満足度★★★
人と人のつながり
ある日突然、「念」で特定の人と通信ができるようになった人々の話。
今回集まった俳優さんそれぞれの「もし今の俳優をやってなかったら、何になりたかったか」といく設定を借りて、小気味よい会話劇が進行される。
人との接触を恐れ、家を飛び出した青年は、その見えない相手との会話によって、人とかかわることができるようになるエピソードを盛り込むなど、と特異なシチュエーションを生かしながら、人と人の接触、つながりの大切さを、ゆるーりと語りかける手法は、この作家・演出家さん独自の世界ではないか。
「何か訴えかけるもの」を求めて、劇場に足を運ぶ私にはやや物足りかなかった感もあるが、それなりにウェルメイドな仕上がりになっていたと思う。