八犬伝
劇団S.W.A.T!
SPACE107(東京都)
2011/04/07 (木) ~ 2011/04/12 (火)公演終了
満足度★★★
ゴダイ外伝!?
前回公演『大忠臣蔵』と差別化し、大学の文芸サークル「赤に白をまぜたら」の熱狂的八犬伝ファンなメンバーに八犬士が降臨する設定にしたのが上手い。
さらに学生劇団「かわいた足の爪」も絡ませて「あのキャラ」も登場させるとは。今後も「ゴダイ外伝」は続く…か?
同じ場所なのに、静かな時間。
Oi-SCALE
明石スタジオ(東京都)
2011/04/06 (水) ~ 2011/04/11 (月)公演終了
満足度★★★
林灰二ワールド全開
お得意の時間軸をシャッフルして場を並べる手口に加え、冒頭やラストなどに前々回公演『KOKORO=』中の「アスファルト」で試みたリーディングも取り入れて、林灰二ワールド全開。
ただ、冒頭で宣言された「夢の中」という設定が今一つ作用していなかった気がしないでもない。
パラリンピックレコード
北京蝶々
シアタートラム(東京都)
2011/04/07 (木) ~ 2011/04/10 (日)公演終了
満足度★★★
作・演出&出演者により極彩色
大塩脚本・中屋敷演出の幸福な結婚。両者それぞれの色を背景に様々な色の役者たちが彩りを加えるさまは総天然色…と言うよりは極彩色?
また、中心となる2人がランナーなので、レース場面の表現にランニングシアターダッシュを懐かしく思い出す。
Saigoノbansan
劇団TEAM-ODAC
青山円形劇場(東京都)
2011/04/05 (火) ~ 2011/04/10 (日)公演終了
満足度★★★
随所に家族愛
地球滅亡の日が迫った時にどう生きるかを問う人間ドラマ。
全体的にはどこか既視感があるが、随所に家族愛がちりばめられているのが好み。
また、終盤のアクションはキレがあり鮮やかだし客演のさくら嬢は美しく、そういった面でも満足。
毒見<全日程終了致しました。ありがとうございました!!〉
味わい堂々
OFF OFFシアター(東京都)
2011/04/05 (火) ~ 2011/04/10 (日)公演終了
満足度★★★★
名嘉脚本と岸野演出両者の血筋を受け継いだ嫡子的な
名嘉脚本と岸野演出それぞれの味が如実に出て両者の血筋を受け継いだ嫡子のような感覚。
が、人間関係の隙間に楔を打ち込んで拡げる(笑)ハナシ、ただでさえビターな味が前夜のマコンドーとは真逆なのでエキストラビターに感じられる。
また、装置がなかなかイイ感じ。
東京の空に
オーストラ・マコンドー
王子小劇場(東京都)
2011/04/02 (土) ~ 2011/04/10 (日)公演終了
満足度★★★★
ラストは優しく心地よい
都会で一人暮らしをする3人の女性に焦点を当てた物語。それぞれを個別に見せておいて「同じ夜」でクロスさせ、最後に「春」を迎える構造が上手く、ラストは優しく心地よい。
また、神戸アキコ嬢の「飛び道具」ぶり(アフターイベント「アキコの部屋」含む)が愉快。
あ、ストレンジャー
マームとジプシー
SNAC(東京都)
2011/04/01 (金) ~ 2011/04/04 (月)公演終了
満足度★★★★
独特の作劇を満喫
同じ場面をリプライズする得意の手法を駆使して描くカミュの「異邦人」をベースにしたストーリー。
舞台の床に幾何学模様のように貼ったテープなどで舞台となる町を、電球によって時間毎の太陽を、それぞれ表現する美術も良く、独特の作劇を満喫。
我儘な死体
夢幻堂
タイニイアリス(東京都)
2011/04/01 (金) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★
意図は汲むが居心地の悪さアリ
ビデオ版『呪怨』のようにあれこれ投げかけたままで終わる意図は汲むが、ラストでそうであると察するまでは少なからず「居心地の悪さ」アリ。
それは(四谷怪談の伊右衛門とも通ずる?)良心の呵責に起因する主人公の恐怖と「招かれざる客」たちによる笑いのコントラストが強過ぎるためかと思われ。
また、「その後」を暗示するエピローグが欲しかった気もする。
なぞらえ屋~不思議底七歌~
La・Moon
前進座劇場(東京都)
2011/04/01 (金) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
様々な要素を取り入れて面白い
敵側のキャラが不思議の国のアリスの登場人物になぞらえてある他、7つの大罪、七福神(良い初夢を見るための回文歌含む)なども引用するなど和洋折衷で様々な要素を取り入れて面白い。
また、太田忠司作品と通ずるニオイも感ずる。
カラフルな猫、再び(振替公演決定!)
はぶ談戯
高円寺バーボンタコス(東京都)
2011/04/01 (金) ~ 2011/04/02 (土)公演終了
満足度★★★★
時の経つのが短く感じられる
初演も観ていたが、ヴィヴィッドな会話と会場を活かした設定・使い方、それに各登場人物のキャラなどやはりあれこれ上手く作られており、時の経つのが短く感じられる。
なお、生見司織嬢の普段演じている役どころ(←偏見(笑))とは異なったキャラは貴重かも?
スーサイドエルフ/インフレ世界
The end of company ジエン社
d-倉庫(東京都)
2011/03/31 (木) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
一つの世界がそこに存在している感覚
紛れもない虚構世界を描いていながら、その「空気」「雰囲気」が「確かなもの」として伝わって来て、一つの世界がそこに存在している感覚が独特。
また、開場時からイントロ的に進行している演技に世界を壊さないようさりげなく前説も入れるのも上手い。
あじゅらい記!
UNITレンカノ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2011/03/31 (木) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
非常に満足
沙翁の「お気に召すまま」を関ヶ原の合戦直前の日本に置き換えているが、その翻案ぶりが見事な上にどさくさに紛れて沙翁の他作品や現代のマンガやミュージカルまで取り込み、さらに殺陣やアクションもアリとアイデアと娯楽性満載で非常に満足。
ゾビンとミルルのグルグルしたハナシ【稽古動画vol.2配信中!】
劇団†勇壮淑女
ザ・ポケット(東京都)
2011/03/30 (水) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
DVD化は絶対不可能!(笑)
ドタバタ系コメディで進行した後、感動(?)かつ既視感満載(笑)の大団円と思わせて、エピローグでひっくり返すとはさすが金さん、してヤられたぁ!
それにしてもいくつかのパロディのアブないことといったら。DVD化は絶対無理だよね。(笑)
すきなひと
かやくごはん
「劇」小劇場(東京都)
2011/03/29 (火) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★
前後する時制に戸惑いも
血の繋がらない妹の結婚に揺れる兄の甘酸っぱいキモチが何やら懐かしく、終盤の兄妹の和解の表現方法もイイ。
が、中盤で時制が前後する意図が読み取れず戸惑ってしまう。
そこは素直に時系列的に並べた方がスッキリしたのではあるまいか?
うわつら
殿様ランチ
サンモールスタジオ(東京都)
2011/03/25 (金) ~ 2011/03/29 (火)公演終了
満足度★★★★★
印象的な主人公を主宰自ら演ずるのはズルい?(笑)
描きようによっては悲壮感が漂ったり湿っぽくなったりする題材を「不謹慎」にならない笑いも交えて明るく描いた秀作。
とはいえ、口は悪いが周囲に人一倍気を使い、しかし人間的な弱さも見せる印象的な主人公を主宰が自ら演ずるのはズルいかも?(笑)
伸吾の姉がパンを持って来る場とそれに続く伸吾が吉永の病室を訪れる場は秀逸。
無い光/変な穴(御来場ありがとうございました・御感想お待ちしています)
MU
OFF OFFシアター(東京都)
2011/03/24 (木) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
変な穴(男)
MUにしてはおとなしいと感じた(女)も実はかなり味が濃く、こちらはそれをさらに煮しめた感覚?
また、こちらのオチの方が整合性はある気がするも(女)の結末の方が流れとしてしっくり来るように感じる。
次に上演の機会があれば初演準拠とその反転で観てみたい。
無い光/変な穴(御来場ありがとうございました・御感想お待ちしています)
MU
OFF OFFシアター(東京都)
2011/03/24 (木) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
変な穴(女)
通いの「ドレー」たちと彼女たちに司令する男を中心にした物語。
ヘンなキャラ勢揃いではあるが、(男)バージョン(この時点で未見)に比べればMU作品としてまだおとなしい(笑)気がする。
ということで間をあけて観る(←ある意味正解?(笑))反転バージョンがさらに楽しみに。
無い光/変な穴(御来場ありがとうございました・御感想お待ちしています)
MU
OFF OFFシアター(東京都)
2011/03/24 (木) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
無い光
「視点」版より笑える部分が増えたことで奥行きが出て立体的になった、あるいは直線的だった「視点」版に対して丸みを帯びた感じ。
といっても「視点」版のテーマをストレートにぶつけるストイックな感覚も捨て難く、そちらもまた観たくなってしまう。
また、「光が見えない」ことに関するあたりはやはり心に響く。
とても個人的な物語【公演終了いたしました!ご感想お待ちしております!】
Minami Produce
新宿眼科画廊(東京都)
2011/03/26 (土) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
女性作家ver.
男性作家版はある先入観を持って観たこと、今回は結末を知った上で観たこと、男女反転となっていることなどから、直線的だった男性作家ver.に対して曲線的な印象。また、反転に伴い、使う拳銃を変えるなどの細かな演出も◎。
とても個人的な物語【公演終了いたしました!ご感想お待ちしております!】
Minami Produce
新宿眼科画廊(東京都)
2011/03/26 (土) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
満足度★★★★
男性作家ver.
書けなくなった作家の現実に作品世界(と精神世界?)を交えて描いてトリッキー。
途中で「ある先入観」を抱いたために偏った見方をしてしまったが、最後にそれが覆されて一安心。
結末を知った上で観る女性作家ver.が楽しみ。