はんかい電車 リブート

山尾企画（大阪府）

公演に携わっているメンバー：7人

団体紹介

2012年に旗揚げ、山尾匠の一人ユニットである。脚本はすべて山尾匠のオリジナルでありもしも○○だったら？という仮想現実を軸にする。
馬鹿正直でまっすぐな登場人物たちの作る世界は観た人の心を暖かくするとのこと。

舞台の大道具の仕事をしている経験を活かし、舞台美術や照明、音響などスタッフワークに力を注いでいたが、ある日「俺は劇場で芝居をする資格がないんじゃないだろうか？」と思い、劇場から離れ知人の家を使い二週間の公演を行う。
その後場所が本来持つパワーに惹かれ劇場外公演にハマる。

街中を走り電車内はもちろん駅のホームや川、街の風景全てを一つの舞台にした路面電車公演。
実際に閉鎖する建物を使い客席から天井裏まで全てを使い劇場の最期を描いた公演。
町のお風呂屋さんで男女別れて壁を隔てて一つの物語を一糸纏わず紡いだ風呂公演。
社員旅行で台湾に行ったときに、現地の劇場に当日アポを取りに乗り打ち公演を打つなど、やりたい！と決めた時のフットワークの軽さが自慢。

応募公演への意気込み

山尾企画は記録より記憶に残る公演を目指してきました。そのため、ショーレース形式の公演に参加したことはほとんどありません。
ですが、もっと多くの人に見てもらいたくエントリーします。


はんかい電車は2014年に再演を含め二度公演を行っています。
この物語は駅に着くよりも前に始まっています。突然あなたの家に願いを叶える不思議な電車の切符と招待状が送られてきます。
その電車の中にはお客さんと同じように導かれた出演者たちが紛れています。
出演者とお客さんの垣根は取っ払われ、一つの車両の中で旅をしながら、文字通りあなたがいて一つの世界が出来上がる作品です。
従来の観せる演劇ではなく、同じ時間を過ごす演劇を目指しています。
その時間の中ではなにをしていただいても自由です。
外の景色を眺めたり、自分にしか聞こえない囁きを耳にしたり、電車の揺れに身を任せ、その時の天気その場の空気を味わっていただける作品です。

前回の公演の反省は活かし、良いところはよりよく！
現役稼働年数91年物の歴史ある電車の中で大阪の町を舞台に、絶対にここでしか見れない演劇をお楽しみいただけるようメンバー一同全力で22㎞走り抜けます！

将来のビジョン

僕は演劇が大好きです。お芝居のことを考えてるときのワクワクやどうしようかと頭を抱える時は宝探しをしているような感覚になります。
しかし、お芝居はお芝居が好きな人、好きな俳優がいる人達だけのものになっています。
正直、関西では演劇界はどんどん先細りしているように思います。
劇場に行く人は少ないです。でも、電車に乗る人は大勢います。もっと言えば町に出る人はもっと多いです。
ならば僕のすべきことは来てもらうのではなく、目につく場所に行きオモロイことがあるんだぞ！と自分から飛び込んで行くことだと思います。
形に囚われず、どんな場所でも自分のやりたいことをもっとできるようにしていきたいです。
大阪にはおもろくて素敵なところがいっぱいあります。
通天閣や新世界を舞台にしたお芝居もやりたいですし、環状線の中も面白そう、港も川も豊富にあります。
ここでお芝居させてください！と頼めば協力してくれるええ人たちがいっぱいいます。
このお芝居を観た人が次のお芝居に興味を持ってくれたり、あるいは創り手が自分の好きな場所で演劇に取り組んだりしたら、どんどん世界が広がっていけばこんなに素敵なことはないと思います。