満足度★★★★★
面白かった!
たいへん失礼な言い方かもしれませんが、掘り出しものでした。私はこういうの大好きです。たいへんおもしろかったです。宝積さんを初めて拝見しましたが、とてもキュートな女優さんですね。HPなどで得ていた印象とはだいぶ違ったのでビックリしました。最後の方でうつぶせから立ち上がる時の目が印象的でした。久しぶりにドッキリさせられました。川田さんは・・・「FABRICA」から拝見していますが、そろそろ違う川田さんを観たいと思います。次回作に大いに期待してます。
満足度★★★★★
アイデアに感服
初期段階で予定されていたタイトルが「テレパス」であり、当日パンフにも書かれている通りテレパシーを題材にした4人芝居。
テレパシーや電話での「会話」をあたかも対面しているかのように見せるのは極めて演劇的で面白く、しかもマクラにあたる冒頭部分で「その時の電話はこんな風でした」と前置きしてその「対面会話風手法」を見せておくのが巧い。
また、劇中の人物は各キャストが「もしもこの道に進んでいなかったら…」という仮定のもので、いわばパラレルワールドにこの4人がいて、何らかのキッカケで知り合うとしたら、的なツクリになっているのもイイ。
そしてその「もしもこの道に…」について語る部分がそれぞれの自己紹介になっているばかりでなく、川田・宝積パートではカニクラの自己紹介にもなっているアイデアには感服。
さらに最初は女性同士、男性同士がテレパシーでつながっているのだが、実は男女の間にも(テレパシーではない部分で)つながりがあり、それが進行につれて明かされるのも面白い。
あと、姉(宝積有香)と弟(玉置玲央)が7年ぶりに電話で話すシーンで台詞の口調と間によってぎこちなさと言うか、気まずさと言おうか、そんなものがありありと表現されていたのも良かった。
満足度★★★
期待を裏切らず
不思議な感覚のお芝居ながら、飛びすぎない所がうまいな、と感じます。
役者さんの個人的な独白から物語世界へのグラデーションも自然で、ドラマの中にすっと目を向けられる構成も面白いと思います。
玉置さん、坂本さんのお芝居がまた魅力的。
満足度★★★
アイディアは面白い
73や88はアマチュア無線の用語との事で、そういう情報は入ってたので、アマチュア無線の話かと思ってましたが、テレパシーのお話となっておりました。(無線の概念をテレパシーに置き換えたと言ったほうがいいのかな?)
ただ、テレパシーで重要な話を扱うわけではなく、話してることは、ほんと日常会話です。
で、その合間にそれぞれの役者が自身の紹介+フィクション?を織り交ぜる構成となっておりました。
設定や日常会話は面白かったですが、それにプラスして、4人が絡む芝居が欲しかったかな。
満足度★★★
たべっ子どうぶつ
ビビビビビビッ!電波系?
普段のリアルな会話っぽい台詞まわしとかが凄く観易くて好き。
こういうの柿喰う客じゃ観られないもんね。
これってヨーロッパ企画っぽいよね。とか思ってたら、
たまたまひと月前に予約したこの日のアフタートークのゲストが、
あの上田誠さんで、流石スターダストの女優さんだなぁ!
・・みたいな。
ピキーン!ニュータイプか?
川田さんが中屋敷作品でも輝いてて、そしたら玉置くんが客演して、
宝積さんのことはずーっと前からのファンなので、
間近で観られるだけで幸せだったりして…。
そしたらついこの前ウルフルズが突然活動休止だったり…。
主観的過ぎるかもしれないけど、
トータルで観て、これから後ワクワクする展開が予想されて、
明るい未来しか妄想できない、そんな楽しい舞台でした。
フワっとしたお話には、フワっとした感想で…。
満足度★★★★
ああ、やっとわかった
公演見終わって帰ってきてから 73&88 の意味が分かり。
なるほど、でも意味を知らなくても充分楽しめました。
相手の顔も知らない 声。
本音やグチをこぼしたり、時には気遣ったり心配したり、
なのに身近な人とのやりとりでは、ギクシャクしてしまう。
携帯メール文化の今と重ね合わせると、妙にリアルに感じ
すんなりと受け止めることが出来ました。
しかし今回は玉置さん以外、スターダストで固められた配役。
坂本爽さんて大丈夫なの?とか要らない心配してましたが
ところがどっこい、彼が実質ストーリーの進行役となってました。
とてもさわやかな作品で好感が持てました。楽しかった!
満足度★★★
人と人のつながり
ある日突然、「念」で特定の人と通信ができるようになった人々の話。
今回集まった俳優さんそれぞれの「もし今の俳優をやってなかったら、何になりたかったか」といく設定を借りて、小気味よい会話劇が進行される。
人との接触を恐れ、家を飛び出した青年は、その見えない相手との会話によって、人とかかわることができるようになるエピソードを盛り込むなど、と特異なシチュエーションを生かしながら、人と人の接触、つながりの大切さを、ゆるーりと語りかける手法は、この作家・演出家さん独自の世界ではないか。
「何か訴えかけるもの」を求めて、劇場に足を運ぶ私にはやや物足りかなかった感もあるが、それなりにウェルメイドな仕上がりになっていたと思う。
満足度★★★★
愛おしい
個人的にはあまり得手ではない、不器用なコミュニケーションを描いた作品なのだけど、例外的にこの作品は肌にあう。というか、すんなりと交信できた。きっといま、自分も人付き合いで難航しているからかなあ。気持ち的にはこの作品のタイトルは「CQ」です(笑)。
しなやかに浮かび上がる不自由さ
4人の役者達、
それぞれにひとつの仮定に入り込む軽さがすごくよくて・・・。
舞台上のコミュニケーションのスムーズさから浮かんでくる
「不器用さ」に心を捉えられました。
満足度★★★
小気味良い小品。
ワン・アイディアであっさり物語が生まれるのは柴幸男の強みだと思う。
その強みを十分に発揮したのがこの「73&88」だろう。
それぞれのコミュニケーションの形を観ているだけで、温かくなるものがある。
SF(すこしふしぎ)って、たまにはいいよね。という気分。
カニクラのふたりと客演ふたりの小気味良さも相まって、素敵な小品になった。
力が良い感じで抜けている作風も、この空間にはちょうどよかったと思う。
無線はやったことないけれど、「73&88」ってこんな気分で言うのかな。
蒸し暑さも忘れるようなすがすがしい70分だ。
満足度★★
興味が沸かないのだもの。
お芝居を観るということのはじまりは、何もないところに興味という箱を置いて貰うことだと思っている。覗き込んだら中身がぶわっと出てきて……ああ、こんな大きさの、こんな質感の、こんな色の、こんな匂いのものが入っていたのか、と。今回は覗き込むに至らなかった。
満足度★★★
もう一息。
アイディアとしてはとってもおもしろい。俳優同士が会話を繰り広げる中で出来上がっていったという脚本は、どこまでが俳優本人でどこからが虚構なのかっていうのも探り探りでとってもそそられます。
ただ、それだけで終わってしまった感じも。もっとお話としても盛り上がりがあって登場人物4人ががっつり向き合うシーンがないと、もったいない。
満足度★★★
繋がりたいと思えるかどうか
好意的に見ている自分と、斜に構えて見ている自分とが同居していて、感想を残すのが困る舞台でした。
なんかもったいない、というのが、今の感想を表すのに一番近い言葉です。
面白そうな設定を面白そうなやり方でやっているのですが、主題に対しての焦点がぼやけているせいなのか、俳優さんに興味を持ちづらかったからなのか、舞台から強い引力を感じませんでした。劇場の大きさも、表現しようとしていることに対して広すぎる気がしました。もっと小さなところで見ていたら、印象も違ったかと思います。
それでもやはり、柴さんでなくては作れなかった舞台だと思いましたし、とても優しい気持ちで帰路に着くことが出来ました。