太陽の棘
劇団文化座
シアターX(東京都)
2018/11/08 (木) ~ 2018/11/18 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/11/08 (木) 19:00
座席1階
原田マハの小説を舞台化。戦後間もない沖縄で、当地の若き芸術家たちと占領軍の米兵との交流を描く。
老舗文化座のイメージとは違い、舞台はとにかく明るいムードで進んでいく。賄いのおばちゃん役を務めた佐々木愛の寒いおやじギャグは台本通りなのだろうが、凄惨な沖縄戦のにおいはしない。それは、戦争が終わって若者たちが自由に芸術ができるという喜びだ。
その一方で、やはり血の海に沈んだ沖縄と占領軍という、交流というにはきわめて釣り合わない現実も合間に顔を出す。占領兵にしてみれば、単なる母国へのおみやげなのかもしれないが、沖縄の若者たちは生きるために絵筆を取るのである。
舞台はテンポ良く進む。佐々木愛の演技はさすがだ。実年齢よりかなり若く見えたので、最初、この賄いのおばさんが佐々木愛だとは気付かなかったくらいだ。一方で芸術を演じた若者たちのはつらつとした動きが印象に残る。
パンフレットに劇団温泉ドラゴンのシライケイタが一文を寄せている。こっちも文化座との取り合わせでいくと、かなり異質な感じがして注目してしまう。それを分かっていてかシライは大まじめに「もはや、新劇とそれ以外という区別があるべきではない」と語っていて、幕間の時間を大いに盛り上げてくれている。
移動
(公財)可児市文化芸術振興財団
吉祥寺シアター(東京都)
2018/11/07 (水) ~ 2018/11/14 (水)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/10/07 (日) 19:00
座席1階
別役作品を竹下景子が鮮やかに演じた。
家財道具を積んだリヤカーを引いて、ひたすら歩き続ける老夫婦を含めた家族。途中で年老いた父が亡くなり、動かなくなったリヤカーを直しては進み続ける。後戻りをせず歩き続けたその先には。
別役氏がこれを書いたのはきっと、もっと前だろうから、強烈なラストシーンは今風のアレンジなんだろう。しかし、このラストは予想外だった。一定のスピードで静かに進んでいた舞台がちゃぶ台返しされたようだ。逆に言えば、そこまで我慢してこの不条理に耐える価値は充分にある。
さらに想像を巡らせれば、現実のこの世こそが別役氏の想像を超える不条理であるということが、痛烈なテーゼとして示される。
何も考えずに一つの方向に進み続けることの怖さを噛み締めたい。
このような別役劇を初めてみた。拍手を送りたい。
テクニカルハイスクールウォーズ 鉄クズは夜作られる
劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)
サンシャイン劇場(東京都)
2018/10/12 (金) ~ 2018/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/10/25 (木) 13:00
座席1階
三宅裕司率いるSET。三宅と小倉久寛のお約束コントを期待してくる中高年層と、若手役者のキレのあるダンスや演技を応援する若い客層。サンシャイン劇場は幅広いお客が一緒にカーテンコールの拍手をする、他ではなかなか見られないおもしろさだ。
また、昭和のギャグで笑い転げる人と、最近のギャグ。幅広い年齢層を喜ばせる丁寧な脚本だ。
とにかく面白い。物語も、取材に基づく現代の日本の課題がベースだし、社会派劇といってよい。現実味がある物語の中で、笑えるし共感できるというのは、この劇団ならではだ。
女の一生
文学座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2018/10/23 (火) ~ 2018/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/10/24 (水) 13:30
座席1階
文学座のアイデンティティである演目。劇団初の座付き作家森本薫の最後の戯曲で、終戦の年に空襲の合間を縫うようにして上演されたという。主人公の布引けいは、その当たり役として杉村春子が長年演じてきた。そのレガシィをどう後世に引き継いでいくか、というのは文学座最大のテーマであると言っていい。この演目は、その答えを観客に示す舞台でもある。
山本郁子が布引けいを初めて演じたのは2年前という。演出補として名前を出しているベテラン鵜山仁は、「杉村春子や平淑恵の不在が、後に続く俳優たちの成長を促すことを知った」とパンフレットに書いている。それこそが、アイデンティティの継承ということなのだろう。
休憩を挟んで3時間に及ぶ長編だが、幕あいの切り替えもテンポがよく、しっかりついていける。大正・昭和の女性がどう社会と付き合い、どう生き抜いていくかを客席はしっかり目にすることができる。平成の終末にこれを演じることの意味は大きいと思う。
焼け野原でダンスを踊ろうとする有名な幕切れは、やはり印象的だ。舞台装置は初演時より進んでいるのだから、焼け跡がもっとリアルだったらより、印象に残ったのではないか。
登場する俳優はどの人も、鍛え抜かれた演技を見せてくれる。一つの老舗劇団の魂に触れることができる舞台だ。
藍ノ色、沁ミル指二
演劇集団円
吉祥寺シアター(東京都)
2018/10/18 (木) ~ 2018/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/10/23 (火) 19:00
座席1階
心を揺さぶる家族劇だ。藍染という、ビジネスからはみ出してしまった伝統芸術を横糸に、家族の思いを縦糸に、ここでしか作れない色の布が織りあがった。
タイトルの沁みる指に、という言葉が象徴的だ。藍染の仕事は指が染め上がってしまう。自分の娘を仕事場から遠ざける、というのも、家族の関係に微妙な影を落としていた。お父さんとおじいちゃんは自分の好きな仕事をして、稼ぎや子育ては女たちに押し付け。当たり前だからと従ってきた妻や娘たち。男たちはそんな思いに気付くよしなもなかった。
三人きょうだいの妹を演じた木原ゆいがいい。舞台のリード役を自然にこなしていた。無口だが誠実な職人であり、きょうだいの父を演じた金田明夫はさすがだった。
うリアしまたろ王
劇団山の手事情社
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2018/10/18 (木) ~ 2018/10/21 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2018/10/18 (木) 19:30
座席1階
声を出す、動く、舞台で舞う。超スローモーションも滑らかにこなす山の手メソッドを十分に堪能できる。リア王は、ぴったりの題材かもしれない。
安田雅弘によると、リア王と浦島太郎の語感が似ていて、さらに老いがテーマであることからタイトルを混ぜてしまったそうだ。演出や構成はユニークで、竜宮城の姫が舞う。劇画調の舞台を楽しめるが、それをリアルに見せることができるのは、やはり鍛えられたメソッドのなせる技だ。
有名なシェークスピア劇だからいいのかもしれないけど、物語を知らない人には難解だ。
The Dark City
温泉ドラゴン
ブレヒトの芝居小屋(東京都)
2018/10/15 (月) ~ 2018/10/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/10/16 (火) 14:00
座席1階
価格4,000円
終戦直後の埼玉県本庄町(現・本庄市)。銘仙の闇取引で暴力団が牛耳り、警察も検察もその仲間という小さな町。そんな暴力の街はおかしいと書いた朝日新聞本庄通信部の記者に対する元暴力団組員の町議による殴打事件をきっかけに、新聞がキャンペーンを張り、市民が立ち上がる。本庄事件と呼ばれるこの経緯を題材に、社会派劇作家シライケイタが今に暮らす市民に訴える。「本当に、生きているか。立ち上がっているか」と。
唐組で暮らした怪優・大久保鷹がひときわ、光を放つ。舞台が現代と70年前を行き来する構成で、出演俳優は一人何役もこなすのだが、70年後の今に生きる老人を演じる大久保が、この70年前の事件の意味をストレートに客席に問い掛けるさまは、圧巻だ。まさにぴったりの配役であると言える。
フェイクニュースなどが横行し、ジャーナリズムに背を向ける人が目立つ今。しかし、ジャーナリズムとは民主主義を支える基盤であり、書く自由はすなわち、私たちが生きる自由だ。これが政権や暴力団で切り取られていくとすれば、それは、生きる自由を制限された戦前・戦中に戻ることになる。
新聞は書いているのか。市民はそれを手に立ち上がっているのか。
民主主義であるはずのわが国で、独裁政権のようなやりたい放題が通る今。声を上げることの重要性を、見た人たちに強く訴えかける。70年前の市民の力を今、思い起こしたい。
ゲゲゲの先生へ
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2018/10/08 (月) ~ 2018/10/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/10/08 (月) 14:00
座席1階
作演出の前川知大は、徹底的に水木作品を読み込んだという。舞台はタイトル通り、全編が水木作品へのオマージュであり、とても人間的な妖怪が、いや、とても妖怪的な人間が舞台を駆け回る。
妖怪を恐れるのは、人間の心に自分たちにないものへの怖さとか、後ろめたさがあるからなのだろう。
水木作品がそうであるように、前川の舞台でも妖怪への怖さが笑いで彩られている。それは金にあざといところだったり、いかにも人間らしい浅はかさが笑いの種になっている。出てくる妖怪も現代社会への風刺を存分にまとっていて、このあたりは水木ワールドそのもの。詳しい人なら、この舞台は数倍楽しめる。
豪華な出演者たちも、きっちり期待に応えている。主演の佐々木蔵之介のおとぼけ詐欺師ぶりはさすがだし、白石加代子は妖怪そのものというかぴったりはまっている。松雪泰子はあまり動きがないようにみえて、存在感抜群だ。
とにかく楽しめる。
母と暮せば
こまつ座
紀伊國屋ホール(東京都)
2018/10/05 (金) ~ 2018/10/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/10/05 (金) 19:00
座席1階
素晴らしい二人芝居だった。拍手鳴りやまず。見事というしかない。
山田洋次監督の映画もあり、こまつ座としてはチャレンジングな舞台であったと思う。作に、渡辺源四郎商店率いる畑沢聖悟を起用したのがすべてだったのではないか。パンフレットのインタビューで本人が語っているように、こんな仕事を受けて「こんな馬鹿は見たことがない」
だが、母子の言葉のやり取りは舞台中盤から降り注ぐように胸に刺さる。これは畑沢のなせる芸術だ。また、その高いレベルの要求を見事なまでにクリアした富田靖子はすごい。松下洸平も、事前の予想を覆す素晴らしい演技を見せた。
映画を見た人にこそ、必見の舞台である。見なきゃ損するぞ。
時を接ぐ
劇団民藝
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2018/09/26 (水) ~ 2018/10/07 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/09/28 (金) 18:30
座席1階
今更ながら感銘するのだが、日色ともゑさんという人は女優として時空を超えている。10代の女の子から実年齢近くまで、全く違和感を抱かせない。しかも今回の舞台では衣装もメイクも変えないままそれぞれの年代を演じ切っているのだ。
先の戦争のさなか、旧満洲に作られた国策映画会社満映の編集者だった岸富美子の半生を描いた。敗戦の混乱で中国に残らざるを得ず、その編集技術を中国共産党に捧げる。日色はモノローグもこなし、舞台を走る。若い役者を従えて、と書くのがぴったりの驚異的な力強さだ。
今回の脚本はかなり若手の黒川陽子。テンポがいい舞台運びは飽きさせない。開演前の時間の使い方の工夫は、ベテラン演出家の丹野郁弓のなせる技か。まさにタイトル通り「時を接ぐ」ように進み、岸の人生と、生きるとは何かということを思わせる上質な舞台に仕上げた。
Out of Order イカれてるぜ!
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2018/09/26 (水) ~ 2018/10/10 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/09/26 (水) 19:00
座席1階
舞台初日に見た。雨の中、混んだ電車に乗ってシモキタに行く価値は十分にあった。いやぁ、今回も強烈だ。カトケン事務所は期待を裏切らない。out of orderとは故障中という意味だが、その何倍もこのタイトルに意味を重ね合わせて、もう爆笑の連続なのだ。
日本語訳のイカれてるぜ、というのもぴったりだ。全員残らずイカれてる。さらに、これが政治を職業とする主人公だというのがまた、強烈なのだ。うそを隠すためにうそを重ねるというのは、どこかの国の総理、取り巻きのお友達、そして物語を忖度する官僚と同じ構図。そういう嘘つきたちに、叫びたい。お前らみんな、イカれてるぜ!
彼女たち
劇団BDP
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2018/09/20 (木) ~ 2018/09/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/09/20 (木) 18:30
座席1階
嶽本あゆみ演出で、3度目再演のこの舞台はどんな変化を遂げたのか。この演出家は舞台を作り上げる為に徹底的に取材を重ねるから、かなり、ドラスティックな化学反応があったのではないだろうか。
10代の若い俳優たちの舞台だから、荒削りなところはある。だが、演技もダンスも歌も、完成度が高い。台詞もはっきりしているし、舞台上の動きもメリハリがある。学園ものだけに、ミスが出ると学芸会のようになってしまう危険性があるが、完成度の高さでクリアし、その分ハツラツなまぶしさを堪能することができる。
星の王子さま
Project Nyx
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2018/09/16 (日) ~ 2018/09/21 (金)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/09/19 (水) 19:00
寺山修司の舞台をニクスがアレンジ。水島カンナさんによると、再演だが毎回新たな仕掛けがあるという。星の王子さまが見るシュールな世界を思い切り楽しめる。
あらためて感じるのは、この劇団の女性たちの身体能力は高く、かっこいいということだ。だからこそ、金守珍さんの厳しそうな演出に全力で応えられるのだろう。
キネマの神様
秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2018/09/14 (金) ~ 2018/09/23 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/09/14 (金) 19:00
藤井ゴウによる遊び心満載の演出がいい。物語のサプライズもうまく扱い、原作を知る人も感動させる展開だ。サザンシアターという大きな客席を舞台に使い、映画館という小さな空間を世界に開くという見せ方をしている。
青年劇場という劇団のテイストとは少し違うのが、また、いいのかもしれない。
休憩を挟んで3時間というのは少し長いか。説明調の台詞まわしも少し気になる。また、初日の今日は、役者の硬さが抜け切っていなかった。
かのような私
文学座
文学座アトリエ(東京都)
2018/09/07 (金) ~ 2018/09/21 (金)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/09/08 (土) 14:00
昭和、平成、さらに次の世代へ。絵巻のように時代を俯瞰できる。見る世代によってまったく違う感想が出るだろう。
文学座とチョコレートケーキの古川健という異色のタッグということで、楽しみにしてアトリエを訪れた。古川テイストが強く出ていてなんだか文学座じゃないみたいだが、それは余計なお世話というものだろう。青年座もそうだが、老舗劇団が当代きっての劇作家と組む舞台はこのところのトレンドなのだから。
素直に楽しめる。政治の季節にどっぷり浸かって闘争に前向きだった若者が時代に流されて政治色が消えてバブリーに生きるという姿は想定の範囲内。驚きはないが、ホッとするような気持ちにもなった。
死神の精度
石井光三オフィス
あうるすぽっと(東京都)
2018/08/30 (木) ~ 2018/09/09 (日)公演終了
満足度★★
鑑賞日2018/08/30 (木) 19:00
死神が人間の姿をして人間世界に来て、自分が担当する人間が死ぬべきかどうかを七日間で判断する。
この舞台でジャッジされるのはヤクザの男。ラサール石井が演じるのだが、やや台詞がはっきりしない。体調でも悪いのだろうかと思うのだが、死神役の萩原聖人との声量が違いすぎる。
このヤクザは死ぬことになると最初に明かされるが、物語の興味をそぐこの設定を上回る盛り上がりに欠けるのではないか。
ヤクザの手下役で、結構重要な役回りを演じる植田圭輔の演技もなんだかオーバーアクションで、何を言っているか聞き取れないところもあった。
記憶の通り路
東京演劇集団風
レパートリーシアターKAZE(東京都)
2018/08/28 (火) ~ 2018/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/08/28 (火) 19:00
印象的な演出だ。
私はほぼ3年ぶりくらいに風の舞台を観たが、江原さんの演出は次のステージに上ったと思う。
この舞台は頭で考えては分からない。ただ感じるだけ、それでいいのだろう。海がすべての大地につながっているように、水面に映る役者たちに自分の来し方を投影したい。
3組の夫婦による「ぼたん雪が舞うとき」
劇団青年座
小劇場B1(東京都)
2018/08/22 (水) ~ 2018/09/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/08/25 (土) 14:00
高木達氏の原作台本を、3人の演出家がそれぞれアレンジ。3組の夫婦をそれぞれペアの俳優が作りあげた舞台だ。原作者の本を3チームが競うように演じる、意欲的な取り組みである。
私はB組を見ました。原発事故で屋内退避を強いられ、情報もないまま取り残されていく高齢夫婦。危機的な状況だが人間味にあふれた物語が展開する。子供の成長、結婚など夫婦の人生が、屋内退避の狭い空間で語られる。人生の最後の方の日々を思う、秀作だ。
九月、東京の路上で
燐光群
ザ・スズナリ(東京都)
2018/07/21 (土) ~ 2018/08/05 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2018/08/05 (日) 14:00
朗読劇である。慣れてない人には、教科書か何かを掛け合いしているように見えるかもしれない。そこから効果的に強烈なメッセージが発信される。
この波状攻撃のような舞台にどう向き合うかが試される。心地よい舞台とは言えないが、2時間余りがあっという間にに過ぎていく。
煙が目にしみる
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2018/05/03 (木) ~ 2018/05/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/05/04 (金) 14:00
カトケン事務所の真骨頂。涙と笑いの舞台は本当に得意なのは分かっているのだけど、しっかり期待に応えるというか、安定感抜群なのである。
毎回のことだが、加藤健一の立ち回りがいい。今回は老女姿で派手な動きや台詞はないが、舞台が進むにつれ主導権を握り、存在感がぐっと増す。加藤の淡々とした台詞一つ一つに涙と爆笑を絞られる。ハンカチは必ず持っていきましょう。