【東京公演】三の糸
ゴツプロ!
本多劇場(東京都)
2018/01/10 (水) ~ 2018/01/14 (日)公演終了
満足度★★
鑑賞日2018/01/14 (日)
今年初観劇。ゴツプロ、三味線、本多劇場・・・だいぶ期待した。が、本多劇場で立派なセットを作ったけど、照明は最初から最後までほの暗く、起伏はない。ゴツプロはおじさんたちで形成されているが、なんでか無理した若者言葉。めっちゃ違和感・・中盤のシリアスな展開に向かっての対比というか・・そういうものを見せたかったのか。入れ替わる人物たちにも感情移入は出来ず・・大きな劇場で大きな声でセリフを言って、、ごめんなさい・・・・自分には意気込みが空回りしたように見えてしまった。観劇した人の評価が高いのでおそらく自分の観方がおかしいか・・というより好みの作品ではなかったのかな。久々に眠気の襲ってくる観劇になってしまった。。
グレーのこと
ONEOR8
浅草九劇(東京都)
2017/11/29 (水) ~ 2017/12/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/12/10 (日)
楽しかった。シンプルなセットで繰り広げられる個性豊かな登場人物たちのやり取り。客演の羽田美智子さん、すごく役柄にはまっていて素敵だった。が、やっぱりここは劇団員の方たちだ。間合いといい表情といいここの劇団員たちはみんな楽しい、素晴らしい。内容的にはアパートに火を放った母親の感情、葛藤を観客がどう受け取るかで評価が変わるような感じだけど、個人的にはとてもせつなく、やりきれない感情が湧いてきた。
ONEOR8、次回作もすごく楽しみ。ここは客演の人たちの使い方もうまいし、他では真似できないカラーの劇団だから、大好き。
港町ベルナールの奇妙な住人
劇団PIS★TOL(ゲキダンピストル)
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2017/11/29 (水) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/12/03 (日)
中世のヨーロッパ、ハリーポッターのような世界観な舞台。現実的なメッセージ性の強い芝居が多い中で、これぞ「演劇」というような好感のもてる舞台だった。
が、個性的なキャラをちりばめているにも関わらず、いまいちその個性を掘り下げられていない。主人公もその陰のある個性にバックグラウンドは見えてこない。みな中途半端。
物語的には解りやすいけど、いまいち入り込めない。こういう時代設定や個性のあるキャラ設定をしている割には最後のクライマックスに持っていくまでにこれという起伏もなく観ていて眠気も襲ってきた。
楽しくなりそうな設定だっただけに、もったいない。もう少し脚本、演出にひねりがあっても良かったのでは。
それでも久しぶりに観た「演劇」、新鮮で楽しめた。
手を握る事すらできない
劇団時間制作
萬劇場(東京都)
2017/11/08 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/19 (日)
初、劇団時間制作。舞台上は教室のセット。小劇場の中に作られたその教室の中で繰り広げられるリアル過ぎる「いじめ」。痛々しいシーンが続くけど、目が離せない、目を背けたくはなる、、、感情揺さぶられまくった。。大人は学校で子供たちに「居場所」があるかどうかなんて考えない。というより、あって当たり前だと思い込んでる。自分の娘は来年から小学生になる。娘の一日を監視することなんてできない。この舞台を観て怖くなった。うちの娘は大丈夫か?「居場所」見つけられる?その「居場所」は間違ってない?不安が胸を押し付けてきた。
主演の村田を演じた田名瀬さんの芝居、1日たった今でも心を揺さぶってくる・・・
演出、役者さん、素晴らしかった。稽古中も本番中もきっと心も身体も結構追い込んだんじゃないかな。。
観てよかった、本当に。
しゃぼん玉の欠片を眺めて
TOKYOハンバーグ
サンモールスタジオ(東京都)
2017/10/25 (水) ~ 2017/11/07 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/10/29 (日)
初TOKYOハンバーグ、堪能した、感動した。そして初三田村周三さん、しびれた。大きな出来事があるわけでもなく、淡々と飄々と物語も演技も進んでいく。三田村さんの演じるおじいさん、リアル過ぎ。
ラスト、老人介護施設で掃除屋さんの青年と再会するシーンはなんだかとてもやりきれない気持ちになった。
「老いる」ということ・・・「介護」ということ・・・いろいろ覚悟もしなきゃなと。考えさせられる素敵な物語だった。
無料公演「ギンノキヲク」&介護福祉フェス!
ラビット番長
あうるすぽっと(東京都)
2017/09/29 (金) ~ 2017/10/01 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/10/01 (日)
初ラビット番長。良かった。序盤、登場人物が多く、自分の中で整理できるか不安だったけど、テンポよく話が進み、そんなに無駄な配役もなかったような気がするので安心してすんなりと観られた。
ただ、設定が「介護」、どうしてもその業界の苦悩や技術面も含めてまとめて描こうとしているんだけど、なんだか自分は「介護教材ビデオ」を見せられているような感覚にもなった。とてもきれいにまとまったいいお芝居なんだけど、もう少し主要登場人物の苦悩やバックグラウンドみたいなものをピックアップして見せてくれた方が良かったかな、、あくまで自分の好みの問題だけど。それでもここまで完成された舞台を無料で観せてもらえるのは凄い。あと、スタッフさんなど、会場にいるみなさんすごく気持ちのいい方たちばかりで感心した。
売春捜査官
稲村梓プロデュース
サンモールスタジオ(東京都)
2017/09/05 (火) ~ 2017/09/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
初見。前回公演の評判がよかったので、再演されれば必ず観ようと決めていた。結果、ものすごい物を観られた。稲村梓演じる木村伝兵衛、惚れた。
前半の小気味のいい芝居に演出、少し飽きがくるような場面もあったにはあったけど、こういうやりとりが結果、後半の緊張感漂う場面に生きてくる。後半の熱海でのシーンは圧巻。鳥肌が立つほどの役者の迫力だった。
次回また再演があるとしたら必ず観たい。中毒に似た感覚、稲村梓の木村伝兵衛をまた体感したい。
夕顔
日穏-bion-
テアトルBONBON(東京都)
2017/08/23 (水) ~ 2017/08/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/08/27 (日) 12:00
栃木のかんぴょう農家の3姉妹を軸とした物語。人物の設定も良かったし、無駄のない演出も良かった。出演者のみなさんがみな芸達者なのでまるでネイティブな栃木訛りもはまった。笑わせようとする芝居ではなく、観ていると自然と笑えてくる仕草や言葉が好感持てるし、中盤からのシーンでは涙をこらえるのに必死になったほどだったんだけど、これも強引に泣かせに入った感はなしで良かった。
脚本、演出、キャスト、みんな好みで大満足の芝居が観れた。もう一度観たい。家族にも観せたい。
気づかいルーシー
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2017/07/21 (金) ~ 2017/07/30 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/07/30 (日)
価格4,000円
子供と行ってきたけど、大人も楽しめる芝居。かなりシュールな設定、ぶっ飛んだ芝居で笑える。実力者がキャストに名を連ねるだけに安心して観られるし、値段も抑えてくれていて良心的。また再演があったら娘とまた観に行きたい!
ありふれた話
劇団水中ランナー
d-倉庫(東京都)
2017/07/06 (木) ~ 2017/07/10 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/07/09 (日) 13:00
今回はいつもと違っていたってシンプルなセットで勝負してきた。登場人物たちが場面場面でリンクして話を進めていくのでシンプルなセットは効果的に使っていたように思う。凝った1幕のセットだったら成り立たない舞台だった。内容的には大学の映画サークルで一緒だった面々のその後を描いていくんだけど、それぞれが結構重めの人生を背負って生きているので舞台上も結構暗くなりがちなんだけど、そこはキャラクターで笑わせる場面を作ったりとメリハリのある演出だったように思う。ただ、シンプルなセットでのセリフ・会話劇なので途中シリアスというか内容のある場面が続くところでは若干飽きがきたりもしてきたかな・・実際、あまり芝居を観ない夫婦を今回連れて行ったんだけど、ラストは素晴らしく、泣けたと言っていたんだけど、物語の中間、あまり起伏のない場面なんかでは眠気もきたと。なかなかこういう会話を聞かせる舞台ではしょうがないことなんだろうけど。難しいなと。舞台は。
全体的には素晴らしい舞台だったとは思う。思うんだけど、、なんか・・なんだろう、、みんな、、大人だなと。。芝居も、、大人だなと。。成長なんだろうけど、、、大人になっちゃったなと。
アジアン・エイリアン
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2017/06/22 (木) ~ 2017/07/02 (日)公演終了
夜光
グループK+直也の会
シアターX(東京都)
2017/06/14 (水) ~ 2017/06/18 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/06/18 (日) 14:00
オープニング、赤線に集う娼婦たち。どんよりとした雰囲気がこれから始まる物語を大いに期待させた。
組の為に殺人を犯し、服役していたやくざが出所して服役中に生まれていた娘を探し出そうとする。戦後の荒廃した時代、やくざ、娼婦、大好きな設定。物語も2時間半の長丁場にも関わらず眠気に襲われることなく観れた。
だけどもちょっと劇画ちっくすぎるし、登場人物が多すぎて所要人物のバックグラウンドもあまり見えてこなかったので感情移入はできなかったかな。。もうちょい主人公の哀しさや娘たちの葛藤を前面に打ち出したものを観たかった。
役者さんたちはみな熱く演じていて好感が持てた。
山笑う
小松台東
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2017/05/19 (金) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
仮面夫婦の鏡
ハイリンド
下北沢 スターダスト(東京都)
2017/04/21 (金) ~ 2017/04/30 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/04/29 (土) 18:00
価格2,500円
楽しかった!とても贅沢な空間で素晴らしい2人の役者さんの芝居を堪能した!
観れて良かったー❗️
追憶
Nana Produce
サンモールスタジオ(東京都)
2017/04/12 (水) ~ 2017/04/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/04/16 (日) 16:30
多重人格者の話だと聞いていたから難しいし、下手したら理解ができない舞台かもと思っていてチケット買うのに迷ってた。
幕があいて最初どーかなー・・やばいかなー・・・と思ったんだけど、中盤からは相当引き込まれていった。多重人格者の「人格」たちを出演のみなさん熱く個性的に演じていて見事だった。話も意外にわかりやすく、笑えたり泣いたりするような場面は皆無だったけど、最後までお客さんを引きずり込んでいく作りはすごく力強かった。
みなさん熱演だったけど、個人的に川村美喜ちゃん、良かった。怖かった。
世界は嘘で出来ている
ONEOR8
ザ・スズナリ(東京都)
2017/04/02 (日) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/04/09 (日) 14:00
良かった。孤独死した弟の死体、部屋を片付ける特殊清掃員の兄。なんともシュールな設定だし、とにかく切ない・・・兄役の甲本さんはさすがの演技。弟役の恩田さんの演技は観ていて苦しくなるくらい哀しかった。嘘をついて生きながらも決して1人にはなれない。誰かに、何かにすがっていないと生きていけないけど弱みも誰にも見せたくない。虚勢を張って生きる弟。その演技を見ているだけで涙が出てきた。
終盤、清掃が終わったガラリとした部屋で兄は岡山に住む母親に電話をかける。
「苦しまずに亡くなったみたいよ。友達なんかもたくさん駆け付けてくれて・・・」
嘘などつかず、実直に弟を守りながら生きてきた兄の「嘘」。ここの甲本さんのシーンにすべては集約されていた舞台だった。
笑わせようとせずとも笑えるし、泣かせようとせずとも泣かせる。ONEOR8は物語も演技も素晴らしい。
個人的には、兄弟の「母」を演じた異議田夏葉さん、最高!
つぎはぎ
劇団水中ランナー
ワーサルシアター(東京都)
2017/03/29 (水) ~ 2017/04/02 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/04/02 (日) 12:00
旗揚げから観ているけど、着実にファンを増やしていると思う。公演する度に確実に成長していると思う。今や「水中ランナー」の王道とでもいうべき終盤に泣かしにくるハートウォーミングな物語は分かっていても泣かされる。
意見があるとするならばこのワンパターンとも取れる展開をいつまで続けるのか。悪人は出て来ず、登場人物はみな嫌味のない優しい人物ばかり。観に来るお客さんは、優しい物語と優しい人物を期待してくる。劇団としてこのパターンをずっとやり続けるのは並大抵のことじゃなくなると思う。たまには番外的にメチャメチャにはっちゃけた芝居も挟みつつ、「王道」も突き詰めてほしい。
なんて、言っていてもまた泣かされたいんだけど😅
以心伝心311
劇団PIS★TOL(ゲキダンピストル)
d-倉庫(東京都)
2017/02/28 (火) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/03/05 (日)
東日本大震災、原発に揺れ動く福島の街をテーマ、舞台にした作品。
日程的に観にはいけないと思ってたんだけど、やっぱり気になったし急遽観に行ってきた。
結果、観に行って大正解!だった。楽しかった、哀しかった、感動した。
難しいテーマを「タイムスリップ」という手法を使って観客を引き込み、随所に笑い、個性の強いキャラクターをちりばめ、飽きのこさせない作りになってたと思う。なにより、作り手やキャストたちの一生懸命さ、情熱がヒシヒシと伝わってきた。これはカーテンコールの後にも続いたお客さんの拍手でも感じ取れた。みんなで共有できた舞台になってた。
多少粗い芝居もあったけど、それもまた良しとして、作り手、キャストみんなに拍手を贈りたい❗️
音楽劇『おばけリンゴ』
Moratorium Pants(モラパン)
座・高円寺2(東京都)
2017/02/23 (木) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/02/26 (日)
子供も観られるということで、娘と嫁と3人で観劇。開演前から出演者の方々が客席など回って子供に話しかけてくれるし、写真もOK。楽しげな雰囲気が包み込んで期待を持たせた。
幕が上がると音楽あり芝居ありの飽きさせない舞台で、娘も登場人物を目で追いながら夢中になって観てた。
ただ、お芝居としては・・どうなのかな?正直ちょっとついていけなかったかな。。
原作の絵本を読んでいないのでなんとも言えないんだけど、各キャラクターのセリフ回しなんかが現代なのか中世なのか、、なんとなく中途半端なような。。
演者さんたちはみな楽しげで良かった。ワルター役の瓜生さんの役のふり幅にも脱帽。もう1度ちゃんと観てみたいかな、機会があれば。
口々(くちぐち)
サンボン
サンモールスタジオ(東京都)
2017/02/08 (水) ~ 2017/02/12 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/02/12 (日)
おもしろかった。けど、予想してたものではなかったかな。松本亮さんのユニットなので、勝手にとぼけた笑いがたくさん散りばめられた人情物かなーなんて想像してた。それは見事に裏切られ、想像以上にシリアスな物語だった、、
「家族物」で、家族の事を考えさせるお話ではある。あるんだけど、それだけじゃない。すごく淫靡な欲望の話。演者一人一人の内なる演技というか、目の奥底での演技がリアルで不気味だった。いろいろな欲がある。いろいろな人格がある。今日の自分は明日の自分とは違う、、
ほのぼのとした家族の話にはならず、一味違う「人間」の業を描いた作品だった。