風を継ぐ者
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/08/09 (日)公演終了
満足度★★★★
ラストシーンで風を感じて
ブログライター枠で演劇集団キャラメルボックスの「風を継ぐ者」を観て来ました.事前情報は新撰組の話らしいということと左東広之さんが主演をはるということぐらい.再々演ということで,キャラメルボックス三度目の「風を継ぐ者」らしいですが,キャラメル歴も短いですし,事前情報を入れるのが好きではないので,ほとんど白紙の状態で観劇してきました.
キャスト:
立川迅助...左東広之
小金井兵庫...大内厚雄
沖田総司...畑中智行
土方歳三...三浦剛
三鷹銀太夫...阿部丈二
桃山鳩斎...西川浩幸
つぐみ...實川貴美子
たか子...岡田さつき
その...渡邊安理
美祢...岡内美喜子
秋吉剣作...石原善暢
小野田鉄馬...小多田直樹
宇部鋼四郎...粟野史浩(文学座)
歴史に疎いので,誰が実在の人物だか良くわからない.沖田総司と土方歳三は知ってる.「立川」,「(武蔵)小金井」,「三鷹」というと,JR中央線沿いの地名(駅名)でした.と思って調べてみれば,「美祢」,「秋吉」,「小野田」,「宇部」は山口県道339号線の地名.なるほどです.(地理にも疎いんです,ハイ)
新撰組というと,池田屋事件がやはり有名ですが,この芝居にはちょこっときっかけとして出てくるだけで,その後の顛末がメインになっていました.今更池田屋事件だったらいやだなぁと思っていたのですが,それはいい意味で裏切られました.よかった.
中学生以下くらいの年齢だと,芝居が伝えようとしているものが何なのか,わかりづらいかもしれません.高校生以上の大人向けの芝居です.時代が変わろうとしているときに現れた新撰組の微妙な人間関係やそこに生じる軋轢,そういったものが風となって通り過ぎていく,そんな感じです.
おそらく,「風」には二つの意味が込められていると思います.ひとつは立川迅助そのものを象徴する風,もうひとつは新撰組が時代を駆け抜ける風.それらが相まってラストのシーンへと繋がっていきます.
左東さんはかなりハマリ役じゃないでしょうか.頭の中では,この人しか考えられない状態になってしまいました.畑中さんもいい男ですからね.沖田総司にぴったり.他の皆さんも好演でしたが,粟野さんがすごい.文学座からの客演の役者さんだったんですね.キャラメルボックスの役者さんを食っちゃった感じがします.
左東広之さん演じる立川迅助が「主役」と思って観ていたのですが,畑中智之さん演じる沖田総司が単なるサブキャラで終わるわけもなく,ダブル主役かと思いきや,さらにさらに...と,ここのところが演出意図なのか,周りのキャラが立ちすぎているのか,あるいは,立川を中心とした演出があったのか,気になったので,そこのところを脚本・演出の成井豊さんに聞いてきました.
成井さん(要約): 僕のほとんどの作品にはサイドストーリーがあるんです.若い頃に作った作品には誰が主人公かわからないものまであります.ただ,この芝居では群像劇にしたかった.
ということで,この舞台も一応,立川迅助が主役ではあるものの,群像劇として新撰組全体が主役,ということのようです.
新撰組の5人が,ネタバレしない範囲で見所を教えてくれました.
阿部丈二(三鷹銀太夫): 飛んだキャラ.現代の自分と置き換え易い.笑いを楽しむだけじゃなく,銀太夫なりの侍としての在り方.
三浦剛(土方歳三): 土方と沖田の関係性や,土方と宇部の対立を観てほしい.(「土方 対 宇部」は,「ゴジラ対メカゴジラ」らしい.どっちがどっちかわかりませんが(笑))
左東広之(立川迅助): 芝居の最初と最後,2時間の間でも成長している.そこを観てほしい.
大内厚雄(小金井兵庫): お客と新撰組の中間にいる.兵庫も成長している.生きてて良かったという部分.
畑中智行(沖田総司): 沖田総司には二面性がある.一番隊隊長としての面とさわやかな面.殺陣のジャンプも(2m飛ぶとか,空中に5秒とか,空中で止まるとか...(笑)).
また,成井さんはこんなことも仰ってました.
「この舞台ではラストのビジュアル構図を作りたかったんです.舞台から風を伝えたかった.」
芝居を観たあとにこれを聞いたのですが,確かにラストの構図は素敵でした.先に聞いていたら風を感じられたかもしれないのに,ちょっと残念.これから観に行く方はそこのところも意識して観ると良いでしょう.
注: レコーダーを忘れて行ったので,ご本人たちの言はすべて私のメモから興したものです.要約されていますので,表現が正確ではないかもしれません.間違いの文責は私にあります.
鬼桃伝 -oni-momo-den-
おぼんろ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2009/04/09 (木) ~ 2009/04/12 (日)公演終了
満足度★★★
カタルシスが欲しかった
桃太郎が鬼退治に行くのは当たり前。犬、猿、雉が鬼退治に行ってみたら桃太郎だった、というのはなかなか面白い設定。
しかし、話の途中でオチがわかっちゃうのが難点。もう少し捻ると良かったと思う。
勧善懲悪的なカタルシスがなかったのが残念。解決していない部分があって、もやもやとした後味が残る。すっきりした話になっていると良かったと思う。
お目当てだったハナ役の柴田薫さんは、バナナの時とはまた違った雰囲気でなかなか可愛かった。印象が全然違いました。
桃太郎役の阿久澤菜々さんがとてもきれい。黒木メイサに雰囲気が似ていて、目がひきつけられました。演技も良かった。
ガキゲジ役の正岡美麻さんが好演。「猿っ!」って雰囲気がにじみ出てていい感じ。注目株です。
全体に「これは芝居です」と主張しているようで、舞台ならではの演出。舞台が好きな人は面白いと感じると思います。舞台慣れしていない私にとっては、ちょっと過剰演出にも感じましたが、とりあえず、許容範囲でした。
先にも書いたようにもうひと捻り欲しいストーリーでしたが、結構楽しめました。
設定が面白くて役者の演技も良かったので★4つ。でも、ストーリーがちょっと物足りなかったのと後味がすっきりしなかったので、★2つ。総合で★3つというところです。
刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ
ACTOR’S TRASH ASSH
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2009/04/01 (水) ~ 2009/04/05 (日)公演終了
満足度★★★★
趣向を凝らした構成
「我」を観ました。
入場時にいただいたパンフレット(の後半)を読まずに舞台を観たのでストーリーの構成に驚きました。
静(しずか)役の永田杏也子さんがとっても可愛らしくて引きこまれました。メグミ役の竹村奈津さんも元気いっぱいで声がきれいだなと思って見ていたら、プロフィールをみると、声優もなさっているんですね。納得です。
クシダ杏沙さんからはコメントをいただいたりしたので、気になって見ていましたが、遊女の役円(まどか)を色っぽく演じていました。
記憶障害の静の刹那的な愛を白い鬼白狐丸がいかにして繋ぎとめていたのか。記憶障害が故に純粋な愛を白狐丸にぶつける静。鬼の伝説というベースに人としての純粋な愛の形を見せてくれています。
素敵な感動の物語。いい話...舞台でした。
アタシだけ楽しいの
バナナ学園純情乙女組
王子小劇場(東京都)
2009/03/11 (水) ~ 2009/03/15 (日)公演終了
満足度★★★
おはぎライブもオススメ!
ストーリーは正直、よくわからなかった。けれど、つまらなかったかというと、そんなことはなく、よくわからないなりに、楽しかった。何より、役者たちが楽しんでいるように思えた。それが客席にも伝わってきて、心がうきうきした。
芝居は1時間。飽きている暇はなく、次から次へと怒涛の台詞の嵐。欲を言えば、もう少し「間」を大切にしてもいいかなという感じ。若さ溢れる舞台でした。
歳のせいか、声のトーンが高い役者の台詞が聞き取りづらく、ちょっと残念。かつ舌が悪い訳ではなくて、高音域がそもそも聞き取りづらいので、少しゆっくり目に発声してくれるとよかったなぁと。それでも、雰囲気は楽しめます。
劇のあとの「おはぎライブ」が面白い。これは正直、劇よりも楽しめました。このライブだけで1時間くらいやってくれたら、それだけでもお金出してもいいかも。いっそ、劇のほうもこのライブに合わせてミュージカル仕立てにすると面白いかもなぁとか思いました。
主宰の二階堂瞳子さんはやはり一番目立ってましたが、他の注目株は加藤真砂美さん、前園あかりさん、あと名前がわからないのですが蛇の目傘を持っていた女優さん(どなたか、名前教えて!)。
おはぎライブで良かったのは甘粕阿紗子さん。動きも良かったし、表情もとても良かった。
「バナナ学園純情乙女組」という名前から女優ばっかりかと思ってたら、女装の男性が何人も...いやー、それだけで笑えました。
そうそう、客出しで役者さんとお話できたのですが、みなさん、とても感じが良くて、それだけでも好感度アップ。また観に行こうという気になります。
うん、次の公演の案内もらったら、たぶん、おそらく、ほぼ確実に、観に行くと思います。
ラストナンバー2009
ナルペクト
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2009/02/18 (水) ~ 2009/02/22 (日)公演終了
満足度★★★★
楽しかった~
若尾桂子ちゃん目当てで観劇。楽しかった~。
前説は「TOKYO無鉄砲」の三人組。初めて見ました。ギャグはすべりまくっていましたが、なんかアットホームな感じで好感が持てました。
前説で「岸田健作さんへの『無茶ぶり』のコーナーがあるのでそこも気にしながら見て下さい」という説明がありました。このコーナー、こう言っては何ですが、今回の舞台の中で一番大笑いしました。あまりの無茶ぶりに岸田健作さんが芝居を忘れて「ナルさん」とか呼んじゃうし(笑) 毎回、振るネタが違うようなので、何度見に行っても新鮮な部分だと思います。
笑いがすべるシーンもありますが、随所にちりばめられた笑いで楽しませてくれました。
ピアノの生演奏でのBGMも雰囲気がとてもよく、いい感じです。
タイトルの「ラストナンバー」が一体どういうものなのか、それがこの芝居のキーになるのですが、最後はちょっとほろっとさせてくれます。
菊地健一さんの演技がとても自然な感じでハマってました。
2時間越えの舞台が長く感じないほど面白いお芝居でした。でもね、若尾桂子ちゃんの出番が少なかったので、ちょっと残念。若尾桂子をもっと出せ!というのが本音です(笑)
これで観劇料3000円というのはちょうど良い価格設定だと思います。
『すべての風景の中にあなたがいます』『光の帝国』
演劇集団キャラメルボックス
新宿FACE(東京都)
2009/03/05 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★
キャラメルボックスらしいお勧めの二本
『光の帝国』感想
■脚本・演出
成井豊
真柴あずき
■CAST
春田光紀: 畑中智行
春田記実子: 岡内美喜子
猪狩悠介: 大内厚雄
猪狩義正: 阿部丈二
春田里子: 坂口理恵
春田貴世誌: 小多田直樹
寺崎美千代: 小林千恵
猪狩康介: 鍜治本大樹
今枝日菜子: 井上麻美子
全体的にゆるやかな雰囲気のなかで話が流れて行きました。原作を読んでいない方も十分に楽しめる内容だったと思いますが、原作を先に読んでいた方がより楽しめるものになっていたように思います。
回想という手法を使うことは予想できましたが、想像していたものとは違っていました。この構成によって、主題が原作とは微妙に違う内容になってます。もう少し原作のテイストを残してもよかったのではないかと感じました。
「しまう」とは何か、「響く」とはどういうことなのか、原作を読んでいない人には少し説明が足りないのではないかと思いました。雰囲気でなんとなくわかるとは思うのですが、単に「記憶する」ということとはどうちがうのかという部分の説明に時間を割いてもよかったと思います。
「遠目」「遠耳」などが会話の中に出てきますが、これもさらっと使われていて、原作を読んでいない人にはうまく伝わっていない気がします。
逆に原作を読んでこの芝居を見ると、短編「おおきな引き出し」以外の部分からのエピソードが使われていて、ああ、これはあそこの話だなと楽しむことが出来ました。
笑いが比較的少なかったかなというのが実感。もともと少し切ない話なので、あまり笑いとは馴染まなかったのかもしれません。
記実子と光紀の姉弟の両親にまつわるエピソードをみて、「七瀬ふたたび」を思い出しました。そこだけ七瀬の世界に飛び込んだよう。そういえば、脚本の真柴あずきさんは昨年NHKで放映された「七瀬ふたたび」の脚本もやっていらしたんですよね。そんな影響もあったのかもしれません。
春田家の家族はとてもいい雰囲気でした。両親を演じる小多田直樹さん、坂口理恵さんが長年連れ添った夫婦の仲をうまく表現し、そこに記実子役の岡内美喜子さん、光紀役の畑中智行さんが入り込んで、仲の良い家族ができあがっています。うちもこんな家族になりたい。
一時間は短いです。もっと「常野」の話をキャラメルボックスでやって欲しい。もっと「常野」を舞台で見ていたい。そんな余韻が残りました。短編もいいですが、次は『蒲公英草紙』をフルタイムでやってもらえないでしょうか。
ハーフタイムシアター2009のもう一つの公演『すべての風景の中にあなたがいます』の原作者「梶尾」(梶尾真治)の名前がこの芝居の中に登場します。これから見る方はどこに登場するのか見つけてみるのも楽しいでしょう。
忙しい方にも気軽に観に行けるハーフタイムシアター。
『光の帝国』はお勧めの一本です。
『すべての風景の中にあなたがいます』感想
■脚本・演出
成井豊
真柴あずき
■CAST
瀧水浩一: 岡田達也
藤枝沙穂流: 温井摩耶
加塩伸二: 細見大輔
藤枝沙知夫: 佐東広之
藤枝詩波流: 岡田さつき
今村芽里: 久保田晶子
長者原元: 多田直人
天草志路美: 稲野杏那
キャラメルボックスと梶尾作品は定評があり、その期待に応えてくれました。純粋な二人の愛をキャラメルボックスらしさで表現しています。
加塩伸二というキャラクターを前面に出すことで、物語が面白おかしく展開しています。原作者の梶尾真治さんの分身で、難解なタイムトラベルやそのパラドックスについて優しい言葉で解説するという役割を担っています。
加塩を演じる細見大輔さんがカミカミ王子になってました(笑) カミカミ王子はファンの間では有名だそうで、それがまた楽しめる細見さんの魅力だったりするようです。舞台の前面で行われている芝居の後ろでいろんなことをしている加塩伸二こと細見大輔さんにも注目です。なんでここでそんなことを?みたいなことをやってくれてました(爆
タイムマシンの説明で「光よりも速く移動する必要がある」という説明があったのですが、これはタキオン粒子のことを指していたのでしょうか。ブラックホールを光速で移動させるなどの理論的なタイムトラベルの可能性とか、なんとなくツッコミを入れたくなりました。
白鳥山や山芍薬のシーンで、もう少し光などの効果を使ってもよかったかなと思います。さらっと流されている感じがして物足りませんでした。物足りないといえば、コーヒー。え~、それはないだろうという展開。山好きだったらシェラカップを使って淹れてほしかったと思いました。
稲野杏那さんの初舞台。可愛らしい役者さんですね。とても生き生きと演技していたようです。歳を経た役柄にも挑戦しているのですが、こちらはまだちょっと歳の重みが感じられないというか、若さが出てしまっているように感じました。それでも躍動感溢れる演技で、今後が期待できます。
タイトルの「すべての風景の中にあなたがいます」という滝水の想いがちょっと伝わりづらかったのではないでしょうか。稲野杏那さん演じる天草志路美の台詞回しで、さらっと流れてしまっているような気がしました。ここはもっと重点を置くポイントだったと思います。
ストーリーの顛末はおそらく途中で想像がつくでしょう。梶尾真治はハッピーエンドを得意とする作家ですので、そういう意味でも結末が想像できると思います。しかしそれがわかっていてさえ、どんな風に見せてくれるのかという期待が湧き、舞台はそれを裏切らずに見せてくれました。
白鳥山つながりということで、次は『インナーネットの香保里』をフルタイムで舞台化してほしいです。
ハーフタイムシアター2009のもう一つの公演『光の帝国』の原作者「恩田」(恩田陸)の名前がこの芝居の中に登場します。どこに登場するのか見つけてみるのも楽しいでしょう。
時を越えたラブロマンス。成井豊さんが直球勝負で挑んだというこの作品。
お勧めです。
蒼の残光
ACファクトリー
シアターサンモール(東京都)
2008/12/10 (水) ~ 2008/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★
アクションすげーっ!
初めて AC ファクトリーの舞台を観劇しました。
とにかくアクションがすごかった。それに光の使い方がとても印象的でした。
詳細な感想は下のリンク先をご覧ください(ネタバレあり)。
アクションすげーっ!:「蒼の残光 ~BLUE AFTERGLOW~」(ACファクトリー)
http://ncc-1701.air-nifty.com/vsa/2008/12/blue-afterglow-.html
冷静になってみると
http://ncc-1701.air-nifty.com/vsa/2008/12/post-24aa.html
「ハックルベリーにさよならを」「水平線の歩き方」
演劇集団キャラメルボックス
シアターアプル(東京都)
2008/06/08 (日) ~ 2008/06/29 (日)公演終了
満足度★★★
ファンタジーです(『ハックルベリーにさよならを』)
娘と二人で表題のキャラメルボックスの芝居を観て来ました。
何回も繰り返し公演されている演題らしいですが、観るのはこれが初めて。
ファンタジーっぽいストーリーでした。少年の大人への成長がテーマ。
ツッコミどころはありますが、なかなか楽しめました。
ケンジを演じる實川貴美子さんが少年にしか見えなくて、スゴイと思いました。
娘は大声出して笑ってましたし、舞台にあったアレがあんなことに使われて驚いていました。
きみがいた時間 ぼくのいく時間
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2008/02/28 (木) ~ 2008/04/07 (月)公演終了
満足度★★★★★
初めての観劇
演劇集団キャラメルボックスの舞台芝居の公演『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 を観てきました。友人と、我が小6の娘とともに。
私も娘も原作の同名小説を二回ずつ読んでいるので、ストーリーはすっかり頭に入っていました。それを舞台でどう見せてくれるのか。これが今回のポイントでした。
物心ついてから芝居を観るのはこれが初めて。舞台の芝居をどうやって観ればいいやら、さっぱりわからないまま公演が始まりました。
正直、芝居慣れしていないので、最初はお芝居お芝居した台詞回しと演技に、ふっと引いてしまう自分がいましたが、話に引きこまれていき、最後には何の違和感もなく見入っていました。
あそこはどうするんだろう、と思っていた箇所が二箇所あったのですが、さすがにそこは脚本家がうまくするりと交わしてくれました。そうか、そういう風になっていたのか。なーるほど。インド人もびっくり。
原作とはこういうところが違ったねぇと娘と二人で話しながら帰ってきましたが、芝居のストーリーもしっかりと構成されていて見所満点でした。
笑いあり涙あり、感動の物語、あっと驚くタメゴロウです。ああ、書きたいけど書けない...
途中でキャラメルボックス始まって以来という「休憩」が入ります。
主役秋沢里志を演じる上川隆也もさることながら梨田紘未を演じる西山繭子(http://www.flamme.co.jp/MayukoNishiyama/flm_profmn.html)がよかった。
この女優はどこかで見たことがあると思ったら、ギャルサーとか探偵学園Qに出ていたんですね。
オレが覚えているくらいだからなんか特撮に出ていたのではないかと思いましたが、ケータイ刑事銭形泪は見てなかったし...いずれにしても、スタイル抜群の素敵な女優さんでした。写真より実物の方がずっときれい。まぁ、女優さんて、えてしてそういうもんですが。
ストーリーを見るばかりでなく、そういうところもかなり気になりました。
舞台にはカーテンコールなんてものがあるのも全然知りませんでした。
娘もかなり感動して興奮気味。楽しかったと顔を紅潮させていました。