刀剣乱舞 月刀剣縁桐
新作歌舞伎『刀剣乱舞』製作委員会
新橋演舞場(東京都)
2023/07/02 (日) ~ 2023/07/27 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
開演前に従者のおふたりは3階席まできてくれて、今日の近侍を聞きその近侍を連れてきてる人に非売品の千社札をあげてた。
原作ファンも歌舞伎ファンも楽しませようという気持ちが開演前から伝わってくる前説。
三条宗近が三日月を鍛刀する場面から、三日月宗近の登場。照明があたって舞台上で動く三日月松也めちゃくちゃカッコイイ。せりあがってくる他の五振りもたまらん。源氏兄弟ぴったりすぎる。膝丸の声音が高いのにちゃんと男の子なところが「弟」っぽくて良い。2人とも女方役者さんってとこがミソなのかな。歌舞伎本丸の小狐丸は野性味強め。
普通に歌舞伎。いたって真面目に歌舞伎。舞の場面もあって、100年後に古典と呼ばれる作品にしたいって思いを強く感じる。なるよ、後輩たちがきっと再演してくれるし、派生作品も出来る。
紅梅姫が三日月を慕っていて、叶わないとわかっていても想いを伝える甘酸っぱい場面、良すぎでは?舞台全部使って庭を作って盆回してぐるっと庭を見せる演出が好きすぎる。
源氏兄弟をきまるときは必ずセットにしてくれてるの最高。衣装も鬘もほんといいなぁ。源氏兄弟ショートブーツなんだよ。兄は3cmくらいのヒール、弟は1cmくらい。天才だ。
小狐丸と三日月は元の装束がほぼ和装だからあんまり変化は感じないけど、一幕最後に裃着てる三日月出てきたの滾ったわー。新衣装じゃん。
小烏丸の足元どうするんだろうって思ってたけど、袴じゃなく着流しにしたんだね。たぶん女方の体の使い方してる。←着流しにしてたの宴のシーンだけ?二幕で出てきた時は袴履いてた。くつろいだ格好ってことなのかな?
源氏兄弟のご注進ズルくない?片肌脱いだら中に紋散らし着ててしかも白黒でどこまでのお揃いなの最高なんだが。
ネタバレBOX
滝壺で戦う三日月と義輝、曲が雅やかで、それがまた悲しくて、美しかった。セットが開けて盆を回すのも派手な歌舞伎見てるなって感じで良いし、義輝の最後、おそらく三日月であろう手に持った刀を地面(岩っぽいけど)に突き刺して、そのまま後ろに倒れ落ちていくのは、あんなん全オタク好きなやつだし、歌舞伎すげぇってなるやつ。
マッシュル-MASHLE- THE STAGE
「マッシュル-MASHLE-」THE STAGE製作委員会
東京国際フォーラム ホールC(東京都)
2023/07/04 (火) ~ 2023/07/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ステージ、といいつつほとんど歌いっぱなし。ミュージカル。戦闘シーンも日常シーンも歌の中で進んでいく。普通の会話のシーンはかなり少ない。
国際フォーラムなので音楽に特化したホール?なんです?よくわからないけど。アンサンブルさんたちだけの歌や、岡様は言わずもがな、数名のキャストは聞き取りやすかったけど、メインキャスト何人かで歌うと急に聞き取れなくなる。たぶん、役を入れて歌ってるから芝居が強く出ちゃってるのかな。ラップとか速いテンポの曲はしんどそうだったな。
佐々木くん、私はこの方を宗三でしか知らないので、こんなに歌声が強い方とは...初めて知りました。個人で出してる曲もしっとりしたのをチラッと聞いたことがあるだけだったから、OPで歌い出した瞬間おったまげた。登場した時の「きた!」ていう帝王みたいなオーラすげー。
ずっと歌だからどこからどこまでがOPなんだ?ていうくらいタイトル出るまでに詰め込まれてて、切れるとこは切ってダイジェストでぎゅぎゅっとされてて、タイトル出るまででお腹いっぱい。ガチガチに踊れる人達が揃ってるから、舞台上のレベルがバカ高ぇ。さすが今人さん。梅棒はまだ観たことないけど、なるほど、ノンバーバルでダンスで物語を作る人が芝居を作るとこうなるのかって感じ。
ネタバレBOX
1番楽しみにしてた「推しが推しのつけたアクションをする」は、たぶんあんまり無かった。基本的にアクションしてるのはアンサンブルさんたちで、メインキャストは遠隔操作系の魔法使いだから、ガッツリ戦ってたのって矢印のとこくらいだと思う。剣🆚拳。推しは重力魔法を使うから、物理攻撃しないのよ。残念。しかも全編通して1番微妙だなと思った戦闘シーンだった。泥、その布でいいの?小劇場じゃないのよ?わかりやすいけど、暗めの舞台上に茶色の布じゃ目立たなすぎて攻撃がわかりにくい。使える人数が劇団とは全然違うから、考えに考え抜いてこうなったんだろうとは思うけど、セコンズは必殺技みたいなことなのに、布釣り上げて映像投影して左右の布をかわりばんこに動かすだけで良かったの?りょがくんのセコンズで柱が4本出てきたのは「おお!アニメで見たやつ!」てなったけど、ここはアニメみたいに技の説明をさせてあげてほしかった。履修してる前提の演出だった。なんで泥が負けたのかあれじゃ伝わらない。「四方の重力に引っ張られて泥は四散する」って言わせてあげて欲しかった。主人公戦じゃないからあんまり時間使えなかったと思うけど、うーん、なんかなぁ。
Pickaroon! -ピカルーン-
壱劇屋
すみだパークシアター倉(東京都)
2023/06/24 (土) ~ 2023/07/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
全日程のうち一番最初に完売した回。
メインキャストを全員劇団員でやるっていうファンからしたら夢のような企画。
OPからめっちゃ気合い入ってた。名前札出たとこで力石が気合いの声上げててテンションあがったわー。
メインキャスト中、虎飛以外は再演キャストなんだよね。で、半分以上がAキャスト。一昨日Aを観たばかりなんだけど、たった1日あけただけで、しかも昨日はBキャスの日だったはずだから本番なかったのに、またぐぐっと深化していた。
今日千穐楽でしたっけ?ていうくらい全員のテンションが高かった。1回きりの特別キャストだから、初日で千穐楽みたいなものか。そりゃ気合い入るわな。その気合いが空回りすることなく、しっかりひとつひとつ積み上げていた。角にいがちょっとふわっとしたように見えたけど、一瞬で立て直してた。さすが。もう心配になることない。
ネタバレBOX
日替わり賊、竹村晋太郎あらため竹村の母、カツヨ🤣スーパー玉出のエコバックから七賊晩餐で使ってる肉🍖を取り出して七賊を次から次にブン殴っていく無双ぶり。今回も伊武の能力が発動して佐久間登場!便利!変容用の似顔絵もしっかり佐久間仕様でした。サザエさんの時に着てたオカンの格好にパーマのウイッグしてるんだけど、スカートがめくれないように片手で抑えながら飛んだり跳ねたりしてたの可愛かった。後ろでボコられた劇団員たちが休憩モードで楽しんじゃってるのも良かった。オカンの格好、完全シークレットだったらしく、出てくる人みんな動揺しまくり。ゲラの西分さん、己の胸を叩いてしっかりしろーってしてた。竹村さんと割としっかり戦っちゃった佐久間様、その後すぐ出なのにちょっと疲れてて客席くすくす。勝又「なんか疲れてませんか?」佐久間「詮索かね」のやり取りがスっと出てくるの最高。
AのペアはA、BのペアはBじゃなきゃ!ってくらいどちらもしっくりきてたから、ミックスされる壱劇屋回どうかなって思ってたけど、全く違和感がない。はじめからこのメンバーでしたけど?ってくらいに息ぴったり。AのいいところとBのいいところを足して膨らませました!って感じ。
佐久間様の顔が濃くてモテないってくだり、佐久間様が韻をふみ始めて、ラップしてました。向上委員会でラップが好きって言ってたなーって思い出した。
ガウガウサッカンストリーム。角兄が深夜に考えてきたやつだったらしく、グダグダっとして終わってたので、ちょっとした事故(笑)
B御姫が壱回の御姫もやってるんだが、最後の砂浜で「みんないなくなっちゃった」て言ってる時あんなに泣いてたっけ?っていうくらい泣いてて、そんな御姫としっかり目を合わせて「それでいいの?」ってもらい泣きせず言えた黒ちゃん偉い。あそこはね、泣かない方がいいのよ。泣いちゃってもぐっとくるけど、私の好みは泣かない。そして、後ろで見守る七賊。今日は出てきた時から角が半泣きの顔してて、飛と紙研が徐々にうるうるしだす感じだった。
船で送り出すときの飛ちゃんの台詞めちゃくちゃ真っ直ぐ強く胸に刺さった。ありったけの願いがこめられてた。
七賊バトル、心なしかいつも以上にみんな楽しそうな顔してた気がする。良きかな。紙研🆚伊武以外は今日だけのペアだもんな。
A力石とB由良がペアだと、完全に由良がお兄さんぽくなるの面白い。それぞれのチームだと同レベルに見えるのに...やっぱAは小学生なんだよな(笑)
力石の鉄板ネタ「あれくさ、へいシリ、おっけーぐーるぐる」が見れましたよー!懐かしー!角はぶいーん🌀だった。
一家団欒中だ!の時の一体感ぱねぇ。そして男虎の「あの時死んでたんでしょ?!」を聞いてる時の七賊の表情...やり取りで察して、特に何も聞かず自然に受け入れるのがさ、なんだかんだいってずっと一緒にいた仲間なんだなって感じてぐっとくるのよ。伊武から聞いてる時間は無いはずだから、あの佐久間とのやり取りだけで「そうか」ってなってるんだもんね。あとは御姫が虎を呼ぶから、御姫が受け入れるなら俺達もそうする、みたいなとこもあるのかな。
勝又が心を決める瞬間を見た。めちゃくちゃ動揺しているところに佐久間の「全ての民に等しく安定をさずける者だ(意訳)」を聞いて、ハッとしたような顔をする。どんなことをしていたとしても、佐久間様が目指すのは安定した社会と民たちの平穏なんだって思って心を決めたんだろうなー...直後に刺されてしまうのだけどね。倒れたあと、すがるように伸ばした手が切なかったし、目を開けたままの死に顔、綺麗だった。
人間味は岡村佐久間のほうが感じるな。表情豊かだからかな。ちゃんと苦しんだり焦ったり怒ったりするんだよね。
伊武、1回声出さずに「はしれ」ってしてから改めて「はしれ!!!」って叫ぶの、変装しないで声出すことないから最初は出ないけど、御姫のために振り絞ってるんだよね、泣ける。最後に笑顔でサムズアップするのも泣いちゃう。
力石の「待て!」が完全にヒーローのトーンでかっこよすぎる。
アクションモブしてる竹村さん、レア過ぎてなんか違和感(笑)はじめて?いつもメインキャストじゃん。剣もって佐久間に怯える演技をしてるのも、紙になって飛び回ってるのも、なんてレアなものを見たんだろう。
カテコで絶対立つって決めてました。もちろん素晴らしかったら、の条件付きだけど。で、素晴らしかったので立ちました。私が1番になったとしても、最前が立てば同じ気持ちの人が立ってくれると思ったから迷わず立った。同じ気持ちの人たくさんいた。一緒のタイミングでみんな立ってた。
おかむーのカテコ案内をはじめて見るAキャスの面々があっちこっちでザワザワしてて「おかしくない?!」ってなってるおかむーさん可愛かったし、「MCうまくないんですね」て煽るこばーんに大喜びの劇団員一同(笑)「薪焚べるわ」と言い出す西分さんと後ろでやれやれー!って飛び跳ねる藤島さん。最終的にみのりちゃんの「あんたが言うな」で収まりました(笑)
柏木虎の動きがまた一段と素晴らしかったと思うのだけど、なんか、ね、凄かったよ。デカイ男たちを相手に小柄な虎ちゃんが無双していくの超かっこいい。対伊武の時は「専門同級生対決やん!」って滾った。
アフイベあるのにカテコで喋りまくって「タイツあるから!」って何度も言う。言うくせにまた話が盛り上がっちゃう。ずっとダラダラしゃべってられちゃう壱劇屋さん。好き。
Pickaroon! -ピカルーン-
壱劇屋
すみだパークシアター倉(東京都)
2023/06/24 (土) ~ 2023/07/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
勝又、紙研、角、伊武が続投なのでかぎりなく再演に近い雰囲気。みたまお飛からは再演の智ちゃん味を感じた。憎んで恨んでるのに、心のどこかで角を想ってる?それを自覚してるようにも見えた。
ネタバレBOX
最後、七賊の声援を受けた御姫が何度も何度も涙を拭いてて、見守る飛と紙研も完全に泣き顔で、角もうるうるしてて、熱くて優しい家族。そう、なんかいちいちアツイ(笑)三馬鹿が小学生みたい。
初役陣でうわー好きーってなったのは佐久間様かも。軽い。軽いのに、怖い。底が知れない。勝又を殺す時に強く肩を叩くところとか、自然に勝又を呼んで死体を確認して「あ、そうか」ってなった時の少し寂しさを感じる表情から一瞬で気持ちを切り替える所とか、自害を選択するのも追い詰められてじゃなく計算して予測して何パターンも考えて突破口が無いってわかったから諦めて自分でおしまいにしたってのがヤバい。男虎から目を逸らさず牽制しながら左指でこめかみをトントンってして予測して、すっと構えをといたかと思ったら笑って躊躇いなく首を斬る。おかむーさんの佐久間は多少なりとも佐久間自身の欲を感じてたけど、Aの佐久間は自分を「人間だ」と言う割に人間味が無い。石川勝又と比べて藤嶋勝又は佐久間のやり方に賛同するまでの躊躇いが短い。決断が速い。あとあれ!戦い方が素直だーのとこの股に銃剣はさんで手首ぐるぐるするやつ!この動き好きだから残ってて嬉しい!
こばーん角はブレねぇな。気持ち悪い!でもね、飛と御姫を守って戦うシーンはついついカッコイイって思っちゃうんだよ。動悸は不純なのに。悔しい。ぶっ刺されて倒れた直後に人間とは思えない動きで起き上がって「はぁ?!?!」て言うの、こっちが「はあ?!?!」ですが?!?!こばーんさんのあの動きは何度観てもすげぇわ。さすがにショックを受ける妹(仮)たちに「大丈夫だ。全然きいてねえ!」って言うのもちゃんとお兄ちゃんなんだよ。そうだ、この人は本気で兄弟愛が至高だと思ってるやばい人だったって再確認するシーン。かっこいいのに気持ち悪い。情緒が迷子。
伊武にインタビューするシーン、まさかの伊武が出てこない。ロビーの方バタバタしてたからひょっとして御手洗いってた?物販の方なんか心配だった?日記担当がひっこむけど伊武がスタンバってなくて、御姫が「いぶさーん。...いぶさーん!インタビューしたいなー!」幸いすぐまた日記担当に入れ替わる芝居だったから機転をきかせて出てきて音響さんと照明さんも合わせて、次の特別な筆の流れに。その間に袖布が大きく揺れてセット裏に伊武の姿が!次の入れ替わりでは無事に出てこれました。その後の夕食準備シーンで先輩たちから何度も引っぱたかれる日置(笑)出とちりだから、これは仕方ないね。このシーンで良かったよ。
日置くん剣を持つと強い動きなんだけど無手のアクションはまだ勉強中って感じかな。体が大きいからものにしたらめちゃくちゃ映えるだろうな。でも、日置伊武は栗田伊武ほど武闘派の空気がないからちょっと弱そうくらいで丁度いいのかも。なんで賊なんてやってるのかわかんないくらい良い人オーラ出てるもんな。日置伊武の「走れ!」良き。私が日置くんを好きになったのが再演ピカルーンだから、思い入れあります。
紙研さんの「うるせえ!一家団欒中だ!」がめちゃくちゃかっこよかったし、一家集合してる感めちゃくちゃ感じた。
燃える紙研さん、やばい。
男虎の刀ぶっ刺さり瘤、柏木ちゃんほど違和感がないのは体格の差?
A男虎が1番表情変化あるかも。ラスト以外でも御姫に対しては微笑んでたような気がする。喋り方は竹村男虎寄りなんだけど、キャラの精神年齢はそんなに低く見えなかった。喋りなれてないから話すのがたどたどしい、みたいな印象。メインキャラで舞台に立つの今回が初めてってマジ?アクションすげぇ。見た目の柔らかさに反してめちゃくちゃ動ける。
アクモブのなかで柏木ちゃんだけ茶髪だから見つけるの簡単。謁見シーンにはいなかった、と思う。淡海くんが言ってた台詞は別の人だった。...アクモブ、単純に同じ動きではないということ???ヤバくない???男虎にかかる絡みに柏木ちゃんがいると「男虎バトルだ!」とワクワクしちゃう。気付くといなくなってる。
御姫、あの異国でシイラさんに再開して楽しく過ごせるといいな。日替わり賊がいることで「異国」が出てくるのが自然になるし、行った先に御姫を知ってる人がいるかもしれないっていう希望にもなるの良い。昨日のきゅうりだって、きっと力になってくれる🥒
由良と御姫が話してる奥で何か箱をもってきて鍵を開けようとするんだけど該当する鍵が見つからなくて「こっちだー」「こっちだったー」てのをえらい楽しそうにやってた淡海力石。続投組の衣装って再演と同じ?淡海力石の向かってくる民を観て悟ったような顔をするのと、これでいいんだって晴れやかに笑うの、大変良い。しんどい。力石🆚角のスピードがえぐい。こばーんさんの身体能力に目が行きがちだけど、淡海さんもかなりすごい。殺陣好きすぎる人だからなぁ。
殺陣がすごいといえば、飛よ!憫笑姫が初殺陣だったはずで、その時も序盤で足を痛めてしまったから100%だったのは最初の数公演だけだったけど、初日に観たエラの動きとても美しかった。そして今回の飛!いちばん長く戦う相手が身体能力オバケのこばーんですよ。全然負けてない。完璧に円刀を使いこなしてる、体の一部。台詞しゃべってるの初めて聞くけど、声優さんもやってるんだよね、だから声音の使い方も上手い。みたまお飛、超かわいい。ゲームの場面で角に先行でいけ!って言われて本気でうわーってなってたみたまお可愛かった。角に対しても「違うんだよなー」ってダメ出ししたり強い💪そして巻き込まれる御姫(笑)「もうやめようよぉ」って言ってた(笑)Aのほうがアドリブっぽいシーン多いと感じた。たまたま今日の回がそうだったのかもだけど、お姫に名前呼ばれたい由良と力石が残るところ、御姫のOKが出なくて苦しむ力石と抜けがけしようとしたけど結局ビリで呼び捨ての由良。
御姫の小指が可愛いのシーンでBは御姫が自分で足を上げてくれてホントだーってなるけど、Aは他2人がぴょんってシンクロして足を見るし、メロメロな声なのがおかしい。「太った?」への「「「最低!!!!!」」」がめちゃくちゃ強い(笑)こっちチームにはお母さんがいるからな、女が強い。
Pickaroon! -ピカルーン-
壱劇屋
すみだパークシアター倉(東京都)
2023/06/24 (土) ~ 2023/07/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
初演再演とは男虎紙研勝又を演じる役者の性別が違うチーム。虎ちゃんはたぶん男の子なんだと私は思った...女の子でも良いけど、キャラ設定的には男の子の方がしっくりくるかな?
紙研さんは男性になったことで逆に女性的になったのが意外だった。細くて、病的な感じがして、でもここぞというときに出る勇ましい声は男性キャストだからこそ。
続投キャストは佐久間様だけ。安定してるけど、少し変えてきたかな。
ネタバレBOX
御姫と男虎が並んだ時、サイズ感が同じなのめちゃくちゃ可愛い!たけむさんの男虎は「筋繊維が異常で成人男性5人分の体重」て言われてもすんなり納得できるんだけど、柏木ちゃんだと見た目とのギャップでバケモノ感がすごい。メイクも好きー!武器が、今回から普通の刀じゃなく柄も鞘の一部で全部外して、パラデュールでフィルの持ってた暗器に近い形状になる。だから手袋してる。そして固定されてないから柄のある状態で振るときは吹っ飛ばないように日本刀でいうところの鍔がある部分を握ってた。柄を取り外して口に咥える時の目が最高。超怖い。たけむさんの虎ちゃんは舌っ足らずというか、体と心の年齢がチグハグな役作りだったと思うんだけど、柏木ちゃんはしっかり喋る。でも、抑揚はない。これはあえてつけてないのか、柏木ちゃんの癖なのか...。最後の刀ぐさぐさなの、もっとバーン!って見せて欲しい感じある。あと、刀たちを自立させるために土台がしっかりしすぎてて急に男虎が傴僂みたいになるのは違和感あって残念、でもまぁ、難しいよなぁ。
御姫がさー、初演再演に勝るとも劣らない可愛さだった。完璧少女だった。純粋無垢。
3代目力石の声がめちゃくちゃ良い。なんですか、力石は舞台映するええ声の人がキャスティングされる決まりがあるんですか?竹下→淡海ときて、今回もよく通って良い声。叫びが良い。町人を斬ってる時、御姫が逃げる時が稼げれば町の人達に殺されてもいい、殺されようと思ってる節さえある。最後の笑顔が辛い。
角のことあんなに憎んで恨んでるのに、目の前で自分と御姫を守ってボロボロになっていく角に思わず手を伸ばす飛がしんどい。角が2人を守るのは歪んだ愛ゆえで、“自分が殺したいほと愛している妹だから”守ってるんだけど、飛が手を伸ばすのはさ、なんか憎しみもあるけどどっかで絆されてる感じもあるのが、角兄の罪なところだわ。ともちゃん、ぶんさん、ときてのみのりちゃん飛、妹の存在とか感情の爆発の仕方が少し物足りないけど、パラデュールでもったいないと思ってた芝居と発声は違和感なかった。可愛くて、でも妹のことを背負ってて、複雑な表情してるの良かった。最後のお姫へむけた舞も美しくてねー。
七賊みんなが最期に笑顔を見せるのしんどい。あ、男虎は最後バッタリ倒れてしまうから表情は見えないけど、ラストの「がんばれー!」で優しく笑ってくれる。
日記を御姫に渡す時、由良が頭ぽんするのたまらん!力石に対してもすごいって認めてるからこそ負けられないって思ってる感じが良い。
やっぱ勝手に終わらせる佐久間のことは許せない。
石川くんの勝又よかったなー。この先、東京支部を芝居でひっぱっていく存在になると思ってる。台詞も表情も良いんだよ、安定感がある、安心出来る。勝又って役が石川くんのニンってのもあるかも。伊武が勝又を出してくるの、性格悪いけど最高だよね。やったれ!てなる。
角は、こばーんのなんか憎めないお馬鹿ってのとはちょっと違って、うまく言語化できないんだけど、まだ私の中でしっくりきてない。みのりちゃんとの相性はいいと思う。でも、角としてあんまりしっくりきてないのは、あまりにもこばーんのぶっ飛んだキャラクターが強いからなのかな。よりリアルではある。
台詞慣れしてない八上黒田の2名、黒ちゃんは柏木ちゃんから大事な役を引き継いでますから、頑張っていただきたい。素直なお芝居をする子だから、たぶんすぐうまくなるとは思うけど、いかんせん台詞を喋るのはもちろん役者としての発声もおぼついてないから、先輩たちから良く学びたくさん盗んでもらいたい。こうちゃんは、パラデュールの時マジでヤバいと思ったんだけど、今回そこまで気にならなかったな。オールモブで長文の台詞が無いからかもしれないけど、聞き取りやすくなってたと思う。成長してる。
戦闘シーンは淡海優を探せタイム。最初の方と最後の方にちょこっとずつ出てるかな?基本いない。どうしても人が足りなかった所があって追加で入ってる感じなのかな。あ、天子の間で台詞喋ってたな。
由良が力石の義賊活動を「俺には出来ねえ」って話してる後ろで、1枚ずつ小判を出しては「どーっちだ?」ってしてる力石。なんか、初演再演では感じなかったんだけど、今日力石に初めて偽善者って感情を抱いた。これが演技プランなのかわからんのだけど、貧しい人達のために100%の善意ではなく、施しをしていることへの自己満足や自己陶酔みたいなものを本人の自覚あるなしではなく感じた。
栗田伊武の「走れ(逃げろ?)」は囁きに近いのが今までの伊武と違って印象的だった。おかずさんも日置くんも声張ってた記憶なので、あえて大声を出さないというのが刺さった。御姫も初めて伊武の声を聞くのがあそこなんだよな...最初で最後の声か...。御姫に筆を渡そうとしたのは武器として託そうと思ったからだろうけど、思いとどまって御姫がひとりで歩けるように背中を押すために使うってのがさ、優しいよ。御姫の辿り着いた先に先回りしてるのいつも不思議なんだけどね、その国の人っぽく最初出てくるし。あの筆で描いたものだけは、色が着く。
話を聞く時の顔=黒ちゃんが、「なんでも話してくださいね、なんでも聞きますよ」って側仕えとして言うの、あー!これー!伏線ー!ってなった。前見た時も気付いてたかな...。
私は、七賊死亡エンドだと思ってて、あの状況で生きてるわけない派なの。明確に死んだとは書かれていないし、御姫の持ってる日記には七賊の結末まで記してあるはずがないから、あれは...あー...船の上で御姫が最後に書き残したものなのか?香で眠ってしまう前に。だとすれば、逃げろって背中を押したところまでしか知らないのは説明が着く。その後の笑顔や倒れる七賊は御姫は見てない、見てるのは私たち観客だけ。やっぱり、死亡エンドだよなぁ...つら...。
パラデュールを経たことで、ピカルーン内の台詞もいろいろと考察してしまうよね。佐久間の帰国子女ってがピカルーン段の海の向こうって意味なのか、段をこえて戻ってきたという意味なのか。宗教で人心を掌握する、まさにヨナ教のような思想ですがなにか関係があるのだろうか。この国が出来た時から仮初の天子を祀ってきた、佐久間はその最初から関わっている?どれほどの歴史があるのか?御姫が辿り着いた先は同じ段の世界なのか、別の段に辿り着いているのか...謎は深まるばかり。男虎とフィルの武器が酷似した点、不思議な力をもつ筆と五彩の白は関わりがあるのか(白の筆に「1度だけ」の縛りがあるかは謎、でも倒された主人公ズは復活させられないからおそらくそう)
紙研さんが太陽に焼かれていくの、惨いよね...好き...炎の赤布が肩にかかってくるの痛々しい。
佐久間と伊武、舞台ツラから飛び出してくるな(笑)客席に手を伸ばして紙研さんに「その先には誰もいない」って言われる伊武さん(笑)
ミュージカル『刀剣乱舞』~花影ゆれる砥水~【福岡公演中止】
ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会
立川ステージガーデン TACHIKAWA STAGE GARDEN(東京都)
2023/06/03 (土) ~ 2023/06/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
悪名だかい立川どんなもんじゃいってな気持ちでA席とってました。視界の良い3階正面1列目。なんと手すりが舞台にかぶらない!全体が観れるし表情もまぁわかる。肉眼で全景を観ながら「あ!顔観たい!」と思ったらスクリーンで確認できるという贅沢さ。…まぁ、せっかく現地にいるからスクリーンじゃなく肉眼で舞台を観たいんだけど…ついついねぇー見ちゃうよねー(笑)
小竜景光本刃が舞台上で喋って動いて戦ってるってことが感慨深い。フルパワーの小竜を生で観たの初めて。長田くんも体幹オバケなのかな。殺陣で全く動きがブレない。素早いしターンも綺麗。マント捌きも流石。江水の時はまだ練度も低くて兼さんやまんば先輩に助けられていた小竜くんが、今回は助ける側…というか、舞台全体を見てやるべき事をやるべき時にやっているのがね、素晴らしい。いつもニコニコ可愛い小竜くん、てだけじゃなくて、掴みどころがない底の見えなさ、みたいな部分も出してきて、こりゃあヤベェや。素敵すぎる。
長谷部の顔が良い。歌が上手い。殺陣もビシッとキマるしダンスもカッコイイ。長谷部のドヤッて感じが出てて良い。初日カミカミだったらしいけど、台詞聞き取りやすかった。
序盤、芝居のテンポがもうちょい上がるといいなぁって思った。なんかもったりしてた。キャラクターを大事にした時にマイペースな喋り方するキャラが多いからかな。
唐橋さんはどうしてあんなにさらけ出せるんだろう。全てをさらけ出しているようで、何もかもを包み隠しているような、不思議で魅力的な芝居をする人だ。
刀を扱う時の本当に大切にしている「神様」として扱っている感じ、刀狂い、鬼丸との縁。研水、本水だったね。鼻歌交じりに刀を組み立ててる様子とか、可愛くてねー。ほわっとしてたと思えばピリッとして、人間の多面性みたいなものを全く違和感なくシームレスに行き来させられる。すごいや。
鬼丸が秀吉に名前を聞かれた時、隣に座ってた小竜くんが心配そうに見上げてたの良かったなー。なんか変なこと言ったら即止めなくちゃ!っていう気配を感じた。
太鼓叩いてる歴史上人物+カゲに目がいっちゃって前で踊ってる男士あんまり観てられなかった。小竜からファンサもらって嬉しそうにしてる唐橋さんは見ました。可愛い。
劇団朱雀 祭宴
劇団朱雀
かめありリリオホール(東京都)
2023/05/19 (金) ~ 2023/05/31 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
最高に楽しい初日だった。幕が閉まると幕内からもハイになったメンバーの「フゥー!」が聞こえてきて、舞台も客席も全員が楽しんでて、素敵な空間だった。
Cafe キャッテリア
Stray Cityシリーズ「Club キャッテリア」製作委員会
ステラボール(Stellar Ball)(東京都)
2023/05/12 (金) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初ステラボール観劇。
2階席、ほぼVIP席。座席ゆったり、足元広々、ドリンクホルダー付(シャンパングラスライトを逆さにして入れるとピッタリ)舞台より少し高いくらいで距離も遠くない、涙の有無はわからないけど表情はちゃんと見える。
キャットタワーをイメージしてるであろう舞台セット、あちこち階段だらけで、しかもそこを登ったり降りたり飛んだりめっちゃする。足腰大丈夫か...ステアラみたいだな。
アンサンブルの黒服さんたちが白服に1人ずつついて細かいことこちょこちょやってるのがとても可愛かった。
「嘘だらけのホストの世界で嘘がつけないクロがNo.1を目指す」という物語が「全てが虚構の演劇界で真っ直ぐがむしゃらな若手が主役を目指す」という現実とリンクしているようにも感じられる脚本が、好き。嘘が付けないクロっていうのがさ、凌雅くん確かに嘘苦手そうだし。客の望む理想の姿を演じてみせる、全部嘘だって言うのが笹森くんなところも、なんとなく意識が高くて自己プロデュース力ありそうなイメージだったから私の中でビタっとハマってた。私たち客は理想の姿を彼らに見る、それを汲み取って求められる姿を彼らは見せてくれる、お互いに嘘だとわかってて成り立つ世界。ほんとにね、そうよね。かが屋さんの脚本天才じゃん。まっきーの「No.1の席はひとつしかない。そこを目指し続けることは苦しく大変で、疲れる(意訳)」て台詞が重たかった。
ひとりひとり本当の姿というか、本音を話すシーンがあるのも良い。
ネタバレBOX
まっきーが集めたメンバーすごいよ。やばい。芝居がめちゃくちゃ良いじゃん。ホスト×ネコ、てコンセプト発表された時は「見てて恥ずかしくなっちゃう話だったらどうしよう」って思ってたけど、ほんと失礼な話でした。プロが揃ってそんなお粗末なものが出来上がるわけがなかったし、荒牧社長がそんな中途半端を許すはずがなかった。ストーリーは、言ってしまえばありきたりかもしれない。ミケの様子は初めからなんか変だったから、ドーシャのスパイでめっちゃ悪いやつなんかな、とか勘ぐってた。でも、ブルーの匂わせ台詞で「あー...そっちかぁ...しんどいなぁ~」って。友情、仲間、信頼、みたいな部分がクロミケのテーマなんだろうな。
その若い2人と支配人2人が対になってるのがまた面白い。完全に後継者じゃん。こうやって続いていくんだなーこの世界は。役者もそうだよね、繋がっていくんだよね、先輩から後輩へ、世代交代していく。まっきー社長はそういう部分も考えてる人だし。30こえると先輩方はそのへん意識し出すよね、ほんと偉いと思う。
立花くん、序盤は完全に悪者オーラ出てるのにキャッテリアで働くってなってからずいぶん砕けて優しくなったと思ってたら支配人同士めっちゃ仲良いって最高かよ!クロママにお世話になった2人(主にまっきー)がクロママの敵討ちでミケパパの店を潰して自分の店を建てたってことよね。でもミケの実家は落ちぶれたわけじゃないっぽいから他にもたくさんお店やってんだろうな。
ミケ、金持ちのぼんぼんってのが納得しかない品の良さ。いつも食べてる緑の何かって結局なんなんだろう...。ミケとクロの友情もすごくギリギリのバランスで、それが崩れてしまう瞬間とか、新しく関係を築いた時の空気感とか、ものすごく丁寧に丁寧に芝居を作っているのが感じられて良かった。雨のシーン、音や光の効果はもちろん入ってたし綺麗だったけど、それを抜きにしても、上下からとぼとぼと出てきたミケとクロがズブ濡れで髪の毛や顎先から滴る雨粒まで私には見えた。二人が本当に雨を感じて芝居してなきゃこんな風にはならないと思うから「芝居の力」に震えた。嘘がつけないクロがミケのために「優しい嘘」をつこうとするシーン、最初はクロがまた勘違いしてすれ違ってしまうのかと思ったけど(だとしたらダルいな、とも思った)ミケが自分から離れやすいようにわざと悪態をついていたんだね...嘘がつけないのに...優しい子だ。「離れても変わらないよな」がさぁ、ほんっと純粋で、あんな夜の街にいていいのか心配になるよ(笑)
田中涼星くんと立花裕太くんの女装まで見られると思ってなかったので、なんかすごい満足感ある。おなかいっぱい。立花くんのギャル、やばい(笑)涼星くんの「白ってな200色あんねん」爆笑。アンミカははずさないねー。
PARADURE -パラデュール-
壱劇屋
すみだパークシアター倉(東京都)
2023/04/22 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
キャストが変わるとこんなにも違うのかと驚いた。
性別まで違うキャラがいるからそりゃあ当たり前なんだけど、それぞれの役の作り方や台詞の投げ方・受け取り方、物語へのアプローチの仕方がみんな違っていて、同じ台本同じ台詞なのに全く別の物語を見ているようだった。
昼に1度見ているからなのか、なにか調整が入ったのか、キャストが違うからなのか、Bのほうが台詞聞き取りやすかった。聞こえない部分はもちろんあるけど、全体的に。
1人1人を見ていくと「こっちが好き」てのはあるんだけど、チームで見た時に優劣はつけられない。つけるものでもないし、どちらも素晴らしくて選べない。
Aの四賢人は問題児の集まりで、Bは優等生の集まりってのがものすごくわかる(笑)どちらも天才秀才の集まりなんだけど、Aのほうが癖が強い。Bの四賢人はなんだかんだ人付き合いはそれなりに出来そう。Aは友達と呼べるのは4人だけで、そもそも友達なんていらねぇって全員言いそう。フェチリタをのぞいて。
竹村さんが演じるフェチリタは言葉を選ばずに言えば少し障害のありそうな、突出した才能がある代わりに精神が幼いような印象をうけるんだけど、伊藤さんのフェチリタは年相応に心身ともに成長していて更に才能もある。純粋さはもちろんあるんだけど、それが竹村さんほど全面に出てないというか…割と普通の人に見える。良い悪いじゃなくて、こんなに違う演じ方が出来るんだなって。
キャストビジュアルでは気付かなかったんだけど、メインキャストの衣装がチームごとに違う!Aセグメトはジャケット肩掛けだけどBセグメトは片マントだし、Aガストンは落ち着いたスーツだけどBガストンは光沢のあるスーツだし、Aジョスはジャケット着てる(ベスト無し)のにBジョスはベストだけで「整えろ」って言われても気をつけしただけで何も変わってないの可愛すぎたし、Aフェチリタはずっと長袖だったはずなんだけどBフェチリタは上を脱ぐと半袖になる!たまらん!たまらんよお!
「四賢人」て呼ばれるようになった時のポーズがAチームは割とその場ではノリノリでポーズとって後でぶちぶち言うんだけど、Bチームはその場でも乗り気じゃないしその後も文句言ってるしで素直すぎる(笑)Bのヨネネス、3人から少し距離おいてスン...と立ってるだけで、それだけでなんとなく彼女の性格とかが感じられるの面白いなぁ。
ネタバレBOX
・ノアールの魔法みたいなヴェトモンズ。これってもしかしてピカルーンやブラスミに出てきた火を起こす武器に繋がってくる?
・貫地谷はやっぱズルいのよ。2回目だけどブワッてなった。震えるくらい泣いた。
・「この話はまたの機会に」ってジョスが何度か言うんだよなぁ。ビューロについての詳しい話になると言う。…次の新作で詳しく明かされるのか?期待しちゃうぞ?
・1回目はサラッと聞き流しちゃったんだけど、ビューロにあがったフェチリタの考察って15年前にコトスがあげたものだよね?直前のシーンで同じ言葉をコトスが言いかけてることに2回目で気づいた。わざわざ難しい言葉を使ってるのは観客にひっかかりを与えるためか。いや、だとしたら先にガストンの台詞があったほうがわかりやすいのか。これも伏線だったんだなーって、2回目で気付いた。
・コトスとノワール、実は仲間なわけでしょ。理不尽に奪われた者同士、フェチリタの無念をはらすために共に世界を崩壊させた。その後15年間、お互い連絡をとることもなく最終目標だけ決めて各々がやるべきことをやり続けた…すごいことだよ。15年間ずっとヨネネスのそばに居たのかな。再会してから2人がかつての事を語り合う、みたいなシーンはなくて、なんならノワールはコトスが現れたことも恨んでいるようにも見える。あの男が現れたことが全ての始まりだ、みたいな言い方してるよね。目的が一致した、だから協力…利用?した。
・死んだ人間が出てくるって演出を竹村さんはよくする。竹村さんの死生観なのかな。死んだ人はいつも見守ってくれている、的な。作中、まるで見えてるみたいだったり意思の疎通ができてるみたいなシーンはあるけど、あれは、たぶんそうではなくて、たとえば賢人3人が争う姿をフェチリタなら止めるだろうと考えるフィルの思考を具現化したもので、フィルがフェチリタに向けて言う言葉も自分の中のフェチリタに向けてだろうし、弾丸をノワールに埋め込む時のフェチリタもフィルの思いの具現化なんだと私は受け止めた。実際にそこに幽霊や残留思念が存在しているのではなくて、生きている人間がその人のことを強く思っていることの表現、なのではないかと。
・「感情の話はしていない。地位に合った仕事をしろ」これはさ…たぶんなんだけどさ…自分にも散々言い聞かせてきたんだろうなって思った。部下と馬鹿やったりはしゃいでる方が本来のセグメトで、フェチリタを失って武力による世界平和を目指した時に自分が頭になるんだってなった時に、感情は置いといて必要だと思う仕事をひたすらにこなしたんだろう。力で人々を従える、という覚悟なんだろうな、この言葉は。重い。そんなセグメト様の「だいたいヴェトモンズ」大好きすぎる。カッコイイかよ。ヨネネスからの「人間をやめてまで~」ていう台詞や、スプークの四肢や目耳までヴェトモンズっていう情報が最後のセグメト復活に繋がってるんだな。装飾品の域をこえてる。体内まで何かしら手を加えてるのか。
PARADURE -パラデュール-
壱劇屋
すみだパークシアター倉(東京都)
2023/04/22 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
・西分さんの殺陣がまたパワーアップしてた。めちゃくちゃカッコよかった。戦闘時にグローブはめるところとか良すぎるし、あの武器が暗器でベルトってのが最高。暗器を使う世界線はピカルーンでもブラスミでもないから...次の新作なのか。わざわざ王の名前が出てるってことはきっと。
・セグメト様のオラオラした感じ最高だよ。トップと両腕が女性って、マジつよつよ。スプーク、可愛い。(Aキャスト)
・シオンさんが稽古3日ってのが信じられない。とても舞台上で自由に動いてて、1番笑いをとってた。「真実はいつも1つ!」
ネタバレBOX
・台詞に慣れてない黒ちゃん絋ちゃん、頑張れ!2人とも滑舌と発声。
・日置くんがモブで出てきた時の安心感。セグメト様にボコボコにされてた(撃たれて潰れる→立ち上がる→撃たれて潰れるを3セットくらい)
・パラデュールに着いた時に出迎えた日置くんが後センターに立ってる時の顔。不穏な感じをめちゃくちゃ表現してた。
・アスビーの帽子に空いた穴が、とても愛しい。
・竹村作品は繋がっている、ということをブラスミの時に聞いた。今回、どういう繋がりなのかが作中で明かされる。世界は階段構造で、それぞれの世界が独立していて、時々例外的に世界を行き来する存在がいて...パラデュールの階の上にはブラスミの世界があって、そこから“貫地谷”の作った刀が送られてくるの、自分でもビックリするくらい泣いてしまった。あと、眼鏡×スーツ×日本刀はズルい。相棒がヤンチャな感じでステゴロ得意な感じもズルい。しかもクローン。マジかよ。
・ヴェトモンズ対決はパールのネックレス。「少し先の未来が見える」能力。それを素敵なお姉さんの声で知らせてくれるように改造されてた。
・メインキャラは正義の味方、とは限らない。まさかの闇堕ち済。全人類をパラデュールに集めるために最後尾に拘ってたとか…怖すぎる。
炎炎ノ消防隊
DMM STAGE
天王洲 銀河劇場(東京都)
2023/03/29 (水) ~ 2023/04/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
大阪で幕を開けた炎炎ノ消防隊、東京千穐楽の前日。
開演30分前、普段なら1階ロビーも2階ロビーも劇場内も観客でいっぱいの銀河劇場なのに駅から劇場までの道も空いてればロビーもガラガラ。劇場を間違えたかと不安になるくらい。スカスカの物販でパンフを買って、いざ客席に入って愕然とした。前半分くらいしか埋まっていない客席なんて銀劇での観劇経験のなかで初めてだった。いつだって1階席は満員だった。…もしかして、評判が悪い?一切情報を入れずに来ちゃったけど今作ハズレなのか?こんなスカスカの客席で前楽を迎えるのか?こんな客席を役者さんたちに見せていいのか?頭の中をぐるぐるそんな思いがうずまいて、嫌な意味でドキドキしながら幕が上がった。
結論からいうと、めちゃくちゃ最高の舞台だった。熱量も高いし脚本も良かったチームワークもいい、全体的によくまとまってて全く飽きたりダレたりする瞬間がなかった。こんなに最高の仕上がりなのになんで客席埋まってないのかわからない!悔しい!
前作から見始めたけど、前作も今作もキャス変多数。1作目から続けて出てるキャストもいるけど大半は途中参加。今回からの新キャラもいる。でも、その差は全く感じなかった。アニメを履修できてない部分に入ってしまったから原作再現率がいかほどかはわからないけど、舞台として無理なく違和感なくまとまっていたからきっと原作再現度も高いに違いない。
前作が初主演初座長だった凌雅くん。役者としてもまだ未熟で、台詞を言う時の癖や体に力が入りすぎて足音が煩かったり色々気になるところがあった。座長として皆をまとめて引っ張っていくというよりは、周りが座長を支えることでまとまっているという感じだった。それが、今回、舞台上での存在感が桁違いに上がっていた。座長として先頭に立って作品を引っ張っていた。その背中を見て皆がついてきてる感じがした。感覚としては皆で肩組んで横並びって感じだとは思うんだけど、一座としてのまとまりや座長としての在り方が全然違ってた。たくさんの舞台に出て、いろんな先輩たちと共演して、そのひとつひとつが凌雅くんの力になってるんだなって感じられて、推しの成長を感じて私はとても幸せでした。凌雅くんの芝居で情緒をぐちゃぐちゃにされたかったから、着実にそうなっていっているのが嬉しい。
前回より肉弾戦のアクションが増えていてみんなかっこよかった。カロンとのバトルすごかったなぁ…身体能力をフルに使ってる感じ。マキさんも最高だった。
前回はアドリブで遊ぶシーンが多かったけど今回は控えめで、それが逆に作品としてまとまってたので良かったと思う。
新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX
『新作歌舞伎 ファイナルファンタジーⅩ』製作委員会
IHIステージアラウンド東京(東京都)
2023/03/04 (土) ~ 2023/04/12 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
オオアカ屋の前説、ゲームとゲームファンへのリスペクトに溢れてて泣いてしまった。
まんちゃん、素敵だよ。
舞台の間口はあまり開けずにここぞ!という場面で広く使ってる。奥行があるので5列目でも「遠いな」と感じることがあった。
第78回「a・la・ALA・Live」
a・la・ALA・Live
阿波おどりホール(座・高円寺内) (東京都)
2023/12/25 (月) ~ 2023/12/25 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
感想遅くなりました。何回か拝見している皆さんですが、いろいろなパフォーマンスが拝見できて良かったです。それぞれに味があっていい催しだと思います。楽しい時間を過ごせました
ミナト町純情オセロ〜月がとっても慕情篇〜
劇団☆新感線
東京建物 Brillia HALL(東京都)
2023/03/10 (金) ~ 2023/03/28 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
寺西くん。何者なんだこの子。初めましてなんだけど、歌えて踊れて芝居もうまい。初演のインテリヤクザとはまた少し違ったインテリヤクザで、振り切って芝居する若手大好きだから一瞬で好きになってしまった。
劇団女優陣無双。聖子さんは言わずもがな、カナコさとみエマの御三方もめちゃくちゃ良い役。オセロって純粋で愚かな男のどうしようもない物語だと思ってたけど、これは女達の物語だった。よしこ姐さんのボンテージもたまらん。似合いすぎる。
じゅんさんの初演版ではゲストが演じてた役を今回はほとんど劇団員が担ってる。たまらん。物語を進めていくのは劇団員、ゲストの3人がどんな芝居をしてもまわりの劇団員が全部おいしくまとめてくれる。聖子さんがシリアスも笑いも全部背負ってくれてる。
2階から見下ろしてると舞台上にシートが貼ってあるのが見えて「あ、なにかこぼすんだな」ってわかる。ワクワクしちゃう。牛乳と血。
河野さんが最初から最後まで頼れる兄貴でかっこいいんですけど?!モリを使った殺陣もかっこよかったよ!
蜘蛛巣城
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2023/02/25 (土) ~ 2023/03/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
マクベス。私にとってのマクベスといえば「メタルマクベス」なので、頭の中であの人はこの人で...と変換しながら観ていた。
百姓から腕一本でのし上がった鷲津武時。夫を愛しすぎるが故に「こんなものではない」と出世を望む妻。この夫婦が特別野心家だったわけじゃない、たまたま、選ばれてしまっただけ。鷲津は妻を心から愛し、優しく、そして弱かった。
マクベス夫妻の「相手がどんなに惨めになろうとも、たとえ壊れてしまっても、絶対に見捨てることは無い」という最期まで添い遂げようとする様が美しく悲しく大好き。
ネタバレBOX
春に予言を受け、夏をすぎ、秋に子を失い妻は壊れ、冬に命を止める。最期まで武時は妻を守ろうとする。死に様は壮絶なようであっけなく静か。
泥水を啜って這いつくばって生きていた百姓時代。その生活から抜け出すために必死の思いで侍になって、主を殺し友を殺してまで城主になったのに、名も無き百姓が生き生きとして侍が苦しみ命を散らす...なんて皮肉なんだろう。
「空が綺麗だ」と呟いた笑顔が、憑き物が落ちたような顔で、一の砦の主だった頃みたいな、あの頃に戻って静かにこと切れる。壊れてしまった奥方にはなにもわからない。ただ、雲雀を求めて空を見渡す。
美しく、悲しい最期。
銀粉蝶さんが、さすがすぎる。人では無いモノ。あの世界を「マクベス」にしてるのは間違いなく銀粉蝶さん。意味は分からないけどゾッとさせられるのは、その言の葉に確かに意味がのせられているから。ただ発しているのではなく、銀粉蝶さんの中に正解があるから。
殺陣のSE、小さく聞こえたような気もしたし、無かったような気もする...大きく音が出てはいなかったと思う。
太一さんの太刀筋は重たくて、人を斬ってる感じがして、良いなぁ。義妹と甥を斬った部下を鯰切りにする時の襟首からグリグリ突き刺していくヤツ、最高。太一さんが刀を振ると血の匂いがする。
代表作、て言われるような作品になればいいなぁ。
場転の時に舞台奥と上下の森が照らされているの「森が見ている」感じあって不気味だった。綺麗なのに、不気味。
武人の荒々しさを表現するためかガラガラした低めの発声で、すこし台詞が聴き取りにくい。太一さんだけじゃなく他のキャストも。もしかしたら集音マイクの設定?マクベスの筋は知ってるから台詞が聞き取れなくても展開はわかるけど、はっきり聞き取れた方がストレスは無い。
誰よりも舞が上手いのに舞えない設定の太一さん。雑炊が美味かった、初めて白い米を食べたと嬉しそうに語る武時に米好き太一さんがどうしても重なる(笑)
キングダム
東宝
帝国劇場(東京都)
2023/02/05 (日) ~ 2023/02/27 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
原作は未履修。実写映画を流し見した程度。
オープニングの王と王毅2人だけのシーンで完全に掴まれてしまった。なんだろう、漫画もアニメも未履修なのに「本物だ」て思ったんだよ。本当にそこに浮き出してきたような。お二方とも板の上での存在感がありすぎる。あんなに広い舞台なのに全く感じさせなかった。
子役の動きが凄い。え、子供…え?は?ガッツリ動ける子を起用してるのかな。体操とかやってそう。子役同士の打ち合いがあんなバチバチだなんて思わなかったので大変驚きました。
子役に限らず、出演者全員バチバチに動ける人ばっかりだ。ダンスが凄かったり、身体能力オバケだったり。
高野くんはダンスも殺陣も動きが綺麗だから、舞台上での躍動感がよかったなぁ。我武者羅に前だけ見ている。小関くんの落ち着いてるけどアツイ演技と高野くんの全力な感じが心地いい。
声優である梶さんのお芝居は初めて見た。舞台上からエレンの声がする。良い役を、良い芝居で魅せていたなぁ。これは有澤くんと全然違うんだろうな、というのが容易に想像出来る。タイプが違いすぎるもの。
河了貂、可愛い。声がまず可愛い。なんだあの可愛い生き物は。映画の環奈も可愛かったけど、舞台河了貂まったく負けてない。
.5俳優の帝劇0番だから観たい、というのと同じくらい、ゆっくんが帝劇に立つから観たい、ていうのがあった。ゆっくん、役的に仕方ないけど出番少ない。でも、出てくると戦うから誰よりも美しく剣を扱う姿は観客の印象に残ると思う。低い声で静かに話す左慈、台詞大丈夫なのかって心配してたけど(だいぶ失礼)ちゃんとしっかり聞き取れた。薔薇サム後半で若干崩れてたから、何言ってるか分からないってなってなくて良かった。「剣とは力、剣とは速さ」て言ってて、確かにこの台詞を言って説得力があるのはゆっくんかもしれないけど、それは速さに関してだけなのでは…私の目には剣がとても軽く見えた。激強だから獲物を軽々と扱うことで凄さを感じさせる、という演出もあるかもだけど、やっぱり剣の重さが見えないのは物足りない。他のキャラクターの剣に力がこもっているから、すごく左慈が異質に見える。…そういう演出なのか?ビジュアルは100点満点です。ひらみ最高。ひっつめお団子最高。
盆があるようには見えなかったけど、セットがぐるぐる回ってて大変良い。舞台に奥行があるので場面転換時に暗い舞台奥からぬーっと次のセットが出てくるの最高。山の王の間で高さのあるセットがわーっと出てきたのはゾクゾクしたなぁ。映画で見たやつだー!ってなった。
上から見ると舞台一面にバミリがあって、点だけでなく線のバミリもあった。セットに階段が多いからまるで星空みたいにちっちゃいバミリがたっくさん光ってて、暗転のある舞台はそれも楽しいよなぁ。
カテコで王毅が出てきた時、一瞬で「場を支配」していた。カテコまで圧倒された。
禺伝 矛盾源氏物語
舞台『刀剣乱舞』製作委員会
TOKYO DOME CITY HALL(東京都)
2023/02/04 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
舞台上から舞台下まで垂れ下がった源氏物語が書かれているであろう巻物。いつもの前口上はない、この物語はあの本丸の物語では無いから。1人ずつの名乗りも、静かで、なにか違和感がある。ほんの少しのひっかかり。
.5俳優と同じくらい、宝塚の役者は“原作物”を再現するのが上手い。立ち姿がまったくもってそのもの。
最初は声を聞き分けるのが難しく誰が喋ってるかわからなくなったけど、そのうち慣れた。
光源氏が刀剣男士以上にイケメン。
姫鶴の気怠さとめちゃくちゃヤンキーなところと「かぁいいね」にやられまくり。南泉がとても可愛い。光源氏の一言一言にツッコミをいれるところ最高。
OPで扇を持ってくれてありがとう。ヅカOGが男士になると決まった時から期待していた。やっぱり日舞基礎のある人達が持つ扇は美しい。ふんわりやわらかく手におさまった扇がひらひらとしなやかにひらめく。作品のための稽古や練習だとここまでは使いこなせない。これが、観たかったんだ。そして、揃うことに慣れた人達だから個性も感じるのに角度やスピードに乱れがない。もっとキャラクター固有のものが見えてもいいけど、揃っているダンスは単純に美しいし圧巻。あの宝塚に血のにじむような努力をして入った人達だから、踊るという点において当たり前に段違い。歌舞伎同様、どんな役を演じても役者としての品の良さが見えなきゃいけない世界だと思うので、刀剣の付喪神を演じるというのはピッタリなんだと思う。
ネタバレBOX
一幕後半、歌仙の口から「元主、細川ガラシャの物語」、大倶利伽羅から「徳川家の物語」という台詞が飛び出て、驚いたというか衝撃だった。同時に、だから、七海ひろきさんなんだと納得出来た。綺伝でガラシャを演じた七海さんが、細川ガラシャの刀という物語を付与された歌仙兼定を演じる。スクリーンに映るガラシャと同じ顔をした歌仙兼定。綺伝の後だからいきてくる設定。政府によって本来持つはずのない逸話を付与されて顕現した試験本丸の刀たち。他の男士達とは違う物語を持つ彼ら。その違和感。末満、とんでもねぇ。そして「政府による試験本丸」という存在。その実験による目的の先には三日月宗近がいる(完璧にひろちかシルエット再現されてた)一文字の刀たちにも同じように逸話が付与されていて、聞きなれた「嗅ぎなれた匂い、血の匂い、戦場の匂い」をちょもさんが言い出した時は驚いた。
敵が二転三転するの、マジ末満。
紫式部の生きた世界で読者が暴走して源氏物語の世界が実体化した、だと思わせておいて、実はその紫式部の生きる世界すらも物語の一部、源氏供養だったという驚きの設定。
光源氏として死にたかった彼を殺せない物語の女性たち。若紫が無垢な心で殺そうとするの、ハラハラした。本当にこんな子供に殺させるのか、そこまで人の心がない本を書いたのか末満!と思っていたら歌仙くんが代わりに殺してくれました。ありがとう歌仙兼定。雅じゃないもんね。
死んだ彼の亡骸は持ち去られてしまったけれど…これも今後の展開に繋がっていくのだろうか。この試験本丸もそれなりに普通の本丸として稼働しているようで演練とかするんだね。その演練でステ本丸と1度手合わせして、その時にステ山姥切に出会っている(このシルエットも完璧に荒牧国広だった)己の物語とは別の強い物語を持っているという…それは、極めてるのとは違うのだろうか…あの本丸において例えば円環を巡る三日月宗近を斬った物語なのか、彌助と2度まみえた物語なのか、ステ本丸そのものの物語なのか。次回の山姥切単騎出陣に繋がる匂わせ。
全員女性キャスト、故に、殺陣の迫力はやはり普段の刀ステと比べれば劣る…が、かつて観たヅカの殺陣が重心高くて苦手だなーって感じた私でも「こんだけ戦えれば上上吉」という感想。特に、七海さん。綺伝の時はまだ重心が高かったのに、どうですか、歌仙を演じるにあたってぐっと低くなったと思う。他キャスト同様、振り回す感じはまだあるけど、隊長として物語の中心として練度の高さを感じた。
物語を破綻させるために主要人物を殺す、というものすごく単純で力技な作戦を実行させる所が歌仙だなぁという感じ。あ、でもこの歌仙は細川忠興からガラシャに贈られた刀…でも三十六歌仙のお手打ち設定はさすがに残ってるから、やっぱ変わらずゴリラなのか。
歌仙と大倶利伽羅の回想で「田舎刀」みたいな雅じゃない的なアレがあったからもっと険悪かと思ったけど、付与された物語が違うから伊達の物語を持たない大倶利伽羅は田舎の刀ではないんだな。だから歌仙も必要以上につっかからない。
自分の物語を思い出すところが少々唐突に感じたけど、でも、大倶利伽羅の口から伊達政宗の名前が出てきた時と、なにより歌仙兼定の「三斎様」にものすごく感動したのよ。ガラシャの物だと思っていた歌仙の足元には綺伝の時にも使われた桔梗の花の照明が当たっていて、細川忠興の物であった本来の物語を思い出すとその花のまわりに小さな丸い照明が集まって細川家の紋のようになる。にくい、にくすぎる演出。
所詮物語は嘘、だから誰の心にも響くことは無い、みたいな台詞が出てくるけど、物語に関してのマイナスな言葉を御前がことごとく否定して「たとえ嘘の物語でも、その死に心を寄せる者がいれば、その死は誠になる」みたいなことを言ってくれて、なんかこう、はっきりとした史実をもたない物語によって生み出された御前が、演劇や創作を否定するような台詞を全て「そんなことはないさ」と言ってくれるのが嬉しかった。というか、御前の前でそんなこと言わんでくれ、頼むから。
御前に「誉をあげろ!」て言われるとめちゃくちゃ滾るなぁ。
歴史上人物、というか、今回は物語上人物か、の皆様もひとりひとりとても輝いていた。本編と行間、物語中の役柄と史実での役柄、その演じ分けがわかりやすく、素敵だった。お声が皆さん素敵で、やわらかく品があって優しくて、耳が幸せ。でもしっかりした強い声も出せる。
歌仙が光源氏の設定をうけて物語に飲み込まれていくところ、床に広げられた布をぐるぐると巻き付ける演出上から観ててとても良かった。良い使い方。素敵。
物語世界の外側からなんとかしようとする南泉、え、壁のマイムうま…( ꒪⌓꒪)
光源氏の設定をうけて完全キャラ崩壊おこした大倶利伽羅、伊達双騎や三百年では大倶利伽羅のままだったけど設定に飲み込まれてる大倶利伽羅は完全に光源氏を演じさせられてるから絶対言わない台詞も言うし馴れ合う(笑)なんとも言えない気持ちで見てたけど、行間で貴族なのに刀抜いて斬りかかる「だいぶ大倶利伽羅の残った光る君」は笑ったわ。血の気の多い光る君。
『つやつやのやつ』と『ファンファンファンファーレ!』(再演)
ムシラセ
駅前劇場(東京都)
2023/07/13 (木) ~ 2023/07/18 (火)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★★
ムシラセの『つやつやのやつ』は演劇祭での短編、初演、再演と全て観て来ましたが、何度観ても新たな気持ちで面白さを発見でき、配信では細かい演技やニュアンスも確認できました。
『ファン・ファン・ファンファーレ!』もオタクの気持ちが身につまされて、痛いほど分かる。
観劇初心者の方でもすんなり観られる作品だと思います。
桜姫東文章
木ノ下歌舞伎
あうるすぽっと(東京都)
2023/02/02 (木) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
タイル張りで段差のあるセット、客席に対して斜め向き、くすんだ色のカーテン(定式幕的な使い方だったけど浅葱幕っぽかった)、開演5分前アナウンス後、演者たち自ら細々としたセッティングをしに出てくる。
近くの人が「昔のお風呂みたい」と言っていたけど、このセットはたぶんプールじゃないかな。大きな窓、青を基調にしたタイル、大きな浴槽のような部分から突き出た鉄の手摺...これはプールに入る時に使うあの梯子に違いない。室内プールだと思う。朽ちてボロボロになった。
衣装はクラブにいそうな、渋谷系やお兄系。高貴な身分の桜姫と僧侶たちはファーを身に纏う。お付の局はしっかりしたロングコート。庶民になるにつれスカジャンやダメージジーンズ、柄シャツなどになっていく。侍は革ジャン。
木ノ下歌舞伎は初めてなもので、毎回こういう感じなのか今回だけなのかわからないけど、あえてテンポ感を外した間をたっぷり使う演出。今何待ちですか?みたいな時間がちょいちょいあるけど、それが次第に気にならなくなっていくしその間が心地よくすらなっていく。台詞もあまり感情的にはならず一本調子、棒読みともとれるような「演じている感」がない。全員がほぼ出ずっぱり、袖に入っても裏を通ってすぐ出てくる、そして各自次の出番を待ちながら端っこや舞台ツラに寝転がって屋号を呼んだり時には笑ったりしながら演じる仲間を見ている。稽古場のようにも感じた。開演もシームレスなら演じている時とそうでない時の境もシームレス。
ネタバレBOX
舞台奥に「発端」「序幕」といった文字が浮かぶ。それだけじゃなく、その幕のあらすじ、なんなら結末まで説明しちゃう。簡潔な言葉で事実だけが書かれた文は内容知ってても不思議と驚きをもたらしてくれて時々クスリと笑えてしまう...特に清玄ね。無実の罪はきせられるは川に落ちるわ落ちぶれるわ殺されて生き返ったのに恋敵の掘った自分用の墓穴に落ちて死んで、死んでもなお桜姫にとりついて惨めな醜態を晒す、白菊を独り死なせた報いでとにかくボコボコにされてて可哀想なんだけど出てくる度に「桜姫に迫り川に落ちる」とか「桜姫に迫り穴に落ちて死ぬ」とか展開が突き抜けてて面白くなっちゃう。「穴に落ちて死ぬ」はかなり客席から笑い起きてた。そして死んだらあんなスクリーム顔の風船になるなんて思わないじゃん(笑)風の音がうるせえ(笑)2回目出てきた時は本当に清玄として命が(死んでるけど)宿ってるみたいに見えたの不思議。桜姫の言葉に反応してるように見えた。それ見てめちゃくちゃ楽しそうに肩震わせて笑ってる成河さん可愛い。
屋号も個性的でさぁ、桜姫の紅<べに>屋はまぁ綺麗で良いと思う、成河さんもなんかそれっぽい感じで、問題なのはダルメシアン、シルバニア、ポメラニアンだよ(笑)なんだそれ可愛いな!あと「御両人」じゃなく「ニコイチ」てかけるのもズルい(笑)なるほど!って思ったけど面白すぎるだろ!
中村橋吾さんが所作指導ではいってるから立ち回りはしっかり歌舞伎的な動きがついてた。キッパリしてた。
ただ、それ以外は無表情無感動、視線が明後日の方や舞台に立っていないまわりの演者に向いてる、変な動きで、これはたぶん、歌舞伎ならではのあれこれを誇張してるのかな?って思った。あまり大きく表情を動かさない、台詞に独特の調子がある、客席からそう見えればいいから役者同士は目が合ってない、驚きや怒りやキャラ付けまで大きく誇張した観せる動きをする。役によって特定の動きをしていたから、キャラ付け的な部分が大きいのかも。背伸びするとか中腰で腕をぶらんとするとかゆらゆらするとか。
歌舞伎版の言葉も使いつつ現代語訳も交えつつ、前半そこまで桜姫の言葉遣い古典こてんしてなかったと思ったけど後半権助と再開した時にはめちゃくちゃ姫言葉だったの、あれは後々言葉遣いがはすっぱになる部分をわかりやすくするためなのかな?前半「自らは」とか言ってなかったよね?
壁にたてかけられた姿見が舞台装置にもなり、早替え用の化粧前にもなり、端に置かれたベンチも控え場と見せかけて突然本舞台になる。セットの転換も小道具の準備も衣装替えも決して急いでる様子は無い(清玄権助の早替えだけ急いでる感じあった)出番の直前まで座ってて役名を呼ばれてから立って刀さして出ていくみたいな余裕があった。なんというか、とても不思議な空間だったな。あれを成立させられてるのがすごいよ、普通成立しないよ、なにこれってなっちゃうよ、でも成立してる。成河さんがメルマガで言ってたのはこういうことだったのかもな。
非人に寺の使いが百両持ってきた時の箱がAmazonだった。
発端の清玄と白菊を探すそれぞれの捜索隊が少し離れた場所からぽつりぽつりと声をかけあうシーン、なんだかすごく異様だった。普通に芝居したら1分かからないようなやり取りなのに一言ごとに奇妙な間があって、それが彼らの戸惑いを表してるようでもあったしなんだかぐにゃりと捻れた回想のようにも思えた。清玄と白菊の会話も一本調子で、それなのに不思議と惹き付けられる。ゆっくり、ゆっくりと崖へ向かっていく2人のじりじりとした足取りやしっかりと互いを掴んだ手から緊迫感が伝わる。そこから白菊だけ落ちた時の「あ、」という清玄の間の抜けた声や「南無阿弥陀仏」の白々しさにギャップがあっておもしろい。
権助と桜姫の出会いの場面で、桜姫の「捨てて」「来て」というお嬢様らしい上に立って人に命じることに慣れている言葉遣いが最高に痺れる。腕の刺青もっとよく見たい、歌舞伎のわかりやすい釣鐘と桜じゃないのよ、でも台詞では「釣鐘に桜の入れ黒子」って言ってるからなにか関係している図柄なのだろう思ってるんだけど...半月っぽい形の下にミミズののたくったような線が描かれてて、一体あれはなんなのか。歌舞伎の女性は積極的、というのを権助に大人しく組み敷かれるだけじゃなく自分から着物を脱いで乗っかっていくという演出で表現していた。かっこええ。
歌舞伎版桜姫を前半しか観ていないもので後半の物語は完全初見だったのだけど、あんな可哀想な男女が出てくるなんて聞いてない!小雛ちゃん可哀想すぎるよ!お父さんも途中で気付いたんだな、身代わりだって、だから娘の首を斬った。台詞にもあったけど歌舞伎ヤバいよね(笑)ヤバいとは言ってなかったけど、こういう身代わりで首斬るとかえげつないことよくやるよな歌舞伎って、みたいな台詞だった。三人吉三もだけど、ほんと身代わりの2人はいい迷惑だよね。なんなら三人吉三の2人は畜生道に堕ちたのを兄が救ったという見方もできるけど、桜姫の2人はなにもしてないのに難癖つけられて殺されて本当に可哀想。しかもこの身代わりは失敗するし。奴ここで死んでたのか...残念だ。
青トカゲの毒を飲ませる、ていうのはどっかで見たことある気がする。別の芝居にも出てくるのかな?
可哀想な人ではあるんだけど、清玄煩悩まみれであんまり同情できないんだよなぁ(笑)やらせてくれ、じゃなきゃ死んでくれってほんとどうかしてるのよ。
桜姫の子供が巡り巡って結局桜姫のところに帰ってきちゃうのも歌舞伎だなー!って感じした。お十さん、我が子を失った悲しみから引き取ったはいいけど、生活苦なのかなぁ、捨てるとか酷い。
寄り合いに行きたがらない権助「今日はなだ万の弁当が出るぞ」と言われてすっ飛んで行った🍱
最後の最後、きっとあのラストシーンは歌舞伎版とは違うんだと思う。歌舞伎っぽくなかったから。権助と我が子を家族の御家の敵として殺すところまでは原作通りなのかなって思ったけど...殺したあとに家宝の都鳥をぽいっと投げ捨てる(きれいにプールの中へ落ちてった)のは現代的だなと感じたから。歌舞伎なら間違いなく家宝は家に持ち帰るはずだし、身を隠してる弟と再会も有り得る。投げ捨てた瞬間の桜姫の吹っ切れた表情と舞台奥から投げられた「ハレルヤ!」で不思議とスッキリした気持ちになった。開放感。
ロミオ&ジュリエット
ロミオ&ジュリエット製作委員会
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2023/01/28 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
上手側がごそっと見えない見切れ席。A席だから仕方ない。舞台ツラセンターあたりから舞台奥袖幕あたりまで斜めに見切れ。
初日ソワレ。配信のためカメラ入ってる。
客入れの音楽は無し、自然音?に混ざって戦闘機っぽい音がしている気がする。 子供たちの声と教会の鐘。
ネタバレBOX
一幕。
舞台の3分の1しか観えていないのでほとんどの芝居を耳だけで。オープニングの映像を使った人物紹介良き。初めての人にも両家それぞれの関係がわかりやすそう。
大公とばあやが出てくると安心して観れる、台詞もかなりしっかり聞こえる。ほかのキャストは台詞が少し速いように思う。速いだけなら気にならないけど滑舌が...台詞の中でボリュームに波があるから何言ってるかわからないところ沢山。
一幕は決闘とその判決まで。
決闘シーンは緊迫感があるように感じた、ほとんど見えてないけど。凌雅くんの一番の見せ場はたぶんこの辺り。中尾くんも台詞聞きやすい。ハキハキしてるし声も大きい。声量が安定してる。
肝心のロミオは真っ直ぐな芝居が素敵なんだけど、芝居の経験値がまだまだなのか台詞のボリュームにムラがあってスピードも速くて聞き取りにくい。魅せ方はさすがで、どうすればカッコイイのか、どうすれば色っぽいのかってのは心得てる感じがする。
二幕。ジュリエットの両親がキャラクターとして嫌な奴すぎる。娘の気持ちを確かめないまま結婚を決めた父親に何か言いたげな顔をしてた母親も、家父長制なのか恋人がロミオだったからなのか酷いことを言うし、極めつけはばあや。何があってもジュリエットの味方でいてくれると思ってたのにあんな裏切り(本人はジュリエットの為を思ってる)そりゃジュリエットが思い詰めるのも無理ない。
結婚初夜、布でベッドのシーツを連想させてるんだろうなー綺麗だなーと思って見てた(なお人物は全く見えていない)
ジュリエットの気持ちを確認しないままの婚約に一瞬戸惑った表情を見せたパリス、本当にジュリエットを愛しく思ってたんだろうな。でも娘は父親の決めた人と結婚するものだからそのまま飲み込んだ。葬儀の後で霊廟に忍んでいくほど恋をしていた、せめて一晩夫婦として一緒に過ごしたかったんだろうなぁ...息絶える刹那、ジュリエットの傍に寝かせてくれとロミオに頼む声の切ないこと。パリスは完全に巻き込まれ事故。まぁ、ロミオの話を聞かずに最初から喧嘩腰だったのも悪いと思うけど。
とにかく全員人の話を気かなすぎるし突っ走りすぎで誰にも共感できない、いらいらするー(笑)
ロミオに急ぎの手紙を送って、その確認を電話でする演出の矛盾。その電話でロミオのとこにはかけれないの?住所知ってるなら電話番号もわかんだろーよ。
ロミオが毒を飲むところも、ジュリエットが銃で自殺するところも、ずっと下手で静かに眠るパリスを見てた。パリスしか見えなかったもので。
舞台演劇に求めるものが「圧倒的な芝居の熱で思い切りぶん殴ってぐちゃぐちゃにしてほしい」なので、その点を満たしてくれたのが松村さんだけだった。出番がすくねぇのよ...3回?でも存在感がすごい。
あとはそうだなぁ、乳母の野口さんとモンタギューの鈴木さんが好きなお芝居してた。
若手チームも健闘してたけど、どうしても怒鳴り合うシーンが多くて台詞が潰れがちなのと、シェイクスピアの言葉が馴染んでないのか「台詞を言ってる感」が拭いきれない。中尾さんが声量十分台詞明瞭で良かった。テクニカルな部分以外ではそれぞれが役割をしっかりと演じていて良かったと思う。マキューシオってあんな危うい感じの子なんだ。夢を語るシーンといい決闘のシーンといい、彼の中の闇は一体なんなんだろう。ベンヴォーリオは友達思いの普通の子って印象。普通の良い子すぎてモブにまぎれちゃわないか心配になるくらい。
長谷川くんファンの感想は「たくさんの台詞を覚えられてすごい」とか「ロミオだった」とかばっかりなので、主役としてそれは当たり前だしぶっちゃけ台詞を覚えることは基本で特別なことではないので褒めるところじゃないのよ、という気持ち。でも、そんな感想が多くなるくらい芝居経験が少ないってことなんだろうな。ほぼゼロスタートでロミオを演じてるとしたら、とても素敵なロミオだったと思う。舞台上にすっと立ってるだけで、視線を引き寄せる引力がある。真っ直ぐで等身大のロミオ。