蛇と天秤 公演情報 蛇と天秤」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-16件 / 16件中
  • 満足度★★★★★

    大満足
    パラドックス定数「蛇と天秤」、西原さんの甲高い声でこにくたらしい感じの言い回しが、日活アクションの金子信雄みたいで大好き。

  • 満足度★★★★★

    素舞台で
     相変わらずガンガンに引きこまれました。
     お芝居初めてという友だちも「演劇ってこーんなに面白いんだね!」と大興奮。ふっふっふ、ひとり演劇ファンが増えたみたいですよ。
     2列目に座りましたが、なにぶんフラットな会場で、気になる表情を何度か見逃したのは心残りでした。

  • 満足度★★★★★

    観てよかったです。
    大変、怖い作品でした。役者さんも抑えた中に迫力があり、目が離せませんでした。

  • 満足度★★★★★

    むむ
    すばらしい芝居だった。脚本もいいし、大城助教授の生津さん、才原講師の西原さん、飛鳥井医師の井内さん、象牙の塔のヒエラルキーを見事に演じられていた。
    医学ものなので、ちょっと違うが、山崎豊子さんの白い巨塔を髣髴させた

    いや面白かった。

  • 満足度★★★

    ふぁー
    なんか劇場が新鮮

  • 満足度★★★★★

    オマケも嬉しい
    初演のタイトルにも手を入れた改訂。

    蛇と天秤・・・・なるほど。

    感覚的に納得でした。

    ネタバレBOX

    『38℃』の時のSARSから多剤耐性結核へと扱われる病が変わった改訂版。
    初演の薄れた記憶と比較も楽しめた90分だ。
    野木さんが目指されたであろう方向が見事に活かされて、今回の方が軽い。
    そのくせ(だからこそ?)病み上がり際の微熱のように重怠くしぶとく残る後味。
    毎回描かれる事象は事実かと錯覚させるくらいの見事な作家のチカラ。
    加えてシンプルでエッジの効いた演出と、
    ソレにしっかり応える役者の引力(魅力)に惚れ惚れする。

    演技を囓る男子だったらおそらく関わりたいと思うであろう希有な団体として次回も期待せずにはいられない。


  • 満足度★★★★

    観てきました
    会場は、恵比寿siteという劇場ではない場所でした。

    ネタバレBOX

    入ってビックリしたのは、
    座席がパイプ椅子で机が付いているタイプだったのと、
    机の上に、「都民の健康ライブラー第2回 『現代の結核』」
    という資料があったことです。
    つまり会場自体が、セミナー会場を模している演出になっています。

    物語は、助教授の結核のセミナー開始から始まります。
    そこに、助手の若手医師が付きます。
    最初はコミカルな助手と助教授の講義だったのですが、
    製薬会社の研究員がセミナーに乱入してきてから物語が動きます。

    大学病院側は、助教授、講師、若手医師の3名。
    製薬会社は、研究員、研究員、営業の3名。
    この合計6名による話し合いが、
    我々セミナーの受講者達の目の前で繰り広げられます。

    ですので、舞台だけがライトアップされたりしないで、
    部屋全体が電気が付いたまた物語が進行するので、
    事件に遭遇したという臨場感を非常に受けました。

    8名の死亡者が出たのは、
    医療ミスなのか、医薬品の副作用の為なのか。

    真実を求める者。
    研究を極める者。
    組織に従う者。
    自身に従う者。
    それぞれの立場の者が、己の正義を、
    それぞれの正論を迷うことなく、
    語っていきます。

    その中で、浮き彫りになっていくのは、
    命の重さとは、倫理とは、人間とは
    という重いテーマでした。

    90分という時間でしたが、
    相変わらず、ずしりとくる物語でした。

    次回公演も楽しみです。


  • 満足度★★★★

    緻密
    変わった場所でやるのねと思ったら、フラットな会場でした。
    たしかにこういうお芝居でしたら普通の会議室的なところで開催してもよいかもなと思います。
    今回はわりとわかりやすいお芝居でした。灰汁のつよい6人のやりとりにいろいろと考えさせられました・・・。

    なんか臭いがくすりっぽい匂いがしたような気がして、そんな演出もしているのかと思いました。

    先生の診察を受けたと手を上げてほしいです。

    ネタバレBOX

    先行おまけはタオルでした。。

    「人を救いたい」という気持ちなのは同じなんだけど、
    そのためには犠牲があっても構わないという考えの堂々巡り?にだんだんこちらも正解ってなんだろうと思ってしまいました。でも殺しだよね…
  • 満足度★★★★★

    引き込まれる
    会場に入ったときから始まっているみたいでワクワク。
    誰が誰を騙して、誰が最後に笑うのか?
    お互いに理解しあうことの無いであろう会話、白々しい程の軽さ!
    お話も役者さんの演技もスゴイ・・・。
    最前列で前のめりになって観ました。
    できればもう一回観たい!

    ネタバレBOX

    テーブル付きの椅子やl、当日パンフレットやチラシは茶封筒に入っていたり、公開講座用のレジュメが用意されていたり、細かい演出が素敵。
    レジュメは事前に読んでも読まなくても問題ないけど、読んでおくと「あぁ~」って思うことがあるかも。。。

    徐々に明かされていく歪んだ人間の醜さ。それでも目をそらせないのは、自分もいろんな矛盾を黙殺しながら生きているからなのかしら。。。
    「白衣」「スーツ」「眼鏡」とキュンキュンする要素も満点でした。

    ひとつ気になったのが「助教授」ってなくなったんじゃなかたっけ?って事。
    時代設定が昔(数年前?)かと思ったけどそうでもなさそうだし・・・。
  • 満足度★★★★

    大学病院にて
    至極不謹慎な話を軽~く演じているのが小気味よいです。最前列で堪能。

  • 満足度★★★★★

    余韻。
    パラドックス定数の過去作品を比較すると、確かに若干ライトな後味。
    でも、すきです。

    面白い。

    何回でも観たいですね。(1回しか観れやんだ)

    観終わって、何日か経ってもまだ余韻に浸っています。

    ネタバレBOX

    私のドジっ子属性を存分に発揮し、仕事が終わったのが18:50。
    開演を19:30と勘違いし、完全にアウト。(本当は19時開演)

    10分遅れて会場に入ってしまいました。(お客様、関係者様各位、大変申し訳ありませんでした)

    が、途中から入って「あれれ…」

    白衣の方々は居るものの、ここは講演会場?
    OHPに懐かしさを感じつつ、直に入ってくるスーツの方々をも併せて
    観ると「大学病院内の公開講座」なのかな、と気付く。
    (そんな説明台詞があったような)

    でも壁も白いんだけど、病院っぽさを感じないんだよな。と思ってたら
    そうか、多分「匂い」なんですよね。
    病院独特の匂い。まぁ、さすがにむずかしいのは分かってます(笑)

    難しい会話劇なんだけど、随所に盛り込まれた「噛み砕いたコトバ」が散りばめられていてとても分かりやすかったです。

    そして、毎度思いますが
    野木さんの演出に懸かったキャストさんたちが
    本当にセクシーなのです。
    挙措動作、表情、ぜんぶに夢中でした。

    次回の2人芝居も堪能します♪
  • 満足度★★★★★

    社会派エンターティンメント芝居にドキドキ
    もう!!野木さんのセンスには、今回も脱帽!!

    戯曲を書く段階から、きっと会場選びも、視野に入れているのでしょうね。

    話だけ追えば、かなり心痛になりそうな内容にも関わらず、遊び心が随所にあって、深刻な中にも、どこかワクワクする感情が芽生えてしまいます。

    「東京裁判」や「棄憶」同様、言わばドキュメンタリータッチの筋立てでありながら、登場人物一人一人の深層心理まで焙り出して行くような、野木さんの筆致には、ただただ感嘆するばかり。
    そして、それを、まるで、やはりドキュメンタリーのように、芝居とは思えない所作や表情、言い回しで、リアルな人間像を見せて下さる、役者さん達の力量が、これまた、尋常ならざる表現力で、圧倒されるばかりでした。

    野木さんが、当パンで書いていらっしゃる通り、今まで拝見した作品よりは、数等ライトな印象でした。
    こんな、社会派の深刻な題材を、こんなにライトな感覚で、照射できる劇作家兼演出家は、きっとなかなか見当たらないと思います。

    パラドックス定数の舞台は、今後も、万難を排して観に行きたいと、強く思わせられる、刺激的な作品でした。

    ネタバレBOX

    細部に亘る、作演の野木さんの、頭脳明晰な工夫の数々に、終始ワクワクしながら、見入っていました。

    内容は硬派なのに、何故か、デイズニーランドの参加型アトラクションを観る様な、高揚感がありました。照明の使い方も、実に効果的!!

    声高に正義を主張するわけでもなく、どの登場人物の思考や行動にも、人間の持つ、身勝手さや、出世欲、保身、嫉妬等、リアルな味付けが、戯曲・演出・役者の表現力に助けられて、観客の目の前に、自然に露呈されるので、本当に、実際のドキュメンタリー番組でも観ているような錯覚に陥る時が何度もありました。

    パラドックスの役者さんは、憎らしい役の方は、本当に憎らしく思えるし、その人が苦悩し、揺れ動いていると、こちらの感情までが、波長を合わせて波立つし、とにかく人間業とは思えない技量の持ち主ばかりで、いつも、度肝を抜かれる思いがします。

    とにかく、パラドックス定数未体験の演劇人には、是非一度体感して頂きたくなる、類稀な劇団です。
  • 満足度★★★★

    硬派な芝居
    医者と製薬会社の攻防を描いており、笑いの要素はまったくなしの硬派な舞台。徐々に予想もしない真実が明らかになっていく様は非常にスリリングでした。それを派手な演出や舞台効果に頼らず純粋に脚本と役者の演技力で表現しているのはお見事。
    どの役者もキャラクターをうまく作っていて安心して見ていられましたが、とくに西原誠吾さんの演技が印象に残りました。

    鑑賞後に販売されていた過去台本はどれも面白そう。しかし役者さんの演技も楽しみたいので過去作品のDVDを望む。

  • 満足度★★★★★

    嘔吐まみれの極上の会話劇!
    悪い話好きには、たまらん展開。

    ネタバレBOX

    遺族に近しい経験をした人は、猛烈な嫌悪感をしめすだろうなぁ、この話は。
  • 満足度★★★★

    3対3=1の構図
    会場の観客席には殆ど段差はない。お勧めは前列だ。だから早めに会場入りしないと前の方の頭で観づらいことに。大学病院のドクターと製薬会社の研究者らの攻防を描いた作品。野木さんの作でG-up 「棄憶~kioku~ 」を観てるが、これよりはライトな作品だったが見ごたえは充分な作品。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    会場に入るなり、ワタクシ達観客は大学の講座を受ける生徒になる。ワタクシ達はかつて受けた懐かしさと共に眼の前の講師らの講義と成り行きを見守る参加者だ。
    結核菌の講義から舞台は始る。しかし、製薬会社の諸川が聴講しにやってきた場面から物語は大きく変貌する。

    大学病院ではシルベセリンを投与して、8人の患者が死亡した。助教授・大城はこの薬の副作用が原因と、これを開発した製薬会社に責任転嫁しようと企み自分を正当化するために論文を発表してしまう。

    これに異議を唱えたのが製薬会社の研究員3名。しかし内1名(高遠)はこれを穏便にすまそうとするも、研究員らは病院側の医療ミスだと判断する。薬との因果関係を明らかにし論文そのものを訂正するようにと抗議したのだった。

    ドクターらに対する薬学研究者らのせめぎ合いが面白い。大学病院のドクターたちというのは個人経営者みたいなところもあるが、年功序列が完璧に醸成されてる場所でもあり、その上下関係は多少の歪みもあるけれど教授の下で着実に階段を登っていきさえすれば、その身は保障されている。

    だから彼らに失敗という言葉は許されない。判断ミスや経験不足は命取りなのだ。

    しかし、話が進んでいくうちに真実は少しずつ暴露されていく。結核の新薬を開発した高遠は大城助教授を通じて患者に新薬を投与し人体実験を行っていたのだった。助教授の支持で才原ドクター(講師)が飛鳥井助手に投薬を指示し、それをうけて飛鳥井助手は患者に注射した構図だ。要はドクターぐるみでこの件に関与し、結核菌を患者に植え付け新薬の効果のほどを試した実験だ。

    結果、患者は8人も死んだのだから高遠が作った抗結核菌は失敗ということなのだが、ここでの高遠も大城助教授も死んだ8人に対しての罪悪感はない。助教授は製薬会社ら3人に患者を提供してやったとのたまり、そして死んだ8人は医学に貢献したとも言う。

    これらの物語を観ている途中に気付いたことだが、ワタクシたち聴講生はまだ聴講している途中段階だ。だから眼の前の6人は多くの聴講生の前で悪巧みを暴露しているわけだが、この点がひじょうに矛盾ではあった。

    開発とか、研究とか、それに携わってしまうと留まるところを知らないのが世の中の常だとも思う。これは研究者としての性なのだろうが、人としての道徳を問う諸川とまったくかみ合わない高遠の歪み具合がオカシイ。

    才原を演じた西原のトボケタ強かさと雲を掴むような助教授への精一杯の抵抗心の表現が見事だった。そして世の中というものをすっかり悟ってしまっているような死んだような目も。

    毎回のことだがキャストらの演技力には安心して観ていられた。ちょっとした矛盾点があったことから☆4つとしたい。
    本自体は医学と薬学に関わる観点はよくあることだと思う。そういえば・・最近は豪華絢爛な学会はなくなったなぁ。やはり時代です。苦笑!





  • 満足度★★★★★

    醜く、恐ろしく、滑稽で、哀しく、憐れな人間たち
    確かにタイトル通りの物語が進行していた。
    ただし、それはあくまでも「道具立て」であり、そこで繰り広げられたのは、「ある状況下での人間の行動」。
    それは、醜く、恐ろしく、滑稽で、哀しく、憐れな姿であった。

    ネタバレBOX

    会場も含めて見事に設定されていた。
    入場すると、小さな机付きのイスが並ぶ。チラシの束は茶封筒に収められ、その上にはなにやらレジュメのようなものが。
    舞台となる場所にはO.H.Pプロジェクターがある。

    そう、ここは大学病院内で行われる公開講座の会場だったのだ。
    私たち観劇は、その講座を受けることから始まるのだ。

    手触りが硬質の物語が進行していく。

    登場人物各々の歪み方がいい。
    背中にはそれぞれが抱えているものがあり、そうした「気持ち」を内在しつつ、物語は進行していく。
    しかし、内在した「気持ち」は常に発酵状態にあり、それが物語が進行する中で、ところどころで噴き出してくる。

    こんな表現がうまいのだ。

    爆発しそうなのに、爆発させることができない状況下にあって、声をあまり荒げることもできずに発するトゲトゲしい様が、真っ白く無味乾燥の壁に反響して、観客の気持ちも荒立てていく。
    ストーリー自体が、一般の人からすれば神経を逆撫でするようなものであるだけに、それはとても効果的であった。

    ストーリーとしては、現実にはあり得ないほどの飛躍があるものの、全体的な「うまさ」で見せてしまう。
    それは、演出、役者のうまさだろう。

    物語としては、生命の大切さとか、薬剤開発の裏側とか、大学病院でのヒエラルキーだのを、批判・批評するというものではなく、ましてや、大城助教授が唱える「生物はみな平等」という考え方を問うものでもなかった。つまり、何かの問題提起ということではない。あくまでも、用意された「ストーリー」は「道具立て」にすぎないのだ。

    つまり、ある状況下に置かれた人間の行動を綴ったものであったのだろう。
    保身のため、利益のため、感情のために、自分の腹の中と一致したり、不一致だったりする、人間の、醜さ、恐ろしさ、滑稽さ、哀しさ、そして、憐れな様子がそこに表現されていたと言ってもいいと思う。

    ただ、少々残念なのは、「公開講座の会場で起こったハプニング」という当初の設定があるものの、事件の核心に触れそうになるシークエンスで、「一般の観客の前である」ということを、もっと盛り込むべきではなかったのだろうか。
    人が何人も死んだという出来事が、事件性を帯びてくるところでは、当然「そこにいる部外者の目」は気になるはずであろう。

    それと、気になったのは「助教授」という名称、そんな言葉はすでにないはず、「准教授」が正しいのでは?

    登場人物は当て書きであろうと思うほど、しっくり役になっていた。
    中でも、講師の才原を演じた西原誠吾さんの「気持ちの上での」頭を上げたり下げたりという、感情の発露と押さえ方が見事だった(台詞の感じが)。
    また、研究者の諸川を演じた加藤敦さんの独特のねちっこさ、どの状況でも同じでクールな大城助教授を演じた生津徹さんの、実は一番歪んでいたという内面が垣間見られる目(何も見てない、何も感じてない)が印象に残った。

    早い時期にチケットを購入した観客向けの「おまけ」は、薬袋に入ったタブレット状のタオルだった。
    薬袋はちゃんと、舞台の設定通りの帝塚山大学付属病院のものだった。ナイス!
    こうなると、制作スタッフ(受付や案内のスタッフ)も、大学で働くスタッフという雰囲気がほしかった(看護婦はコスプレすぎてNGだけど・笑)。

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