満足度★★★★★
1幕で帰ってしまったアナタ!もったいない!
結末が安易なハッピーエンドじゃないのが良い。
大胆で繊細なセリフ、雄弁で美しい手話に目が離せなかった!
後半に向けてどんどんスリリングな展開になり、体もどんどん前のめりに。。。とっても楽しめました!
満足度★★★
繊細。
キャスティングがはまっているなーと感じました。最後に救いが見えないのが気持ちを重くしましたが、完成度のある上質な作品。
言葉にするのが難しいのですが…印象深い作品でした。
満足度★★★★★
リアルな家族劇の秀作
翻訳劇は、時として、観客は置いてきぼりにされる場合が多いのですが、この劇は大変普遍的で、誰の胸にも響く、リアルかつ秀逸な家族劇だと思いました。
ビリーとシルビアは、耳が不自由な障害を持っていますが、それがこの劇のシチュエーション上、決して特殊な家族の形態ではない点に、戯曲の深さを感じ、魅了されました。
田中圭さんの手話が、台詞以上に雄弁で、感動的でした。
演出、戯曲、キャスト、スタッフワーク、全てにおいて、一級品の本物の演劇作品に、終始酔いしれる思いを感じました。
ずっと、父親役は、吉田鋼太郎さんが代役をなさったのかとばかり思っていましたが、どうやら、私の錯覚だったようです。(ご指摘下さった方にお礼申し上げます。)でも、だとしたら、大谷さん、少し、台詞を噛まれることが多過ぎたような気もします。代役なら、致し方ないと思ったのですが…。
満足度★★
私はだめでした。
田中圭くん、大谷さん、中島さん、鷲尾さんなど、
すごい座組だなぁという興味で行きました。
けど私にはだめでした。
舞台も無駄がなく綺麗でしたし、
役者さんの演技も素晴らしかったと思ったのですが、
話が所々わかりにくかったので、この感想は、脚本のせいだと感じています。
(ネタバレ欄に記載)
私は若い頃に、少しですが手話を習ったことがあり、
聾唖者のかたがたとお話ししたこともあったり、
なので、そういう意味でも、とても興味を持って、観に行きました。
期待感が高すぎたのかも。
あとこれは、私の好み、としての問題なので仕方がないのですが、
『日本人が、外国人の名前で演じる』
というお芝居が、いまいち好きになれないのです。(今回に限らず、です)
なので、ビリーとか、クリストファーとかが、どうもしっくりこなくて。
いつまでたっても「え?クリストファーって誰?」とかって(笑)。
そういうところからまず、ストーリーに馴染んでいけませんでした。
翻訳するときに、日本名に替えるとかって、だめなんですかね。
(物語の舞台を海外に置くか国内にするかで話が大きく変わる、というものでもなかったと感じたので)
★は、感想としては1つですが、役者さんたちに敬意を表して2つにしました。
満足度★★★★★
繊細な翻訳劇
手話セリフ(日本語対応手話)のやり取りは健聴者にとって、時に読み取れないハンデが生じるが障害(障がい表記が主流だが自分はこの字がしっくりくる)というのはそういう事だと思う。
日本で障害が絡む話だと=福祉、という印象を持たれやすいと思うのだが、この舞台はきちんと個人の感情を貫いている。
聞こえない相手に音で振動を伝え、言葉を発しコミュニケーションを取る暮し。
障害の程度による差異。その中では彼はまだ上位の位置づけにある模様。
「普通」な家族だが、曖昧な会話はなくそれぞれが一生懸命に会話をする。通常の海外翻訳劇に出てくるような家族とはひと味違うけど、ラブシーンの描写から結末まで上質な翻訳劇だった。
舞台セットや衣装で白と黒を基調としたメリハリは映えてとてもよかったが、衣装の白地と地肌が合わさると手話セリフは場所によっては読み取りづらいのでは。
役者さん全員良かった。休憩込み約2時間30分。
1/21pm 追記
満足度★★★★
輪の中と外
単純に田中圭さんのかっこよさに魅かれて観劇したのですが、終わってみるといろいろと考えてしまう、たくさん課題をくれたような舞台でした。
…もちろんかっこよかったですが。(笑)
白い衣装がとても素敵!!パーカーかわいい!!
満足度★★★★
言葉とコミュニケーション
聴覚障害者が中心となる話ですが、健常者/障害者という軸だけではない視点から描かれた、言葉やコミュニーケションやコミュニティーについて考えさせられる内容で、ポップなデザインのチラシとはイメージの異なる、シリアスで重い作品でした。
生まれつき耳が不自由でありながら聾者達のコミュニティーに関わらない様に育てられた男が、聴覚を失いつつある女と恋に落ちることによって新たな世界を知り、今まで抑えていた思いを露にするものの、それがポジティブな面だけでなくネガティブな面も強めてしまう物語で、障害者を扱った作品にありがちな、困難を克服するという展開ではなかったのが新鮮でした。
序盤は翻訳劇ならではの入り込み難さを少々感じたものの、後半は迫真のやりとりが続き、引き込まれました。全体的にギスギスした雰囲気の中で、中嶋朋子さんの最初の登場シーンが幻想的でとても美しかったです。
ジャック・ラカンの学説やオペラといった高尚っぽい話題と度々口にする卑猥な単語のギャップがいかにもイギリスの作品らしく感じられました。
モノトーンでまとめたビジュアル表現がスタイリッシュで格好良かったです。ステージに対して少し角度を振った細い金属製のフレームで囲われた空間が関係の脆さを象徴しているようで印象に残りました。衣装の色に意味を持たせているのも良かったです。
音としての言葉が重要なモチーフとなっている為、物音や音楽の扱いも良く考えられていて効果的でした。
満足度★★★★
言葉とコミュニケーション!
「言葉」と「コミュニケーション」について考えさせられる作品でした。
中嶋さんの言葉、しぐさ、表情の繊細さに驚きました。「北の国から」の蛍役から観ていますが、本当に良い女優さんになったなあと思います。田中さんは舞台で初めて観ましたが、事なかれ主義の家族にシルビアの影響を受け、自分の積もり積もった思いを爆発させたシーンは印象的です。
満足度★★★★★
緊張感のある舞台
前半は苦手なタイプの舞台かと思ったのですが、後半に入ってその考えはものの見事に覆されました。張り詰めた舞台の緊張感、独特の演出、そして予想外にその存在があまりにも美しかった中島さん。吐き出される心の悲鳴に惹き込まれました。
満足度★★★★
音の闇へ
田中圭さんと中島朋子さんの熱演は一見の価値有り。「聞こえないことがこんなにうるさいなんて。」先天性聴覚障害と後天性の違い、そして閉ざされていくことの恐怖。激しい手話での攻防に息を呑む。
満足度★★★★
TRIBESとは種族
面白かったです!生まれつき耳が不自由な息子がいる家族のお話。急に立場が逆転するのがスリリングで、犯罪サスペンスの香りもほんのり漂ってくる、緊張感のある会話劇でそた。とてもいい戯曲だと思います。大胆さと繊細さを兼ね備えた俳優の演技をじっくり観察し、小刻みに変化する関係性を、美しい音楽とともに前のめリでノリノリになって味わい、楽しむことができました。