グラデーションの夜 《群青の夜》 《黒の夜》 《桃色の夜》 公演情報 グラデーションの夜 《群青の夜》 《黒の夜》 《桃色の夜》」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-20件 / 35件中
  • 満足度★★★★★

    観ました!
    「群青の夜」「黒の夜」「桃色の夜」すべて観ました。

  • 観た
    《桃色の夜》
    2011.4.28

  • 満足度★★★★★

    新しい演劇スタイルを確立。
    KAKUTAのリーディング公演は新たな演劇スタイルを生み出している。朗読劇と銘打っているが朗読というより、小説を舞台に再現するのに相応しい表現スタイルを生み出したと言っていいだろう。その功績は大きい。

    9つの短編と全体を連なる物語を楽しませてもらったが、楽しくてしょうがなかった。それを3つの色にわけて上演していたのだが、色々なKAKUTAを楽しめてとても贅沢な気持ちになった。やはり3作品観るべきであろう。

  • 満足度★★★★

    広がりのある企画、広がりのある客席
    「黒の夜」と「桃色の夜」を観ました。
    これはただ単なる「小説の舞台化(リーディング)」ではなかったようです。

    「文章を読む(音読する)」ということ、「せりふを話す」ということ。この企画は、二つの違った表現が作り出す波を使って、「読書」の時間、その世界を舞台に再現しようとしていました。

    小説と、それを読む時間、そしてその時読み手の脳内に広がった世界……それらが同時にそこにあるような。

    だからこそ観終わった時の感覚は「体験型」に近いというか。



    ネタバレBOX

    もちろんそれには相当な読み込みと計算が必要でしょうし、時には「作り過ぎない」「説明しすぎない」ことも必要でしょう。オリジナルの物語との関係や「桃色」の猫や音楽のありようなどなど、ちょっと気恥ずかしさというかベタさを感じてしまった部分もあります。

    とはいえ、価値ある企画だし、俳優も含め魅力ある時間を生み出せていたと思います。「桃色の夜」では対面する客席に涙する女性が数人。それはもしかしたら「恋愛」というテーマへの感情移入にすぎないのかもしれませんが、それをきっかけに「演劇の時間」の楽しみが染み込んでいくのなら……。
    客席の様子にも夢が広がる上演でした。
  • 初KAKUTA
    さすがでした

    ぐっときました

  • 満足度★★★★

    小説の言葉を誠実に、まごころ込めて立体化。
     短編小説を演劇にする企画です。3週間連続で新作3本を発表する底力は、長年活動を継続している劇団ならではなのでしょう。ゆるやかにつながる3公演のうち、《群青の夜》と《黒の夜》を拝見。《桃色の夜》は残念ながら観られませんでした。

     各短編小説を古書店店主のオリジナルのエピソードでつないでいきます。くるくると頻繁に場面転換するのがスムーズで手堅いです。少なくない出演者が息を合わせて作品を成立させる、その一体感も見どころでした。

     役者さんは登場人物の思いを素直に表現されていましたし、演出も誠実で、物語の進行に安心して身を任せられました。でも、演技が文章を追いかけて説明しているように見えて、退屈することもありました。俳優の身体と感情が言葉よりやや先行する(ように見せる)方が、劇の進行を停滞させないのではないでしょうか。朗読とセリフ、所作とのコンビネーションは、タイミングやバランスが難しいところですね。

     役者さんの中では「ピエロ男」でタイトルロールを演じた若狭勝也さんと、「ネオン」でヤクザ志望の若者、「ささやく鏡」で主人公の幼なじみを演じた尾﨑宇内さんが特に印象に残りました。

     終演後の客席で上演短編を収録した文庫本を販売し、劇場ロビーの物販は、劇団の15周年記念パンフレットや過去公演DVDなどが充実していました。小説と演劇が出会う期間限定イベントの魅力を温かくアピールし、毎週五反田に通いたい気持ちにさせてくれました。

    ネタバレBOX

     《群青の夜》では「ネオン」が面白かったです。不穏な空気を地道に積み上げ、最後にストンとがっかりさせる(笑)。壁に映写される写真が最後の種明かしの役割を果たす演出も良かったと思います。「ピエロ男」ではパノラマ写真との組み合わせも楽しかったです。

     《黒の夜》はホラーを3作紹介してくれましたが、最後は漫画家の再生という光を見せて終幕。個人的には救いなしのエンデイングを観てみたかったです。真っ黒なKAKUTAモトム(笑)。
  • 満足度★★★★★


    ちょっと切ないけど、優しさに溢れ、思わず微笑んでしまう、素敵な作品群でした。歌(花れんさん)、ピアノ(扇谷研人さん)も、作品に合っていて、とても良かったです。
    場内中央に舞台で、両端対面式に客席に、なってました。床と壁が桃色(と言っても、優しいサーモンピンク)で床に向かって濃くなるグラデーションで、優しく包み込まれる様でした。

    テイストも魅力も違う3色に絡むオリジナルが、とても素晴らしかった。やっぱり3作共見て良かった、大満足です。

    ネタバレBOX

    特に『春太の毎日』では猫の春太(実近順次さん)に、語り(若狭勝也さん)の力が加わり、とってもユニーク。自由奔放な猫でありながら、とにかく、飼い主麻子の幸せを願う姿が、愛しかった。

    オリジナル『グラデーションの夜』でも、猫が登場する。群青、黒、と過ごしてきた七重が、旅先で滞在した旅館の主・紅子(桑原さん)が預かってる猫モモ役(澁谷佳世さん)の『にゃ~』ではなく、『あぁ~』(文字に、してしまうと陳腐になってしまい、申し訳ない)に、込められた想いが、見事でした。

    紅子の恋人であり、モモの飼い主である伊吹(成清正紀さん)を、2人(1人と1匹)は待っている。

    紅子は待ちくたびれて、恋人に不安を感じているようだが、ひたすら飼い主を信じて、待ち続けているようなモモ。
    帰ってきた伊吹に、喜ぶ二人の姿は、まさに、『桃色』が似合う世界でした。
    そんな二人を見て、七重も、自分の店に戻る事を決め、新しい一歩を踏み出せそうな、素敵なラストでした。
  • 満足度★★★★★


    私事ですが、ホラーは超特大苦手なんですが、『群青』が良かったので、『黒』も、どうしても観たくなって観て正解でした。苦手な私にとっては、〈ギクッ!〉としたり、〈ドキドキ・ビクビク〉してしまいましたが、化け物系が〈ガッー!〉と出るのではなく、心理的にジワジワ迫ってくる恐怖心でした。その理由も本人の拘りと言うか、思い込みからだったりして、オリジナル『グラデーションの夜』と原作有りの3作品。まるっきり違うのに、共通点の様にも感じ、朗読もセリフもない場面での、視線と微笑みに、たくさんの想いや深い意味を込めた演出や、役者さん方、さすが!です。

    ネタバレBOX

    美術も、大きめな格子と円が印象的で、映像もモノクロ中心のイラスト(柊ゆたかさん)なのだが、草木や雪等で、場所や季節に、彩りを添えていた。『群青』の時は白とブルーだったのを、ブルー部分を黒に塗り替えただけでも、違う空間を醸し出していて、良かったです。衣装も黒中心に、シルバーラメや黒ベースのプリントで、さりげなく、でもキャラに、ぴったりでした。
  • 満足度★★★★★

    3色とも観ました!
    朗読と俳優の演技のバランスが絶妙で、ページをめくる手が止まらず夢中に読み進める読書の時間のよう。私にはとても心地よいテンポに感じました。
    イラストや写真や音楽とのコラボレーションで各色の特色を出しながらも一つの物語としての統一感もあり、各作品のセレクトと構成力の素晴らしさに感心しました。
    最後の桃色で完結する物語になっており、そのダイナミックな構成から、最後はあふれ来る感動の波が押し寄せてきて涙が止まりませんでした。3つとも観ることができてよかった!

  • 満足度★★★★★

    物語るテンポの際立った秀逸
    群青と桃色を拝見。

    語られるペースが本当に良くて、心をかたむけてしまう。

    群青とコラボした写真も、桃色とコラボした歌も、
    それぞれの広がりで、見る側が受け取るいイメージを広げてくれて。

    心地よさをこんなにしっかりと感じることができる舞台は
    本当に久しぶりでした。

    諸事情で黒を見損なったことがものすごく悔しい。

    ネタバレBOX

    基本的にはリーディングというか、
    短編の朗読をベースにした舞台。
    でも、この舞台には物語を読み聞かせることにとどまらない、
    演劇的にイメージを広げる仕掛けがあって。

    数作の小説をつなぐ、もう一つのエピソードが
    舞台の骨格の態で
    見る側を物語に引き込んでいきます。

    ボーダーを感じることなく、ベースのエピソードに
    小説が挟み込まれていく。
    面白い本を広げて本を広げて
    たちまちその世界にとりこまれていくように
    物語が咳払い一つせずにやってくる。

    朗読が、線描のように物語に輪郭を創り出していきます。
    クオリティを持った朗読が
    言葉のニュアンスにいくつもの色を与えていく。
    その色に誘い出されるように
    役者たちの演技が重なっていきます。

    さらに、週替わりでの表現のコラボがあって。
    群青の週は写真でしたが、
    それが本の挿し絵のごとく
    物語のイメージをクリアにしていきます。
    一枚の写真が物語切れを作る。
    あるいは舞台全体に映し出された公園の風景が
    物語の曖昧な背景に具体性を与えたり。

    桃色の週は音楽、
    全身にその声が季節と登場人物たちの想いを彩ります。
    観る側の全身に染み入るような
    つややかな美しさを持ったボーカルが
    美しいメロディーや映像とともにニュアンスを紡いでいきます。
    なんだろ、物語の瑞々しさが
    感覚の内側まで浸してくれる感じ。

    なんというか、
    その場にいることがとても心地よく感じる。
    ベースになる小説の世界が
    観る側の思考のスピードと歩みを合わせるように
    舞台を満たしていく。
    語り綴るテンポが抜群に良いのだと思う。
    筆舌に尽くせないような、
    やわらかい高揚にどっぷりと浸されて。

    こう、上手く言えないのですが、
    物語を語るペースが本当に秀逸で
    なにか自分の体躯にとてもあった服を身につけたような感じが
    物語を追い世界が流れこんでくる楽しさの中に
    潜んでいるのです。

    この作り手にしか成し得ないであろう
    この表現方法は、
    作り手にとっても観る側にとってもいろいろな可能性を
    秘めているような気がする。
    作り手にとっては
    自らが書き綴る物語とは別に
    上質なクオリティで表現しうる
    無尽蔵な物語が存在するわけだし
    観る側にとっては様々な小説の
    読むだけでは感じ取り得ない領域に導びいてもらえるわけで。
    未読の小説はもちろんのこと
    観終わったあと、すでに読んだことのある小説の
    原作を読みたくなるのは
    舞台が観客に原作の新しい奥行きを
    与えてくれているからだと思う。

    両日とも観終わって、どこかがずっとほわっとしていた。
    群青と桃色の両バージョンそれぞれに
    ほんと、どっぷりと嵌ってしまいました。
  • 満足度★★★★

    黒の夜
    クリープショー、梅図かずお、横溝正史。お見事。素晴らしい企画力&構成力。

  • 満足度★★★★★

    素敵だ
     可笑しくもちょっと切ない「いま何時?」「わか葉の恋」「春太の毎日」、あたたかーい気持ちで、自然に頬も緩んでくる。そして「春太の毎日」にリンクさせた「グラデーションの夜」のラストがやってくるのだが、まさかここで泣かせにくるとは!
     それまでの芝居で完全に心のガードがはずれ、無防備になったところに泣かせるラストシーンもってくるんだもんなあ。

  • 満足度★★★★

    三作品とも拝見しました
    「群青の夜」「黒の夜」「桃色の夜」の三作品とも観劇しました。
    「朗読の夜」シリーズとして確立してきたスタイルも、それぞれ一緒に組んだアーティストによって、異なるカラーを打ち出してきて、それぞれ楽しむことができました。
    「群青の夜」の写真や映像を効果的に使った作品は、これまでのKAKUTAでは、あまり無かったテイストで今後の作品づくりにも影響があるのではと期待します。
    また、「桃色の夜」のかれんさんの歌声は、作品を見事に艶やかな色合いに染めていました。
    こうした3作品連続上演を実現する劇団としてのパワーと、企画力の高さがKAKUTAの魅力だと思います。次には何をしてくれるのかが楽しみです。

  • 満足度★★★★★


    本当に幸せな気分になり、笑いもしっかり、最後にはホロッと切ない気持ちになり、色んな気持ちが凝縮された2時間でした。
    今までの朗読シリーズもみてきて、それぞれ素晴らしかったが、今回はずば抜けてよかった!
    いつまでもこの場にいたいと思わせるような作品でした。


  • 暖かく
    心にしみわたる

  • 観てきた!
    おつかれさまでした!!!

  • 満足度★★★★

    幸せな時間(桃色の夜)
    微笑ましい話が多く、ずっとニヤニヤしたり笑っていた気がします。幸せな時間を過ごさせていただきました。
    3つの夜はテイストがそれぞれ異なっていながら、全てが完成度が高くかつ独立した作品となっている一方で、オリジナルストーリーが上手く効いており一つの作品としても堪能させていただきました。

  • 満足度★★★★

    「桃色の夜」観ました
    元々好きな短編小説でしたが、朗読に芝居と音楽と映像が加わって、予想以上に見事な作品に仕上がっていました。楽しい時間を過ごさせてもらいました。

  • 満足度★★★★

    心の色まで桃色に染めた夜。
    読み手の在り方にも意味合いを持たせ、リーディングという表現方法が話により膨らみを持たせる仕上がりになってて◎。10分押し、122分。

    ネタバレBOX

    「いま何時?」 はいささか演出過多な印象。設定とか話っぷりとか若干違和感を感じたのはお聖さんの昔の小説だったからだろう。

    「わか葉の恋」 は西田薫×高山奈央子が凸凹四十路コンビを見事に演りきっている。舞台の何処かに存在する読み手もさりげなく黒子の役割も果たし、自然な演技の中での絶妙なアクセントになっている。同世代としては思わず笑ってしまったりする部分がそこここにちりばめられてて、この雰囲気に思わず引き込まれてしまう。。

    「春太の毎日」 は読み手と演じ手が二人合わせて相乗効果でひとつのキャラクターをより引き立てるような趣向になっているのがとても面白い。リーディングの新しい形を感じさせる。終始コミカルな展開なのだが、その中でさりげない一言が心に響いたりする。

    オリジナルの「グラデーションの夜」は三話目ありきの作りだそうだが、あまり出てこない男の言葉がかなり効いてたり。歌も含め挿入部分を話の区切りだけに留まらせていないのも作品全体としての流れを作っているように思える。やっぱり心地よい生音は効果絶大である。

  • 満足度★★★

    ほっこり桃色
    『桃色の夜』は恋にまつわる小説3編をオリジナルストーリーを間に絡めながら進行する作品でした。
    どの話もドラマチックな大恋愛を描いたようなものではなく、実際にありえるような日常的な内容で共感しやすいものでした。演出も過不足のないとても分かりやすいもので安心して観ることが出来ました。演技も朗読も落ち着いたトーンで、耳に優しい雰囲気が気持ちよかったです。

    恋愛に奥手な30歳の女性が一人旅を描いた『いま何時?』、結婚・離婚を経験して恋することに腰が引け気味な40代の女性2人を描いた『わか葉の恋』、トリッキーな設定ながら一途な思いが心を打つ『春太の毎日』と、それぞれテイストが異なりバラエティ豊かで楽しめました。特に『わか葉の恋』の2人の演技がユーモラスで良かったです。
    オリジナルストーリーの『グラデーションの夜』は、ある1編のネタバレみたいになっているのがもったいなく感じました。

    『群青』のときとは異なり(『黒』も『群青』と同じ客席配置だったそうです)、客席が対面配置となっていましたが、それほど演出上の効果が感じられませんでした。映像を使うなら前回と同じレイアウトのままの方が見やすかったと思います。

    今回は音楽とのコラボレーションで、物語の内容に相応しい素敵な歌と演奏でした。

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