雪が降ってるのなど見たことないが気のせいか 公演情報 ガレキの太鼓「雪が降ってるのなど見たことないが気のせいか」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ちょっと長い・・
    良くできて入るんだけど、ちょっと長い・・105分?

    次の面白い山?に行きつくまでに息切れしてしまう感。

    流れをそのまま切り取っているから、
    その時々で
    「あれ、このヒトこんなキャラだっけ?」
    という不可思議さを味わえるところは非常に技巧的と言って良いと思う。

    その切り替えがあまりに唐突で自然に見えるので、
    ある意味この前のアゴラ公演の青☆組よりレベルは高いかも・・。

    ただ、役者の演技のレベルの高さを知っているがゆえに、
    あえてこうした切り取り方にしたかった演出家の誘惑も理解できる気はするのだけど、
    ある意味、古典的なドラッグ小説にも通じるこうした主題は使い古されたもので、
    そこには新たな光を当てる必要はあったと思う。

    現代口語演劇では、こうした混沌は見慣れないものだけれど、
    映画や小説・音楽では既にはるか先を行っているため、
    どうしても既視感が拭えず、
    集中力が持続しない(苦笑

    最低でもバロウズ並のカットアップ、
    時間軸の混乱・虚実の混沌が欲しかった。

    ネタバレBOX

    最大の不満としては、
    「なぜカエサルを登場させなかったのか?」
    ということに尽きると思う。

    トレインスポッティング的な映画だったら、
    絶対あのピラミッドの最上部をこそげ取ってきた土片から
    カエサルが出てきたと思う。

    演劇でそこまでやるのは不可能にしても、
    それまで妄想の産物と思われてきたカエサルのリアルな実在の証拠が出てくれば、
    「そもそもこれは現実のインド?」
    あるいは神話の世界に近いところで生きている世界の多くの国々のリアルを描き出すと言う別の意味あいも出てきたように思う。

    そういった描写が一切なかったから、
    結局、絵葉書と同じような美しい風景をみて感動するだけで
    同じ民族同士で異国で固まるだけの日本的な若者、という縮図から抜け出せず、
    異国をまたにかけた設定ながら、
    日本にいる以上の息苦しさ、救いようのなさを舞台上で露呈するだけとなってしまったのではと思う。

    別にそれだけの舞台も良いとは思うが、
    それだけのために105分は長すぎるように思う。

    センチメンタリズムと言われてもしょうがないと思う。

    しかもインドに行ったことのない多くの日本人にとっては実感することのない。

    途中から、いつカエサルが出るのかと思って待ってしまった。

    観客が待つなら、出してもばちは当たらないと思う。

    0

    2014/01/30 00:20

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大