ぱち太の観てきた!クチコミ一覧

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「日」本ヘラヘラなぐさめあい in flont of ロボット・演技性人格障害・紗羅薔遺兎子の聖聖瞬(DQN or 中二 mixmax)→ていうかそれすらどーでもいいから神待ちhapppppppppy!!!!!!!!!

「日」本ヘラヘラなぐさめあい in flont of ロボット・演技性人格障害・紗羅薔遺兎子の聖聖瞬(DQN or 中二 mixmax)→ていうかそれすらどーでもいいから神待ちhapppppppppy!!!!!!!!!

宗教劇団ピャー! !

王子小劇場(東京都)

2014/01/16 (木) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★

良いんじゃない

観客を見ると、退屈にしている人と割と楽しめてる人に二分されていた気もする。

自分はどちらかというと割と楽しめていた気が。

1月は、青☆組とか、異常に完成度の高い作品もあったりするんだけど、
個人的には先週の「しようよ」や「レクティル座」あたりからの
王子小劇場の荒削り路線が自分には好感が持てる気がする。

20代の作家は今のうちに見苦しい作品を量産して、
10年後に最高にエッジな作品に到達してほしいといつも思う。

ピャーが10年後にどうなるかはさっぱりわからないけれど、
いつか確変するかもという予感は前回もした気がする。

もうちょい色んなテクニックを多用して、
脚本を2~3か月前にあげておけばもっともっと何とかなるかも。

というか、以前に作った作品群のリミックスして、
あと巨大ロボット?でも置いておけば結構いい作品が作れるかも。

一個一個の作りこみがあとちょいだっただけに、
全体としてちょっと落ちた感がするけど、
意外とひとつひとつをどうにかすればブレイクスルーはじき行くかもしれない。

村川拓也氏やムルエなんかのテクニックなんかを分析して吸収すれば、
こういう題材も凄く見やすくなると思うんだけど・・。

ラビア・ムルエ連続上演「33rpmと数秒間」

ラビア・ムルエ連続上演「33rpmと数秒間」

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/15 (金)公演終了

満足度★★★★★

舞台の上に役者は・・
0人。

でも、それで十分。

舞台を作りたいが役者が見つからない、と言う人は、この作品を観れば、
役者は必ずしも必要ないということが分かるように思う。

「伝えたいこと」

があれば、十分だと思う、舞台をつくるためには。

Teatro la Maria  マリアシアター(チリ)

Teatro la Maria  マリアシアター(チリ)

特定非営利活動法人舞台21

シアターX(東京都)

2013/12/13 (金) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

今更だけど・・
観てきました。

開演前、役者が一人降板するかも・・という緊張感が流れましたが、
無事開演(苦笑

シンプルだけど非常に洗練されていたと思う。

日本の女性演出家なんかは特に参考になるかも・・。

童貞キューピッド

童貞キューピッド

レティクル座

王子小劇場(東京都)

2014/01/06 (月) ~ 2014/01/08 (水)公演終了

満足度★★★★

プロレスのリングとロープがあれば・・
もっと良くなったかな・・(笑

勢いがあってとても良かったけど、
演出家は、役者の動きを見ながらもう少し
観客の意表を突く動きを出せるようにした方が
役者の勢いをもっと生かせたのかな、という気がした。

話自体はとても面白くて笑えました(笑

次回公演、都合が合えば久々にまた行ってみようか・・♨

木菟と岩礁

木菟と岩礁

伏兵コード

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2013/01/25 (金) ~ 2013/01/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

今更ですが・・
観てきました。

救いのない話、とても好きなので(苦笑

おばけリンゴ

おばけリンゴ

演劇集団円

シアターX(東京都)

2013/12/20 (金) ~ 2013/12/28 (土)公演終了

満足度★★★★★

当日券で・・
ちびっ子や親御さんで一杯だったら帰ろうかとぶらっと行ったら入れた(笑

ちびっ子がもう少し賑やかかと思ったら、思いのほかマジメな子ばかりだった・・?

テアトロ・ラ・マリアを15日に同じ会場に観に行ったとき、
Χのロビーのチラシをみて、
円なのにポーランド作家?(正確にはポーランド系ドイツ人)と思って興味を持ったのがキッカケ(笑

良い話だと思った。

極力笑ったりしないで、子どもたちはどんなとこで反応してるのカナ?
と思って耳を澄ましてみた・・。

ネタバレBOX

怪獣オクタゴンが現れて、シアターΧに迫る!

8ぽんあしの怪獣は、呑気にも表のひろばで居眠りしてしまったらしい♨

かいじゅうのぶきみなあしだかしっぽだかが舞台の上にのそりと張り出す。

子どもたちを食い殺すと噂の怪獣。両国の子どもたちに緊張が走る・・?

不幸なワルターをころしておばけりんごを得た国王の秘密警察が、
その巨大りんごを怪獣に与える。

怪獣はりんごをたべて喉を詰まらせて死ぬ。

・・やれやれ、ちびっ子を食い殺すとんでもない怪獣は死んだ・・りんごを数百万で売り飛ばそうとした欲深いワルターという犠牲はあったものの小さなものだ、子どもたちの命に比べれば・・♨

ひとあんしん、と思ったら、なんと怪獣がただ一人の友達だっていう少年が登場。

怪獣の名前はオクタゴンなんてペンタゴンの親戚みたいな怖い名前じゃなくて(笑
じつは「キャシー」なんて可愛い名前だったんだってさ・・てか、女性?


少年は、恥ずかしがり屋で草食性の彼女と、森の奥深くで暮らしていて、
キャシーの尻尾を滑り台にして遊んでたんだって。

・・あれ、僕の推測だけど、少年は赤ん坊の頃森の中に捨てられたのを、
恐竜のキャシーに拾われたってことかな?

恐竜≒哺乳類説なんて、今の小学生男子には常識かもしれないね。

そんな素敵なレディを、見た目が大きいってだけで怯えて殺した臆病者の国王は、
今では国民の人気者。

・・あれ、どっかで聞いたような話だ。

少年は言う
「泣いたりするもんか、スコットランドにいるっていうキャシーのきょうだい、(ネッシー)に会いに行くんだ!」

どっかから男の子の声がする
「ないてんじゃん!」
ちょっと小さいけど、なんかちょっと涙ぐんでるんじゃないかと自分は想像した、姿は見えなかったけれど(笑

ついさっきまで自分たちを食い殺すかもしれなかった怪獣のために悲しめるなんて、
子どもはやっぱりステキだ(笑

これが大人だったら、
子どもに少しでも危害を及ぼす可能性がある怪獣なら、殺しても当然、と思うところかもしれない。

でも、それが本当に子どものためになるのかな?

子どもって、もっとたくましくて、
ついさっきまで自分を怖がらせてたものに、
簡単に感情移入できる瑞々しさを持っているものなんじゃないのかな?

ずっと後ろの方で、前の桟敷席の子供たちのざわめきに耳を傾けながらそんなことを思った。

終演後にちょっとだけ子どもたちの顔を覗きに行ってみた。

・・ああ、思った通りだ。
後ろの方で自分が想像した通り、みんなすっごくキラキラした目をしてたよ(笑
珈琲法要

珈琲法要

青年団若手自主企画 河村企画

アトリエ春風舎(東京都)

2013/12/12 (木) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

この時代・・
ロシア人をアジアの人々が恐れたのは良く分かる。

赤鬼のような顔をして人を食う、とか言われても、
実際、ロシアの探検家(=略奪者)たちは、
海の向こうのアムール川流域なんかでそれに近い行為を行ってきた。

国家という形態を持たなかった少数民族などは、
今では言語に至るまで焼尽して、痕跡すら残っていないものも多い。

・・じゃあ、日本人はどうだったのか、と言われると、
アイヌ人などに同様の行為を行っていた。

あの世のような場所に送られて、
木の葉のように人の命が散る、
そんな姿を知床の神々はどう思っているんだろうか?

高校生の時、読んで感銘を受けた
ディーノ・ブッツァーティ‎「タタール人の砂漠」を思い出した。

企業に悲惨な土地に出向を命じられているサラリーマンと重ねても興味深いのかも・・。

ネタバレBOX

こんなにも絶望的で悲(喜)劇的な状況なのに、
珈琲がコミカルな小道具として登場するのが面白い。

津軽弁の独特なリズムが物語に潤いを与えていると思う。

脚本買いました・・(笑
24250

24250

MCR

中野スタジオあくとれ(東京都)

2013/12/10 (火) ~ 2013/12/13 (金)公演終了

満足度★★★★★

自分で書いて自分で撒きこまれて・・
「アイツ喧嘩のたんびに巻き込まれて可哀想じゃん!」
とか、舞台の上で自分のことを指さして役者に言わせるところが最高(笑

これ、実際の舞台の制作と重ねちゃうと逆?

「メッチャ迷惑、でも満更でもねーよ?」と、アヒル口♨
「みんなもそーでしょ?」と、ばかり(笑

人生もきっとそーなんだろーね。

最高に下らなくて熱い舞台だ。

汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.

汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.

まごころ18番勝負

王子小劇場(東京都)

2013/12/11 (水) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

殺人
・・これは・・いくらでも世界が広がりそうで面白い。

裁判で出てきたものすべてが真実でないことも実感できる。

こうしてみると、実際の裁判の結果がどれほどまでに
正しいのかということも疑問に思えて来たり・・(苦笑

自分の意見が、全体の中でどの位置にあるのかということも、
最後の多数決でよくわかる。

でも、これ作るのは本当に大変だろうなぁ・・(笑

なんとかしてもう一作品見たいんだけど・・週末なにかを諦めれば・・あるいは・・。

汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.

汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.

まごころ18番勝負

王子小劇場(東京都)

2013/12/11 (水) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

臨場感が凄い
午後休みをとって水曜昼の強姦致傷の回を見てきました。

これは凄い・・というか、本来、学校なんかでこういうの出来たら良いと思ったり。

高校の同級生で弁護士になった友達らが以前
「なんかで訴えられたら出てやるよ!」
と、元気に言っていたのだけれど、
こんなに大変なのをしょっちゅうやっているのか・・(苦笑

作りが凄く凝っていて面白いです。

疲れます、凄く。でも、とてもタメになりました・・(苦笑

日常でニュースを見る目が大きく変わったと思います。

明日の夜は殺人の回を見てみようかと・・これで2300円は凄いかも(笑
年末で色んな公演かさなってなけりゃ、すぐ無くなりそうな。
話のネタにもなりますし、面白いと思います・・。

バック・トゥ・バック・シアター「ガネーシャ VS. 第三帝国」

バック・トゥ・バック・シアター「ガネーシャ VS. 第三帝国」

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2013/12/06 (金) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

かつて観たことが無い位、美しい舞台。そしてエッジ
この舞台に登場する俳優たちが、それぞれの中に
全く異なる美しい宇宙を持っていることには、疑いの余地がないように
自分には思われます。

かつて近江八幡の古い蔵を使った美術館で、
いわゆる「アウトサイダー」と呼ばれる人々が、
それぞれの中に全く異なる宇宙を内包していると
勉強させていただいて以降、
自分は自分なりに、
この種の名称で呼びならわせられることがある人々に、
自分を超越する宇宙の広がりを湛える人々として、
特別な敬意を払ってきたつもりです。

彼らが一種の天才であることを自分は確信しています。

ただ、この舞台は美しいだけではない。

舞台裏の制作風景をフィクションとして(ドキュメンタリーではなく)上演しながら、
観客の自分たちにも鋭い問いを投げつけます。

「果たして自分はフリーク・ショーを見に来た変態ではないのか?」

自分は考える・・・なんで見に来たのか?
ここに来るまでの道を思い出す。

自分なりの答えとしては、「見たことがないから」

アウトサイダーと呼ばれる人々の美術、演劇、音楽は、
それぞれまったく別の次元の宇宙ではないかと思われるほど
共通点がない。

誰かを見たからと言って、それと同じものが別の団体にあるわけではない。

そもそも、美術作品を見ればわかるように、
この世界には、ひとりでピカソをしのぐのではないかというような
巨大な世界を持った人間が市井に多数存在している。

それぞれがまったく別の星なのだ。

アインシュタインやモーツァルトが同じ舞台上にいる姿を想像してみると良いと思う。

最終的にどんな舞台になるか想像できないハズだと思う。

劇団ノートに、演出家が、彼らがオーストラリアで最も優れた役者、と言っているのは
本気でそう感じていたのだと思う。

先入観抜きにしても、彼らが演技で叫んでいるのか本気なのか全くわからない。

それは、自分たちの目が偏見で塗れているというよりか、
単純に演技が迫真に迫っていて区別できないのだ。

たぶん、ヨーロッパの人々は自信をもってそう言い切れるから、
高い評価につながったのだと思う。

憐憫の心でヨーロッパの人々が高い評価を与えるようなことはないと思う。

「アウトサイダー・アート」の歴史が日本より遥かに長いヨーロッパの人びとは、
彼らの宇宙の深さを良く知っているのだと思う。

ネタバレBOX

演技があまりに真に迫っているから、自分も戸惑う。

どこまでがリアルで、どこまでがフィクションなのか?

アフタートークを見てみるとよくわかる。

すべてがフィクションなのだ。

ただ、舞台上でのその時その時の役者の感情はフィクションではない。

見ていて、痛みは痛みとして感じられる。

健常者と呼ばれる人びとが巧みに上演しているのを見ても、
この役者たちのように、銃で撃たれる真似をされて死ぬふりをすることの痛みを
これだけズキズキと伝えることはできないだろう。

あるいは暗闇の中の孤独を。

その時自分はマーロン・ブランドが舞台上にひしめいていたことを実感する(笑

別にアウトサイダー云々は関係ない。

それぞれが演技に関して全く別の天才であったのだ。

そして、ヒトラーと同じ権力の濫用による暴力が今も行われているということは、
迫真の描写によって描かれる劇団内での内紛騒ぎによってよく表されている。

ヒトラーと同じことが、細かく見ると現在も多数起こっている。

それは、直接的な暴力だけとは限らない。

「アウトサイダー」という名称そのもの。

彼らのどこがアウトサイドなのか?

どこからアウトサイドなのか?

彼らの居場所が、より限定されつつあるのは、
世界・国家の組織化や権力の集中と無関係ではないように思われる。

彼らが舞台を行う。お金を稼ぐ。

それは美術作品の販売などと同様、市場の中に彼らが居場所を見つけることでもある。

この舞台はそれだけではなく、
自分たちに彼らがフリークではなく、
ひとりひとりがただの天才であることを感じ、
世界に多様な価値観が渦巻いていることを実感させる教育の場でもあるのだと思う。

なお、ヒトラーとアウトサイダーについてはいくらでも本がありそうなので、
ここでの言及は避けます・・♨
性病はなによりの証拠

性病はなによりの証拠

ブラジル

王子小劇場(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★

厳しいようだけど・・
ミドル氏に同意(スミマセン

2006年のルデコ「ダイアナ/疚しい理由」あたりはとても新鮮だった気がしたんだけど・・。

ネタバレBOX

遭難しているという状況で動きが制約されているのは、
本当に難しいだろうし、それを敢えてやろうという心意気は素晴らしい。

でも、もう少し役者を減らして動けるようにして、
ルデコみたいなとこで観客の間を駆け抜けるスピード感があった方が、
作品として演出家には合ってるのではないかと思ったりする・・。

途中から心象風景とか言って、船なくなって役者が自在に動き始めるとか、なんか無かったのかなぁ・・。

ルデコのスピード感が見るたび思い出されるだけに本当に惜しい。

ラストのほんの一瞬でもいい。

目の前の船なくなって、平気な顔して役者が自在に動き出すとか(天国?夢?
ちょっと期待してたんだけどなぁ・・(苦笑


役者さんはそれぞれとても素晴らしかったと思います。

舞台が狭いお蔭で?
気持ち悪さも(苦笑
不穏さも可笑しみも、
間近でみる表情から至近距離で体感できたと思います。

それだけにもう一歩・・。
FT13 公募プログラム「地雷戦 2.0(薪伝実験劇団 [ 中国 ])」

FT13 公募プログラム「地雷戦 2.0(薪伝実験劇団 [ 中国 ])」

フェスティバル/トーキョー実行委員会

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2013/12/05 (木) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

今年No.1
まだ2013年終わってないけれど、これに決めた!

もしいつか中国と戦争になったとしても、自分はこの劇団が中国にあることを忘れない(笑

演出ばかりに注目が集まって、中身が空洞化しつつある昨今、
描き方は多少古典的かもしれないけれど、
市井の人たちに話しかけるには、この位分かりやすい方がちょうど良いのかもしれない。

「実験」を敢えて封印したのかな?

だとしたら凄い決断だと思う。

テクニカルなだけで、中身の伴わない空虚な演出よりよほどいい。

演出だけを取り上げて、ありきたりな手法とか一括りにする識者の意見はもう聞き飽きた(苦笑
(すべての演出はおそらく何千年も前に既に出尽くしている、というか昔の方が発達していたのかも・・

直球上等♨

主宰や役者が真っ直ぐで良い奴なんだということが、見ていてよく伝わった!

こういう時には、そういうことが最も重要なんだよなぁ・・(苦笑

ネタバレBOX

「のらくろ」を思い出した。

戦争って、ナニ?
ともし言われれば、
それは、歴史を見れば明らかなように、
そこここの街角にいる愛すべき人が、二十歳になったばかりの青年らが、
虫ケラのようにカッコ悪く肉片になる
巨大な屠殺場をこの世に出現させることのように思われる。

裏道の、趣味でやっている刺繍入りの服を売るお店の70過ぎのおばあちゃんの
ただ一人の息子が、戦場で将校の息子の盾になって死にましたという報告と共に
体中他人の両手両足を縫い付けられた状態で帰還する光景を想像すれば良いのかもしれない。

弱虫だったり勇敢だったり、不注意だったり、慎重だったりする人間たちの、
数えきれない無意味な死の積み重ねと言えば良いんだろうか?

女性らに、戦場で粉微塵の肉片にする子どもたちを
大量に生み育てることを奨励するということかもしれない。

憎しみを植え付けられた敵国には、
自分たちの国を滅ぼしに来る鬼のような人しか住んでないと思わせられることかもしれない。

でも、そんな国に住んでる人たちもやっぱり人間で、家族がいて、
いや、例え天涯孤独であったとしても、同じように人生の中を彷徨っている
似た者で。

そんな当たり前のことが分からなくなるということ。

この作品は、役者や演出家で話し合って、
無骨であっても、分かりやすい物語を目指したことがよくわかる。

人間が惨めに死ぬのが戦争だということを伝えようとするから、
北京でも検閲に掛かってしまう。

補助金も興行収入も手に入らない道を敢えて選ぶ。

こういった時代には、そんな勇気が、どれだけ大事な事か(苦笑

アフタートークも聞いて、自分はこの劇団と作品がとても好きになった。

素晴らしいといわなくても、
「私はこの作品がとても好きです」と言えば、それで十分だと思う。
National Theatre Radu Stanca  ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場(ルーマニア)「NORA ノーラ」

National Theatre Radu Stanca  ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場(ルーマニア)「NORA ノーラ」

特定非営利活動法人舞台21

あうるすぽっと(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/05 (木)公演終了

満足度★★★★★

天使×2
kids' perspective?

ミニマリストの美、省略あるいは誇張。

・・これは、誰から見た世界なのか?

カリガリ博士を思わせる、前世紀前半の表現主義を思わせる誇張されたパースペクティブ。それはしかし狂ってない。

物語には天使がふたり、登場する。


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エミーリア・ガロッティよりメイジーの瞳って映画の方が似てるかも知らん。映画はまだ観てないけど(苦笑

ネタバレBOX

ひとりは、人形の家の娘、女の子の姿をしている。あるいは女の子そのものである。白い服を着る。

そしてもう一人は、堕天使のように穴の開いた黒衣に身を包んだ医師の男。

ふたりはけっして報われない。

自分勝手な大人、あるいは狡猾な人妻に翻弄される♨

男は、やがて天に召される。

まるで、自分の運命がズタズタになって身が滅びるのを楽しんでいるようでもある。

パンクじみた衣装がそれを象徴しているようでもある。

堕天使と仲良しの、天使のような少女はしかし、すべてを見通すようでもある。

少女は、母親に言う。「すべての人間は、孤独なのよ」と。

人間はどこから来て、どこに行くのか?

もし、天のようなところから魂が来て、子供に宿るのだとしたら、天国に近しいのは、より小さな子供かもしれない。あるいは死を目前にして悟る者。


この物語は、二人の天使の視点を通じて、人形(=人間)たちの踊るダンスを神にささげた供物なのかもしれない。

舞台上で一番狂った操り人形じみた動きをする、クログスタ役の俳優の演技がとりわけ印象に残った。

経済と言う名の糸に引かれて、首を傾けながら・・・壊れた人形のように、亡霊のように、陰気にノーラを脅迫するくすんだ色のスーツを着こなす男。

ただ彼はやがて、未亡人の愛を得ることによって生気を取り戻す(笑

洗練、ロック、パンク。

音楽と天使とが、世界の果ての人形の家で交叉する。



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ちなみに会場内で「これはさいたまのエミーリア・ガロッティだよ」
という声が聞こえましたが、
自分も観ましたが、作品としては全く別かと・・
それを言ったら、神戸の維新派とかも・・?・・念のため(苦笑
デンギョー!

デンギョー!

小松台東

高田馬場ラビネスト(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/10 (火)公演終了

満足度★★★★★

みんな作業着
悪くない。

スーツ姿と作業着、どちらの方が生き物として美しいか、
と問われるなら、作業着という答えは疑いようもない気がする・・(笑

ネタバレBOX

人間が死んで何が残るのか?

他の女性に走って妻娘を捨てたことを後悔する男。

父親に捨てられ、母親を亡くした娘に世話を焼く男。

娘は、本当の父親のように自分の心配をする男に心配をかけるのを楽しむようだけれど、死んでしまうと自分ひとり取り残されたと言って泣く。

前者が死んでも何も残らないだろう。

後者が死んで、何か残るのか?

東京から連れてこられた宮崎生まれの元銀行員の男は、東京では金ばかりに気を取られていくつもの会社を潰してきたに違いない。

40歳になって、自分に何が残せるのか、考えたのだと思う。
紅の半纏

紅の半纏

あさの@しょーいち堂

世界館(大阪府)

2013/11/21 (木) ~ 2013/11/26 (火)公演終了

満足度★★★★★

何とか観れました・・
ところでなんで誰も感想が無いの?

ちょっと手が空いたら何とか書き足します(汗

報われません、勝つまでは

報われません、勝つまでは

田上パル

アトリエ春風舎(東京都)

2013/11/28 (木) ~ 2013/12/05 (木)公演終了

満足度★★★★★

面倒臭いヤツ(ら)
大学とかに入るころになると、めっきり面倒くさいヤツらも減って、
というか多分均質化されてきて、
周りを見ると「バイトした給料でポール・スミス買う」とか言うような輩ばかりになって、
なんか似たような服・顔のヤツばかりになって
人生終わったような気になったりもしてしまうのだけど(苦笑
この物語には、ムダに元気いっぱいの奴らが溢れていて、
気付くと「面倒くさいヤツ」を「コッチ来い」って手招きして
チームが一つになるみたいな安心感があって心地よい(笑

ネタバレBOX

構って貰いたがりの「面倒くさいヤツ」について
ノートで一行も触れなかったハンドボールの顧問の先生も、
ノート発見されてこんな風になるんじゃないかって考えてそうしたんじゃないかなんて気になってしまう(笑

ひとつ気になるのは
ハンド部なのに松脂の匂いがしなかったってことくらいかな?
(握力あるから必要ないっか?(笑
ここでいいです

ここでいいです

オイスターズ

王子小劇場(東京都)

2013/11/29 (金) ~ 2013/12/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

当日パンフをみて、
俳優と役柄を見て、「を?」と思ったけれど、
観ていて納得した(苦笑

本当に恐ろしい話をコミカルに演じるところが面白い。

ネタバレBOX

ラスト、奥さんの会話が元夫には意味不明だったり、
紅い大きなシーツを垂らす伏線?はすでに出ている。

主人公の元夫にとって、
殺す対象は同じ人間にしか見えない。

どうでも良い登場人物は、描写の服・靴に至るまでいい加減である(もっと普通の取り合わせをしようと思えばいくらでもできただろうに

シンプルなセット、最小限の登場人物を
最大限に生かし切り、逆に強みに替えてしまった(笑

演出家の人は、非常に洗練された手腕があるんだと、観ていて良く分かった。

異常心理なんかに興味のある人にとっては特に面白いんじゃないかな・・。
tg STAN   ティージースタン(ベルギー)「Nora ノーラ」

tg STAN  ティージースタン(ベルギー)「Nora ノーラ」

特定非営利活動法人舞台21

あうるすぽっと(東京都)

2013/11/27 (水) ~ 2013/11/28 (木)公演終了

満足度★★★★★

地方の劇団とかに見てもらいたい作品かも・・
洗練・エスプリと流れるような展開。

役者それぞれが自由自在に、
終末、籠の中から飛び立つ日を待つヒバリがもがくのを、時に見下ろし、
横切り、俯瞰する。

シンプルなセット。

人間然として舞台の上に立ち、存在する登場人物たち。

この自由さと洗練は、観客を求めて飛び回ることを念頭に置く地方の劇団には特に参考になるのでは?

セットなんて最小限で良い。

場合によっては、その町で調達したって良い。

スペインリーグで時たま見かける
ちいさな町の洗練された組織と溌剌さをを持ったサッカーチームのようだった(笑

一足先にひきこもり!

一足先にひきこもり!

劇団ぎゃ。

カフェ+ギャラリー can tutku(大阪府)

2013/11/25 (月) ~ 2013/11/25 (月)公演終了

満足度★★★★

ぎゃ
福岡は何故か行ったことないんですけど、
東京以外の町とかは意外と
「町の中でもこのエリアは異常に犯罪多い」ってあるみたいなんですよね。

東京だと割と移動しやすいからか平均化するけれど、
他の町から行くと、
「あれ、ここだけアウターゾーン?」みたいなところにポンと出たりして。

地元の人に聞くと、犯罪が起きるのは大体そこ、みたいな。
(東京は誰でもどこでも歩けちゃうし目立たないから、どんな小奇麗な町でも実は犯罪が多発してたりする

そんなハードボイルドなエリアに住むってことは、
地元の人にしてはちょっとした冒険かも知れず。

そんなことを考えながら楽しく?観れました。

作家さんも親しみやすい雰囲気で、以前の東京公演とかは観れなかったんですけど、大阪でちょろっと観れて良かった(笑

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