PARADURE -パラデュール- 公演情報 壱劇屋「PARADURE -パラデュール-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/04/22 (土) 18:00

    キャストが変わるとこんなにも違うのかと驚いた。
    性別まで違うキャラがいるからそりゃあ当たり前なんだけど、それぞれの役の作り方や台詞の投げ方・受け取り方、物語へのアプローチの仕方がみんな違っていて、同じ台本同じ台詞なのに全く別の物語を見ているようだった。
    昼に1度見ているからなのか、なにか調整が入ったのか、キャストが違うからなのか、Bのほうが台詞聞き取りやすかった。聞こえない部分はもちろんあるけど、全体的に。

    1人1人を見ていくと「こっちが好き」てのはあるんだけど、チームで見た時に優劣はつけられない。つけるものでもないし、どちらも素晴らしくて選べない。
    Aの四賢人は問題児の集まりで、Bは優等生の集まりってのがものすごくわかる(笑)どちらも天才秀才の集まりなんだけど、Aのほうが癖が強い。Bの四賢人はなんだかんだ人付き合いはそれなりに出来そう。Aは友達と呼べるのは4人だけで、そもそも友達なんていらねぇって全員言いそう。フェチリタをのぞいて。
    竹村さんが演じるフェチリタは言葉を選ばずに言えば少し障害のありそうな、突出した才能がある代わりに精神が幼いような印象をうけるんだけど、伊藤さんのフェチリタは年相応に心身ともに成長していて更に才能もある。純粋さはもちろんあるんだけど、それが竹村さんほど全面に出てないというか…割と普通の人に見える。良い悪いじゃなくて、こんなに違う演じ方が出来るんだなって。

    キャストビジュアルでは気付かなかったんだけど、メインキャストの衣装がチームごとに違う!Aセグメトはジャケット肩掛けだけどBセグメトは片マントだし、Aガストンは落ち着いたスーツだけどBガストンは光沢のあるスーツだし、Aジョスはジャケット着てる(ベスト無し)のにBジョスはベストだけで「整えろ」って言われても気をつけしただけで何も変わってないの可愛すぎたし、Aフェチリタはずっと長袖だったはずなんだけどBフェチリタは上を脱ぐと半袖になる!たまらん!たまらんよお!

    「四賢人」て呼ばれるようになった時のポーズがAチームは割とその場ではノリノリでポーズとって後でぶちぶち言うんだけど、Bチームはその場でも乗り気じゃないしその後も文句言ってるしで素直すぎる(笑)Bのヨネネス、3人から少し距離おいてスン...と立ってるだけで、それだけでなんとなく彼女の性格とかが感じられるの面白いなぁ。

    ネタバレBOX

    ・ノアールの魔法みたいなヴェトモンズ。これってもしかしてピカルーンやブラスミに出てきた火を起こす武器に繋がってくる?
    ・貫地谷はやっぱズルいのよ。2回目だけどブワッてなった。震えるくらい泣いた。
    ・「この話はまたの機会に」ってジョスが何度か言うんだよなぁ。ビューロについての詳しい話になると言う。…次の新作で詳しく明かされるのか?期待しちゃうぞ?
    ・1回目はサラッと聞き流しちゃったんだけど、ビューロにあがったフェチリタの考察って15年前にコトスがあげたものだよね?直前のシーンで同じ言葉をコトスが言いかけてることに2回目で気づいた。わざわざ難しい言葉を使ってるのは観客にひっかかりを与えるためか。いや、だとしたら先にガストンの台詞があったほうがわかりやすいのか。これも伏線だったんだなーって、2回目で気付いた。
    ・コトスとノワール、実は仲間なわけでしょ。理不尽に奪われた者同士、フェチリタの無念をはらすために共に世界を崩壊させた。その後15年間、お互い連絡をとることもなく最終目標だけ決めて各々がやるべきことをやり続けた…すごいことだよ。15年間ずっとヨネネスのそばに居たのかな。再会してから2人がかつての事を語り合う、みたいなシーンはなくて、なんならノワールはコトスが現れたことも恨んでいるようにも見える。あの男が現れたことが全ての始まりだ、みたいな言い方してるよね。目的が一致した、だから協力…利用?した。
    ・死んだ人間が出てくるって演出を竹村さんはよくする。竹村さんの死生観なのかな。死んだ人はいつも見守ってくれている、的な。作中、まるで見えてるみたいだったり意思の疎通ができてるみたいなシーンはあるけど、あれは、たぶんそうではなくて、たとえば賢人3人が争う姿をフェチリタなら止めるだろうと考えるフィルの思考を具現化したもので、フィルがフェチリタに向けて言う言葉も自分の中のフェチリタに向けてだろうし、弾丸をノワールに埋め込む時のフェチリタもフィルの思いの具現化なんだと私は受け止めた。実際にそこに幽霊や残留思念が存在しているのではなくて、生きている人間がその人のことを強く思っていることの表現、なのではないかと。
    ・「感情の話はしていない。地位に合った仕事をしろ」これはさ…たぶんなんだけどさ…自分にも散々言い聞かせてきたんだろうなって思った。部下と馬鹿やったりはしゃいでる方が本来のセグメトで、フェチリタを失って武力による世界平和を目指した時に自分が頭になるんだってなった時に、感情は置いといて必要だと思う仕事をひたすらにこなしたんだろう。力で人々を従える、という覚悟なんだろうな、この言葉は。重い。そんなセグメト様の「だいたいヴェトモンズ」大好きすぎる。カッコイイかよ。ヨネネスからの「人間をやめてまで~」ていう台詞や、スプークの四肢や目耳までヴェトモンズっていう情報が最後のセグメト復活に繋がってるんだな。装飾品の域をこえてる。体内まで何かしら手を加えてるのか。

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    2024/01/02 18:11

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