だけでの表現、「もどす」シーンのピンポイント的な照明や、椅子を組み合わせて装置として使うアイデアなども見事。

立体文学 むらさき源氏物語

立体文学 むらさき源氏物語

ストーリーテラーズ

ぎゃらりい茶屋町三番地(東京都)

2009/03/19 (木) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★

古典文学をポップに仕立てる
今まで観たものはネタが児童文学系だったが今回は古典なので、あのユニークな手法と合うのか?と思っていたらそこはさすが、喰わず嫌いな古典文学をこんなにもポップに仕立てるとは!とビックリ。
特に短歌をメロディに乗せてミュージカル風にする部分が秀逸。コテコテの古典とミュージカルという取り合わせが妙にマッチして意外かつ楽しい。(タカラヅカであったような気もするが…<源氏物語でミュージカル)
また、「ヒゲの伴男」(田辺聖子の創作人物とのこと)を前回公演の「オオカミ」で表現したのも愉快。

mixture♯1【当日券有ります】

mixture♯1【当日券有ります】

空間ゼリーLabo

池袋GEKIBA(東京都)

2009/03/17 (火) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★

オムニバスの面白さを実感
外部の作家も2名起用しての3本から構成されるオムニバス、ファンタジー寄りの1本を比較的日常に近い「等身大系」2本で挟んだ構成。程よくコミカルな1本の後にホロ苦いオトナの味わい2本を配した流れも含めてオムニバスの面白さを実感。

ふわり

ふわり

アンクルジャム

ギャラリー悠玄(東京都)

2009/03/20 (金) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★

まさに「ふわり」とした感じ
人間だった頃の記憶をほぼ失った見習い天使と彼が担当することになった5年前に恋人を亡くしてその心の傷がまだ癒えない女性との二人芝居、この設定だけである程度予測できそうな展開ながら、タイトルやフライヤーから察する通り優しく、まさに「ふわり」とした感じが心地好い。
また、保倉大朔の誠実で一所懸命な見習い天使ぶりと嬉しい時の表情、石井悦子(オトコマエな感じ?)の恋人を喪ったことから心に壁を築いて男性に対して(ましてやアヤしげな営業マン(笑)には)つっぱって寄せ付けない感じなど、細かいところも見て取れる小さめのスペースだったのもよかった。

おやすまなさい 

おやすまなさい 

カニクラ

アトリエヘリコプター(東京都)

2009/03/18 (水) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★

裏に秘められたモノ
「眠れない女」と「眠りたい女」による70分弱の二人芝居、なにやら象徴的な部分もありつつ、とりあえず表層部分だけでも面白く、がしかし、偶然同じ回を(そして以前の風琴工房版も)ご覧になっていた知人から終演後に裏に秘められたモノを告げられ「そういうコトだったのか」と大いに納得。
観ている間、疑問に思っていたのでアフタートーク用の質問用紙に書いた演出意図までその瞬間にわかっちゃった、ってなモンで。(笑)

水鏡の月

水鏡の月

soulstory

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2009/03/17 (火) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★

新たなフェイズに突入?
ダンスでストーリーを紡ぐのが特色のこのユニット、前2回と比べて抽象的な表現が増え(とはいえ、蟹、亀、クラゲなどの動きはけっこう写実的)、直接的にストーリーを読み取るのがやや難かしくなった一方、トータルバランスは良くなり、例えばクラシックのバレエ組曲のようなまとまりが出てきたように思う。
また、今回は全曲オリジナルで(しかも一部の公演日を除いて生演奏)、全体的には梶浦由記や上野洋子などを想起させる系統ながら、スパニッシュラテンの曲が1曲入ることでアクセントになっているのもイイ感じ。
アクセントと言えばダンス面でもベリーダンスがフィーチャーされる曲があって、これもよきアクセント。
そんなこんなに、会場が広くなった(前2回は遊空間がざびぃ)こともあわせて新たなフェイズに突入した、な感じ?
あと、終盤での豆球による照明演出も効果的だったなぁ…

怪盗ルパン・満洲奇岩城篇

怪盗ルパン・満洲奇岩城篇

月蝕歌劇団

ザムザ阿佐谷(東京都)

2009/03/11 (水) ~ 2009/03/16 (月)公演終了

満足度★★★★

「ごった煮」どころか「闇鍋」
昔熱中した乱歩の少年探偵シリーズ(とそれから派生したマンガ、ドラマなどの作品群)のニオイに少女歌劇的ノリが加わって好みの2点盛りな上に、虚実取り混ぜ、元ネタを知っていればいるだけ楽しめる「あんな人物やそんな人物」が登場する「ごった煮」どころか「闇鍋」(爆)のような作品、キッチュあるいはチープな感覚も漂って独特の味わいアリ。
また、史実ベースな部分から思いっきりおバカでマンガチックな部分まで振れ幅が広く、その組み合わせ方というか融合具合というか、そこも面白い。
終盤で少年探偵団の団員が東京大空襲で命を落としたり戦死したりなんて秘話が語られるかと思えば、「弾丸を撥ね返す特殊合金製の布」なんてのが出てきたりもするし…(笑)
ただ、直前(開場から開演までの間!)に wikipedia で甘粕正彦について予習したのは大正解ながら川島芳子について怠ったのは片手落ち。なまじ(漠然と)知っている気になっていたのが落とし穴か?いっそ「男装の麗人」だの「東洋のマタ・ハリ」なんてフレーズも知らずにいたら予習したかも…(とほほ)

トワイライト・フォア・クローバー・ジェネシス

トワイライト・フォア・クローバー・ジェネシス

進戯団 夢命クラシックス

銀座小劇場(東京都)

2009/03/12 (木) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

パズルのような構成が鮮やか
はるか昔の姫とお付きの者のリアルな夢を見る女性、人や物の余命を読む能力を持った青年、亡き母と同じ心臓疾患で手術を恐れる少女とその兄、千年にもわたってある女性の魂を守ろうとし続ける謎の男、などバラバラに提示されたピースたちが次第に関連づいてストーリーをカタチ作ってゆき、終盤で「昴」の正体が明らかになる時に最後の一片がピタリとハマって全体が1つにまとまるパズルのような構成が鮮やか。
また、千年の歳月を経て届く1つの想いがロマンティックだし、それを取り巻く人々のいくつかの想いが優しくてイイ。

SPY

SPY

劇団Spookies

きゅりあん(品川区立総合区民会館)(東京都)

2009/03/12 (木) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

余は満足ぢゃ
時は幕末、新撰組にも尊皇攘夷側にもそれぞれ密偵がいて…という香港映画の「某三部作」を想起させるストーリー、まるっきりのフィクションではなく虚実取り交ぜて描いているので歴史の新たな側面を見ている、あるいはパラレルワールドの歴史を見ているようで面白い。
ただ、先述の三部作か、あるいはそのハリウッド・リメイク版を観ていたらより面白かったかもしれないと思うとちょっと残念?(笑)
また、程良く笑いもまぶしてあるし、途中で小出しにしつつ終盤で炸裂する殺陣は迫力があるし、観応え十分の130分、余は満足ぢゃ。
そうそう、殺陣で刀の音などのS.E.を使わないのもイイやね。むしろその方がより迫力を感じさせるような気がする。
ラストの新撰組隊士たちの黙祷は、同時に志に殉じた幕末の若者たちに対する出演者・スタッフのものでもあるのがまたイイ。

彩られたモノ・クローン

彩られたモノ・クローン

劇団名古屋さん。

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2009/03/10 (火) ~ 2009/03/17 (火)公演終了

満足度★★★

眼からウロコが落ちる
遺伝子操作やクローン技術がもう少し進んだホンのちょっとだけ未来のおハナシ。タイトルや公表されているあらすじから想像した真相が当たらずとも遠からずの内容は意外性皆無で「なんだ、やっぱり…」ではあったものの、抽象的に「倫理」で片づけられているクローン人間の問題を具体的に提示して眼からウロコが落ちる、みたいな?
ただ、遺伝子操作によって作られた「××が発光するネズミ」に噛まれた人間も××が光るようになるというギャグはいかがなものか?ウイルス感染じゃあるまいし。そんなに簡単に、しかも異種間で特質が受け継がれるようなら遺伝子操作なんていらねーじゃん。(光るネズミや光る××の見せ方は愉快だったけれども)
また、本人への臓器移植用にクローンを、というアイデアは従前からあった(クローンものでは定番?)が、あの結末はつまりまったく健康なクローンを「つぶして」その臓器を使ったワケで、それもいかがなものか?(とはいえ、考えてみるとこのアイデア自体が健康なクローンを「つぶして」使うことを前提としているワケで…じゃあ、これも眼からウロコか)
ところでああいうラストってことは、舞台となった研究室は知覧にでもあったんでしょうかね? で、彼は宮川三郎少尉の末裔だったとか?(爆)
いやまぁ、初舞台の岩田さゆりを観るのが主眼だったので、芝居全体については片目くらいつぶるけれどサ…(爆)

よーいドン!!死神くん

よーいドン!!死神くん

ポップンマッシュルームチキン野郎

劇場MOMO(東京都)

2009/03/06 (金) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

リピートしちゃったし
ストーリーの基本部分は一昔前の2時間ドラマあるいは昭和中期の松竹映画のような(そのルーツは近松あたりまで遡る?)ベタな人情ものに他ならないのに、それにドリフのコントのようなギャグやメタフィクション的な部分、それに演劇論までまぶして全く違った印象のものに仕上げていて、生地と柄そのものは良いけれど和服じゃあなぁ…な古着を、和のテイストを残しつつポップなデザインのニューファッションに仕立て直した感じ。
なお、11にE列8番で再見。

風街

風街

北九州芸術劇場

あうるすぽっと(東京都)

2009/03/06 (金) ~ 2009/03/08 (日)公演終了

満足度★★★★

マイルドで小綺麗な桟敷童子(笑)
一言で言えば「マイルドで小綺麗な(あるいはアク抜きをした?(笑))桟敷童子」、客席の横の壁まで装飾されているようなことはなく舞台上だけにとどまっている装置からも予見できたように、一般的な芝居を装いながらも根底に流れるのは東憲司の得意とする「庶民の強さ」。
井上ひさし(の昭和庶民伝)とはまた違ったアプローチながら悲喜こもごもの庶民生活を描き、心の底に秘めた強さやバイタリティを見せてしめくくるのはこの人の真骨頂。(オープニングで主題歌を全員が歌うのも得意なパターン?)
※ 小奇麗に感じたのは桟敷童子の芝居よりも現代に近い60年代を思わせる頃が背景ということもあるか
また、ラストシーンの青空の美しさにはホロリ。
それにしても、中心となる2人の少年役がともに女子大生だったとはオドロキ。小柄だしヘアスタイルやメイクのためもあって、てっきり「子役を使うとは珍しい、でも演技巧いな~」などと思っていたのに…(笑)
特に学役の方はその表情なども桟敷っぽくて、いずれ桟敷童子の舞台でも観ることになるかも?などと思う。

『すべての風景の中にあなたがいます』『光の帝国』

『すべての風景の中にあなたがいます』『光の帝国』

演劇集団キャラメルボックス

新宿FACE(東京都)

2009/03/05 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

『光の帝国』
原作が短編だけに脚色によって膨らませた部分アリ。読後9年の曖昧な記憶のおかげであまり抵抗はなく(若干の違和感程度)、クライマックスである「故人が遺したもの」のくだりに弱点を突かれた(←キャラメルテイスト満載)ので、総合評価としてはこちらの方が好み

『すべての風景の中にあなたがいます』『光の帝国』

『すべての風景の中にあなたがいます』『光の帝国』

演劇集団キャラメルボックス

新宿FACE(東京都)

2009/03/05 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★

『すべての風景の中にあなたがいます』
梶尾真治のロマンティック系作品として典型的なタイムスリップもの。
主人公1人を中心に描いた原作をどう舞台化するのかと思っていた上に、いざ装置を目にしたら「山の中が大半なのに何で?」状態で「もしかしてタイトルと内容を取り違えて記憶していたのか?」とさえ思ったら、なるほどそうきましたか、な工夫あり。
そうすることによって、原作では地の文で語られている主人公の状況などを舞台に「乗せる」のはお見事。
とはいえ「いかにもキャラメル」なギャグが浮き気味…と言うよりはウザく感じる。

12人のそりゃ恐ろしい日本人

12人のそりゃ恐ろしい日本人

劇団チャリT企画

OFF OFFシアター(東京都)

2009/03/03 (火) ~ 2009/03/08 (日)公演終了

満足度★★★

シリアスなテーマをシュールやブラックな笑いで
裁判員制度の導入によって起こりうるシリアスなテーマをシュールやブラックな笑いで包みこみ、さながら「その食材とその味付け(あるいはその2つの食材)って合わないのでは?」と恐る恐る食べてみたら意外にも美味かった、みたいな…(笑)
がしかし、やはり別々に食べた方がそれぞれの旨みが引き立つのでは?な気もしないではない、的な?(←緩和しすぎか?(爆))
また、それまでのリアルな下宿屋の装置が終盤のある状況によって一変することを簡単に表現するアイデアがナイス。

DOG'S

DOG'S

LIVEDOG

笹塚ファクトリー(東京都)

2009/02/26 (木) ~ 2009/03/08 (日)公演終了

満足度★★★★

完全ダブルキャストの面白さを満喫
雑種と純血種、飼い犬と野良犬などの気持ちをバックグラウンドにした犬界の覇権争い、基本的にはコミカルながらロマンスあり感動あり、さらに人間のエゴ(安易に捨てたり、外見的な僅かな奇形だけで冷遇したり、はては養鶏場のような悪条件下で仔犬を「生産」させたり)についてチクリと刺す部分もあり、なかなかに見事。
また、2つのチームでストーリーの細部や一部シーンの立ち位置はもちろん、登場「犬」物のキャラまで違う(演者に合わせてキャラをカスタマイズした?)ので完全ダブルキャストの面白さも満喫…どころか同一演出家によるのにここまで印象が異なるのは記憶にないくらいで。(単に忘れているだけだったり?(爆))

マチネ(J):B列11番
ソワレ(B):C列6番

恋人としては無理(JAPAN TOUR)

恋人としては無理(JAPAN TOUR)

柿喰う客

STスポット(神奈川県)

2009/03/05 (木) ~ 2009/03/09 (月)公演終了

満足度★★★★

ストイックに変身
前年4月の凱旋公演では会場の長辺側が演技エリアだったのに対して今回は短辺側が舞台という構造上の違いからステージ両サイドにも壁があることとキャラクターを識別するためのアイテム類が舞台になく後方の壁の陰に隠れていること(このスタイルは横浜公演のみとのこと)が開演前に気付いた違い。
始まってみると「識別アイテム」がピンクで統一されていたり、前回いなかったところの唯一「黒くない」(笑)単一キャストの「ツアーコンダクター」がいたりもして、それらの違いによってかなり趣を異にする。3方を囲む壁が白一色なこともあって、ストイックな印象?
さらに、わかりやすくするため&劇団競泳水着に感化された(笑)(アフタートークでの発言より)ために恋愛色を強めたとのことで、内容的にも変化したもののどちらがより良いということではなく、劇団四季の『JCS』のエルサレム、ジャパネスク両バージョンの如くそれぞれに特色があってどちらも面白いモンだから始末が悪い…(笑)
で、本作は柿の劇団としての特質が端的に出ているそうで、「ツアコン」はその「異様さ(笑)」を外からの目で見てより際立たせるための存在とのことだが、終盤ではストーリー全体をより高いところから俯瞰しているように見えたり、使徒たちを導きながらもいつの間にかいなくなってしまう存在のように見えたりして、「もしかするとアノ人の象徴?」「あるいは神の意思?」などといろいろな解釈ができて、深みも加わったか?
また、終盤で使徒たちの殉教も語られるのでやや重くなった感もアリ。
今後も2年ごとくらいに劇団状況を反映させつつ演を重ねる構想もあるそうで、それにも期待。

ギザギザのお月様

ギザギザのお月様

劇団EASTONES

駅前劇場(東京都)

2009/02/26 (木) ~ 2009/03/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

本格的娯楽時代活劇
長屋で貧乏暮らしをしている職人3人組が千両箱をまんまとせしめる計画を持ちかけられて実行するが、思わぬ展開になり…という物語。
この規模の小屋でここまで本格的な娯楽時代活劇を、しかも「小劇場的な値段」で観ることができようとは。
そもそも昨今の小劇場的時代劇では髷をつけないのみならず、衣装も現代的にアレンジしていることが多く(それが悪いと言っているワケではない:念のため)、こんな風にキチンとした和装に髷をつけた人物が登場しただけで「ここは紀伊國屋ホールか?」などと思ってしまうワケで…(笑)
そこへもってきてストーリーは起承転結がキチンとしていて、笑い、スリル、泣かせドコロもバランス良く配され、殺陣・アクションは安売りせずに「ここぞ」というところで効果的に使う、と基本に忠実というかどっしり安定しているというか、危なげないどころかツッコミどころすらないほどの完成度。
で、「殺陣・アクション」と書いたのは、剣術の達人の刀捌きの美しさや、力量の差をクッキリと見せる殺陣に加えて G-Rockets メンバーの身のこなしが見事なアクションまであるから。
早くも第2回公演が待ち遠しい。

人間園

人間園

角角ストロガのフ

王子小劇場(東京都)

2009/02/26 (木) ~ 2009/03/02 (月)公演終了

満足度★★★★

文字通りの「ブラックユーモア」
観たことのないトコロも含めて個性的な劇団・ユニットのメンバーを中心に、主にドラマや映画で活躍する女優まで加えた多彩なキャストで演ずるブラックコメディ、猛毒あるいは一篇の悪夢のようなドス黒い内容なのにどこか可笑しさが漂って重たくならないのは鈴木聖奈の癒しオーラ効果か?(笑)
また、「そっち系」のもう1人、栗原瞳は龍騎の編集部員よりも555のスマートレディ的な魅力をふりまいておりステキ!
あ、いや、もちろん小劇場系の個性派勢揃いな面々も皆さんそれぞれステキでしたが…(笑)
ところで立浪先生が「みんながストレスのない学校生活を送ることができるように」と前置きして「いじめ推奨」と板書するところなど笑うトコロでは? ってか、文字通りの「ブラックユーモア」なのだからもっと笑い声があってしかるべきでは?
また、4つ(+α-β)の異なった箇所をうまく組み合わせた装置と、その構造・配置ゆえ時として空間を超越する演出(コワれた後、職員室に突如現れる密花先生とか、レイプシーンを撮影する犬塚とか)が面白い。
これもまた、「アクセルを踏みながらブレーキも踏んでいる」というか、相反する要素(毒と笑い)が混在している独特の世界。
あと、当日パンフに掲載された舞台での基本的な位置&似顔絵付きの出演者紹介は有難い。またこの似顔絵がよく特徴をとらえていて見事。

爆走!大爆笑!

爆走!大爆笑!

MK-Box

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了

満足度★★★

記憶の虫干し状態
06年11月の『人生大爆走』の改訂版で、近付いた卒業まで問題を起こさないようにとワケありの社長から私立探偵に預けられたガングロ令嬢(?)が依頼人のトラブルを「みんなまとめてメンドーみたヨ」な物語、上演時間が初演時(約100分)の3割増の130分というのはこの小屋ではちょっとキツいか?
とはいえ、程よく昔に観たので、よく覚えている部分、観ながら「あぁそうだった」と思い出せた部分、全く記憶にない部分(改訂によって加わった部分であって欲しいが)などいろんなパートがあって記憶の虫干し状態。(爆)
で、栗コーダーカルテットによる「ダース・ベイダー・マーチ」「ハイウェイ・スター」などはよ~く覚えており、個人的なツボ。
あと、クライマックスの「爆走」シーンでのムーヴィングライトの使い方もほぼ初演のまんまで、これも上手い。

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